2020年7月6日

信販会社とはどんな会社なのかすぐに想像がつく人ってあまりいないと思います。

皆さんが買い物をするときに、支払の選択肢としてクレジットカード決済を選ぶ時があると思います。

そんなクレジットカードを扱っているのが、信販会社といわれるところです。

では信販会社の仕事内容はどんなものがあるのでしょうか?銀行とは違うのでしょうか?

今回は信販会社の役割、仕事内容から向いている人のタイプまで色々ご説明しようと思います。

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信販会社とはどんな仕事?

信販会社というとどんな会社だろうと思う人もいると思いますが、クレジット会社を言うとわかりやすいと思います。

まずは信販会社がどのような会社かわかりやすく説明します。

高額商品を買うとき皆さんはどのような買い方をしますか。

貯金、財産を切り崩して買う、貯金してまとまった金額が溜まるのを待つ、銀行から借りてきて買う、クレジット会社を利用して買うなどいろいろな方法がある中の「クレジット会社を利用して買う」というのが信販会社を利用するという事になります。

よく勘違いされるのが、信販会社でクレジット契約をするのと、銀行でお金を借りる事とを同じだと思っている人が多くいますが、大きく違います。

何が違うかと言いますと、縛られている法律が違います。

信販会社は立て替え払いという方法でお客様に代わって商品を一括でお店へ支払い、その後長期間にわたって返済頂く問う方法で商売をしていて、割賦販売法という法律に縛られています。

他方、銀行でのローンは銀行からお金を借りてきてお店に一括で払い、その後銀行に対して長期間お金を払っていくという方法でお金を貸していて、銀行法という法律に縛られています。

また消費者金融なんかであれば、お金を借りる仕組みは銀行と同じですが、縛られている法律が貸金業法とまた違った法律に縛られていたりします。

なのでクレジットとローンは一緒と思っている人が多いのですが、全然違うという事を最初に理解しましょう。

信販会社の仕事内容は、こちらの記事を参考に!

信販会社の役割とは?

信販会社はクレジットを商品として各加盟店に申し込みを頂き、お客様に代わって立て替え払いをし、代金を回収することで、利益を出しています。

もちろんただで立て替え払いをしているだけではなく、お客様から返済頂く際に、手数料を頂きそれがクレジット会社の利益となっています。

クレジット会社の主な仕事としてはこの立て替え払いをし、返済時の手数料で利益を出すというのが、主な仕事にはなります。

正社員、契約社員、バイト、派遣などで求められる役割は変わる

もちろん、正社員、契約社員、派遣社員で役割は変わってきます。

正社員は基本的には総合職での採用をしているところが多いです。

ですから色々な部署を経験したり、ゆくゆくはある程度の裁量をもって決済ができるほどの役職を受けることができます。

契約社員、派遣社員となると、事務的な仕事が多くなります。

電話応対、審査対応、等人の手が必要な部署への配属になりますので、社内異動はほとんどなく、一つの部署で同じ業務をするという事が多いです。

信販会社の具体的な仕事内容とは?

具体的な業務

信販会社の大きな収益になるお客さんの立て替え払いをして手数料を回収する。

この仕事をするために、営業、審査、回収の三部門に仕事が分かれていて、それぞれ仕事をしています。

営業に関して

まずは営業ですが、文字どおり営業活動を主に仕事をしている部署です。

営業と言っても、お客様に直接訪問して、「立て替え払いさせてください」とお願いしているわけではなく、加盟店を訪問したり、新しく加盟店を開発したりとクレジットの取り扱い店舗を増やす活動をしています。

信販業界は競合がかなり激しい業界ですので、加盟店の数をキープするのにもかなり苦労します。

具体的にどういったところでの競合になるかといいますと、加盟店にクレジットを使ってもらうにも、「仕切り」というものが発生します。

この「仕切り」のレートで競合をします。

例えば5.5%でお客様がクレジットを組みますといった場合、この5.5%がそのまま信販会社の利益になるのではなく、5.5%のうちの仕切りが3%だとしたら、3%が信販会社の売り上げになり、残りの2.5%が取扱手数料として加盟店にお支払いをしています。

