看護師派遣に強いおすすめ派遣会社4選。選び方から注意点まで元看護師派遣のコーディネーターが解説!
現在、高齢化が深刻な問題となっています。
どの業界・業種でも起こっている問題が人手不足。
もちろん医療業界にもその深刻な問題は広がっています。
反対に、小さな子供さんがいらっしゃるご家庭では保育園・幼稚園が決まらないという理由で復職が困難になっている現状もあります。
物価は上がり消費税まで上がる昨今、共働きをするご夫婦も大変多いのではないでしょうか?
すぐにお仕事が決まれば幸いですが、希望する条件が増えるとなかなか仕事は見つかりづらくなり、気持ちばかりが焦ります。
その焦りから冷静な判断ができず、少し条件を緩和して就業してみたものの家庭に皺寄せがいき、結果として長くお勤めできない状態が続く…こうなると自分に合う仕事を探すのは至難の業。
そんな悪循環な求職活動をされていた方々も多く見てきました。
今回は派遣コーディネーターを5年間経験してきた私が、看護師派遣求人でよくある募集内容や働き先の種類・おすすめポイントをご説明・ご紹介したいと思います!
目次
閉じる看護師の派遣は正職員と比べてどう違う?
まず、「派遣」と「正職員」にはどのような違いがあるか説明していきます。
実は、お仕事内容を見たところ派遣も正職員もさほど変わりはありません。
医療機関側からすると「特定行為」ももちろん行うことができますので、派遣される看護師は即戦力として頼りにされることが多いかもしれません。
ではどこが大きく違うのか、いくつかまとめてみました。
- 昇給制度・昇格制度が少ない
- ボーナス・退職金・各種手がない場合が多い
- 社会保険等は派遣元の所属になる
- 福利厚生も派遣元の条件に沿うので、他社派遣スタッフと条件が異なる場合が多い(暗黙の了解で自分の条件を他言しないと約束している会社もある)
あとは派遣の場合、「働きたい時期や時間を選べる」「自分の都合に合わせて仕事ができる」「職場の人間関係に深く入り込まなくて良い」「責任の重い仕事は任されにくい」「勉強会等は強制でない」「残業をした場合、きちんと手当が出る」…等が挙げられます。
しかし、メリットばかりではなく、デメリットも存在します。
自由に勤められるイメージですが、同じ職場で働くことができる期間は上限3年まで。
3年を過ぎると法律違反になります。
長期派遣でようやく仕事場に慣れた頃にお別れの時期が来てしまいます。
様々な職場でお勤めしたい方にはおすすめですが、同じ職場で長くお勤めしたい方には不向きな場面もあります。
看護師派遣でよくある働き先の種類
この業界に携わっていないと分からない部分が少しあるので、簡単にご説明します。
まず看護師派遣はどこの勤務先でもお勤めできると思われがちですが、実はそうではないのです。
大前提として「無条件の看護師派遣は原則禁止」です。
ではなぜ看護師派遣が成立しているのか、大きく分けて三つの条件を以下でご説明します。
一つ目は紹介予定派遣であること。
一定期間は派遣スタッフですが、その後お互いに合意すれば正職員に雇用が変わる制度です。
二つ目は産休・育児休暇の代替スタッフとして。
正職員の方が復職されるまでの間、派遣での勤務が認められています。
三つ目は医療行為を伴わない施設であること。
健康診断センター・保育園・幼稚園・児童福祉施設・障がい者施設・老人ホーム・デイサービス等のことです。
アルバイトやパートは「直接雇用」となるので労働派遣法に関係なく病院やクリニックでお勤めすることができます。
看護師の派遣ではどの科の募集が多い?
看護師派遣で多い科は、私の経験上では内科が多かったです。
続いて、消化器内科・整形外科・小児科・皮膚科等です。
検診専門の施設での求人も多いです。
看護師派遣でよくある募集内容とは?
