「社内ニート」という言葉をご存知でしょうか。

ニートとはそもそも「Not in Education, Employment or Training」の頭文字をとったもので、つまり教育・雇用・職業訓練下にいない人を指しています。

では「社内ニート」とは何なのでしょう。

社内にいる以上はニートではないはずなのですが…。

社内ニートって何?

社内ニートは要するに、出社はしているけど仕事が無い人のことです。

以前は窓際と呼ばれていました。

給料は出ますが、就業時間中にやることが何もなく、ネットサーフィンをしたり手遊びをして、定刻になれば家に帰ります。

それだけ聞くと、何もしないで給料が出るならメチャクチャ羨ましいポジションな気がしますが、実際に社内ニートになるとシンドいです。

何がシンドイのかは次の項目で解説します。

社内ニートの特徴にはどんなものがあるの?

社内ニートにもさまざまな種類があります。

いずれに該当するかによって対策も異なるため、自分が社内ニートかもしれないと思う人は、冷静に状況を考えながら読み進めましょう。

できる仕事がない

忙しそうにしている人が多いのに自分だけ仕事がない場合は、「できる仕事がない人」だと周囲に思われています。

仕事ができない人に手伝いを頼むと、教えることに時間をとられてしまうので、積極的に仕事を振ろうという気は起きなくなっていくものです。

仕事ができないことを自覚している人ならまだマシですが、優秀だと思い込んでいる人だと始末におえません。

周囲の人は「仕事を振ってくれ」と絡まれないよう、物理的な距離を取ることもあります。

嫌われていて仕事を回してもらえない

仕事ができないわけではなくても、タスクの割り振りを管理している上司あたりに嫌われると仕事がなくなります。

これは嫌われる理由によっては自分が悪くないこともあるでしょう。

たとえば、セクハラ上司に忠告したら「ヒステリックだ」などと言って嫌われた、上司の地位を脅かすほど優秀だから嫌われた、などというのは上司が悪いです。

とはいえ、マトモな会社、マトモな上司に嫌われたのだとしたら、気づかぬ内に失礼なことを繰り返してしまったと考えられます。

一度自分の言葉づかいや態度を考えてみましょう。

部署に仕事がない

単独の社内ニートではなく、部署ごと仕事がないというケースもあります。

部署を新設して人事異動をさせたものの、会社の経営方針が明確になりきっていない状況ではしばしばみられることです。

異動させられた人たち全員が「で、何するの?」状態。

上役に聞いてみても「今準備中だから」などと言われておしまいです。

自覚なき社内ニート

本当に全く仕事が無いわけではないにしても、他の人からすればものすごく少ない量のタスクを丸一日かけて行う人もいます。

自分としては一生懸命仕事をしているつもりですが、周囲からすれば「何もしない人」として捉えられています。

これもある意味、社内ニートと呼べるでしょう。

優秀すぎるというレアケース

ごく稀に、優秀すぎるが故に、上司が与えた仕事が短時間で終わってしまう人がいます。

上司としては就業時間内に終われば上々というタスク量を割り振っているつもりなので、それ以上の仕事を用意していません。

本来は8時間かけて良い仕事を2時間で終わらせたとなると、6時間は暇になるので、本人としては「仕事をもらえない」と感じます。

社内ニートになる6個の原因

社内ニートになる原因は、自分にある場合と会社にある場合とに分けられます。

前者であれば努力で解決できますが、後者の場合はどうにもなりません。

それぞれに分けて、原因を見てみましょう。

会社に原因がある場合

まずは会社に原因がある場合です。

会社が忙しすぎる

会社全体が忙しすぎる場合、先輩や上司も教育に時間を割く暇がないことがあります。

会社としては人が足りないと判断するわけですから、新入社員や転職者を入れますが、既存職員は「いつ仕事を教える暇があるだろう」と困り果てている状況です。

これは、会社の中長期的な計画が狂っていることが根源にあるため、各個人の努力だけでは解決できないでしょう。

人が余っている

上場企業や名の知れた会社だと、世間体として毎年新入社員を募集することがあります。

ただ、今いる社員だけでも十分に仕事が回っており、残業も特にない状況であれば、単純に人が余ることになります。

人を増やした分仕事も増やせればいいのですが、全社員を養ってもまだ余るほどの利益を上げている会社なら、新たな事業展開へ投資する必要が出てきます。

その準備期間は仕事がない社員が続出するでしょう。

自分に原因がある場合

