ホテルフロントの仕事はきつい?そう思う人の理由と実はそれ以上にやりがいがあると感じる5つのポイント
ホテルフロントの仕事というと、華やかなイメージがあり、憧れを抱く方も多いでしょう。
しかし、実際のホテルフロントの仕事内容はどうなのでしょうか?
やりがいがあり、楽しく働ける仕事なのか、それとも実際働いてみると厳しい世界なのでしょうか。
今回はホテルフロントに向いている人や向いていない人の特徴をお話しさせていただくと共に、具体的な業務内容や知っておくべき情報をまとめてみました。
興味のある方はぜひ参考までにご一読いただけたらと思います。
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目次
閉じるホテルフロントの仕事はどんな仕事?
ホテルのフロントに立ち、一流の接客を提供する仕事です。
フロントスタッフの対応がそのホテルの印象を左右すると言っても過言ではありません。
笑顔を絶やさず、好印象を持っていただけるよう対応しなければならず、気が抜けない仕事でもあります。
ホテルフロントの仕事の大まかな仕事内容
お客様をお迎えするチェックイン業務、お客様をお送りするチェックアウト業務が主な業務です。
その他にも、宿泊予約管理、電話応対、お客様の案内、会計等、フロント業務は多岐にわたります。
チェックイン・チェックアウト業務
到着したお客様をお迎えするのがチェックイン業務です。
お客様の予約内容を確認し、パソコンのシステム上でチェックイン管理をし、ルームキー等をお渡しします。
必要に応じてルームキーの使い方の説明、館内やホテル周辺の案内、レストランの希望をお伺いし、レストランの予約をします。
ベル係がいる場合は、室に案内してもらうよう引き継ぎします。
チェックアウト業務は、お客様が帰られる際の業務です。
客室の冷蔵庫やルームサービスの使用の有無を確認し、会計をします。
宿泊予約管理
一般的なホテルでは、宿泊予約課が一括して宿泊予約の管理をしていますが、フロントスタッフが直接宿泊予約を受ける場合もあります。
インターネットや旅行会社を通じての予約が多いですが、直接電話をいただいて予約を受けることもあります。
予約は全てシステム上で管理していますが、当日予約の問い合わせがある場合は、その日の残室に合わせて宿泊料金が変動する場合があります。
フロントに立つ際は、その日の稼働状況、宿泊料金等を常に頭に入れておく必要があります。
電話応対
ホテルにかかってくる外線電話、客室からの内線電話に対応します。
電話の場合、声の大きさや高さ、言葉遣い等が印象を左右しますので、対応にはより一層気をつけなければなりません。
その他の業務
接客業務
お客様から依頼があれば、モーニングコールのセットや外貨両替等もします。
その時々のお客様の依頼に合わせて対応するため、フロント業務は多岐にわたります。
接客マニュアルは用意されていますが、臨機応変に行動する必要があります。
その他細かな業務
特に夜勤での業務になりますが、一日のレジを締め、その日の売り上げを計上するために伝票を作成します。
翌日にチェックアウトされるお客様の準備、チェックインされるお客様の客室を決めるアサイン業務等もあります。
翌日に団体のお客様がチェックインする予定があれば、事前にルームキーや食券等を準備しておきます。
ホテルによって違いがありますが、客室清掃等で他部署のヘルプに入る場合もあります。
仕事上の役割は?
フロント業務は、他部署との関わりの中では中心的役割を担っています。
「なにかあればフロントへ」というお客様の要望に応えるため、他部署への橋わたしをする重要なポジションです。
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ホテルフロントの仕事はどんな人に向いている?
接客業ですので、人と接するのが好きな人、人を喜ばせるのが好きな人というのが大前提です。
その中でも、丁寧な言葉遣いができ臨機応変に対応できる人が、この仕事には向いているでしょう。
人と接するのが好き、人を喜ばせるのが好きな人
ホテルフロントの仕事は、多くのお客様と接する仕事になります。
どのようにすればお客様に喜んでいただけるか考え、試行錯誤しながら接客していく中でコミュニケーション能力も上がりますし、お客様に喜んでいただければとてもやりがいを感じることのできる仕事です。
丁寧な言葉遣い、立ち居振る舞いができる人
ホテルでは、多くのお客様が一流の接客を求めています。
発する言葉一つでホテルのイメージを左右すると言っても過言ではありません。
また、フロントは常にお客様から見られる立場にありますので、笑顔を絶やさず、美しい立ち居振る舞いを心がけなければなりません。
臨機応変に対応できる人
ホテルフロントの仕事はマニュアルが用意されてはいますが、お客様を相手にする仕事ですので、全てがマニュアル通りにいくとは限りません。
お客様からの要望には、全て応えるのがホテルの仕事です。
どうしても無理なリクエストには、代替案を提案したりします。
時には、お客様からクレームを受けることもあります。
いかなる時もお客様第一で考え、お客様に納得いただけるよう物事を進めていく必要があり、その時々で臨機応変に対応することが求められます。
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ホテルフロントの仕事に向いていない人は?