一番多かった募集内容はフルタイムで勤務でき夜勤勤務も可能な方。
仕事内容は「採血・点滴・注射」等のルーチン業務で、採血の得意な方は重宝されます。
給与相場
各都道府県によって大きく異なり、都心は高くなり、地方は安くなる傾向があります。
お勤めする時間帯等で異なりますが時給制の所が多く、金額にすると日勤だで時給おおよそ1,500円~。
高い所では時給2,500円と示されている施設もあります。
月給にすると20万円~42万円くらいの間で、日勤フルタイムの年収を単純計算すると年収300万円~500万円くらいです。
ここから社会保険料等が差し引かれた額が手取りとなります(加入条件・お給料に応じて差し引き額は変動します)。
その他、経験や資格、2交替や3交替制など様々な形態がありますので、あくまで参考として見ていただけたら幸いです。
勤務時間や休日、残業
勤務時間は、日勤だと9:00~17:00(休憩60分)という表記が多いと思います。
休日は週休2日取れる施設が多いです。
土日休みの施設もあれば日祝、平日、隔週土曜日勤務、水曜日午後休診など、お勤め先によって様々ですので、ご自身の条件をある程度固めておいた方が就業先も決めやすいです。
しかし、多少の融通は考えていた方がお仕事が決まりやすいとも思います。
派遣の場合は残業をすることはほとんどなく、全国的に1日30分~1時間くらいの残業が平均と思われます。
10年ほど前には60時間を越える残業もあったようですが、健康面を考慮し無理な残業はなくなっています。
福利厚生
先にも記載しましたが、看護師に限らず派遣の立場でお勤めをすると融通は通りやすいし、月収だけを見れば正職員より高い場合もありますが給料はほぼ一定です。
そしてボーナスも賞与もない場合が多く、あっても寸志程度。
派遣期間の間に給料が上がることは本当に稀です。
雇用はあくまで派遣会社になりますので、単発・短期のお仕事ばかりですと各個人で確定申告等を行わなければいけないですし、福利厚生を受けることができません。
半年以上勤務して、その間社会保険に入れる会社であれば有給休暇も取ることができます。
何を重視したいのか、自身で選択できます。
求められる人物像
看護師に限らず、気持ちが前向きで人と接することが好きな方が求められると思います。
病院や施設に来られる方々は病気やケガ、もしくは精神的なケアが必要な方が非常に多い場所です。
人と接する仕事なので業務をこなすだけではなく、優しい笑顔や「言葉の看護」があるように人間性も問われるお仕事ではないかと思います。
技術面も必要ですが、患者さんが何を望まれているかを力も必要ではないでしょうか?
看護師の派遣求人のオススメを見分けるポイント
派遣会社のHPのTOPに出てくる求人がおすすめかと言いますと、実はそうではない場合が多いです。
これは派遣会社の内部事情ですが、スタッフを集めるにはまず求人広告を見てもらわなければいけません。
そのため、比較的条件の良さそうな求人をTOPに掲載することも多いのです。
全てがそうとは限りませんが、問い合わせをして「その求人はもう決まりました」と断られた経験のある方も多くいらっしゃると思います。
ではどのような求人がおすすめできるのか、いくつかご紹介します。
具体的な求人内容の表記
勤務時間や給与など最低限の条件は当たり前です。
それらに加えて、職場の雰囲気や現在働いている方々の年齢層など、求人に目を通してイメージが沸くような求人を選びましょう。
情報が多いということは、それだけ担当者同士の交流が深いということです。
簡単に出てこない求人(非公開求人)
なぜ?と思われるかもしれませんが、本当に良い条件の求人というのは表に出ていません。
求人数が少ないので、媒体に出さなくてもスタッフはすぐ見つかるのです。
派遣先の輪を乱さない、人間力の高い方・経験値の高い方にしか出せない求人もあるため、きちんと登録をして担当者と面談をしながら紹介を受けるお仕事をおすすめします。
HPの求人に翻弄されないことが大切です!
看護師派遣の仕事の見つけ方
いざ転職をしようと思い切ったものの、どこでどのように求職活動をすれば良いのか戸惑われる方も多くいます。
とは言え、手当たり次第求人を探すのはおすすめできません。
ご自身の経験を整理できていないまま求人を探してしまうとせっかくのチャンスを逃してしまう可能性もありますので、できる限り失敗しない様に準備をしましょう。
まず、ご自身の経験を整理しましょう。
文字に書き出すことも頭の整理ができて有効です。
次にこれからの条件を整理しましょう。
勤務時間・給与・待遇など、これだけは譲れないという部分はあるはずです。
その情報を基に都道府県のハローワークなどで検索するもあり、行ってみたい病院のHPや派遣会社のHPをインターネットで調べてみるもあり。
ただ、応募するとなると少し踏み留まってください。
むやみに登録をするのは避けた方が無難です。
無料登録できるサイトは本当に沢山ありますが、実際のところ登録者数を増やしたいために無料にしているサイトも多いので、個人情報を預けて安心かどうかは別なのです。
ネット上だけの口コミやレビューの良い所だけを過信しすぎないように気をつけましょう。
要は、登録するより事前にリサーチすることが大変重要です。
派遣会社を探すときは、こちらの記事を参考に!
