七五三、成人式、卒業式、結婚式。

人生には数々の節目があります。

そして、その瞬間を切り取って残しておく手段として、写真があります。

自分では覚えていなくても、過去に写真館で写真を撮ったことのある経験をお持ちの人は多いのではないでしょうか。

今回は、人生の想い出を作るお手伝いをする、写真館の仕事や求人について解説します。

写真館のおおまかな仕事内容

写真館の仕事内容は大きく分けて4つあります。

ヘアメイク、着付け、カメラマン、受付です。

写真館の仕事の1日の流れを簡単にまとめると、以下のようになります。

開店準備

お客様を気持ち良く迎えられるように、掃除をしたり予約の確認をします。

朝礼でスタッフ全員で1日の流れを把握し、連絡事項があれば共有します。

営業

開店し、予約のお客様を迎え、支度・撮影をします。

ショッピングモールなどのテナントに入っている場合は、飛び込みで撮影プランの説明を聞きたいという方もご来店されるので、予約状況を見ながら対応します。

期間限定のキャンペーンを行っている場合は、キャンペーンが終わりに近づけば近づくほど問い合わせが多くなり、忙しくなる傾向にあります。

また、一組の撮影時間は大体2時間程のお客様が多く、撮影の合間にも子どもをあやしたり、電話対応をしたりと、営業中は慌ただしく動いていることが多いです。

閉店準備・閉店

着物などの衣装を片付けたり、掃除をします。

その日撮った写真の整理や伝票の整理を行います。

明日の予約のお客様への前日確認の電話を入れるなど、明日の準備をします。

この流れは例ですが、予約の多い時期は、1日があっという間に過ぎていきます。

写真館は個人の仕事ではなく、受付、カメラマン、着付け師、ヘアメイクがひとつのチームとして動いています。

それぞれがそれぞれの仕事だけしていればいいというわけではなく、全員がお客様の素敵な想い出を残そうと連携し、勤務しています。

写真館の仕事内容は、こちらの記事も参考に!

写真館求人にはどんな種類があるの?