仕切りのレートが低ければ低いほど、加盟店はお客様への提示金利は低くてかつ取扱手数料は多くもらえることになります。

この取扱手数料も加盟店にとっては大事な収入源になりますので、仕切りが低い信販会社を使うわけです。

逆に仕切りが低くなくてもお客様に提示する金利が高ければ、取扱手数料は減らないのではないか、と思う方もいると思います。

しかし、取扱手数料を多く取るために、お客様に提示する金利めちゃめちゃ高く設定していれば、お客様も「こんなに高ければ銀行で借りてきます」や下手をしたら購買意欲をなくし加盟店での商談すらつぶしかねません。

現代はスマホで簡単に情報を得ることができます。

クレジットの金利、ローンの金利なんかも簡単に調べることができますので、高い金利を設定することは加盟店からすると望ましくありません。

加盟店への仕切りのレートで他信販会社と競合することが多くありますので、他の信販会社に浮気をされないように既存の加盟店には定期的に訪問をし、情報収集とクレジット案件のフォローをします。

また仕切りでの競合と言いましたが、実際には人と人とのやり取りですので、最終的には微々たる仕切りの差であれば、営業担当者の対応の早さ、審査の通りやすさ、使い勝手の良さで判断されることが多いです。

ですから営業はこうした競合が激しい市場で、いかに既存の加盟店を死守するか、時には数字で、時には営業活動でフォローしていくことをしています。

新規加盟店を増やすための営業活動ですが、新しくお店ができる等の情報をいち早くつかんで、自ら売り込みに行きます。

この新しい店ができるという話も、普通に営業活動していても入ってこない情報です。

どうやって情報を仕入れているのかと言いますと、既存の加盟店からの情報提供、取引銀行からの情報提供が主になりますが、入ってきた情報をもとに営業活動を行いに行きます。

加盟店の新規開拓には必ず複数の信販会社が来ますので、それなりに競争力のある条件をもっていかないと、選んでいただけませんが、逆に条件を良くしすぎると、会社の売り上げにつながりませんので、そのバランスを取りつつ競合会社に勝つという難しいミッションが営業担当者には与えられます。

このように営業と言っても信販会社の営業は対ユーザーの営業ではなく、対加盟店に行うのが主な営業活動になります。

よく「他人のふんどしで相撲取る」なんて言われ方をしたりしますが、信販会社の営業実績は加盟店の商売状況に左右されますので、加盟店が繁盛すればクレジットの取り扱いも増えますが、逆に加盟店の商売が繁盛しなければ、クレジットの取り扱いも減り、営業実績も減ってしまいます。

ですから、自分が営業活動を頑張ったからと言って、必ずしも取扱量や営業実績が上がるわけでもありませんし、すべては加盟店次第という部分が大きいので、どのようなアプローチをすべきか、フォローをすべきかが、信販会社の営業職の難しい点でもあります。

ですが、こうした難しい点をクリアして大きな実績を上げることができたときの達成感は何物にも代えることができません。

信販会社の営業職については、こちらの記事を参考に!

審査に関して

審査に関してですが、審査は簡単に言うと、「本当にこのお客さんに代わって立て替え払いをしてもいいのか」という判断をします。

クレジットを利用したことがある人であればわかると思いますが、クレジット申込際に氏名、住所、生年月日の他にも勤務先、年収と色々な個人情報を申込書に記入しなければなりません。

この個人情報をもとに審査をしていきます。

それでは具体的に審査は何をしているのかというと、大きく分けて二つあります。

まず一つ目は、申告頂いた個人情報をもとに、個人情報機関へ問い合わせを掛け、申込者のクレジットの利用歴、支払い状況等を見て審査をします。

例えば、個人信用情報機関に照会をしたときに申込者がすでに色々なところでクレジットを利用していた場合、これ以上クレジット契約を締結すると、払ってもらえない可能性が高くなると判断することもできます。

