着物を着て、慎ましい所作を行い、お客様の大切な思い出の時間を共有させて頂く。

仲居という職業は、女性の一度は体験してみたい、憧れの職業の一つではないでしょうか。

そんな仲居という職業に就きたい人に向けて、必要な心づもりや不安の解消のために、仲居求人について解説いたします。

仲居のおおまかな仕事内容

おおまかな仕事内容

お客様を玄関までお出迎えをして、ウエルカムドリンクを提供。

伝染病や食中毒などが発生した際の追跡や、賭博などの違法行為や風紀を乱す行為の防止のため、宿帳にお客様の氏名・住所・職業や食物やその他のアレルギー症状の有無などを記入していただきます。

外国人宿泊者は、国籍やパスポートの旅券番号も必要となります。

そのあと、ご宿泊いただくお部屋へとご案内差し上げます。

お部屋までの道のりの中でお風呂やラウンジ、カラオケルームなどその他施設の場所や使用時間などを説明。

お客様からの質問が多い部分でもあるので、お答えできるようしっかり知識を備えておく必要があります。

お部屋についたら、まずはお客様へのお茶出しを行います。

お客様によってはすぐにお風呂に向かいたい、という人もいらっしゃるので、必要に応じて対処します。

浴衣のサイズ合わせ、ご夕食の時間決め、その他必要事項がないか、例えば、記念日のサプライズプレゼントがあるなど。

お客様に安心して楽しいご宿泊時間を過ごしていただけるよう、コミュニケーションをとります。

それから一度、お客様のもとを離れ、ご夕食の準備。

ご夕食時間になったらお客様をお部屋までお迎えに行き、ご夕食会場までご案内。

ご夕食の配膳をします。

お食事の進み具合やお飲み物の減りなど、お客様のペースを確認し、板場との調整を図りながら、進めていきます。

お客様の食事が終わり、お部屋に戻られると片づけ、翌朝の朝食の準備をして、明日に備えます。

翌朝、お客様の朝食のお時間に合わせて空調の調節や温かいお茶の準備、朝食の準備を整えます。

もし、お客様が起きていらっしゃらない場合は、お迎えに伺います。

お客様が朝食を召し上がっている間に、お帰りの車の手配やご希望の観光先のリストアップなど、お帰りの際に求められる可能性のある事柄に、ある程度先回りをして準備しておきます。

お客様のお見送り。

荷物をお車まで運び、笑顔でお送りします。

以上が仲居として、一組のお客様に対する一連の流れになります。

2~4人組を一組とすると、平均で一日に2~3組を担当します。

もしくは8人以上の団体を一組など、請け負うお客様は担当者の実力に応じて割り振りされます。

初心者には一日で2人1組のみ、担当するところから始めるのが一般的です。

仲居の仕事は会社でどういう役割を求められる?

仲居は、旅館の中で唯一、お客様と直接、お話しができるスタッフです。

ご担当するお客様がどのような家族形態なのか、例えば、あらかじめの事前予約で宿泊は男女2名のみと伺っていたとしても、ご到着されたときに5歳のお子様がいらっしゃった場合などです。

浴衣の追加など、自身で対応できる範囲は問題はありませんが、お料理は2名分でいいのか、布団は必要なのかなど、調理場、リネン、下足番のほか、関係各所に連絡をし、お客様に快適に過ごしていただくための配慮が必要です。

このように、仲居はお客様の旅行のアテンドとして、また、お客様と旅館を繋ぐ伝達係としても役割を求められます。

仲居の働き方の種類は?

一言に仲居と言っても、各旅館によって労働時間や働き方など異なっていきます。

よくある労働形態の特徴や、労働時間、メリット、デメリットなどを詳しく解説します。

一部屋担当制の場合

仲居勤務で多いのは部屋担当制と言い、各お客様に、一人の仲居が専属で担当させて頂くというものです。

この場合、チェックインの時間より1時間ほど前に出勤し、お客様情報の確認、お部屋のチェック、お出迎えの準備など行います。

出勤時間は13時頃、それからお客様のご夕食を片づけ、朝食の準備を終えるのが大体22時頃。

それまでに1時間休憩があります。

一旦帰宅し、就寝。

翌朝、お客様の朝食時間より一時間前に出勤(大体6時半~7時)。

朝食が終わるとお客様のチェックアウトを待ちお見送りです。

  • (A)13時~17時:勤務
  • (B)18時~22時:勤務
  • (C)6時半~11時:勤務

合計で約11時間働きます。

出勤時間が遅く、休憩時間ももらえるので体力的には問題ないように見えますが、一般的にこのサイクルを3日~4日続け、休日に入ります。

朝の勤務が終わり、次の出勤時間まで2時間という短期間で昼寝をして休憩し、お客様を迎えるといった形ですので、十分な体調管理とタフな体力が求められます。

ではそんな勤務形態のメリットはどうでしょうか?

