運送業で働く人は、運転手だけではありません。

事務職もあれば、管理職もいます。

そのような様々な方々の年収はいくら位なのでしょうか。

また、給料以外の社会保険等も気になるポイントですよね。

ここでは、運送業の年収・給料・収入、そして仕事についてご紹介します。

運送業の年収の相場はどのくらい?

運送業全体を見ると、担当する仕事内容により差があります。

一番年収が高いのは運転手、続いて管理職、事務員の順番でしょう。

更に、職種の中での立場の違いからも年収の違いがあります。

正社員で新卒入社した場合の運送業の年収相場

「新卒」は大手の会社では扱いがあり、将来の管理職候補として扱われます。

3年から5年の運転手の実習経験を基に本社や地方営業所などに行き、係長や副所長を歴任し出世をします。

基本的には、実習経験は大型自動車の運転手などの職種には就かず、宅配関係のような集配業務を行います。

新卒で入社する会社は、往々にして宅配関係の業種が多いです。

理由は、会社が大きいからです。

この場合の給料は、世間一般にいわれる、「大卒の給料」になります。

大体、月収だと18万円~22万円前後のところが多いようです。

年収にすると250万円~300万円といったところでしょうか。

正社員で転職した場合の運送業の年収相場

一般の運送会社(街の運送会社など)には、基本的に正社員として雇われます。

運転手で転職をした場合の年収は、400万円~600万円と幅が広いです。

理由は、会社により給料のシステムや労働時間の長短の違いによるものです。

事務員の場合は、大まかに月の給料が15万円~18万円というのが一般的です。

年収にすると200万円~230万円ほどです。

管理職の場合は月の給料の計算は意外と難しいので、年収のみで見て450万円~700万円と考えて良いでしょう。

これは係長クラスから部長クラスの年収を基にしています。

営業所の所長クラスですと、年収550万円ほどが目安でしょう。

パート・アルバイトの運送業の年収相場

運送業界の場合、パート・アルバイトの仕事は、事務員、倉庫担当者、などです。

倉庫担当者の仕事は、出荷荷物を準備する業務・集荷された荷物の仕分け業務になります。

パート・アルバイトの場合、地域により賃金に大きな差があります。

これは、厚生労働省から告示されている、各都道府県の最低賃金が大きく影響しています。

最低賃金をベースに、会社側が独自の判断で出した金額が、パート・アルバイトの時間給になります。

年収にも響いてくる基本給以外のものは、どうなっているの?

賞与

基本スタイルは、正社員の場合のみ、賞与に関係する査定が行われます。

運転手、管理職、事務員など、全ての正社員が対象になります。

その査定においては、各部所・営業所単位で行われます。

パート・アルバイトに関しては基本的にはありませんが、少人数であれば、一律〇〇円として寸志が出される場合もあります。

昇給

昇給は、正社員の場合、運転手、管理職、事務員とも全てにあります。

ただし、その昇給額については各社様々ですので、転職しようと考えているのであれば面接時に確認してみてください。

各種手当

運転手の場合は、手当で給料が成り立っています。

例えば、運行手当、無事故手当、距離手当、洗車手当、など会社により呼び方や金額は様々です。

基本給の上に各種手当が積み重なり、毎月の給料になります。

事務員の場合は、これも会社により違いがありますが、例えば基本給にプラス事務手当として給料とする場合があります。

管理職の場合も給料の成り立ちは同じです。

ただし、管理職の場合は資格手当として表されます。

「係長資格の手当て」「課長代理資格の手当て」というように表す場合もあります。

給与が高い人は何が違うの?