また照会結果に延滞歴があれば、すでに延滞をしている人にクレジット契約を締結しても払ってもらえないと判断をしたりする場合もあります。

照会結果に何も問題が無ければ審査をパスすることができます。

この個人信用情報機関にある情報ですが、多くの信販会社が加盟していますので、ほぼ日本のクレジットの支払情報があるといっても過言ではありません。

それに個人信用情報関に情報は毎日更新されていますので、利用歴、延滞情報等は、ほぼ直近のものが確認できます。

そうした情報を審査の重要な要素として判断材料の一つとしています。

二つ目は、支払い可能見込み額です。

これは何かと言いますと、クレジット申込者から申告頂いた年収から生活維持費、年間のクレジット請求額を差し引いて、余力が出るか出ないかを見ます。

生活維持費というのは、経済産業省が定めている、世帯に何人住んでいるのかによって決められた基準値のことを言います。

また、年間のクレジット請求額とは、年間でいくらクレジット、カードの支払いをしているかの合算の金額です。

年収からこの二つを差し引いた後にプラスで数字が残れば、まだこの人とクレジット契約を結んでも払ってもらえるなと判断できますが、マイナスになってしまった場合はこれ以上クレジット契約を締結すると、払ってもらえない可能性が高いと判断され審査にマイナス要因として働いてしまします。

これが支払い可能見込み額で、審査の大きな判断材料の一つであります。

なぜこんな情報を調べたり、計算をしたりして審査をしなければならないのかというと、審査の大きな目的で「多重債務者発生の防止」「過剰な貸し付けによる自己破産者の防止」を目的としています。

こうした社会的責任を果たすために審査を行っています。

あとは、自社で不良債権を抱え込まないようにすることも一つありますが、社会的責任、法律で縛られているとうのが大きな理由です。

審査をするにあたって難しいのが、単純に管理だけすればいいというわけではなく、柔軟な対応を求められという事です。

不良債権を増やしたくないという事であれば、審査をめちゃめちゃ厳しくすればいいのですが、そうすると審査をパスすることができる申込者が減り結果的にクレジットの収益も少なくなります。

また審査の基準が厳しく通らなければ、加盟店も他の信販会社を使いだすでしょう。

では反対に審査を甘くするとどうなるのか言えば、クレジットの契約件数は増えても延滞が増え、不良債権の発生率も上がり、結局回収するのに時間と労力と費用が掛かりますので、会社にとっては損をすることになってしまいます。

ですから審査はこの間でバランスを取って審査行わなければなりません。

また業務上個人情報を常に扱いますので、個人情報の取り扱いに関する知識が必要になります。

個人情報は一つ間違えばすぐに漏洩、拡散していってしまいます。

それを常に取り扱いますので、業務中は注意が必要になります。

あとは最近「FINTECH」といった技術が導入されてきています。

これはファイナンスとテクノロジーを掛け合わせたもので、信販業界にもいずれは導入されていくのではないかと言われている技術です。

いずれは審査もAIを使った自動与信に切り替わて行くのかと思いますが、こうした技術が導入されるには、元となるビックデータが必要です。

ですからまだ導入が先ではあるといわれていますが、そうした先進技術は必ず導入されてくるといわれています。

そうした技術が導入されたからと言って人間がまったく審査をしなくなるかというと、そうではありません。

審査の案件の中にも、人間の判断が必要なケースがあります。

いわゆるグレーゾーンという申込です。

また営業的な理由で決済を出さなければいけない場合もありますので、すべてがAI化してしまうという事はありません。

一定の基準で申し込みを裁くのは簡単なことではありますが、その申込者は人ですので中には、一筋縄ではいかないお客さんもいらっしゃいます。

そういった時に人の手でその申込に対してどのような決済をしなければならないのかを考えなければなりません。

審査は信販会社の中で非常に特殊なポジションであると思います。

偏った視点でなく申し込みに対して色々な視点で判断をし、柔軟な対応が求められます。

加盟店目線、営業目線、審査目線、いろいろな要求を受けるのも審査ですから、審査業務を本当の意味で一人前にこなすとなるとそれなりのキャリアが必要になります。

ですが、やればやるほど奥が深いのが審査です。

突き詰めれば突き詰めるほど、その時その時の対応、判断、フォローに求められるものが違いますので、一つのことを突き詰めるタイプの人であれば、やりがいはかなりあります。

