
工場勤務というと、「土日祝日休みで勤務が安定している」「時給も高く、接客もない為、作業さえ覚えてしまえば誰でも仕事ができる」といったメリットがある為、工場勤務を希望する人は少なくありません。
今回はそんな工場勤務を希望する人に向けて、派遣での工場勤務の経験を基に、おススメなポイントや工場勤務の魅力などについてご紹介致します。
目次
- 私はこんなところで工場派遣の仕事を経験しました
- 工場派遣の仕事のおおまかな仕事内容とは?
- 工場派遣の仕事がおすすめな7個の理由
- 工場派遣の仕事をしてみようと思っている皆さんへ伝えておきたいこと
- まとめ
私はこんなところで工場派遣の仕事を経験しました
私は某バッテリー製造工場で派遣として勤務をしていました。
主に車のバッテリーをライン製造する工場で、製造だけでなく機械のメンテナンスも自分達で毎週行う職場でした。
従業員数としては非常に広大な土地での工場勤務だったこともあり、およそ1,000人ほどは勤務していたと思います。
そんな中、私が所属していた部署は約10人程で、大型車のバッテリーを製造するラインに属していました。
私の担当は、決められた材料を所定の場所に設置することで、それをただひたすら繰り返す簡単な作業でした。
ただし、機械のメンテナンスも自分達で行っていた為、機械の調子が悪いとその問題点を機械の動きを観察しながら特定し、必要とあらば部品の取付や改造などを施し、機械の動きをよくして生産性を上げていました。
その為製造作業よりも、メンテナンス作業や製造バッテリーの機種切替作業などの技術を身につける方が大変でした。
勤務スタイルは、工場カレンダーによる土日祝日休みの9~18時勤務で、製造が遅れた時だけ残業や休日出勤をしていました。
基本的にその流れが変わることはほとんどなかった為、プライベートの時間も確保でき、非常に働きやすかったです。
工場派遣の仕事のおおまかな仕事内容とは?
工場は大きく分けると、食品製造と金属やプラスチック製品の製造の2種類に分けられます。
工場の仕事については、下記で大まかに分類し、それぞれについて簡潔にご紹介いたします。
梱包作業
出来上がった製品を袋で梱包する作業です。
一度梱包してしまうともう修正が利かない為、梱包と同時に検品作業も兼ねる工場もあります。
その為梱包作業は、現場によってはベテランの人が最後の砦として担当することも多くあります。
組立作業
決められたパーツを組み立てる作業となります。
例としては車のパーツや家具、車庫の壁などですが、組み立てるものは企業によって様々です。
製造するものが大きければ大きいほど肉体労働となる為、主に男性従業員が担当することが多い現場となります。
調理作業
お弁当や量産型のケーキなどを調理製造する作業です。
既に出来上がっているおかずを詰め込んだり、大きな窯でお菓子のベースとなる材料を大量に混ぜ込んだりなどの作業があります。
主には女性の従業員が多く、ショートタイムの主婦さんが働いているケースが多くあります。
仕分け作業
不良品の選別、送られてきた物資の種類ごとの選別など、主に何かのパーツや郵送物の選別がメインとなります。
根気のいる作業となる為、淡々とした作業を苦痛に感じない人におススメです。
しかし、作業そのものは非常にシンプルなため、知的障がい者や発達障がい者など、一般の職場では働けない人が働いている現場も多く見受けられます。
運搬作業
工場内は非常に広い敷地であることが多く、また、運ぶ製品は大きなものになることが多い為、玉掛クレーンやフォークリフトなどで運搬する作業もあります。
この作業は基本的に免許が必要となり、操作する機械によっては免許取得の講習や所定の勤続年数が必要なケースもある為、希望する運搬作業がある場合は免許が必要か確認することをおススメします。
工場派遣の仕事がおすすめな7個の理由
工場勤務は様々な角度から見た魅力があります。
ここからは工場に勤務する上でのおススメポイントについてご紹介いたします。
高収入

工場勤務は基本的に高収入であることが多いです。
というのも、そもそも工場を持つほどの企業となると、それなりに成長した大手企業が多い為、得られる収入は高収入であり、尚且つ安定しています。
さらに、生産性の多い工場だと残業を頼まれるケースも多い為、残業に積極的に参加するのであれば、就業1年未満でも月収30万越えも夢ではありません。
土日祝日休み
