2020年10月20日

音響求人って皆さんはどういう業務の募集だと思いますか?

好きなアーティストのライブなどで、なんだか難しそうな機械を真剣に触っているスタッフを見たことがある方も多いはず。

しかし音響の仕事はそんな機械ばかりを扱うだけではないんです!

今回は音響さんが各イベントごとにどういった業務をしているのかや、おすすめ求人のポイントを解説していきます。

音響の仕事の給料事情なども必見ですので、この職業に興味のある方はぜひご覧ください。

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音響のおおまかな仕事内容

プロのアーティストのライブやコンサートでの音響担当

プロのアーティストのライブやコンサートでは仕事場はライブハウスやドームなど比較的大きな場所が仕事場となります。

またこの場合は本番に音響を担当すればいいというわけではなく、セットのくみ上げなど設営自体に関わることも多くなってくるので、比較的力仕事も含まれてきます。

またプロのアーティストのコンサートなどでは、本番では綿密にセットリストが組まれており進行も細かく決められているので、一瞬たりとも気が抜けないというお仕事になります。

ライブハウスでの音響担当

ライブハウスでの音響担当は主に、ライブ本番中に適切な音響を作り出し演奏者をサポートすることになります。

この場合はすでにセットなどはライブハウスに組まれているので設定をすることはほぼありません。

力仕事が発生することもなく、音響のみに専念することができます。

地域のイベントなどでの音響担当

地域のイベントで音響を担当する場合は、ほぼ野外でのお仕事になるでしょう。

炎天下のもとや極寒やまたは雨天など様々な気象条件に見舞われることになります。

またイベントのプランナーや行政の担当者など様々な人と関わることになるので、きちんとしたマナーや協調性が必要になります。

場合によっては音響機材も持ち込みになることもありますので、仕事を受ける際には綿密に必要機材の打ち合わせをしておいたほうがいいでしょう。

音響求人でよくある募集内容とは?

音響の仕事で働いてみたいと思っている人たちが仕事内容と並んで気になるのが、雇用面などの待遇でしょう。

ここではいくつかの観点から音響求人でよくある募集内容を紹介します。

給与相場

就職した会社にもよりますが、ざっと調べたところ音響技術者の給与相場は月収20万円前後、年収にして240~320万円ほどだそうです。

決して高収入とはいえませんが、ただこれは一般的な会社員として働く音響技術者の給与です。

フリーランスとして独立し、多くのアーティストから声がかかるようになれば月収100万円もそう遠い話ではありません。

しかし専門職であることから誰もが簡単に技能を習得することはできず、一人前になるまで10年はかかるといわれています。

そこから独立し自分の腕だけで稼げるようになればある程度高収入を見込めるようになるでしょう。

勤務時間や休日、残業

勤務時間や休日については、正直なところ働きやすいとは言えないようです。

それというのもやはりコンサートやイベントは土日や祝日に行われる事が多く、時間帯も夕方からスタートし終わるのは夜遅く、というパターンが多いからです。

またイベントの進行具合で拘束時間が伸びたり、終了の時間も不確定であったりということもありますので、いわゆるワークライフバランスは安定しずらい職種といえるでしょう。

勤務場所

音響の会社というのはオフィスや事務所はあるものの、実際に働く場所は各現場になります。

朝は一旦は会社に出勤しますが、そこから必要な機材を運搬車に積み込みその日の仕事現場へと向かいます。

場合によっては家から現場へ直行することもあります。

就職したらまずはどのような仕事をするのでしょうか?