お客様のお出迎えからお見送りまで、終始ご担当させていただきます。

お客様に寄り添っておもてなしをする結果、お客様の楽しさや喜びを共有させていただけます。

お心付けを頂ける可能性も高まります。

逆に、デメリットはどうでしょうか?

先にも書きましたが、連続して勤務が続くと、人によっては十分な休息時間が確保できません。

お客様と過ごす時間が長いため、お客様からの感謝の気持ちも一身に受けることができます。

やりがいもひとしおです。

夜勤務、昼勤務の交代制の場合

一部屋担当制とは違って、夜勤務は夜のみの勤務で一週間、昼勤務は昼のみで一週間の交代制になります。

朝~昼~夜のサイクルを繰り返すのはなかなか体力的にも難しいかもしれないという人にはこの交代制がおすすめです。

では、メリットはどうでしょう?

夕食は夕食担当、朝食は朝食担当として専門性が高まるため、より質の良いサービスが提供できます。

逆にデメリットもあるわけです。

お心付けを頂いた場合、一部屋担当制の場合は一人ですべて受け取ることが多いですが、夜、昼勤務の場合には、結果としてお客さん一組に対して、関わる仲居が2人いるので、チップは半分に分割する傾向にあります。

規則正しく時間を区切って仕事ができるので、自分の生活ペースを作りやすいです。

仲居求人でよくある募集内容とは?

仲居の仕事がわかってきたところで、気になるのが就業形態ですよね。

給与や福利厚生などを解説していきましょう。

給与相場

20代の初任給で18万~20万程。

+αでお心付けを頂けることもあります。

年齢や経験によっては基本給は変化。

繁忙期は出勤日に合わせ歩合制を導入しているところもあります。

休日

有給休暇は福利厚生に入っていますが、休みをとるのは土日祝日は避けましょう。

言わずもがな、繁忙期であるゴールデンウィークや年末年始も休みはありません。

逆に平日の人の外出が比較的少ない日に休めるので、ゆっくりと観光地を眺めることもできます。

福利厚生

一般的には雇用保険、労災、厚生年金、健康保険、有給休暇、などに加えて、温泉利用可、寮完備(会社一部負担)などを提供する会社もある。

一部屋担当制の場合、高い確率で寮を設けている旅館が多いです。

最近では各部屋にバスルームを完備する旅館も増えてきました。

朝食、夜食付きなど仲居の身体の負担を軽減する企業も増えてきています。

求められる人物像

自分にこの仕事が務まるのかと不安に思っている方や、長く働くためにもミスマッチが起きないようにチェックしていきたい方はぜひ、参考にしてみてください。

気配りや配慮ができる

これは、仲居として最低限必要な能力です。

お客様に充実した時間を過ごしていただくためにも、お客様が求める事柄に先回りをして提案できる人材が求められます。

例えば、お出迎えの際に0歳児のお子様がいらっしゃった場合、ご夕食の部屋には座布団を追加し、ひざ掛けも準備。

欲しいものを注文される前に提供する、相手のことを考えた「おもてなしの精神」が仲居には不可欠です。

人と話すことが好き

お客様と会話をして当旅館にどんな事を求めているのか、読み取る必要があります。

積極的に働きかけ、会話を進めていくのではなく、お客様に緊張させず、自然と会話ができる人が求められます。

感受性が豊かな人

旅館や料亭にいらっしゃるお客様は、多かれ少なかれ何か特別な日を過ごすという思いで訪れています。

そんなお客様のお気持ちに寄り添えるような、柔軟な対応力が求められます。

小奇麗な人

お客様に充実した時間を過ごしていただくためにも、第一印象は大事です。

素敵な時間を過ごしていただくためにも、仲居の身だしなみで不快な思いをさせないよう、髪の毛をまとめることはもちろん、必要最低限の化粧をし、失礼のない身だしなみが必要です。

必要なスキルや資格、経験

仲居は観光業ですので、外国語の能力を証明する資格はポイントが高いです。

また、飲食店での接客スキルや料理場での実務経験、ホテルでの掃除バイトなどは、そのまま仲居になった際、それぞれの立場や考え方が理解できるということで採用時に有益な人材としてみなされます。