同じ仕事をしているはずなのに、周りよりも給与が高い人がいます。

なぜ高いのか?色々と考えられる材料を選出してみました。

スキル

運転手の場合は、技術と考えても良いでしょう。

トラックを運転する技術、フォークリフトを使用して荷物の積み下ろしを行う技術です。

事務員に関しては、能力と考えられます。

例えば、計算能力(売上高や給料の計算)、パソコンを使いこなす能力等です。

管理職においては、能力と人間性でしょう。

立場により必要なスキルには違いがありますが、業務を円滑に進めていく上では、どのスキルも当然必要になります。

余程卓越したスキルを持っていて会社に貢献するでもない限り、スキルだけで給与を上げるのは難しいでしょう。

役職

役職がつくと肩書ができます。

この肩書が付くことが、いわゆる出世です。

運転手の場合は、一般運転手から運転手を数人まとめる「班長」という立場になります。

この時点で「班長」という肩書ができるので、出世になります。

そこから「主任」「係長」などの段階に上っていきます。

この最初の段階に立つと、管理職への出世となります。

事務員の場合も、一般事務員から事務長まで出世をする段階があります。

このように、役職に就くことで資格手当がつきます。

段階が上になるほど資格手当も増えていきます。

役職がつくことは、給与の違いが大きく出てきますが、それに伴い責任も大きくなります。

勤続年数

勤続年数においては「昇給」が中心となります。

この場合、年間で数千円程度の昇給になります。

昇給だけを考えるのであれば、特に大きな差にはなりません。

但し、勤続年数が長いとなると、どの職種も会社からの信頼度が増えていきます。

この信頼度、お金に代わることはないわけではありませんが、とても重要です。

勤続年数が長いという信頼が会社からあるため、自分の業務をより遂行しやすくしていることもあります。

運送業の年収の決まり方

運転手の場合

運転手の場合、年俸制や月給制ではありません。

一般的な言い方をすれば「日給月給制」です。

これは一日働いた金額を積み重ねていき、1ヶ月を単位として給与で支給されるシステムです。

簡単に言うと、「働いた分だけの賃金を月を基準として給与とする」ということです。

このシステムの場合、年収として決まるのは12ヶ月間の労働の後になります。

その月に体調不良で2日〜3日休んでしまうと、その月は休まなかった月よりも給与は少なくなってしまいます。

また、それを補うために有給休暇を使用しますが、実際の運行は行っていないため、運行時に付く手当は支給されません。

事務職の場合

事務員の場合も、一見固定給の様ですが、運転手と同じで「日給月給制」と考えてください。

やはり、月の会社の指定休日数を超えて休むと、その分「欠勤」扱いになり給与から差し引かれます。

この場合も、有給休暇を使用して補います。

こちらも実際の業務は行っていないため、手当は支給されません。

管理職の場合

管理職の場合は、往々にして完全固定給です。

会社により、どの役職から固定給とされるかの基準は違いがあります。

この固定給は、営業所が今月は頑張って売り上げや利益を上げた、としても変動はありません。

逆に、先ほどの運転手の例と同じように、体調不良で2日〜3日休んだとしても給与から引かれることはありません。

大型の連休(ゴールデンウィーク、お盆、年末年始)など、業務が停止しても給与が減ることはありません。

そのかわり、肩書からも分かるように、それなりの責任がついて回ります。

給与の額と責任の重さのつり合いが取れていると問題ないのですが、実際は責任の方が重くなっています。

運送業で年収をあげるためにやるべき4個のこと

では、運送業界で年収を上げるためにできることを、考えてみましょう。

今の勤務先でできること

給料アップの交渉をしてみる

給料アップは全ての人が望むことです。

従って、給料アップの交渉は、大きい会社であれば労働組合などから春闘などを利用してすることはできるかもしれません。

しかし、小さい会社の場合、そもそも労働組合など存在しません。

この場合、個人で会社と交渉することになります。

個人で交渉したとしても、会社は給料のアップを簡単に了承するはずはありません。

もし、会社がそのような場を作ってくれるのであれば、会社が給料アップに了解できる実績が必要になります。

スキルアップを図る

運転手にしても、事務員にしても、単にスキルアップと言っても、だれでも行うスキルアップでは給料を挙げるためのアピールにはなりません。

この場合のスキルアップとは、将来のために自分を磨いておくことです。

衛生管理推進者に立候補してみる、あるいは衛生管理者や運行管理者の勉強をしたり試験に合格するなどのスキルアップを行ってください。

このスキルアップが「管理職(役職)」に就くことへのきっかけになります。

土・日のスポット運行などは進んで行う

会社によっては、土・日の運行も定期便がある場合と、土・日の運行がスポットの場合があります。

また、土・日のみ定期便として発生する場合があります。

このような場合、意外と「稼ぎたい」と日頃言っている運転手も、土・日のとなると運行しない場合があります。

そんな時、許す範囲で挑戦してください。

手当等の金額にすればそう大きく変わるほどのものではありません。

しかし、その頑張る姿は上司等へのアピールに繋がります。

できる範囲で頑張ってみることです。

思い切って転職する

では、転職してみた場合、給料はどうなるでしょう。

給料以外の理由があって転職を考える場合の転職のポイントをお伝えします。

転職先の選び方1:積荷に注目!

