仲居を辞めたいと思う6個の理由とその乗り越え方とは?
「仲居の仕事って具体的にどんな感じなの?」
一般的な仲居の仕事や、イメージを伝える記事は、世の中に無数あります。
しかし、実際の体験談が聞けないと、不安を感じる方も居ると思います。
今回は、仲居の仕事概要の説明を踏まえながら、私の実際の体験談もまとめていきます。
「実際に聞いていた情報とやってみた時のギャップは?」
よりリアルな部分を盛り込んだ視点で、仲居アルバイトの仕事をお伝えさせて頂きます。
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目次
閉じる私はこんなところで仲居のアルバイトをやりました
四国の中でも有数の大きさを誇る旅館で4ヶ月ほど働いていました。
部屋数も300以上ある、とても大きな旅館でした。
日本全国を含めても、ここまで大きな人数を収容出来る旅館は多くありません。
その為、市長の後援会などの300人規模の宴会なども行われていました。
しかし、「大規模だから凄く大変」「小規模だから楽」という訳ではありません。
その部分のお話も、またしていこうと思います。
大規模な旅館と、小規模な旅館の違いって?
「大規模な旅館は、お客さんも多いし大変でしょ?」
「小規模な旅館だったら楽そう。」
そんなことを思う人も居るかもしれませんが、実はそれは大きな間違いです。
結論を言えば、旅館の規模によって忙しさは比例しません。
例えば、私が働いていた旅館では、宴会場での対応はやりました。
しかし、宴会場レイアウトの設営や、宴会終了後の下膳などは、別の部署が対応していました。
大規模な旅館では、普通の旅館では仲居がやる仕事も、他の部署がやったりと分業化されています。
小規模な旅館は、お客様の収容人数は少なくても、やらなければいけないことは多かったりします。
実際に仲居の仕事をやりたいと感じて居る方は、この部分は注意していただければと思います。
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仲居のアルバイトの時給と労働時間は?
私は派遣会社を経由して申し込みをして、時給は1000円でした。
仲居は基本的に、派遣会社を経由しても、時給は平均1200〜1300円と高めに設定されています。
そんな意味では、私の時給は相場よりも安いです。
しかし、寮費と水道光熱費は無料。
朝と夕の2食は無料で仕出し弁当があるので、ほとんどお金は掛かりませんでした。
労働時間に関しては中抜けシフトです。
朝は6:30〜11:00、夕は14:00〜21:00までが基本です。
宴会の終了時間によって夕の終わりは前後します。
基本でも11時間ほど働いて居るので、かなりハードですね。
ちなみに、土日になると昼にも宴会が入ることがあります。
その場合は一日15時間位の労働時間になるので、夕方の宴席が終わった時に疲れが一気に来ます。
労働時間については、多くの企業は残業代を出したがらない為、派遣契約だと基本8時間勤務がほとんだと思います。
そういう意味では、ここでの労働時間の長さは、かなり特殊だと感じます。
1ヶ月の給料ってどれくらい?
「1ヶ月の給料ってぶっちゃけどれ位?」
ここも気になる部分であると感じるので、お伝えしたいと思います。
私が仲居業務をやっていた時は、かなり働いていた為に参考になるかは分かりませんが、手取りで26万〜28万円位貰っていました。
水道光熱費や家賃、食事代も掛からないことを想定すると、多くの金額を貯めることが出来ますね。
私は休みの日は、県外に旅行したり、欲しいと思ったものも躊躇なく買っていたので、あまり貯金出来なかったです。
貯金することが目的の人には、仲居はおすすめの職種です。
仲居のアルバイトでやりがいを感じたこと
「1日そんなに働いてやりがいはあるの?」
一日仕事して寝るだけの日ばかりでしたが、仕事の中で嬉しいと感じたこともあります。
今回は実際の経験の中から、少しお話しをしていきます。
食事の時間を楽しんで貰えた時
宴会場での仕事がほとんどでしたが、お客様の中には、「兄ちゃんもお酒飲めよ!」と、お酒を注いでくれたりして貰うこともあります。
その会社は特に勧められたお酒に対するルールがなかった為、遠慮なく頂いていました。
そのような行動を取る時は、本当に心から楽しんでいるからこそ、出る行動だと感じます。
自分が関わった宴席を楽しんでくれる方を見ると、とてもやりがいを感じます。
感謝の言葉を貰った時
「今まで泊まった旅館で一番だったよ」
「とても良い思い出になりました」
そのような言葉を貰うと、とても嬉しくなります。
時にはチップとして、お金を貰ったりする事もあります。
ほんの小さなことですが、自分のやったことが、誰かの生涯に残る思い出になると考えると、やっぱり嬉しいです。
クレームが多い対応注意のお客様をしっかりおもてなし出来た時
お客様の中には、物凄く神経質なお客様もいます。
言葉遣いひとつ間違えるだけでも、クレームに繋がったりする事もあります。