回収業務に関して

回収業務は文字通り「立て替え払いしたお客様から代金を回収」します。

基本的には毎月決まった日にお客様の口座から引き落としがかかっているのか、確認をし、完済するまで管理をします。

ただ、きっちり支払いをしてくれるお客様ばかりではないのが現実で、中には延滞をする人もいます。

そういったお客様にはお電話をして入金をお願いしたり、お手紙を書いて入金を促したりと、督促業務を行ったりもします。

督促を行って払ってもらえればいいのですが、それでも払ってくれない場合、法的な申請をして、立て替え払いした商品を引き上げたり、財産を差し押さえたりといったこともします。

回収業務は直にお客様とやり取りをする中で、お金を払えないお客様にどうやって1円でも多く払ってもらえるのか、交渉をしなければいけませんので、かなり難しい仕事であります。

また、引き上げや差し押さえをするときにも、お客様の了承なしに勝手に行ってしまうと、信販会社側が悪くなってしまう等、法律の知識が無ければ、コンプライアンスに乗っ取って業務を遂行することができません。

ですから審査についてのところでもお話ししましたが、回収業務も審査と同様、一人前に仕事ができるようになるまでには、それなりのキャリアとあとは法的知識が必要になります。

回収業務は信販会社でもかなり重要な業務になります。

この部門に力が無ければ、審査を厳しくして不良債権を減らす努力をしなければ、会社の業績に関わって来てしまいます。

逆に回収業務に力があれば、多少の不良債権を出しても、マイナスを最小限に抑えることができるため、そこまで会社の業績を圧迫しなくて済み、審査も競争力のある審査をすることができます。

最近では消費者保護目線での法律改正が多くなかなか、法的な措置を取るにも、準備する資料が多かったり、確認項目が多かったりと、不良債権の回収には手間がかかるケースが増えてきています。

しかしこの回収部門は信販会社にはなくてはならない部署になりますので、信販会社の難しい仕事を経験するのであれば、この部署を経験するのが一番です。

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信販会社はどういう人と仕事で関わるの?

信販会社では、各部門によって関わる人が違ってきます。

各部門ごとに説明をしていきます。

営業職

営業職は加盟店への訪問活動が主になります。

ですから加盟店の営業担当者から経営者まで幅広い人と仕事の話をすることになります。

現場の営業担当者とは審査に申込いただいた案件について、加盟店の売り上げ状況等を話をし、経営者、幹部クラスと話すときは、主に仕切り、リベート関係の話をすることになります。

ですから年齢層でいえば幅広い人と関わりますし、組織としても末端から経営層まで組織に関わる人すべてと話をします。

審査

審査担当者は主に加盟店の営業担当者とのやり取りがほとんどになります。

契約者と直接電話をして契約内容の確認をすることもありますが、ボリューム的には加盟店とのやり取りが多いです。

基本的に電話でのやり取りになりますので、声に表情つけて話さないといけません。

また関わる人でいえば、同じ審査部署内の同僚とのかかわりが多くなりますので、部署内でのコミュニケーションは必ず取って部署で仕事を回していかなければいけません。

審査業務は担当者一人で完結する仕事は少なく、部署、チームで仕事を完結させることが主になりますので、部署内での人間関係構築は必須であるといえます。

回収業務

回収業務に関しても、基本的には部署内での人とのかかわりが多くなりますが、先ほども少しお話ししました、不良債権の回収等になると、弁護士、司法書士とやり取りをして法的手続きを進めたり、相手側の弁護士と話をして示談をしたりと、法律のプロフェッショナルと話すこともあります。

またお客様に督促をする際には、直接お客様にお電話をして話をしたりします。

回収業務に関しては、話をする内容が他部門と比べてセンシティブな情報になりますので、外部の人とやり取りをする際にはそれなりのストレスがかかります。

信販会社の給料事情は?

