七五三、成人式、結婚式。

人生の節目に残す写真を撮影する写真館。

写真館で勤務するようになると、毎日が誰かの記念日です。

そんな大切な一日に寄り添える、写真館で働くためにどうすればいいか解説します。

写真館の仕事についておさらいしておこう

写真館で写真を撮る目的は様々ですが、ほとんどの場合は記念撮影です。

赤ちゃんのお宮参りから始まり、お誕生日、七五三、成人式と、人生の大きなイベントのときに写真を残す家族が多いです。

大人の撮影も行っている写真館だと、就職活動の証明写真、結婚の前撮り、古希のお祝いの写真等も需要があります。

写真館の仕事は大きく分けて受付、ヘアメイク、着付け、撮影に分かれます。

全て分業の写真館もありますし、一人が兼業しているところもあります。

また、予約制の写真館が一般的です。

予約のお客様がいらっしゃったら受付をし、衣装選びをします。

アドバイスをしながら自分も楽しんで一緒に選ぶ感覚でいると、お客様にも喜ばれることが多いです。

衣装が決まったらヘアメイク、着付けを施し、様々なシーンの撮影をします。

全ての撮影が終わったら写真選びをして、一組の予約が終了します。

文字だと淡々としているように見えますが、そのひとつひとつにお客様のドラマがあり、感極まって泣き出してしまうお客様もいます。

リアルタイムの記念日だけでなく、結婚10周年や節目の年に撮影するお客様もいらっしゃいます。

「おめでとう」と「ありがとう」に溢れた職場環境と言えるかもしれません。

お客様の気持ちに寄り添うことが出来る人にとってはとてもやりがいのある仕事です。

写真館の仕事内容は、こちらの記事を参考に!

私はこんな写真館で働いていました

写真館にもいろいろなタイプがあります。

昔ながらの老舗の写真館、一軒家風の完全貸切の写真館、衣装レンタルからヘアメイク着付けまで全てセットになっているチェーン店タイプの写真館が一例です。

私が勤務していた写真館は、チェーン店タイプの写真館で、赤ちゃんから大人の撮影まで幅広く行っていました。

スタジオの中での撮影だけでなく、外に出て撮影をするロケーション撮影も行っており、七五三シーズンの9月〜11月はとても混み合っていました。

年齢に応じて10〜20着程貸衣装があり、その中からお客様が好きな衣装を選び、着ることが出来ました。

そのため、お宮参りから毎年撮影に来てくださるお客様も多かったです。

常連さんになると、スタッフも家族のようにその子の成長を見守っていて、小さな赤ちゃんだったその子が七五三のお参りに出かける頃には、ぐっと来るものがありました。

そんな感動もある中で、絶対に失敗出来ない仕事でもあります。

写真館で勤務していると、毎日が七五三や成人式の撮影で溢れているので麻痺しがちですが、その一日はお客様にとっては一度きりの大切な記念日です。

仕事に慣れてもそのことを忘れないように心がけることが大切です。

自分たちにとっては小さなミスでも、お客様の記念日に傷をつけることになってしまうかもしれないのです。

ヘアメイクもカメラマンも、受付業務や写真の販売を行う兼業制の写真館だったので、入社した頃は覚えることが多くて苦労しました。

やる気があれば認めてくれることが多かったので、例えばカメラや着付けが未経験でもやりたいと言えば研修を設けてくれることがほとんどでした。

何年か続けると、ヘアメイクも着付けも出来るようになり、覚えることが大変だった分、出来ることが増えていき、自信がついていきました。

撮影はカメラマンと、子どもの目線を引くアシスタントの2人で行っていることが多かったです。

写真館の勤務というと楽そうに思われることも多いですが、実際はかなりハードです。

繁忙期と言われる9月〜12月は食事を摂る暇もないくらいでした。

基本的にずっと動いているため、一日が過ぎるのがとても早く、体力勝負の仕事と言えます。

写真館で働くには?

実際に写真館で勤務するのに必要な資格などはあるのでしょうか。

いくつかの写真館で働いてきた私が見てきた、周りのスタッフのことをお話します。

資格は必要?

