写真館では、結婚式や成人式、誕生日や七五三、入学式や卒業式など大切な思い出の記念撮影、イベントや証明写真の撮影や現像を行います。

現代では、子供に特化した子供写真館や成人式や結婚式などに特化した写真館など様々ありますね。

この記事では、あまり知られていない仕事内容や業務、向いている人の特徴、キャリアについて詳しく解説していきますので、興味がある人は是非参考にしてみてください。

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写真館の仕事は大きく三つの役割に分けられる

カメラマン

カメラマンは基本的に店長や社員などのスタッフが行います。

アルバイトなどがカメラを扱うことはあまりありません。

お宮参りや百日祝い、七五三、入園入学や卒園卒業の記念写真、成人式、結婚記念日、還暦のお祝いなどのイベントや家族写真、履歴書やパスポート用などの証明写真など様々な撮影を行います。

子供写真館の場合は着物の着付けやドレスの着替え、メイクやヘアアレンジをカメラマンが行うこともあります。

カメラアシスタント

カメラマン以外のスタッフが行います。

カメラマンの補助的な役割で、お客様の希望に応じたセットや背景、小物などの準備を行います。

子供写真館の場合は着物の着付けやドレスの着替え、メイクやヘアアレンジをカメラアシスタントが行うこともあります。

アルバイトなどはカメラアシスタントが主な仕事となることが多いです。

衣装選び・メイク・ヘアアレンジ

子供写真館の場合は、赤ちゃんや子供用の貸衣装を用意しているところが多いです。

お宮参りや百日祝い、七五三などお客様の希望に応じたシーンに沿った衣装をご案内します。

基本的には着物や袴、ドレスや着ぐるみなどがあります。

着物や袴の場合は、日本髪風にヘアアレンジしたりかんざしを使ったりします。

ドレスの場合は、ティアラや帽子、キラキラのネックレスやイヤリングなども使います。

成人式では、着物の着付けやメイク、ヘアアレンジまで写真館で行う場合もあれば、前撮りとして着物の着付けやメイク、ヘアアレンジを美容室で施し撮影だけ行うパターンも多くありますし、事前に予約をして成人式後に撮影に来店される方もいらっしゃいます。