ここからは社内ニート個人に原因があるケースです。

仕事ができない上にやる気も見えない

まずは仕事ができない上にやる気もない人。

これは救いようがなく、誰だって積極的には関わりたくないと思う人材です。

たとえばこんな人がいます。

前職ではそこそこの地位にあったオジサン。

転職してきたはいいものの、プライドが高すぎる上に、前の会社のやり方を踏襲しようとし、上手くいかなければ周りのせいにします。

郷に入っては郷に従えという意識は皆無で、自分を評価しない会社が悪いとふんぞり返っているわけです。

このような人に仕事を与えてくれるとしたら、その上司は菩薩ですね。

自分の中でのOKラインが緩すぎる

過去に与えてもらった仕事について、自分の中ではOKだろうと思って提出したら突き返された、という経験がある人は要注意です。

たしかに仕事は100%の完成品を出すよりも、80%程度のものを迅速に提出して、改善指示を仰ぐ方が効率が良いという側面はあります。

しかし、40%くらいの完成度のものを80%のつもりで提出されたら、された方としてはパニックです。

「こいつマジか」と思って、次から仕事を振るのを躊躇します。

指示待ち

新入社員が指示待ちになるのは、多少仕方がない気もします。

とはいえ入社から半年以上経っても未だに言われたことしかできないと、社会人としての適性を疑われるでしょう。

仕事は本来、自ら生み出していくことが適当であり、言ったらもらえるものではありません。

個人的には、こういう人は一度フリーランスや商店の経営をやってみたらいいのに、と思います。

仕事は自分で作るもの、ということがよくわかるはずです。

無駄話が多い

私生活ではトークが面白いと人が集まりますが、職場においては仕事に関係ない話ばかりしてくる人は鬱陶しいです。

捕まると長いと思えば、自然と避けるようになります。

また、普段から口が軽い人には、重要な仕事を任せることができません。

うっかり社外秘を飲み屋で話されたら損害が大きいですからね。

社内ニートにならないための予防策

一度社内ニートになってしまうと、挽回するのは大変なので、そうなる前に予防策を講じましょう。

求める結果は「会社にいて欲しい存在」になることです。

どんなに仕事ができる優秀な人であっても、会社にいて欲しいかどうかは別物。

言ってみれば、歯車になれる人材が求められているということです。

与えられた仕事は迅速かつ的確に履行する

与えられた仕事を迅速かつ的確に履行するのは基本です。

給料をもらっている以上は、そうする義務があると言っても過言ではありません。

ブラック企業の場合は与えられる仕事量が異常なので、見直す必要はあると思いますが、上司が的確にタスクを配分しているのであれば、履行できない時点でこちらに非があります。

履行できないなら、どうしてできないのかをよく考えましょう。

タスクの優先度の付け方がおかしい、スケジュールを組み立てるのが下手、ツールを使うことが前提の仕事を苦手だからといって手作業でやっている、など見直す点はたくさんあるはずです。

さらに細かいことでいえば、デスクが散らかっているから資料を探すのに余計な時間がかかっている、寝不足で集中力が切れるのが早いなども、仕事の遅延に影響しています。

時間に余裕があることを上司に伝える

多くの人は仕事を続けていると経験値が増えるため、大体の仕事は始めた頃より早く処理できるようになっていきます。

それによって時間に余裕が出るため、さらに重要度が高く難解な仕事を任されるようになったり、割り振られる仕事の量が増えたりするものです。

しかし、早く処理できるようになったことを上司が知らなければ、ずっと同じ仕事量だけが回されます。

結果的に暇になってしまうでしょう。

上司もただの人間なので、抱える部下の人数が多ければ全員のことをそこまで深く観察できません。

暇なら暇だと言って欲しいし、面談やスキルシートなどで出来るようになったこと、自信があることを伝えて欲しいと思っています。

仕事ができないなら勉強する

自他共に認める「仕事が出来ない人」なら、それを改善しましょう。

仕事ができないというのは変な話です。

なぜなら入社に足ると思われたから採用されているのであって、面接で嘘を話したのでもない限り、仕事をする能力に不足はないはずだからです。

とはいえ「学んでしかるべき」ことを学ばない人間もいます。

技術職を例にするとわかりやすいでしょうか。

自分が入社した当時のツールに関してはスペシャリストクラスだったものの、年々新たに出てくるツールの勉強をしておらず、今では業界内で使うことの少ないツールしか扱えないという人です。