入社してしばらくは「アシスタント」という位置づけになり、荷物運びや備品整理がほとんどになります。

実際に機材を触ることができるのは職場環境に慣れてから、ということになるでしょう。

音響機材は重いものも多いので体力づくりも重要になります。

求められる人物像

各イベントを円滑にこなすため、時間に正確な人、コミュニケーション能力の高い人、視野の広い人が求められる傾向があります。

またコンサートなどでは設営に関わることもあるので比較的力に自信のある人も求められます。

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音響のおすすめ求人のポイント 

ここまでで待遇面やお仕事の内容を解説してきました。

とはいえまだまだどういった求人が自分に向いているのかというのが分からないと思います。

ここからは求人広告にはのらないおすすめのポイントを解説していきます。

常に音楽に接していることができる

やはり音響求人の一番の魅力はここではないでしょうか。

実際に働いている人たちも元々バンドをやっていたり、音楽が好きでこの業界に入ったという人が多いようです。

自分が演奏するだけではなく人のライブを見たりするのが好きという人にもおすすめです。

色々なアーティストと知り合いになれる

コンサートツアーなどで回ってきたアーティストと ライブハウスで仲良くなって打ち上げに参加し、そこで連絡先を交換したりするという話もよく聞きます。

自分の大好きなアーティストと一緒に仕事ができるという感覚はなかなか味わうことができない大きなメリットと言えるでしょう。

専門的な知識を得られる

もしもあなたが趣味でバンドやお芝居をしている場合、音響のお仕事をすることで得られるメリットはとてつもなく大きいでしょう。

自分のライブや劇などでの音作りに活かせるような知識や技術が日々に業務の中でどんどん得られますし、個人で購入を検討している機材なども職場で試してみてから気に入れば購入するということもできます。

自分にあった音響の求人の選び方や注意点

音響の仕事を探す際に目安となる雇用形態の違いや給与相場から自分にあった求人の選び方を解説していきます。

【選び方①】雇用形態から探す

雇用形態は大きく分けて3つあります。

正社員、契約社員、アルバイトです。

この他に業務委託という形もあります。

正社員は責任も大きく各現場のリーダー的存在の人材です。

契約社員は正社員未満の見習い段階という位置づけ。

アルバイトは社員のお手伝いという感じです。

自分のスキルや経験を踏まえてどの求人に応募するか選びましょう。

また、業務委託というのは雇用ではなく、どちらかというとビジネスパートナー的な扱いです。

この場場合は、時給や日給ではなく、ある程度まとまった仕事ごとの案件を受けることが多く、「1現場で〇〇円」という報酬になります。

イベント自体を丸ごと自分で回していくことになりますが、自前の機材を持ち込む場合と、あらかじめ機材は用意されている場合があります。

業務委託の場合、報酬の交渉なども自分で行うことが出来るので、ある程度技術に自身があれば高報酬を望むこともできます。

多くの場合、フリーランスの音響者がこの形態で仕事に携わっています。

【選び方②】給与や雇用条件から考える

音響の仕事に限らずですが、給与は仕事を選ぶ上で欠かせない条件になります。

ただ単純に額面だけの金額で判断するのではなく、仕事内容や業務時間や拘束時間から総合的に判断しましょう。

【選び方③】で述べるようなポイントもあるので、勤務時間予定と実際の拘束時間は大幅に差が出てくることもあります。

業務内容によっては正社員として働くよりもアルバイトや契約社員のほうが割がいい場合もあるので、いざ入社した後で「こんなはずじゃなかった」と悔やむことにならないよう、じっくりと吟味して選択しましょう。

【選び方③】エリアから考える

正社員や契約社員として勤務する場合、会社自体は自宅の近所にあったとしても実際に勤務する現場は遠方という場合もあります。

地場の小さな音響会社の場合ならば勤務地も県内のみになることが多いですが、比較的大きな会社の場合は県外のイベントの請負もやっている場合もあるので、場合によっては長期間の出張が発生する場合もあります。