私が勤務していたチェーンタイプのお店では、特に何かの資格が必要ということはありませんでした。

ただし写真館の中には、ヘアメイクスタッフは全員美容師免許が必要、と謳っているところもあります。

これに関しては写真館によって違うので、求人の募集要項を細かくチェックしましょう。

他にも子ども写真館の場合は、保育士免許など子どもに関わる資格を持っていると優遇されることもあります。

着付けの免許やメイクの資格も持っていればアピールポイントになるでしょう。

ヘアメイクや着付けの経験者の場合、入社時に技術チェックがあることがあります。

カメラ経験がある場合は、ポートフォリオの提出が求められることもあります。

勉強しておくべきことは?

特に絶対に勉強しておかなければいけないことはありませんが、勤務する前に知っていると役に立つことをご紹介します。

日本の行事

かなりシンプルなことですが、写真館には記念の撮影に来ることがほとんどです。

そしてその多くが、子どもの行事が関係する撮影です。

子どもが近くにいない人にとっては、あまり馴染みがないかもしれませんが、お宮参り、百日祝い、端午の節句、桃の節句、七五三など、子どもには数多くのイベント事があります。

もちろん写真館で働くようになってから初めて知る人も多いので、それからでも十分なのですが、少し予備知識があると、入社後の研修等でイメージが湧きやすいでしょう。

カメラやヘアメイク、着付けなどの技術

老舗の写真館や貸し切りスタジオでは、未経験者やスキルがない人の求人はあまりありません。

しかしチェーン店の写真館では、未経験者でもやる気があればOKと謳っているところも多いです。

趣味程度でもいいので、どれかに興味があったり技術があると採用されやすくなります。

子どもについて

子ども写真館の場合、一日のほとんどは子どもと触れ合っています。

あまり子どもと接する機会がない人は、何歳くらいの子が何を出来るかがわからないことが多いと思います。

私も最初は子どもの扱いが全くわからず苦労していました。

現場に出て、経験を積んでから初めて理解出来ることだと思うので、必ず勉強しておかなければいけないことではありません。

ですが、現場に出たときに復習しながら子どもと接するようにすると、子どもの目線を引いたり、笑顔を引き出すことが早く出来るようになるでしょう。

必要なスキルはどんなものがあるの?

写真館で最初から必要なスキルにはどのようなものがあるのでしょうか。

経験に則ってお話します。

ヘアメイク、着付け、カメラなど即戦力となる技術

ヘアメイクの学校出身だったり、着付けの資格を持っていたり、写真のポートフォリオがある、ということは自分の技術の証明になります。

写真館で必ず必要な技術を既に持っていると即戦力になるため、やはりあるといいでしょう。

経験者のみ募集している写真館と、未経験でもOKという写真館が分かれるので、求人情報をしっかりと読み、応募しましょう。

万が一働きたい写真館が経験者のみの募集だったとしても、違う写真館で経験を積んでからでも遅くはありません。

写真館のブランドを変えるという働き方は、この業界ではよくあることです。

写真の修正技術

修正技術は、目を大きくするとか顔を小さくするようなことのみではありません。

不自然にならない程度に肌を綺麗にしたり、余分に写ってしまった周りのものを消したりと、様々です。

写真撮影の技術がなくても、修正の技術を持っていると、写真館では重宝されます。

ひとりひとりに合わせることが出来る接客スキル

私は以前に店長の経験があったので、よくアルバイトの面接を行っていましたが、私のいたお店では面接で接客スキルを一番重視していました。

最初から100点満点の言葉遣いが出来なくても、明るく笑顔で接客出来るスキルが一番大切なことです。

写真館は赤ちゃんからおじいちゃんおばあちゃんまで、幅広い年齢の方を相手にする仕事です。

その人、その家族に合わせた接客が出来る人がお店にいてほしい人です。

ヘアメイクやカメラの技術がなくても、写真館の仕事は大量にすることがあります。

脱いだ着物の片付けやお子様の遊び相手、掃除、細やかなお客様へのフォロー。

大切な記念日をなるべく気持ち良く過ごしてほしいと思いながら、みんな働いています。

逆にいくらヘアメイクや写真が上手くても、お客様への気遣いが出来なかったり気持ちのこもっていない人には、向いている仕事ではありません。

今までの経験で役に立つことはどんなこと?