そのような情報があるリピーターのお客様を上手く対応出来ると、大きな達成感を感じます。
自分のレベルを測る意味でも、ひとつの壁を乗り越えたという、成長を実感します。
重要なポジションを任せて貰えた時
私が働いていた時に、常にお世話になっていたリーダー的な仲居さんがいました。
他の姐さん的な仲居がきつく自分に当たってきても、その人だけはずっと、「あんたは出来るから」と信じてくれました。
ある時に、「100人規模の団体の朝食指揮してみな」と全体を統括するポジションをやらせて貰った事もあります。
ひとつひとつの自分の行動を見てくれたことで、新しいことをやらせて貰えたことが、とても嬉しかったです。
仲居のアルバイトをやってて良かったこと
「仲居をやってて良かったことは?」
良かったことは、人それぞれかもしれません。
その中でも、私自身がやってて良かったことや、得だと感じたことを少しお話します。
夕食や朝食が基本お金が掛からない
もちろん仕出し弁当はありますが、宴会が終わった後に、手つかずの料理や、余ったご飯などで、ご飯を済ませることがあります。
これは仲居あるあるだと感じます。
特に私の働いていた旅館では、宴席の料理はかなりボリュームがある為、全部食べ切る人は多くありません。
そういう意味では仲居で働くと、ご飯代が掛からないです。
自分がサービスを受けている時に優しくなれる
これは接客業全般に言えることですが、実際に自分が接客している中で、もちろんクレームを受ける事もあります。
そんな経験をしたからこそ、実際に自分がサービスを受ける際に、サービスを提供する立場で見れるようになりました。
接客をする側の苦労を知ったからこそ、普段自分の受けている接客に対しても、感謝出来るようになった気がします。
仲居のアルバイトで身についたこんなスキル
「仲居の仕事で身についたことは?」
私が仲居の仕事をやる前に感じたイメージと、実際に仕事をやって見て感じた感覚は、大きな開きがありました。
実際に仲居業務を経験して、身についたと感じるスキルをまとめていきます。
全体を統率するスキル
全体を統率するポジションをやらせて貰ったことで、「いかにチームとして効率良く生産性を上げるか」を考えるようになりました。
チームの人数が増えただけでは、チーム力は足し算にはならないという事も分かりました。
「どうすればチーム全体の相互コミュニケーションが循環するか」
「どうすれば全員が楽しく仕事が出来るか」
ポジションを与えて貰った事で、新しい目線で物事を考える時間が出来たと感じます。
おもてなす相手に対する気配りのスキル
「おもてなし = 自分が相手に対して何かをして上げる事」
ずっとそう思っていた中で、常にお客様に対して何かをしていたら、先輩から注意されたことがあります。
「お客様がお話している時間を、遮らないのも、おもてなしだよ。」
そう言われた時に、とても勉強になったと感じました。
「あえて干渉しないおもてなし」もあるということを知りました。
仕事を楽しむスキル
一日の長い時間、仲居の仕事で拘束されていましたが、だからこそ「仕事を楽しもう」という思考にスイッチしました。
「前回よりもここをもう少し変えてみよう」
「どうしたら全体の雰囲気は良くなるのか?」
日々の課題を探し、そこに対して今日はどんなアプローチを試すのかを、試行錯誤していました。
個人的には、同じ時間働くのなら、得るものは多いほうがいいと感じたので、仕事をより突き詰めようという気持ちになりました。
そんな気持ちがあったから、仲居業務を期間までやり切れたのだと感じます。
仲居のアルバイトはこんな人におすすめです!
「仲居業務はどんな人におすすめ?」
私は仲居業務をする前は、システムエンジニアの仕事をしていて、未経験から仲居を経験しました。
そんな私が感じる、仲居業務はどんな人におすすめかを、まとめてみました。
仕事の達成感を感じたい人
私がシステムエンジニアの運用保守の仕事をしていた時は、誰かに仕事を褒められることはありませんでした。
保守や運用は、トラブルが起きれば物凄く怒られます。
しかし、問題が起きていない期間も褒められることはありません。
妻が料理をするのが当たり前の家庭で、料理を毎日作っても褒められないのと一緒ですね。
人間は「当たり前」にあることに感謝することって、実は意識しないと凄く難しい行為だったりします。
そんな意味では、仲居の仕事は旅行に来る方の思い出作りの一助を担うので、「ありがとう」という言葉を頂く機会が多いです。
「仕事としての達成感を感じられない。」
「何の為に仕事をしているから分からない。」
そんな方には、仲居の仕事はおすすめです。
みっちり接客を学びたい人
仲居の仕事をしていて、お客様と関わらない日はありません。
そして、対応する相手が変われば、正しい事も変化する為、日々の接客での学びは多いです。
世代間によって、正しい接客も変わる為、幅広いお客様が来る旅館はうってつけです。
「自分の接客レベルを上げたい」
「接客をしてみたい」
そんな人には、仲居の仕事は大変ですが、その分、学びは大きいです。
仲居の仕事って全くの未経験でも可能?