工場勤務は基本的に工場カレンダーというものが各現場にあり、そのカレンダーを基に勤務日が決められます。
また接客のない現場となる為、基本的には土日祝日が休みであることが多いです。
一昔前では日曜だけ固定休などもよく見受けられましたが、近年では労働基準法の見直しが進み週休2日が義務化となっている為、日曜だけ固定休といった現場は少なくなりました。
ただし、現場によっては繁忙期の間だけ土曜日休日出勤などを頼まれることもある為、その辺りの事情は面接でしっかりと確認しましょう。
勤務時間を選べる
大手の工場であればあるほど、求められる生産性は高く、そのため工場によっては夜勤を募っている現場もあります。
ですが、介護やコールセンターのように変動的な勤務時間ではなく、日勤と夜勤の従業員は基本的に固定となります。
その為、面接の段階で希望を聞かれることが多く、そこで決まった勤務スタイルは基本的に、そのまま長期で固定の勤務時間となります。
ただし、夜勤勤務専属の人には注意が必要なケースもあり、例えば繁忙期だけ夜勤形態があり、繁忙期を過ぎれば日勤だけになるといった現場もよくあります。
そういった現場では繁忙期が過ぎれば夜勤勤務者は契約期間満了で更新がないケースもよくあるため、長期継続希望の場合はしっかりと確認した上で就業しましょう。
急な欠勤にも対応できる

工場勤務では決められた作業を延々と繰り返す作業となる為、仮に急な欠勤が発生したとしても、そのポジションができる別のスタッフがその穴を埋めることができます。
その為当日になって欠勤が発生しても、慌てること無く臨機応変な対応が利くので、欠勤による影響はあまり発生しません。
とはいえ欠勤は欠勤ですので、社会人として体調管理はしっかりしましょう。
残業はあくまで任意
基本的に残業はその日の後半にリーダーなどが募ります。
その時に残業ができない事情があれば断るのは自由です。
もちろん企業としては残業に積極的に協力してくれる従業員の方が評価も高くなりますが、とはいえ残業はあくまでもその日に間に合いそうにない生産量を補うものの為、必ずしも残業に参加しなければいけないわけではありません。
※状況によっては急務のケースもあります。
接客がない
工場勤務を希望する人の半数はこれが理由ではないでしょうか。
工場勤務はひたすら同じ作業を繰り返してものを作る為、接客をすることはまずありません。
その為、仲間同士お話をしながら楽しく仕事をすることもできてしまいます。
ただし工場によっては過度なおしゃべりは注意されることもあります。
そういった気軽に仕事ができる点も、工場勤務の魅力と言えるでしょう。
誰でもできる
正直なところ、工場勤務は誰にでもできます。
というのも、作業さえ覚えてしまえばあとはひたすらその繰り返しの為、知的障がい者や発達障がい者などが勤務するケースも多くあります。
必要なのは教わった作業で製品をミスなく丁寧に作ること。
それさえできれば工場勤務は誰にでもできます。
特にコミュニケーションが不得意で、一般の仕事ができない知的障がい者や発達障がい者の方々には、工場勤務はおススメです。
というのも、仮に何か人間関係の問題が発生したとしても、周りにお客様がいない為、風評被害が発生することがありません。
その為上司としても周りを気にせずその場で対応したりと自由が利く為、障がいがあり一般の就労ができない人であっても、一般の社会人と同じ給与をもらいながら働くのも夢ではありません。
また、工場勤務ではとにかく人手を欲しがっている現場が多い為、採用基準もかなり甘いところが多いです。
特に期間限定の大量採用を行っている企業であれば、事実上書類選考さえ通ってしまえばほぼ採用してくれるケースが多い為、一般の就労を諦めていた人にとっては、夢の一般就労への登竜門といっても過言ではないでしょう。
工場派遣の仕事をしてみようと思っている皆さんへ伝えておきたいこと
ここまで読んでくださり、派遣として工場勤務をしてみようと考えている人たちに向けて、工場勤務を経験した私から伝えたいことがいくつかあります。
短期での業務を覚悟の上で務める
派遣というのはそもそも、人手不足の現場に派遣スタッフを導入して人手を補うことです。
その為、繁忙期が過ぎれば基本的には派遣契約の期間はそのまま終了し、更新がないケースはよくあります。
もちろん工場によっては長期で雇用したり、派遣としての契約は終わってもそのまま直接雇用でのお誘いがあったりと様々です。