大人の着付けは難しいので、美容師経験や着付けの技術がある人を成人式の期間だけ短期アルバイトとして採用する写真館もあります。

カメラマンの二つの業務

撮影の準備

多くの写真館ではスタジオ内で撮影を行います。

カメラの準備や光の当て方、セットや背景などの設定、写真を良く見せるための構図などをカメラマンが調整します。

子供写真館の場合は着物の着付けやドレスの着替え、メイクやヘアアレンジをカメラマンが行う場合もあります。

写真撮影

子供写真館などでの赤ちゃんや子供の撮影は、主にカメラマンが笑顔を引き出してシャッターチャンスを作り出し、欲しい場所に目線が来るように工夫しなくてはいけません。

子供はポーズをつけたままじっとしていることが難しく、集中力もあまり続かないため、短時間でスムーズに良い写真が撮れるように行います。

成人式や還暦のお祝いなどの撮影に比べると、体力的にもハードな部分があるかもしれません。

また、就職活動やパスポートなどのための証明写真撮影を行う写真館などもあります。

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カメラアシスタントの二つの業務

背景やセットなどの準備

カメラマンがカメラやライティングなどの準備をしている間に、スタジオのセットや背景、小物などの準備を行います。

就職活動やパスポート用などの証明写真を任されることもあります。

またスタジオにお客様を誘導し、立ち位置やポーズの指示を行います。

子供写真館などの場合は、衣装選びや着物の着付けやドレス、メイクやヘアアレンジなどもカメラアシスタントが行うこともあります。

カメラマンの補助

撮影中に光の当たり方などの確認や、お客様のポーズや衣装の乱れのチェックなどを行います。

子供を含む撮影の場合は、カメラマンと一緒に赤ちゃんや子供の笑顔を引き出すように努めます。

メイク・ヘアメイクスタッフの二つの業務

衣装選び・メイク・ヘアアレンジ

子供写真館では衣装選びやメイク・ヘアアレンジ業務は、カメラマンもカメラアシスタントも他のスタッフも全員が行うことが多いです。

赤ちゃんや子供向けの衣装には着ぐるみや着物、ドレスがあります。

メイクはアイシャドウとチーク、口紅だけのポイントメイクのみ用意しているところが多いです。

子供のヘアアレンジは、着物では日本髪風にしてかんざしなどを使い、ドレスではティアラや帽子などを使ってアレンジします。

成人式や家族写真の場合は、お客様が持参された着物の着付けやメイク・ヘアアレンジなどを行う写真館もあります。

また就職活動などの証明写真撮影では、メイクやヘアアレンジを行います。

カメラアシスタントの補助や受付

着付けやメイク、ヘアアレンジの仕事がない時はカメラアシスタントの業務や受付などを行います。

子供写真館の場合は、カメラマンと協力しながら子供達の笑顔を引き出すように工夫します。

カメラマン、カメラアシスタント、メイク・ヘアメイクの全員が行う仕事五つ

写真選び・商品説明

撮影した写真をモニターに映し出し、どの写真を購入するかお客様に選んでいただきます。

アルバムや台紙、額の他、キーホルダーやマグネットといった小物などの商品説明や写真データの説明などを行います。

電話・メールの対応や予約管理

問い合わせや予約などの電話やメールに対応します。

忙しい時期の予約管理はとても大変で、隙間なく予約が入ってスタッフ全員がバタバタすることも多いかもしれません。

写真館のホームページから予約を行うところでは、メールなど来ていないかの確認を適宜行います。

アルバム製本や台紙・小物の作成

他の会社に委託している場合もありますが、写真館によっては自社または支店でアルバムの製本や台紙に写真を張り付ける作業、キーホルダーなどの小物作成を行います。

お客様に案内している日までに商品をお渡しできる状態にしていなければならないため、来店中のお客様の対応の合間や営業時間外の時間をあてて丁寧に取り組む必要があります。

受付や事務

来店されたお客様の受付や対応にあたったり、注文書や会計などの事務仕事を行ったりします。

写真スタジオ内が混雑する時もあるので、スタッフ同士で上手くコミュニケーションを取りながらお客様を誘導することもあります。

衣装や小物、メイク道具、ヘアアレンジ道具の管理

衣装や足袋、ティアラやアクセサリー、かんざしなどの小物に汚れや破れがないかチェックし、必要に応じて洗濯や修繕などを行います。

衣装のレンタルをしている店舗では、予約管理も行います。

また、メイク道具に欠品はないか、つけ毛やダボ毛の準備ができているかなどの確認も行います。

写真館の仕事はどんな人に向いている?

仕事を始めた時にこんな思いをしたことはありませんか?

「好きな仕事なはずなのに、なんだかしっくりこない」

「やっていることは自分に合っているのに仕事内容に全く興味がない」

そのようなミスマッチを避けるために、自分にその仕事の適正があるかを前もって知っておきたいものですよね。

そこで、続いてはどのような人が写真館で働くことに向いているのかをご紹介します。

人と接することが好きな人

写真館の仕事は接客がメインです。

お客様にとって気持ちの良い対応を常に心掛ける必要があります。

そのような点では人と接することが好きであるということは、写真館で働くにあたって重要な強みだと言えます。

カメラマンやメイクスタッフはもちろん、お客様をお迎えする受付も含めてスタッフ全員が笑顔でいると、撮影される側のお客様も自然と笑顔になるでしょう。

人を喜ばせることが好きな人

記念日の写真は幸せな姿を残したいものですよね。

お客様のそのような姿を引き出すのも、写真館スタッフの仕事です。

そのため、小さなお子様が飽きないように撮影に遊びを取り入れたり、撮られる側の緊張が解れるよう適度にコミュニケーションを取ったりなど、どのようなことがお客様の喜びになるかを考えて行動できる人が向いていると言えるでしょう。