信販会社の給料は中の下程度ではないでしょうか。

やはり営業職で見てみても、稼ぐのであればディーラーやメーカーのほうがインセンティブの付き方も多いので稼げるのではないかと思います。

しかし、ワークライフバランス、働き方改革等言われている中では、そういったことには先進的であると思います。

有休消化、残業時間を見ても他業種よりも状況はかなり良いと思います。

またボーナスも基本的には信販業界は、出る会社がほとんどです。

それは、信販会社単体で営業している会社は少なく、銀行傘下、メーカー参加の信販会社が多くあるため、昇給賞与に関しては母体に準ずる形をとっている信販会社がほとんどであるためです。

給料だけでいったらそこまでですが、賞与、福利厚生まで考えると割のいい業界であると思います。

信販会社に向いている人のタイプは?

信販会社に向いている人は、コミュニケーション能力の高い人です。

物を作ったり、技術を開発するような仕事ではなく、人に対してのアプローチが仕事のほとんどであるといっても過言ではありません。

どの部署でも同じことが言えます。

あとは社交性がある人も幅広い年齢層、職業の層の人と仕事上付き合っていきますので、有利です。

営業職に向いている人は?

営業は加盟店に嫌われたら終わり。

なんて言いますが、本当にその通りで、加盟店とうまく付き合える人が営業に向いています。

具体的にどういうことを言うのかと言えば、もちろん仕事上の数字の話もしますが、そのほかにも、加盟店の要望に対してどれだけ柔軟に対応できるのかも大きなポイントになります。

時にはむちゃくちゃなことを言われることもありますが、それに対して機転を利かせて柔軟に対応できる人が、営業担当として優れています。

また加盟店のいう事ばかり聞いている営業は所詮御用聞き係なだけであり、本当の営業担当は加盟店が良くないことをしていたら指摘ができる営業担当であります。

つまり、メリハリをつけて加盟店と付き合っていける人が信販会社の営業担当者に向いています。

審査に向いている人は?

審査に求められるのは正確性と多角的に物を見れる目線です。

審査は時間との戦いの為、時間に追われて業務することが多くあります。

そんな時に正確さを欠くようなことがあっては絶対にいけません。

お客様の個人情報を扱っていますので、細心の注意を払わなければいけませんし、取得した個人情報をもとに正確に審査をしなければいけません。

また、審査をするにあたって言えることが、直接お客様と面談して審査をするわけではなくて、限られた情報の中で判断を審査をしなければいけないので、その情報をどのように読み取って判断に結び付けるのかが重要になります。

例えば、「延滞があるお客様は審査は通さない」とした場合、確かに払っていないのだから、審査は通さないのかもしれないが、何か理由があって延滞をしていた場合この理屈は少々意地悪ではないだろうか。

偶然口座の残高が不足していた、たまたま入金を忘れていた等の理由も考えられます。

単純に「延滞はだめ」ではなく、延滞があったとしても、その前後の状況からどのような状況で延滞を起こしてしまったのかを読み解く力、つまり物事を多角的に見て判断することが求められます。

回収業務に向いている人は?