気が利かない人、シフト勤務に対応できない人は、この仕事に向いていないでしょう。
気が利かない人
一流の接客を提供するのがホテルフロントの仕事です。
お客様が必要としていることを考えて行動していかなければならないので、気が利かない人はこの仕事に向いていないかもしれません。
シフト勤務に対応できない人
ホテルフロントの仕事は、基本的にシフト制の勤務です。
不規則な労働時間になることも多く、GWや年末年始等世間が休みの時でも、シフトが組まれれば出勤します。
ホテルフロントの仕事を希望される方は、この点をよく理解しておく必要があります。
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ホテルフロントの仕事で活かせる経験
アルバイト等での接客経験がある、外国語を話せるという人は、この仕事で活かすことができるでしょう。
今までの接客経験
アルバイト等で接客経験があるのとないのとでは、この仕事を始めるにあたりかなりの差が出るでしょう。
人と接するのが苦手な人はそもそもこの仕事を選択しないかもしれませんが、フロントに立つ以上、人と接することは避けられません。
接客業務の経験で得たことは、この仕事で必ず活かすことができるでしょう。
外国語を話すことができる
昨今、日本を訪れる外国の方が増えており、それに伴いい、ホテルでも外国のお客様が増えています。
海外生活や留学の経験があったり英語を話せる人は、この仕事で大いに役立ちます。
英語以外にも、中国語、韓国語等が話せる人は重宝されるでしょう。
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その後のキャリアについて
キャリアアップの道は?
ホテルに就職した場合、初めはスタッフとしてフロントに立つことになります。
その後、チーフやマネージャー、フロント支配人の経験を経て、管理職へとキャリアアップの道は続いています。
接客業務を完璧にこなさなければ、その後のキャリアアップの道は望めないでしょう。
接客業務や管理業務をしっかり身につければ、その後の道も続くことになります。
ほかの仕事にもこの経験を活かせる?
ホテルフロントの仕事以外にも、接客業は沢山あります。
この仕事を経験することによりマナーやコミュニケーション能力が身につき、丁寧な言葉が自然に使えるようになるはずです。
接客業全般で、ホテルフロントでの経験を活かすことができるでしょう。
ホテルフロントの仕事をするにあたり覚えなければいけないこと
チェックイン・チェックアウト業務全般
宿泊予約からチェックイン業務、チェックアウト業務は全てパソコンでのシステムで管理されていますので、まず最初にこのシステムの使い方を覚えなければなりません。
一般的なマナー、コミュニケーション能力
ホテルフロントの仕事は、お客様に失礼のないよう、言動や行動に気をつけなければなりません。
この仕事に就く前に、一般的なマナーを学んでいれば良いのですが、そうでない場合は初期研修で身につけなければなりません。
コミュニケーション能力にマニュアルはないので、他のスタッフと業務を共にしながら能力を培っていく必要があります。
英会話
空港の近くや観光地にあるホテルには、外国のお客様も宿泊されます。
全ての外国のお客様が英語を話せるわけではありませんが、英語が共通言語となります。
日本語を全く話せないお客様もいますので、基本的な英語は話せるようにしておくべきです。
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ホテルフロントの仕事の良いところ
やりがいを感じるポイント
ホテルフロントの仕事はコンピューターを使う反面、最も大事なのは人とのコミュニケーションです。
近年、ロボットにフロントスタッフが置き換えられているロボットホテルの進出から見られるように、10年後に無くなる仕事の一つにランクインしているのをご存知でしょうか。
人と人とのコミュニケーションだからこそできるサービス、人と人のコミュニケーションがなくてはできない体験を提供するのがホテルフロントの使命であり、そこにやりがいがあるのではないでしょうか。
お客様からの「ありがとう」
ホテルで働いている方にやりがいを感じる瞬間を聞くと、多くの人が「お客様から笑顔で『ありがとう』と言われたとき」と答えるのではないでしょうか。
まるで決まり文句のようですが、多くの方が口を揃えて言うだけあって本当に嬉しく、今まで働いていて良かったと思わせてくれる瞬間なのです。
お客様によっては、お礼のためにお菓子や化粧品等をくださる方もいます。
言葉だけで充分嬉しく、物が欲しいわけではありませんが、お客様の役に立てたのだと実感し、日々の努力と苦労が報われると感じる瞬間です。
困難な状況をチームで乗り越えたとき
ここで言う困難な状況とは、主に苦情があったときです。
客室の不具合や対応の不手際等、苦情は様々な要因で起こります。
ホテルでは信じられないような理由で苦情が発生します。
リゾートホテルで勤務していた時、天気のことが苦情となったこともあります。