運転手が転職する場合に注目すべきものは、積荷です。

運送する荷物には様々な荷物があります。

液体物(ガソリン、薬品、甘味料など)冷凍食品、部品、重機、宅配荷物など様々で、大きさや重さ、取り扱い方法なども多種多様となっています。

そして、積み下ろし作業を行うときも、人力で荷の積み下ろしを行う場合やフォークリフトを使用する場合、クレーンを使用して積み下ろしを行う場合など様々です。

免許などが必要な場合もありますし、人力の場合だと体力や腕力が必要となってきます。

面接時などに、詳しく聞いてみる必要があります。

転職先の選び方2:求人条件を詳しくチェック!

事務関係の場合、注目するのは転職先の会社が「どのような仕事ができる人を必要としているか」ということです。

例えば、税務に関して詳しい人が必要なのか、パソコンの数字などの打ち込みができれば良いのか、数字の管理が必要なのか、電話応対だけで良いのかということです。

この部分は、求人案内には詳しく明記されていません。

面接などで、こちらも詳しく確認する必要があります。

運送業の転職をするときは、こちらの記事を参考にしてみてください。

年収をアップさせるための求人の選び方

年収を上げようと異業種から運送業界に入ってこられる方のために、いくつか求人の選び方を紹介します。

給与相場が今よりも高いところを探そう

フリーペーパーの給与欄ですが、○○万円~○○万円というように記載されています。

あるいは、○○万円~と記載されてる場合があります。

この場合基準にするのは、左側の低い額を基準にしてください。

○○万円~○○万円の右側の高い金額を相場と考えないでください。

右側の数字は、会社によって給与の昨年の最高金額を記載したり、平均金額を記載したりとまちまちです。

また、ハローワークの場合記載項目が厳しく、(a)基本給、(b)定期的に支払われるもの、(c)それ以外のもの、と3つに分かれています。

(a)は良いとしても、残りの(b)、(c)においての基準はなかなか現状と合わない場合があります。

従って、この場合も総合計金額(○○万円~○○万円)の左側の金額のみを考えてください。

(b)、(c)の内容は、あくまで参考程度にしたほうが良いです。

賞与や昇給制度をチェック

賞与は、基本的に会社が儲かっていると支給されます。

従って、会社が赤字であると支給されません。

賞与は必ず支給されるものではないと覚えていてください。

ハローワークの場合、支給が年に何回あるのか、そして何ヶ月分にあたるのかと記載欄がありますが、「何ヶ月分か」というのは運送会社の場合あまり信用できません。

昇給制度においては、年一回が基本です。

残業代はきちんと出る?

運転手と事務員の場合、残業代は支給されます。

運転手の場合、給料は売り上げの数パーセントが運転手の取り分、などという時代もありました。

しかし、現在の運転手の給料の基本は時間計算となっている場合が増えてきています。

それぞれの会社が様々な手法を用いて、運転手の給料を売り上げから算出するのではなく時間管理により算出します。

ですから、残業代も支給されます。

事務員の場合も同様に時間計算となっているため、支給されます。

交通費や福利厚生は?

交通費については、全ての会社が支給しています。

運送業界は基本的に車かバイク通勤なので、ガソリン代として支給する形になります。

福利厚生については、運送業界は社会保険の加入が推奨されています。

推奨ですから全ての運送会社が加入しているわけではありません。

この辺りの情報は細かく求人情報に記載されていますので、しっかりと確認してください。

経験者が教える、実際に年収がアップしたのはこんなとき

年収がアップするとき

特に運転手の場合は、自分の担当が稼げるコースに変わったりすると収入が上がることがあります。

しかし、これは一時的なもので安定性はなく、会社や客先の理由でまたコース変更をさせられることがあります。

年収アップさせたいなら、安定した立場になることです。

要するに、出世です。

出世してしまえば、安定した給与を得ることができます。

しかし、誰でも出世できるわけではありません。

会社からそれなりに認められないと、いくら自分が希望しても無理です。

認められるよう、努力していくことが大切です。

雇用形態ごとの違いはある?