回収業務は法的な知識が必要とされる部署でもあります。

割と人と関わることが多い部署が多い信販会社の中でも専門的なことをやっている部署になりますので、法的な知識に詳しい人、社外の法律のプロフェッショナルとも対等に話ができる人が求められます。

不良債権が回収できなければそれがそのまま会社の赤字になるわけですから、それを回収することは大きなミッションになります。

簡単にできませんでしたでは済まされません。

先ほども書きましたが、近年の法改正でも消費者保護目的の改正が多く、回収するにもさまざまな手続きが必要になってきています。

そうした手続きは知識が無ければ進めていくことはできませんし、裁判ともなれば社外の法律のプロフェッショナルとも対等に渡り合っていかなければなりませんので、そうした能力を持っている人が向いています。

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信販会社の仕事で大変なこと

信販会社では、人間関係で苦労する人が多くいます。

加盟店とそりが合わない、部署内で気が合わない人がいる等人の問題が多いです。

人間関係の苦労

正直、どの業界、会社であろうと人間関係の問題はあると思います。

ですから信販会社で苦労することで人間関係と書いているのであれば、逆をいえば当たり前にある人間関係以外に大変なことがないと思ってください。

先ほども書きましたが、お客様の契約を締結するには色々な部署、人が携わって初めて締結します。

ですからどうしても加盟店、社内で人とのかかわりをなくすことはできません。

こうした人とやり取りする中で中には気の合う人、合わない人がいます。

そうした時に仕事が円滑に進むかどうかは、人間関係がうまく築けているか、いないかにかかってきます。

そしてそれは最終的に自分に返ってきますので、人間関係だけは穏やかにさせておくべきなのです。

中にはどうしてもうまくできない人もいます。

そういう時に、嫌いだから話さない、ではなく、どのようにその人と付き合っていくかを考えれることができれば、問題がありません。

信販会社の将来性は?

現在色々な分野でAIの導入が期待されいますが、信販会社も同様、FINTECH、AIによる与信審査が導入されるのではとの話があります。

そういったシステム化が進み人間がいらなくなると、雇用が無くなってしましますので、少し心配があります。

FINTECHに関して

FINTECHとはファイナンスとテクノロジーの造語で、信販会社にどのように導入されていくかというと、既存で契約中のお客様の支払情報を溜めてビックデータを作り延滞の兆候を分析、それをもとに既存ユーザーの延滞の兆候を早期につかみ延滞率を減らしていくといった目的で導入が検討されています。

ですが、こうした先進技術を導入するには莫大な予算が必要になりますので、今すぐにとはいかないのが現状です。

さらにビックデータを構築するのには情報量が足りていないという問題もありますので、導入には時間がかかります。

AIによる与信審査

現在もシステムによる自動与信を導入している信販会社もありますが、AIが導入されればまるで人間が審査をするような柔軟な審査をすることができるようになります。

AIの導入にも莫大な予算が必要なのと、開発にかなりの時間を必要としますので、今すぐにとはいきません。

こうした先進技術が普及している中で、業界が縮小するかと言えば、そんなことはありません。

少子高齢化等で人口が減れば市場も小さくなりますので、業界も縮小しますが、それも近々の話ではなくもう少し後の話であります。

現代日本ではクレジットで物を買うことが当たり前になりつつあります。

今ではコンビニでもカード決済ができるようにまでなりました。

ですから、信販業界が数年で縮小することはありません。

むしろ国民の購買意欲が高まればそれに比例して大きくなっていく業界であります。

まとめ

信販会社の事わかっていただけましたでしょうか。

あまり目立つ仕事ではないので、知らなかった人も多いかと思いますが、皆さんの身近なところで「物を買う」ことのお手伝いをさせて頂いている会社です。

業界的にもまだ成長していく業界ですし、家電、車、等高価格なものを買うときに、クレジットを使って物を買う機会が増えますので、将来性の無い業界ではありません。

ただ先進技術の進歩によっては雇用が減る可能性はありますが、人でなければ判断できないことはたくさんありますので、すべてがシステム化されるわけではありません。

昨今言われている「ワークライフバランス」にも理解のある業界ですので、仕事もプライベートも充実させることは十分にできます。

銀行ほど固くはなく、仕事自体もものすごくきついわけでもありません。

もし興味がある方がいらっしゃれば、是非信販会社で働くことをおすすめします。



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