ですが、基本的には繁忙期を乗り切る為の一時的な人手補充であるということは念頭に入れて仕事をした方が、思わぬ雇用契約終了にも焦らず対応できます。
基本的に残業はなし
これは派遣スタッフを雇う工場側の事情となるのですが、基本的に派遣スタッフに残業をさせる現場は少ないです。
というのも、派遣スタッフに残業させてしまうとその支払い時給は大きく跳ね上がる為、企業もなるべく派遣スタッフには残業をさせず、直接雇用の従業員に残業をさせる現場が多いです。
稼ぎたい人にとっては物足りない事情かもしれませんが、ダブルワークや主婦業などで別の仕事を抱えている人にとっては、スケジュールが組みやすく魅力的なポイントです。
評価が高ければ直接雇用のお誘いも
残業に積極的に参加する、業務をスピーディーに正確にこなす、コミュニケーションを積極的にとるなど、優秀な派遣スタッフには、契約期間満了のタイミングで直接雇用のお誘いがくるケースが多くあります。
私もいくつかの工場で働きましたが、契約期間満了のタイミングで直接雇用のお誘いを受けたことはよくありました。
ただし、直接雇用=正社員と決まっているわけではなく、基本的にはアルバイトや契約社員などから始めるケースが多い為、直接雇用のお誘いが来た際は思い込みですぐに返事をせず、雇用形態や給与などしっかりと交渉した上で了承しましょう。
例として私の経験談をお話しすると、昇進したタイミングで給与や勤務スタイルの交渉などをしなかった為、上がると思い込んでいた給与や、土日祝日に変わると思っていた勤務スタイルがどちらも変わらなかったなどのケースもあります。
契約の段階でそういった交渉・確認をしておかないと、後になってではなかなか希望は通りません。
そういった後悔をしないように、切替タイミングで気になることは遠慮せずに全て聞きましょう。
直接雇用に比べて給与が安い
これは派遣の仕組みがわかれば自ずと理解できる話ですが、派遣は通常よりも高い時給を企業から頂き、その内何%かを派遣会社が収益として差し引いて、残りが派遣スタッフに給与として支払われます。
その為、直接雇用の人達とほとんど同じ作業をしているにも関わらず、給与が少ないといった話は当然の常識となります。
ただし、それが後々直接雇用に変われば、企業側も派遣会社への高い時給を支払わなくてもよくなるため、その分ダイレクトに直接雇用となったスタッフへ還元され、派遣スタッフの頃より時給が高くなるケースはよくあります。
(必ずしも時給が上がるわけではありません)派遣スタッフは派遣スタッフのメリットがありますが、給与に関しては直接雇用に敵わないことがほとんどの為、そこの事情は了承した上で業務に挑みましょう。
企業が不況となっても他の働き口がある
派遣スタッフとして働く最大のメリットは、仮に現場の景気が悪くなって解雇されたとしても、代わりの職場がすぐに見つかるといったところでしょう。
というのも、同じ派遣会社から仕事の紹介を受ける限り、社会保険はそのまま継続として扱われますし、有給なども現場が変わっても引き継がれるケースがほとんどです。
その為転職をした際のリスクや手間が大幅に削減される点が、派遣として働く最大のメリットでしょう。
色んな仕事を経験してみたい、何かの目標に向かってお金稼ぎをしたいといった人にとっては、派遣として働くメリットは大きい為、自分はどんな将来設計をしていて、どんな働き方をしたいのか、そのビジョンが明確であれば、派遣として働くのも悪くありません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
前半は工場勤務の内容について、後半は工場派遣で働くことについて書いてみました。
工場派遣は、直接雇用よりも時給が低かったり残業などが少なかったりと、収入面では直接雇用の方がいいこともあります。
また、派遣として働くことは世間ではあまりよく見られないこともありますが、派遣として働く目的がはっきりしているのであれば、派遣スタッフとして就労するのも悪くはないのではないでしょうか。
自分はどんな仕事がしたいのか。
どんな将来設計を描いているのか。
今後派遣として働くことを考えているのであれば、自分の人生設計と照らし合わせて、自分にあったスタイルで働いてみてください。
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