利用したことがあるとはいえ、あまり馴染みのない人が多い写真館。

写真館の求人にはどのようなものがあるのでしょうか。

写真館の求人募集でよくある施設や事業形態のパターン

チェーンの写真館

ショッピングモールに入っている写真館は、馴染みがある人も多いのではないでしょうか。

モールに入っている写真館は、ほとんどがチェーンの写真館です。

またここ最近では、チェーンも路面に進出し、独立した写真館のような形をとっています。

衣装もお店に用意してあり、着付け・ヘアメイク・撮影込みのキャンペーンを行っているお店が多く、the写真館の写真、という写真も撮影出来ます。

会社自体もそこそこ大きく、エリアマネージャー、店長、副店長、と管理職が揃っています。

管理職は大体の場合、社員で構成されていますが、店舗の従業員はアルバイトがほとんどです。

店舗内にも店舗外にも管理者がいるため、店舗内で困ったことがあれば、何かと相談をしやすい環境にあります。

制服がある場合が多く、会社としての決まり事は多めです。

ハウススタジオ型写真館

ハウススタジオ型のものは、一軒家をそのままスタジオにしている場合が多いです。

ナチュラルで自然な写真を得意とし、そこに来るお客様も、写真館らしい写真というよりも自、然な表情の写真を好みます。

衣装の数もチェーンに比べると少なく、私服や持ち込みの衣装での撮影を主としているお店もあります。

制服らしい制服はないことがほとんどで、スタッフも私服で勤務しています。

ある程度のセンスは問われますが、おしゃれ好きな人には魅力的な職場といえます。

1つに特化した写真館

上記2つは家族写真や子どもの写真がメインで、基本的にはどんな写真も撮影することが出来ます。

それとは別に、証明写真や成人式の写真など、何か1つの行事に特化した写真館が存在します。

特に証明写真に特化した写真館は、就職活動シーズンになると、毎日空き時間がないほど予約で埋まります。

お客様の滞在時間も少なく、それぞれの仕事をそれぞれが行う、分業制をとっていることが多いです。

写真館の求人募集でよくある職種

カメラマン

ほとんどの場合、経験者が優遇されますが、チェーンの場合は未経験可と謳っている求人が多いです。

未経験の場合、研修期間がありますが、他のカメラの現場よりも、比較的早くデビューが出来ます。

写真館でカメラを学び、その後フリーで活躍している人もいます。

これからカメラマンになりたい人や、駆け出しのカメラマンの場合は、学びながら写真が撮れるので、最初の1ステップとしては良い環境です。

また、実際にお客様の手元に残す写真を、お客様と一緒に選ぶことも仕事のひとつです。

その時に、先輩カメラマンなどいろんなカメラマンの写真を見ることが出来ますし、お客様の反応も一番近くで聞くことが出来ます。

たくさんの写真を見ていると、お客様がどのような写真が好きなのかわかってきます。

自分で写真を撮ることも大切ですが、多くの人の写真を見て学ぶことも、成長の近道となります。

ヘアメイク

子ども写真館の場合は、簡単なヘアメイクがほとんどなので、未経験可の場合が多いです。

大人のヘアメイクも必要となる、成人式や結婚式に特化した写真館は、即戦力となる経験者を必要としています。

子どもの着付けや、撮影時に子どもの目線を引くことなど、ヘアメイク以外のことも求められることが多く、ヘアメイクだけを仕事にしたい人は、現場に入ってからギャップを感じることがあるかもしれません。

着付け師

子どもの着付けだけではなく、訪問着や紋付袴など大人の着付けも求められることが多いです。

写真に写るので、細かい箇所を厳しくチェックするなど、慎重さが必要です。

ヘアメイク同様、着付け以外の仕事もあることがほとんどです。

受付

電話対応や、お客様がご来店したときの対応、衣装選び、写真選びなどを担当する仕事です。

子どもが多い写真館の場合、フロアを見ているスタッフが必要です。

子どもはよく動きますし、大人が想像してないような行動をとることがあります。

そのような不測の事態にすぐに対応出来るよう、技術スタッフ以外にも、お店全体に目が行き届く位置に人がいなければいけません。

受付といってもただ座って対応するだけでなく、周りを見渡す重要な役割を持っている職種です。

どういう事業形態や職種が良いか決まっていますか?

好みになりますが、写真館の基本を学びたい人や着付けやヘアメイクなど、なんでもやってみたい!という向上心がある人はチェーンがおすすめです。

チェーンだと、やりたいという意志を伝えればやらせてもらえることが多いので、幅広い知識とスキルを身につけることが出来ます。

また、お客様の数も多く、月々で行っているキャンペーンも多いので、飽きることなく続けることが出来ます。

一組一組のお客様に時間をかけて向き合いたいという人や、職人気質の人は、個人経営の写真館やハウススタジオ型の写真館が向いています。

限られた人数のスタッフで行っていることが多く、毎日同じスタッフと顔を合わせることが多いため、強いチームワークが生まれます。

2時間に1件など、割とゆったりとした予約のペースなので、丁寧にお客様と向き合うことが出来ます。

写真館の求人でよくある募集内容とは?