学ぶ努力をしない人は会社で埋もれていきます。

人間関係を改善する

仕事の出来には何の問題もないのに仕事を割り振ってもらえない、のだとしたら、人間関係で失敗している恐れがあります。

世の中の全員がビジネスマンモードのスイッチを持ってくれていれば良いのですが、そういうものでもありません。

極めて利己的な人は少なからずおり、その人が上司になることだってあります。

人事権を持っているとすればやっかいです。

仕事の出来も人間的にも底辺であることがわかっていても、同じ土俵で戦おうとするのはNG。

勝手に失敗して潰れてくれるまで、気の利いたことでも言っておだてておくのが吉です。

もし自分のコミュニケーション能力が低いと感じているのであれば、周囲の人へ素直にそのことを伝えましょう。

決して機嫌が悪いわけではないし、本当は皆と打ち解けたいけど上手くいかない、ということを分かってもらえれば、周囲の人の多くは「なんだ、そうだったのか」と思ってくれます。

職場の人間関係で悩んでいるときは、こちらの記事を参考に!

努力はしたけれど…不可抗力で社内ニートになった場合に脱出するための3個の方法

さて、上記までの改善策を講じても社内ニートになってしまうとしたらどうしましょうか。

不可抗力としか思えないことであれば、根本的なことから見直すべきでしょう。

嫌われているなら原因を冷静に分析

嫌われている場合、その原因の分析が間違っていると対処法も間違えます。

自分としては「面白いことが言えないから嫌われているのだろう」と思って、色んな人にユーモアを炸裂させたのに、尚更嫌われるかもしれないのです。

そこで冷静に分析し直してみた結果、面白いことが言えないからではなく、なんでも安請け合いするわりには進捗を報告せず、遅延することすら多かった、といった問題が見えてくることがあります。

そんな状況で面白いことを言うために無駄話を増やしたのだとしたら、余計に嫌われても当然ですよね。

まずは本当の問題点を分析することが大切です。

暇な時間を活用して資格を取得

部署ごと仕事がない、あるいは上司に時間に余裕があることを伝えたのに割り振られる仕事がないという場合、それは会社が認知している暇な時間なので、何をしていても文句を言われる筋合いは無いわけです。

このような不可抗力中の不可抗力で社内ニートになってしまったのであれば、その暇な時間を活用して資格などの勉強を始めましょう。

社内ニートのまま数年が経過してしまうと、スキルの向上も経験談も増えないので、転職する時に困ります。

せっかく給料がもらえて時間にまで余裕があるという最高の状態なのですから、自分の将来のために有効活用すれば良いのです。

優秀すぎて仕事がない場合は早く転職しよう

優秀すぎてすぐに仕事が終わってしまい、やることがないなら、その会社にいるのはもったいないです。

自分と同レベルかそれ以上に仕事ができる人達がいる会社に入った方が、利益も上げているはずなので給料も上がる可能性が高いし、スキルアップにもつながります。

もし一人でも利益を生み出せる仕組みを持っているなら、独立するというのも手です。

社内ニートについて他にも知っておきたいこと

最後に、社内ニートについて知っておいて欲しいことを記載します。

社内ニートになってしまったときにも必要な考え方です。

社内ニートを生み出す会社はロクなものではない

そもそも論ですが、社内ニートを生み出す会社はロクなものではない、ということを覚えておいてください。

マネジメント経験がある筆者からすると、使えない人材を使える人材にするのが上司であり先輩の役目であると断言できます。

忙しいから教育している暇がないというのはおかしな話で、だったら人が足りないなどと不満をもらすな、としか言いようがありません。

忙しくても新しい人材のために、スケジュールを調整して教育することが、結果的に自分を助けることにつながります。

そのことを分かっている人間が1人もいないような会社に未来はありません。

即辞めるべきです。

リストラされる前に行動しよう

社内ニートになってしまうとリストラ候補に入ります。

もしリストラされてしまうと「会社都合の退職」というレッテルが貼られて、転職に影響してしまうので気をつけましょう。

そうなる前に自分で辞めるか、資格の勉強なりなんなりして強みを増やすことをおすすめします。

まとめ

社内ニートになることによって得られた暇を「仕事しなくて給料もらえて最高!」と思えるのは、せいぜい1カ月が限度です。

それ以降は地獄のような日々が始まります。

そうなってしまう前に、できることから改善し、やむをえない場合は素早く転職しましょう。

とりあえずは行動あるのみです。


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