月給や年収

正社員や契約社員など、雇用形態により責任の重さが変わってきます。

その責任の重さにより、月給や年収は違ってきます。

やはり、正社員は雇用形態の中で一番に責任を負う場合が多いため、給与関係は高くなります。

また、管理職はその複数の正社員の業務の責任を負うため、更に責任が重大になる分給与関係も高くなります。

一方、契約社員は正社員ほどの責任はありません。

この場合、契約期間(3ヶ月更新が多い)が切れると、その会社からは退職します。

契約更新を行って業務遂行を繋いでいるので、正社員ほど安定はしていません。

従って月給・年収は落ちます。

パート・アルバイトの場合は、責任の重さは他と比べて非常に軽いです。

よって、時間給で働いた分だけ給与になります。

また、パートは配偶者控除を適応させる場合、年間の業務遂行時間が決められています。

派遣の場合は、給与は派遣元からの支払いになるので、運送会社からの直接の支払いはありません。

年収以外における良い点と悪い点

年収以外で、雇用形態に違いがあるかどうかを見てみましょう。

正社員

正社員の場合の良い点は、社会保険の加入が挙げられます。

運送業界でも、社会保険は付帯されるようになりました。

逆に、悪い点として挙げられるのは、拘束時間が非常に長い点です。

運送業界も、9時間拘束の8時間労働が基本スタイルですが、残業等が多くまだまだ基本スタイルには遠いです。

派遣

良い部分としては、少し給与に関して触れますが、業者の雇用のアルバイトよりも時間給が良い場合があることです。

また、社会保険などは、派遣期間に関係なく派遣元の社員のためそちらで加入しています。

悪い部分としては、同じ運送会社の職場で働いていても正社員や契約社員とは全くの外部者として扱われます。

契約社員

契約社員でも社会保険の適応はあります。

契約期間や働く時間に大きく左右されますが、契約が締結された以上、社会保険の加入は事業主は必ず行わなければなりません。

悪い点を挙げると、契約期間が切れると事業所から契約更新ではなく、契約打ち切りを言い渡される場合があります。

その場合、失職してしまいます。

アルバイト

アルバイトは、自分の時間の都合の良い時に都合の良い分だけ働くことができるメリットがあります。

しかし、社会保険などが付随しているわけではないので、保証はありません。

この働き方は、こんな人におすすめ!

生活のパターンにより、働くスタイルは人それぞれです。

運送業界の中で働く場合のそれぞれの仕事内容を、雇用形態に基づいて紹介していきます。

正社員

運転手は、指定された場所まで荷物を安全に届ける仕事が中心になります。

その際についでに集荷をしたり、配達先の人とコミュニケーションを取ったりします。

事務職に関しては、売り上げの計算、客先への請求、など事務上での会社の中枢を担う仕事が中心になります。

派遣

事務職と倉庫関係のお仕事があります。

倉庫関係などは、アルバイトと違い自社倉庫の品揃えなどの作業があります。

また、事務職の業務の場合は、それほど重要な仕事を任されることはなく、データの打ち込み、電話応対などの作業が主たる業務になります。

契約社員

運転手や事務職の場合は、正社員よりも責任が緩和されます。

他の会社で定年を迎えた方で再就職などの場合は、お手伝い程度の場合もあります。

また、自社で定年退職後に契約社員になった場合は、定年退職時の地位で仕事が決まります。

例えば、運転手で定年退職した場合は契約社員後も運転手でしょうし、部長クラス以上で定年退職した場合は契約社員として会社の経営サポートなどの仕事になります。

アルバイト

就業場所は、倉庫業務が主たる場所です。

倉庫業務の中でも、仕分け業務や品揃え業務が多くなります。

この場合は、学生アルバイトなどが活躍しています。

宅配関係の運送会社などの仕分けセンターなどは、深夜業務(夜勤業務)になるので年配の方も多いです。

まとめ

色々と運送業の内側を覗いてみましたが、いかがでしょうか。

運送業で「収入をアップしよう」と考えるのであれば、まずは自分自身を磨き「出世」をすることが一番の近道です。

運転手のままでは収入が安定しないため、上を目指す志がある方は是非管理職を目指してみてください。


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