写真館で働くイメージは湧いてきたでしょうか。

次は気になる給料、休日について解説します。

給与相場

社員の場合、18万〜25万が相場です。

店長やマネージャーなど肩書きがつくと、役職手当がつきます。

アルバイトの場合は時給980円〜1300円が相場ですが、1000円以上だったらこの業界では高い方といえます。

勤務時間や休日、残業

社員の場合は、多くは週休2日制をとっています。

店舗の営業時間によって異なりますが、社員もアルバイトも全員シフト制で動いていることが多いです。

お客様の予約状況や撮影の進捗によっては、残業になることも少なくありません。

閑散期、繁忙期がわかりやすく、時期によって残業の多さや仕事の量が変わります。

一般的な写真スタジオの閑散期は1〜2月、5〜8月で、繁忙期は七五三の多い9月〜11月です。

七五三や入学式、卒業式の時期は早朝から営業することもあり、そのときは早朝の勤務が発生します。

やはりサービス業のため、土日祝日に休むことは難しいといえます。

福利厚生

福利厚生はしっかりしている会社がほとんどです。

女性が多く働く現場なので、産休、育休もしっかりしています。

自分や家族の誕生日や記念日に使うための「アニバーサリー休暇」がある会社もあります。

有給休暇もありますが、予約状況などによっては取ることが難しい場合があります。

年間休日は100日ほどの企業が多く、夏休み、冬休みは社員が順番に取得することが多いので、世間一般の時期とはずれることが多いでしょう。

勤務場所

写真館は全国にありますが、大きく分けて路面店とショッピングモール内の店舗の2つです。

路面店

路面店の場合は駅から離れている場所にあることも多く、住宅街の近くにあります。

営業時間は会社で決めることができ、繁忙期と閑散期で営業時間が異なる場合もあります。

定休日がある場合が多く、その場合は固定で休みが決まるので、予定を立てやすいという点でメリットがあります。

また、お盆や年末年始なども営業をしていないことが多いです。

ショッピングモール

ショッピングモールの場合は、そのモールによって営業時間が変わるため、長いところだと9時から22時まで営業しているモールもあります。

勝手に営業時間を決められず、そのテナントだけ閉めるということは出来ないため、定休日はありません。

休日はシフト制の場合がほとんどで、予約状況に合わせてシフトを組んでいくので、自分の予定は立てにくいです。

ただ、モールには営業担当の社員がいるので、イベントをやりたいときや売上面で困っているときなど、相談に乗ってくれます。

求められる人物像

家族の思い出や人生の節目に寄り添う写真館のスタッフになるためには、どんな人物像が求められるのでしょうか。

明るく優しい人

写真館には、子どもからお年寄りまで幅広い年代の人が訪れます。

人と笑顔で明るく接することの出来る人は、人に安心を与えることが出来ます。

ただ明るく元気なだけではなく、優しさを持っていることが大切です。

子どもにもタイプがあり、明るく元気に接した方がいい子もいれば、優しく穏やかに接した方がいい子もいます。

子どもが楽しそうにしていると、周りにいるご家族も安心出来ます。

丁寧な人

写真は、髪の毛の乱れや着物の乱れなど、細かいところまで注意をする必要があります。

特に子どもの写真の場合、慣れない着物を着ていると苦しくてぐずったり、脱ごうとしたりしてすぐに崩れます。

どの職種でも気付かなければいけませんが、カメラマンはカメラを構えると、人の表情に注意する場合が多いので、ヘアメイクや着付け師が気付く必要があります。

修正が出来ない程の乱れだったりすると、再撮影になってしまったり、クレームになりかねません。

また、子どもは体力がないため、短い時間で良い写真を撮る必要があります。

それには、瞬時に乱れに気付く丁寧さが不可欠です。

そして、写真館には生まれたての子どもからご年配の方まで、幅広い年齢の人が訪れます。

相手に合わせた丁寧な接客が出来る人が好まれます。

感動出来る人

「家族の思い出を残す、幸せの手伝いをしたい」など、熱い想いを持っている人は好かれます。

写真館と聞くと、そこまで忙しくないイメージをする人も多いですが、繁忙期は本当に激務です。

食事をとる暇もないくらいに忙しいです。

しかし、その中で聞くお客様の「ありがとう」には力があり、頑張る糧にもなるはずです。

働いている側から「ありがとうございます」と言う仕事は多いですが、お客様から「ありがとう」と言ってもらえる仕事は、実はなかなかありません。

中には撮った写真を見て、涙を流してくれるお客様もいます。

人の喜びに寄り添うことが好きな人や、感動出来る人は、一緒に働く人からもお客様からも必要とされるでしょう。

コミュニケーション能力の高い人

接客業なので、コミュニケーション能力はもちろん必要なのですが、写真館の接客は一組に対応する時間が長いです。

最初の受付から写真選び、お見送りと最後まで一組のお客様についていることも少なくありません。

2時間から3時間その家族と一緒にいるので、その場の空気を読んだり、緊張している家族に声をかけたりなど、細やかな気遣いが必須です。

また、お客様だけでなく、スタッフとのコミュニケーションも重要です。

お客様に満足してもらうためには、その場の空気も良いものでなければいけません。

お客様の情報も、誰か一人がわかっているだけではなく、そのお客様に関わるスタッフ全員が把握出来るよう、引き継ぎすることが大切です。

報告・連絡・相談が欠かせない職場といえます。

広い視野を持っている人

子ども写真館の場合は特にですが、周りを見渡せる広い視野が必要です。