センスのある人

写真館ではただ写真を撮るだけでなく、それをアルバムやポストカードなどに加工することもあります。

カメラマンとしては、被写体の表情だけではなく加工した際に使いやすい構図も意識しなければなりません。

また写真館によっては、アルバムのレイアウトを自分たちで決める場合もあります。

数ある写真の中からアルバム内のどこにどの写真を配置するかを決めなければならないため、いかに見栄えの良いアルバムを作れるかはセンスの見せどころです。

写真館の仕事の良いところ

やりがいを感じるポイント

最近ではカメラのデジタル化が進み性能も向上し、自分で記念写真を撮ったり、アプリを使って好きな写真でカレンダーやアルバムを作れるようになったため、記念写真を写真館で撮る人が少なくなってきています。

そのような中で子供写真館で働いた経験がある筆者がやりがいを感じたのは、お客様と沢山コミュニケーションを取っていたことで仲良くなったある方からの言葉でした。

キャンペーンがあると必ず来店される常連のお客様だったのですが、「子供がこちらに来たいと言うんです。スタッフの方にも親切にしていただいて、このお店が好きなんですよ」と嬉しそうに言っていただいたのです。

そのお子様は店内でいつもニコニコ楽しそうにしており、そのような空間を作れている子供写真館で働くことがとても楽しく、やりがいを感じていました。

他にも沢山やりがいを感じられることがありましたので、以下にご紹介します。

赤ちゃんや子供の笑顔に癒される

子供写真館では、赤ちゃんや子供の笑顔を引き出すことも仕事の一つです。

突然泣き出してしまうなど思い通りにならず大変な時もありますが、色々と工夫して対応すると、とても可愛らしい笑顔を見せてくれることもあります。

どれ程疲れていても思わず微笑んでしまうくらいに癒されます。

元々は子供が苦手な筆者でしたが、いつの間にかとても可愛く感じるようになりました。

子供好きな人や将来的に保育士など子供関係の仕事に就きたい人にとってはとても良い環境だと思います。

また、仕上がったアルバムや小物を見ると、可愛らしい写真の仕上がりに再び癒されてしまいます。

沢山の写真を購入してもらえた時

笑顔の写真だけではなく泣き顔や真顔など沢山の表情やポーズの写真を購入していただいた時は嬉しく思います。

スタッフ全員が良い写真を撮るために一丸となり協力し合っている環境で、頑張りを認めていただけた気持ちになります。

成人式や記念日などの写真の場合も同様で、様々な表情の写真を購入していただけるととても嬉しく思います。

思い出を作れる

人の思い出に関われることは貴重な経験です。

自分の仕事がそのお客様にとって生涯を共にする思い出として形になるため、一人一人のお客様に愛着を抱きながら仕事を行えます。

時には、撮影したお客様から後日お礼のメッセージをいただき、自分の思い出にもなることもありました。

多様なスキルを身につけられる

カメラ、メイク、着付け、事務など写真館に必要な職種は多種多様です。

それらの仕事を一人の社員が全て行えるように教育をしてくれる会社もあります。

写真に興味のある方はもちろん、新しいことを始めたい方や何かスキルを習得したい方にとっては、専門的な知識を幅広く身につけられる写真館はうってつけでしょう。

面白いポイント

写真館での仕事の面白いポイントはどのようなことでしょう。

楽しく働くためには、面白いポイントを見つけることも必要です。

写真館での仕事に興味がある人にとって、どのような面白いポイントがあるのかはとても気になると思います。

日本の古き良き文化を知れる

お宮参りや百日祝い、七五三や節句など子供のイベントや、成人式や結婚式、還暦のお祝いなど日本の古き良き日本の文化を知ることができます。

普通の仕事をしていると知る機会も少ないイベントを知ることもでき、面白さを感じます。

着物の着付けやドレスを着た時やメイク、ヘアアレンジを行っている時の表情の変化

子供写真館での場合は、子供に着物やドレスへお着替えさせたりメイクやヘアアレンジをしてあげたりすると、自分が変身していく様を見てうっとりしている子やとても嬉しそうにニコニコしている子、テンションが上がって大声を出す子など反応は様々ですが、みんな暴れることはなくじっと待っていてくれます。

そのような姿を見ていると、メイクやヘアアレンジも可愛く仕上げてあげたいとやる気が出てきてしまう程です。

その時の表情の変化を見ているととても楽しく、面白いと感じます。

成人式や結婚式、還暦のお祝いなどでも、撮影が進む内に表情がどんどん変化するお客様が多いので、やはり興味深いと感じられます。

特化している

子供写真館の場合は赤ちゃんや子供の撮影に特化した職場ですので、子供好きな人にとってはとても楽しく、ユニークな環境だと思います。

成人式や結婚式、還暦のお祝いなどの撮影の場合も、お客様にとって一生に一度のイベントの写真を撮るためにサポートをする中で、仕事自体が楽しく、その働く環境も特別なものだと感じることができます。

写真館の仕事をするために活かせる経験は?