仲居求人のおすすめポイント

募集内容から仲居求人のここが良いという部分をまとめました。

仲居求人に応募するときに確認してみて下さい。

車、バイク通勤可

特に温泉街など山の中で働く際には必須の条件です。

旅館は基本的に中心街から離れた場所にあることが多いため、通勤手段は車もバイクも可のところがほとんどです。

まかない有り

まかないを支給する条件が記載してあるところが多くみられます。

食事の補助は体力勝負の仲居仕事で見逃せない条件のため、必見です。

寮完備、温泉利用可

旅館勤務の醍醐味として、温泉に入れるかという点があります。

温泉に入れる上、寮が完備されていれば、生活費が大幅に浮きます。

資金を貯めたい人にはおすすめのポイントです。

仲居求人の雇用形態による違い

仕事内容は雇用形態に関係なくほとんど同じですが、給与面では違いが少しあります。

正社員は賞与はありますが、毎月の給与はほとんど変わりません。

そして、アルバイト・パートは賞与はないものの、高い時給となっております。

雇用形態によって給与の違いが多少ありますので、自分に合った働き方を選ぶようにしましょう。

仲居求人についてよくある疑問

ここからは、住宅展示場の受付の求人募集に載っていない応募側の気になる疑問や質問についてお答えします。

実際に働いてみないとわからない細かい部分の疑問までご紹介します。

和装ができなくても教えてもらえますか。

仲居の仕事を実際に行っている人たちの平均年齢は40代以上がほとんどです。

そんなベテランの先輩方が着物の着付けから丁寧に教えてくれますので心配はいりません。

ただ、ずっと教えてもらえるものではありませんので、自分で着れるよう成長しなくてはなりません。

普段から着るようになると、自然と体が着方を覚えるので、余り深く考える必要はありません。

仲居の仕事は大変ですか。

正直言って、楽ではありません。

世の中に楽な仕事はないと言いますが、仲居の仕事は肉体労働から、お客様に気を遣う精神労働でもあると考えています。

ただ、その分、お客様からの感謝の言葉をいただいた時には、喜びは人一倍です。

さらに、女性として所作や品格が身に付き、自分磨きにもなります。

気を付けなくてはいけないことはありますか。

配慮や気遣いが必要な職場なので、気をつけなくてはいけないことは多々あります。

その中でも、これだけは、というものを上げるなら「身だしなみ」です。

小奇麗でいることで、お客様への第一印象が良いことはもとより、一緒に働く先輩にも良い印象を与えられます。

何かを教える時にも、可愛い子に教えるか、だらしない子に教えるかで、教育側のモチベーションは変わってきます。

経験者の筆者が身をもってお伝えしたい点です。

ブラック企業とよく聞きますが、本当ですか。

休みが取れない、休憩なしは当たり前、など以前はよく言われたものでした。

しかし、そのような現状に労働基準監督署も黙っておらず、最近では順番に監査に入っているようです。

そのせいもあってか、私が働いていたころは、新幹線の開業もあって忙しさは加速するなか、交代で週休2日、休みをいただいていました。

連休も繁忙期を除けばちゃんと取れました。

どこまでがブラック企業として線引きをするかが難しいところですが、休みや休憩の有無などを就職希望先の旅館に宿泊し、実際に働いている仲居さんから聞いてみるのも一つの手かもしれません。

まとめ

仲居の求人は、インバウンドの影響もあって、多方面で募集を見かけるようになりました。

仕事内容や雇用条件など自分に合っているか確認をしてから応募をしてみましょう。

ぜひ、今回ご紹介した内容も合わせて参考にしてみてください。


関連キーワード

温泉旅館求人


仲居求人に関するコラム

仲居を辞めたいと思う6個の理由とその乗り越え方とは?

仲居という仕事は、古くから存在する伝統的な職業です。日本のおもてなし文化の象徴になりつつある旅館で、お客様に一番近い存在として、御食事の提供やお見送り・お出迎えを行います。しかし、その反面、過去に同じ現場で働いてきた人からは、「仲居の仕事が辛い」という言葉も多く聞いてきました。今回は、仲居という仕事にフォーカスを絞って、私が仲居の仕事を辞めたいと思った瞬間をまとめました。そして、「辞めたい」と思った時に、どうやって乗り越えてきたのかをまとめていきます。業務内容に関する記事は多くありますが、実際の体験談に基づく記事は少ないと思います。よりリアルな経験から悩んでいる方の参考になれば、とても嬉しいで

仲居アルバイトをやってて良かった2つのことや、ここで身に付く力とは?

「仲居の仕事って具体的にどんな感じなの?」一般的な仲居の仕事や、イメージを伝える記事は、世の中に無数あります。しかし、実際の体験談が聞けないと、不安を感じる方も居ると思います。今回は、仲居の仕事概要の説明を踏まえながら、私の実際の体験談もまとめていきます。「実際に聞いていた情報とやってみた時のギャップは?」よりリアルな部分を盛り込んだ視点で、仲居アルバイトの仕事をお伝えさせて頂きます。私はこんなところで仲居のアルバイトをやりました四国の中でも有数の大きさを誇る旅館で4ヶ月ほど働いていました。部屋数も300以上ある、とても大きな旅館でした。日本全国を含めても、ここまで大きな人数を収容出来る旅館は