私もホテルや旅館業界が初めてで、仲居の仕事を始めたので、全くの未経験者でも問題ありません。
しかし、個人的に感じたことは、仕事を自分のものにしようとする気持ちがないと、仲居の人間関係に潰れて辞めていたと思います。
スタートの位置は特に重要ではなく、どれだけ成長していくかが大切です。
もし未経験で不安がある方が居れば、特に心配する必要はないと思います。
ちなみに私の周りの人も、未経験で仲居をやっていた人がほとんどです。
仲居のアルバイトのおすすめの選び方とは?
「労働条件が良い職場ってどうやって出会うの?」
実際の仕事を探す上での、おすすめの探し方を説明します。
派遣をしている人に聞こう
もし、今リゾートバイトという形で派遣の仕事をしているのなら、一緒に働いている派遣のメンバーに聞くのが一番おすすめです。
「実際にその環境で働いたことのある」人からの情報なので、想像と違ったりすることはありません。
事前情報と実際に働いた時のギャップを減らすには、一番ベストな方法だと思います。
聞いたホテルや旅館の案件を、派遣会社に問い合わせれば出してくれます。
派遣会社経由で申し込みする前に、派遣仲間に聞くことはおすすめです。
派遣会社から情報を聞く
別業種から仲居の仕事をするのであれば、派遣会社に聞いてみると良いです。
ホテル業界は、場所によっては労働環境がブラックな所も多いです。
その為にも、間に派遣会社を挟んでおくことをおすすめします。
しかし、派遣会社側からすると、「自分の案件で働いて貰えれば仕事の評価になる」為、あえて良い印象で説明してくる可能性があります。
時給、スタッフの延長率、勤務時間の実績など、事細かに情報を聞いておくことが大切です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、私が仲居をしていた時の、労働環境や、実際の給与までお話ししました。
仲居の仕事は確かに体力的には大変です。
しかし、仕事をしている中で心から「ありがとう」という言葉を言われる仕事は、とても達成感が大きいです。
個人的には、仲居という仕事を経験したことに、全く後悔はしていません。
「仲居という仕事に興味がある」
「仲居を始めたいけど少し怖い」
そんな人の悩みの解決と、人生における一つの決断の後押しになれば、とても嬉しいです。
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仲居を辞めたいと思う6個の理由とその乗り越え方とは?
仲居という仕事は、古くから存在する伝統的な職業です。日本のおもてなし文化の象徴になりつつある旅館で、お客様に一番近い存在として、御食事の提供やお見送り・お出迎えを行います。しかし、その反面、過去に同じ現場で働いてきた人からは、「仲居の仕事が辛い」という言葉も多く聞いてきました。今回は、仲居という仕事にフォーカスを絞って、私が仲居の仕事を辞めたいと思った瞬間をまとめました。そして、「辞めたい」と思った時に、どうやって乗り越えてきたのかをまとめていきます。業務内容に関する記事は多くありますが、実際の体験談に基づく記事は少ないと思います。よりリアルな経験から悩んでいる方の参考になれば、とても嬉しいで
仲居の仕事に向いてる人の特徴は?英語は必要?仕事内容や活かせる経験について教えます!
仲居の仕事に興味のある方は必見です。会社や同窓会の宴会を取り仕切る仲居の仕事内容をここで詳しくご紹介させていただきます。誰もが見聞きする職業ではありますが、実際に働く側に立つと、また多くのことが見えてきます。今回は男の仲居として働いていた私が、実際に仲居業務経験の中で感じたことを、カテゴリを分けてお話ししていきます。この職業は女性が強い職業でもありますので、男性から見た目線として活用して頂けると幸いです。仲居の仕事にはどんなものがあるの?基本的には、旅館やホテルの規模に業務の種類は依存します。大規模な旅館・ホテルになれば、仕事は分業化される為に、業務のバリエーションは少なくなる傾向にあります。