こういった細かい勤務地や出張の有無は求人票には載っていないこともあるので面接の段階で確認しておいたほうがいいでしょう。

職場環境や構成年齢から考える

求人雑誌や求人サイトの広告には載りませんがハーワークの求人票には載っているのが、構成される社員の年齢分布です。

見逃されがちですが、この部分も比較的重要なポイントになります。

あまりにも年齢層に偏りがありすぎる場合は、何らかの理由があると考えてよいでしょう。

もちろんそれは悪いイメージだけではなく、同じメンバーで長い間順調に行ってきたので人を募集する必要がなかった、ということも考えられます。

そういった企業の場合は業務拡張に伴い新しい風を吹き込むため若年層を募集する場合もあります。

各年代にまんべんなく人が揃っているのが理想ではありますが、なかなかそうもいかないのも現実です。

年齢分布に疑問を持った時は面接の際に臆せず質問してみましょう。

音響の求人についてよくある疑問

音響関係の仕事についてバリバリ働きたい!と考えている人にとって疑問になるのが「未経験でも大丈夫なのか?」「特別な技能は必要なのか?」ということでしょう。

ここではそういった応募前の疑問から実際に働き始めた後に、頻繁に寄せられる疑問についてお答えします。

未経験でも応募できるのでしょうか?

大丈夫です。

音響関係の仕事では専門的な知識や技術が求められますが、仕事についてから学ぶ人も多いです。

もちろん音響系の専門学校を卒業していたほうが有利ではありますが、未経験では仕事ができないということはありません。

ただ経験や知識がない中でお仕事を始めた場合、覚えなくてはいけないことはとても多いです。

機材の名称や配線の仕方、音響の専門用語などは最低限覚えなくてはいけないですので、日々の業務の中だけではなく、自宅での勉強も必要になるかもしれません。

担当する現場は選べるのでしょうか?

前述したように音響の仕事はアイドルやバンドのコンサートであったり、地域のイベントやライブハウスなど、担当する現場は多岐にわたります。

音響会社に就職した場合、大きなホールでのコンサートや地域のイベントやお祭り、または選挙の決起集会での音響担当など様々な仕事を担当することになります。

知識や経験などによってある程度は配慮はしてくれるでしょうが、基本的に担当する現場を自分で選んでいくことはなかなか難しいのが現状のようです。

「自分はアーティストの音響担当がしたいのでコンサートにしか行かない」とか「寒かったり暑かったりはいやなので屋内の現場にしか行きたくない」というようなことはなかなか難しいと思われます。

例外としてライブハウスでの音響担当は音響会社ではなくライブハウスに就職することになるので、常にそのライブハウスでのみ仕事をすることになります。

音作りとは具体的にどのようなことをするのでしょう?

音響担当の一番重要な仕事は「良い音を作ること」です。

では具体的に「良い音」とはどういう音なのでしょうか。

ライブハウスであれば低音がきちんと響いているいわゆる「かっこいい音」ということになるでしょうし、野外のイベントなどであれば遠くのお客さんにまで聞こえる「通る音」ということになるでしょう。

その場その場に合わせて最適な音というものがありそれを作っていくのが音響担当の仕事です。

非常に専門的な話になってしまうのでざっくりと説明だけしますが、音というのは周波数の集合体です。

低い周波数は低音、高い周波数は高音と割り振られており、どこの周波数をいじればその場に合った最適な音が作れるかを追求していく仕事が音響担当ということになります。

ですのでまずは周波数の特性を覚え、自分が今聞いている音にどの周波数を足すのか、またはどの周波数を削るのか、というのが感覚的にわかるようになることが音作りの仕事の第一歩ということになります。

まずは何から覚えればいいのでしょう?

「知らないことが多すぎて何から勉強すればいいかわからない」という声を多く聞きます。

確かに音響の仕事は普段の生活ではなじみのない単語が多く、なかなか全てを一気におぼえることは難しいでしょう。

まずは自分が扱う機材の名称から覚えてはいかがでしょうか?

入社してすぐは荷物運びや機材の準備の仕事が多いので、先輩から「○○を準備しておいて」といわれた時に「?」にならないようにしておくことから始めましょう。

まとめ

音響担当の仕事は多岐にわたりますが、あまり一般の方の目に見える仕事ではなく、どちらかと言うと裏方という扱いになる業種です。

しかし コンサートやライブなどでは欠かすことのできない、最も重要な仕事と言ってもいいかもしれません。

まずはアルバイトなどから音響の仕事を体験してみると興味が湧くこともあるかもしれません。

自分には「どんな仕事」が向いているか、診断するにはこちら →
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