幼稚園教諭になるには?必要な資格や取得ルートについてご説明!興味のある方は参考に!
憧れていた幼稚園の先生になったのに、実際に働いてみると事務や行事の準備に追われてしまい、子どもたちに向き合って仕事ができない。
保護者や同僚など人間関係が難しく、相談できる人がいない。
といった悩みを抱えて転職をする幼稚園教諭は沢山いるでしょう。
しかし、環境を変えようと転職をしたのに同じような環境の園に転職したのでは転職をした意味がありません。
恥ずかしながら私自身、転職に失敗してしまった経験があります。
そこで今回は私の経験したことも含め、幼稚園教諭の転職を成功させるためのポイントや狙い目の園の特徴などを解説したいと思います。
目次
閉じる幼稚園教諭で転職する人は多い?
保育士の離職率や保育士不足が社会問題にされています。
では幼稚園教諭はどうなのでしょう。
調べてみたところ、離職者の半数が経験年数が少ない20代ということが分かりました。
離職理由の第一位は家庭の事情で3割、次いで転職が2割となっています。
家庭の事情とは、結婚や出産などが挙げられていました。
残業が多くて帰宅時間が遅くなってしまう人にとっては、家族の協力がない限り仕事を続けていくのは難しいようです。
第二位の転職の理由としては、給与面や仕事量の多さ、人間関係が挙げられていました。
環境を変えて幼稚園教諭の仕事を続けている人は少なくないようです。
よくある転職理由とは?
幼稚園教諭で転職をする人は多いようですが、なぜ転職を考えるのでしょう。
私自身も転職をしたことがあるため、実際に体験したことや予想も含めて解説します。
月給の安さや福利厚生など条件が悪い
転職サイトで同職の求人を一括して見ることができます。
求人情報には月給や年間休日、福利厚生が記載されているため、現在働いている職場よりも月給が高かったり福利厚生の条件が良い幼稚園があれば折を見て転職しようという気持ちになります。
幼稚園教諭の年収は、こちらの記事を参考に!
人間関係が上手くいかない
幼稚園は女性が多い職場です。
客観的に物事を考える人もいますが、中には感情的になってしまったり情緒が不安定になってしまう人もいるため、それが積み重なっていくと人間関係に溝ができてしまいます。
それが修復されれば良いのですが修復されずにいる場合は職場に行くことが苦痛になってしまい、転職を考えてしまいます。
違う環境で幼稚園教諭の仕事を続ける人もいますが、人間関係が上手くいかないことを理由に転職をした場合は、幼稚園教諭ではなく他の仕事に転職する人も少なくないようです。
自分の実績や保育がなかなか認められない
幼稚園の仕事は営業や業績などと違い数値化される仕事ではないため、その成果の見え方が人によって違います。
教材研究や製作活動準備等で残業をしたり、気になる子どもの援助方法を考えたりして一生懸命仕事をしているにも関わらず、業務手当が上がらなかったり昇給がされないことが続くと自分は認められていないと感じ、自分を認めてくれる園に転職をしたいと考える人も少なくないでしょう。
生活スタイルに合わせた働き方をしたい
結婚して家庭を持つと家事や出産・子育てなど、自分のことだけではなく家族のことも考えて生活しなければなりません。
幼稚園勤務は行事がたて続けにあったり残業が多かったりすることがあり、家族の協力なしでは続けられない仕事です。
家族もそれぞれ仕事が忙しく家事や子育ての分担が難しい、子どもが体調を崩しやすいなど家庭の事情で仕事の時間が限られてしまう場合、無理なく仕事を続けられる職場を探すことが多いようです。
理事長や園長が変わり方針が変わった
幼稚園も組織社会です。
トップが代わって方針が変わる点は幼稚園も同じです。
私立幼稚園は代々その園の特色を大切にする傾向にあるため大きく教育方針が変わることは少ないですが、理事長や園長が変わることで行事や教育カリキュラムのあり方が変わることがあります。
また、理事長や園長の教育方針が強く打ち出される傾向にあります。
それに柔軟に対応できる人は良いですが、従来の教育方針に魅力を感じてその園を選んだ人にとっては仕事がしづらいと感じ、自分の教育方針に近い園に転職しようと考える人もいるようです。
幼稚園教諭で狙い目な職場の3個の特徴とは?