写真館の仕事は未経験でも応募できるところも多くあります。

しかしながら、未経験の世界に飛び込むのは勇気が要るものです。

そのため、それまでの自分の経験の中で活かせるものがあれば心強いことでしょう。

そこで、写真館の仕事で活かせる経験にはどのようなものがあるかをご紹介します。

接客経験

カメラやメイクの技術は一人でも練習できますが、お客様とのコミュニケーションスキルや接客マナーは実践を重ねることが必要です。

これまでの経験で接客に必要な知識や技術を身につけていれば、写真館の仕事を行う上でとても役に立つでしょう。

子供と触れ合った経験

写真館の撮影で多いのは、やはり子供の記念写真です。

特に七五三のシーズンになると小さな子供が写真館に沢山来店されます。

子供の動きは予測できないものが多く、また気分の浮き沈みも大人より不安定なため、子供の扱いに慣れている方は心強い戦力となるでしょう。

パソコン経験

写真館の仕事でパソコン?と思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかしながら、意外とパソコンを頻繁に用いる写真館は多いです。

写真館への予約は昔であれば電話が一般的であったかもしれませんが、今ではネットでの予約を行えるお店が増えました。

そのため、お客様の予約情報の管理や撮影した写真の管理・編集など様々な場面でパソコンが用いられるため、パソコン経験がある程度あった方が良いと言えます。

その後のキャリアについて

この仕事に就いた後のキャリアアップの道は?

仕事を行っていく内に、自分の力をもっと試してみたいと思うようになる方もいらっしゃるでしょう。

写真館の仕事はキャリアを積み重ねていくと次のような道に進めるようになります。

支店長

支店長になると、そのお店の従業員全体をまとめる統括役を任されます。

お店でのイレギュラー対応やマネージャーへの定期的な売上などの報告業務、店舗の全従業員のケアなど、一社員から一転して接客以外の多くの仕事も与えられるようになります。

過ごしやすい店舗作りを目指すために、お客様だけでなく従業員にまで視野を広げて物事を考えることが要求されます。

マネージャー

マネージャーは支店長を通じて店舗の管理を行います。

主に経営面と技術面に目を向け、業績の芳しくない店舗があった場合はそれまでに培った経験を活かして経営状況の改善を図り、技術体制に不安があれば直接再教育を行うこともあります。

人によっては複数店舗の管理を行うため、日々自分の管理する店舗ごとに問題の考察・解決をする必要があります。

幹部職

会社の中枢となる役職です。

現場に出ることはあまりなく、営業や企画開発など企業全体を支える仕事を行います。

ここまでキャリアアップすると、将来的には会社を担っていく存在としての期待と責任を受ける立場と言えます。

他の仕事にもこの経験を活かせる?

写真館での接客は人を笑顔にする対応を重点としているため、ブライダル関係やテーマパークなど幸せや喜びを共にする接客に応用できると言えるでしょう。

またカメラやメイクなどの専門技術は更に幅広い面で活かせますし、会社に勤める以外にもフリーのカメラマンやスタイリストへ転職する人もいます。

まとめ

写真館での仕事は、お客様にとって人生の大切な記念を写真に残すイベントのお手伝いです。

より良い記念になるよう、スタッフ全員が一丸となって頑張る仕事です。

子供写真館では赤ちゃんや子供の扱い方を学ぶなど普通の仕事では経験し難い特殊な体験を毎日できますし、スタッフ同士のコミュニケーションの取り方も勉強することもでき、とても充実した仕事となりました。

今まで色々と経験した仕事の中で、人生で一番楽しく笑顔で働いていたのが子供写真館での仕事です。

興味がある人は思い切って応募してみることをおすすめします。

とても良い経験になると思いますよ。

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