地方だと天気に関する情報が少ないため、知らずに来てしまうお客様がいます。
もちろん、お客様にとっては特別な旅行です。
気持ちは察しますが、理不尽だなと思う瞬間があるのも否めません。
そんなときに大事なのは、チームで情報共有することです。
決して自分一人でお客様を満足させなければいけないわけではありません。
苦情をもらった時点で、上司への報告をするべきです。
打ち合わせや引継ぎ、システム上に入力する等同僚への伝え方はホテルによって様々だと思いますが、とにかく共有することが大事です。
自分が24時間続けて働けるわけではないのですから。
情報共有したことにより、チームでお客様を気に掛ける対応ができて事態が好転することもあります。
そんなお客様を笑顔でお見送りできたときは、なんとも言えない達成感を感じます。
面白いポイント
ホテルは様々な感情が飛び交う場です。
あらゆる人が働き、また、あらゆるお客様が出入りする場である為です。
そんなホテル勤務で、面白いと感じるポイントをご紹介します。
一日として同じ日はない
毎日様々なことが起き、様々なドラマがあります。
お客様が滞在中にどんなドラマが起きるのか、想像するだけで楽しい気分になりませんか。
人との出会い
ホテルには常連のお客様から、初めてでドキドキワクワクしているお客様まで、様々な方がいらっしゃいます。
私生活ではなかなか出会えないような世界中からのお客様に出会えることは、とても貴重な経験です。
どんなホテルでフロントの募集がある?
1. 三井ガーデンホテルズ
三井不動産グループが展開するホテルです。
研修センターのロールプレイングでフロント業務を覚えたり、業務に必要なシステムの操作を身につけることができるため、異業種からの転職も安心です。
全国転勤がある「ナショナルスタッフ」と、地域限定で働く「エリアスタッフ」が選べます。
募集が終了している場合もあるため、詳細はリンク先でご確認ください。
2. 東横イン
東横インは全国280ヵ所以上にある大手ビジネスホテルです。
資格手当が充実していて、TOEIC540点以上・英検3級・簿記3級・秘書検定2級・パソコン検定4級等などが対象となっているので、働きながらスキルアップを目指していくことができます。
募集が終了している場合もあるため、詳細はリンク先でご確認下さい。
その他のホテルフロントの募集は?
上記のホテル以外にも、ホテルフロントの仕事は沢山募集されています。
興味のある方は、以下のボタンからチェックしてみて下さい。
自分に合ったホテルフロントの求人の選び方や注意点
全国展開しているホテルであれば、他府県への異動があるかもしれません。
自分に合った雇用形態かどうか、そのホテルの業績等を事前に調べておく必要があるでしょう。
【選び方①】雇用形態から探す
ホテルフロントの求人には、アルバイト・契約社員・正社員と雇用形態も様々な形があります。
今後のキャリアアップへ繋がるかどうか関係しますので、様々なホテルの募集要項を比べてみるのも良いでしょう。
【選び方②】職種から探す
同じホテルフロントの募集でも、ホテルによって業務内容は少しずつ変わってきます。
募集要項にも多少は記入されていますが、どこまでの業務をフロントスタッフが担うのか、応募前や面接の際に訊いてみるのも良いでしょう。
【選び方③】会社の業績から考える
ホテルの業績は給与に直接関係してくるため、事前によく調べておく必要があります。
【選び方④】給与や雇用条件から考える
給与・手当金等は希望に合っているか。
系列ホテルへの異動等があるのか。
ホテルスタッフの給与は、他業種に比べると安いのが現状です。
給与や雇用条件に納得した上で応募することをおすすめします。
【選び方⑤】エリアから考える
ホテルの立地条件により、宿泊されるお客様も異なってきます。
ビジネス街にあるホテルではビジネスで利用される単身のお客様が多く、観光地であれば家族連れや団体のお客様が多くなります。
引っ越しを考えているのであれば、ご自分の好きな観光地等から求人を探すのも一つの手です。
【選び方⑥】好きなホテルから考える
自分が以前に宿泊したホテルや全国展開しているホテルで気に入ったホテルがあれば、そこから選んでみるのも良いでしょう。
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まとめ
ホテルフロントの仕事は、一流の接客を提供する仕事です。
お客様からそれを求められる為に、事前に身につけておくべきこと、学んでおくべきことが沢山あります。
ホテルフロントでの仕事を希望するのであれば、事前にできることは準備し、面接で大いにアピールしましょう。
フロントスタッフの仕事は、他業種に比べて拘束時間が長く、決して楽な仕事ではありません。
しかし様々な人と接することにより高度なコミュニケーション能力を身につけることができ、自分自身を磨くこともできるのです。
大変な分やりがいを感じられる仕事ですので、ホテルでの仕事に興味がある方は、ホテルフロントで仕事されてみてはいかがでしょうか。