子どもは急に走り出したりと、危険と隣合わせです。

着付けやヘアメイクの最中は、ご両親と離れていることが多いため、子どもの安全には目を配らなければいけません。

自分の作業に必死になっていると、つい忘れがちで、目を離しがちです。

支度中だけではなく、撮影時も同じです。

例えば一人で椅子に座った撮影でしたら、目を離した瞬間に子どもが椅子から落ちてしまいそうだった…ということもあるかもしれません。

そのような時に素早く動けること、周りを見渡すことが必要です。

必要なスキルや資格、経験

必ず持っていなければいけない資格は特にありません。

あると優遇される資格は、着物の師範の免許や、美容師免許です。

資格はその人のスキルの証明となるものなので、面接の時は有利でしょう。

また、子ども写真館の場合は、保育士免許があると優遇される場合があります。

他の写真館での勤務経験や、接客業の経験が好まれる傾向にあります。

写真館のおすすめ求人のポイント

いざ求人が出ていたら、どのようなことに着目すればいいのでしょうか。

押さえておくべきポイントは2つです。

会社を知る

人それぞれ、写真やヘアメイクの好みがあると思います。

求人が出ていたらまず、その会社を知る努力をしましょう。

会社のホームページを見ると、様々な写真が載っているはずです。

写真館のホームページには、その写真館で撮影した写真が山程載っています。

お客様も同じようにホームページを見るからです。

そこでその写真館が大切にしている雰囲気や、スタジオのセットなどを見ることが出来ます。

自分が好きな雰囲気かどうか見極めましょう。

もちろん、実際に店舗に行って見学をしてもいいでしょう。

応募条件の欄を見る

経験者だった場合は、その経験が活かせて、給料に反映されるかどうかを見ましょう。

経験者と未経験者で給料が同じ会社と、経験を考慮してもらえる会社があります。

技術を学ぶことは簡単なことではありませんし、資格を所有していたら尚更です。

なるべく経験を考慮してくれる会社を選びましょう。

逆に未経験で、写真館で1から勉強したいという人は、未経験者を採用しているかに着目しましょう。

中には未経験者歓迎としている写真館もあります。

撮影の癖やヘアメイクの癖がついていない未経験者を好む写真館も、多く存在します。

写真館の求人についてよくある疑問

ここまでわかったところで、実際に働くことを想像すると、疑問点もたくさんあると思います。

いくつか抜粋して解説します。

履歴書のポイントは?

インターネット上から応募する場合、そのサイトに登録された基本情報のみで応募可能という会社も増えていますが、写真館の場合は、面接のときに履歴書が必要なことがほとんどです。

履歴書を提出する上でのポイントは2つです。

写真をしっかりと貼る

当たり前のことですが、写真館で働いている人達は、写真を見慣れています。

当然、普通の企業よりも写真を見る目が肥えています。

可能であれば証明写真も身だしなみを整え、写真館で撮影をしましょう。

志望動機をしっかりと書く

アルバイトの場合でも、志望動機はしっかりと考え、納得出来る文章を書きましょう。

人の大切な記念日に関わる仕事なので、学歴や経歴と同じくらいに、やる気や想いが重視されることが多く、面接でもよく聞かれます。

ポイントを押さえて、採用担当者の目に止まりやすい履歴書を書きましょう。

未経験でも働けるの?

カメラマン、ヘアメイクの技術職で勤務したいと思っている人には、最も気になる疑問だと思います。

即戦力を求めている個人経営の写真館は、難しい可能性がありますが、チェーンの写真館であれば、未経験可のところが多いです。

特に繁忙期前で大量に採用をしている場合や、オープニングスタッフは狙い目です。

オープニングスタッフで入社した場合は、研修もしっかりとカリキュラムが組まれている場合が多く、学びやすい環境といえます。

未経験で入社した場合は、研修時間だけでなく、自主練習もすることをおすすめします。

子どもに慣れていなくても働けるの?

写真館は、証明写真や成人式専門のところ以外は、基本的には子どもや家族の撮影が多く行われています。

お宮参り、お誕生日、七五三など、子どものうちが一番イベントが多いからです。

写真館で働いている人達を見ていると、ヘアメイクもカメラマンも受付も、そこにいる人達全員が、子どもに慣れていると感じると思います。

子どもは普通に生活をしていれば、あまり関わる機会がないことも多いです。

ですので、カメラの経験があっても、子どもと接したことがないという人もいますし、そこはあまり問題ではありません。

七五三の時期の繁忙期は、1日に何組もお客様が来ますし、働いているうちに自然に慣れていきます。

慣れないうちは、子どもの笑うツボがわからなかったり、さっきまで笑っていたのに急に泣き出して、困惑することもあるかもしれません。

実際に入社して子どもと関わっていれば、自然に子どもにも慣れていきます。

まとめ

今は、スマートフォンで気軽に写真が撮れる時代です。

一般の人も簡単に使えて、プロのように撮れるカメラも売っています。

それでも何故、人は写真館で写真を残すのでしょうか。

誰でも撮れる時代だからこそ、特別な日にはプロに撮ってほしい、プロにヘアメイクをしてほしい、と思うのではないでしょうか。

写真館の仕事は、人に尽くす仕事です。

決して楽な仕事とは言えません。

ですが、人の想い出を共有出来る仕事です。

写真館で働いてみたい、と思った方は、自分に合った写真館を見つけ、挑戦してみてください。

たくさんの人達の想い出と、笑顔が見られるはずです。