看護師派遣についてよくある疑問
正職員を辞めて派遣を選ぶ看護師さんも少なくありません。
働き方や法律は正職員と派遣とでは異なる場面もありますので、よく質問を受けたことについてお伝えしたいと思います。
内科の仕事を検討している方が疑問に感じること…「仕事内容は?」
一口に「内科」と言っても多くの診療科目があります。
消化器内科・呼吸器内科・循環器内科・呼吸器内科・神経内科など。
どの内科にお勤めが決まっても多くは一般業務がほとんどです。
注射・点滴・内服薬の投与など、病棟ではほぼ同じルーチン業務です。
その代わり重視されるのがコミュニケーション能力です。
入院患者に接するのはほとんどが看護師ですので、良い人間関係を築き、そのご家族ともコミュニケーションが取れなければ仕事になりません。
健康診断センターの仕事を検討している方が疑問に感じること…「簡単ですか?」
健康診断を受ける人たちが利用する施設を「健診センター」と呼ぶことがあります。
お仕事内容は問診から始まり、採血・測定・検尿などが主な業務になります。
最近ではバリウムを使用した検査も増えていますので、内視鏡検査の介助経験も重視される部分です。
案外仕事が簡単だと思われがちな健診センターですが、患者さんの情報量が莫大であり非常に緊張感のある職場です。
しかしながら勤務は平日の時間が多いので、お子さんを持たれる方に人気なお仕事です。
美容外科の仕事を検討している方が疑問に感じること…「初めてでもできますか?」
実は、意外と希望の多いのが外科(美容外科)を希望する方々。
綺麗になれる場所なので看護師さんも興味を持たれるのですが、外科の経験が重視される科でもあります。
採血や注射のような基本的な看護技術はもちろん、患者さんへの対応、そしてスタッフ同士の連携も必要になるので、より細部に気が配れなければ重宝されません。
夜勤勤務を検討している方が疑問に感じること…「夜勤は必須ですか?」
派遣看護師を選ぶ方にはご家族がいらっしゃる方が多いです。
就業する場合、必ず夜勤をしないといけないのかという質問も多くありました。
お子さんが小さいとご主人の協力も得られなければ夜勤のお仕事はできませんし、最初は大丈夫と言われていたのに途中から夜勤はできないと言われる方も多くいらっしゃいます。
勤務先によって相談することもできますので、無理なさらず長く勤務できことを前提に考えられたら良いと思います。
献血ルームの仕事を検討している方が疑問に感じること…「残業はありますか?」
「採血はできるけれど、点滴に自信がない」「何のスキルが必要ですか?」と訊かれることもありました。
実際、献血センターで必要なのは採血の技術です。
「やったことがある」ではなく「ちゃんと採血ができる」レベルでないと務まりません。
これは想像できますよね…。
献血のお仕事で点滴をすることは大変稀なので、その心配は必要ありません。
針が太いため採血に慣れていなければ神経損傷の可能性がありますので、熟練の看護師が重視されやすいです。
まとめ
新しい職場でお勤めする時は誰しも不安が付きものだと思います。
お仕事は人生のベースとも考えられますし、できれば環境の良い場所でお勤めしたいですよね!
看護師派遣は派遣会社が間に入ってくれ心細さは軽減されますし、不安な求職活動も共に乗り越えてくれるので頼りにしたい手段の一つでもあります。
とは言え全てを任せきりにすると失敗することがありますので、ご自身の環境・今後の希望・どこまで融通が利くかなど明確にした上でお仕事探しをした方が失敗は少ないでしょう。
看護師派遣で働く場合は派遣会社を利用することで味方になってくれる人ができますので、上手にシステムを活用して笑顔で転職できると良いですね!
関連キーワード
看護師求人