接客業の経験

スーパー・コンビニ・飲食店など、どのジャンルでもいいので接客業の経験がある人が望ましいです。

一組のお客様と長時間接し、子どもと接する時間も多いので、塾の講師などの経験も役に立ちます。

子どもと関わる経験

子ども写真館の場合は、元保育士など子どもと関わる経験があると、すんなりと現場に入っていくことが出来ます。

妹や弟がいて昔から世話をしていた、などの経験も役に立つでしょう。

親の気持ちがわかるという点で、子育ての経験も大いに役に立ちます。

子どもは大人と違ってすぐに機嫌が変わります。

さっきまで笑っていたのにスタジオに入ったら泣き出してしまった、なんてことは日常茶飯事です。

大人と違って集中力が長い間は続かないので、スピーディーな撮影が重要です。

人見知り、場所見知りをする子どもも多く、お店に入った瞬間に泣いてしまうことも珍しくありません。

ですが、親御さんはやはり笑顔の写真が欲しいものです。

子どもとの距離を縮め、仲良くなることがスムーズな撮影の鍵となります。

ブライダル系の仕事の経験

大人の撮影をしている写真館の場合は、ブライダルの前撮りや後撮りでも多く利用されます。

ブライダルの接客は少し特殊なところがあります。

写真館といっても新婦様はナイーブになっていることが多いので、優しく寄り添うことが大切です。

また、結婚式を挙げずに写真だけ残すカップルもいるので、その方達にとっては写真撮影の日が本番のようなものです。

両家の家族が集まり、集合写真を撮ることもあります。

遠方からいらしている家族も少なくないので、新郎新婦だけでなく、両家への気遣いも忘れてはいけません。

結婚式場などでの仕事経験があれば即戦力になるでしょう。

呉服屋など着物に関わる仕事の経験

着付けが出来ることももちろん即戦力になる技術なのですが、着物についての幅広い知識があると、それだけでお客様を安心させることが出来ます。

七五三や成人、ブライダルの着物を選ぶとき、着物の柄について気にするお客様もいらっしゃいます。

特に親族の中に着物に詳しい方がいる場合は、お客様もその柄の意味を気にします。

衣装選びのときなどにアドバイスをしてあげると、お客様からの信頼に繋がります。

色に関しての知識

特に衣装を貸している写真館で働く場合は役に立つでしょう。

七五三や成人式などの記念撮影のとき、お客様は普段着る機会がないものを身につけて撮影します。

着物やドレスは衣装自体が派手なため、普段の洋服と似合う色も変わってきますし、顔の写り方も変わります。

パーソナルカラーや色彩を学んでいると、お客様が衣装で悩んでいるときに的確なアドバイスをすることが出来ます。

どのシーンでも「プロがアドバイスしてくれた」ということは大切です。

写真館の仕事に興味がある方へ

一見そんなに忙しくないように思われる写真館の仕事ですが、実際に入社してみると想像以上にハードなことが続くと思います。

一組のお客様と関わっている時間が長いので、気も遣いますし、その日がその方の記念日だと思うと気が抜けません。

小さなお子様も多いので、怪我をさせないように気をつけなくてはいけません。

覚えることも多く、正直に言えば大変な仕事です。

ですが、誰かの記念日の想い出を作るお手伝いが出来ます。

「ありがとう」と言ってもらえるような仕事は、実はあるようであまりありません。

美しく綺麗な写真を残してもらうことはもちろん大切ですが、写真を撮ったその日一日が楽しい想い出になるように、写真館のスタッフは日々努力を重ねています。

やりがいのある仕事がやりたい、誰かの記憶に残る仕事がやりたい、と思っている人にはぴったりの仕事です。

興味のある方は是非チャレンジしてみてください。

お客様の撮影に感動して泣いてしまう、なんてこともあるかもしれません。


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