転職や離職率が高いという話をしましたが、逆に離職率が低く産休や育休からの復帰率が100%だという園もあります。
働く人にとって環境が良い園なのでしょう。
転職するならこのような園で働きたいものですよね。
では、どうやってこのような園を見つけたら良いのでしょうか。
そのポイントになる特徴を紹介します。
園長の第一印象が良い
園の雰囲気は園長の人柄や考え方でほぼ決まると言っても過言ではありません。
私立幼稚園は子どもが集まらないと経営が成り立たないため、子ども中心と言いながらも経営を優先にしたり、現場で働く教師たちの声を聞かなかったりして園長の考えと教師たちの考えにずれが生じてしまうことがあります。
面接の時に園長の話を聞き、人柄が良く何かあったら相談できると感じるような職場を選ぶと良いでしょう。
月給が平均的でも住宅手当や研究手当、処遇手当など手当が充実している
求人サイトを見てみると、月給は平均的ではありますがボーナスが高い園もあります。
月給が高い園は行事が多かったり仕事量が多かったりして職員の負担が大きい園が多いですが、平均的な月給の園は残業時間が少なく比較的働きやすい園が多いでしょう。
更に、月給が平均的でも住宅手当や研究手当、処遇手当などが充実している園も少なくありません。
そのような園で働けば年収は月給の高い園と変わりなく、精神的に安定して長く働くことができると考えられます。
面接や職場見学に行った時に職員がきちんと挨拶をする
来客に挨拶をすることは当たり前のように思いますが、来客がいても挨拶をする習慣がない園もあります。(私は実際にそういう園で働いていましした。)
そのような園は閉鎖的で、新しく入った職員に対して仕事を教えなかったり、質問しても「ここの園ではこうだから」というだけでその趣旨きちんと伝えてくれなかったりすることがあります。
面接や職場見学に行った時に職員がきちんと挨拶をする園であればそのようなことが起こらないとは限りませんが、挨拶を通して園や職員の雰囲気などが伝わることもあるため、お互いに挨拶ができる職場を選ぶと良いでしょう。
幼稚園教諭の転職で注意したほうが良い2つのこと
月給の高さのみにとらわれないようにする
保育士や幼稚園教諭の転職で一番多い理由は月給の安さとされています。
月給が安いと経済的にキツいと感じて転職を考えますが、月給の高さばかりにとらわれてしまうと仕事量や残業が多くて家事ができない、休みがとれないといった別の不満に悩まされてしまう可能性があります。
年収が高くなるにつれ仕事量が多くなることをある程度想像していたとしても、実際に働いてみた時に長く働き続けられるかを、生活状況や体力面を含めてよく考えた方が良いでしょう。
求人サイトの職員の声を鵜呑みにしない
求人サイトを見ると、実際にそこで働いている職員の声が掲載されていることがあります。
そのような記事には働きやすい・雰囲気が良いといった良い点が強調される傾向にあります。
確かにその記事を書いている職員にとっては働きやすく雰囲気が良いかもしれませんが、自分が働いたときに必ずしもそのように感じるとは限りません。
面接や職場見学などで自分が感じた雰囲気が、その職場で働いた時の雰囲気に繋がることもあるため、求人サイトの職員の声を鵜呑みにしないようにすると良いでしょう。
幼稚園教諭が転職を成功させるためには何をすれば良い?
円満退職できるようにする
私立幼稚園は経営者や法人が違うため、転職先の園と転職する前の園とは全く関わりがないと思いがちですが、宗教を信仰している園の場合宗派が同じで園長同士の交流があったり、地域の園長会議や研修で知り合いになっていたりすることがあります。
転職先の園長から勤務していた園の園長に「以前、そちらの園で働いていた○○先生が転職してきた」といった情報が流れることも考えられます。
そのため園に不満があったとしても、それを顔に出したり愚痴を言ったりしないように気をつけながら仕事をして、良い教師の印象のまま退社するようにしましょう。
転職サイトを上手く活用する
昔はハローワークや求人情報誌を見なければ求人情報が分からない状態でしたが、今はPCやスマホで転職サイトを気軽に見ることができます。
また転職サイトも沢山あり、同じ企業を検索してもその転職サイトによって情報が詳しく掲載されていたり、転職サイトに登録しなくても直接応募することができたりします。
また、どの職場に転職したら良いか分からない場合、自分の希望する条件を登録しておけば希望に合った職場を紹介してくれるサイトもあります。
自分が利用しやすい転職サイトを見つけて上手く活用すると良いでしょう。
幼稚園教諭が転職するにあたっての必要な心構え
どこの職場にも自分と合わない同僚や保護者がいると考える
幼稚園は女性が多い職場です。
女性は男性と比べると物事を客観的に捉えるより先に感情や直感で捉える傾向にあります。
それを顔や態度に表さずに同僚や保護者と上手に付き合おうとする人も多いですが、中にはそれができない人もいます。
そのような同僚や保護者の言動に振り回されてしまうと精神的に辛くなったり人間関係が上手くいかなくなったりすることがあります。
教育方針が自分の考えと似ている園であっても、同僚や保護者の価値観・人間性が自分と似ているとは限りません。
どこの職場に転職しても自分と合わない同僚や保護者はいると考え、上手く付き合っていく方法を身につけておくと良いでしょう。
求人情報に記載されている勤務時間や残業時間はあくまで目安
求人情報には勤務時間や年間休日、残業時間が記載してあります。
求人情報に勤務時間が6時半から19時までの間の8時間(シフト制)とあったとしても、開園時間が6時半であれば子どもが登園する前にエアコンをつけたり部屋の換気などをして子どもを迎える準備をしなければなりません。
よって就業時間の20分前には勤務しているという状態になります。
また、残業時間がほぼ0とあったとしても、行事や次の日の製作準備などで残業しなければならないこともあります。
ここで注意したいことは残業0としている園はサービス残業になってしまうこともあるということです。
面接の時に残業をした場合はその分の賃金が出るのかを聞いておくと良いでしょう。
幼稚園教諭が転職で年収を上げるためにやるべきこととは?
今の勤務先よりも月給が高い園を選ぶ
幼稚園の給料は勤務する園によって差があります。
平均的な給料でも昇給があったりボーナスが高かったりすれば年収を上げることができます。
求人サイトには給与や昇給、ボーナスや手当などの情報が記載されていることが多いので、それらをトータルして年収が上がる園はどこなのかを探して転職することが一番の近道です。
幼稚園教諭一種免許を取得する
短大や文部科学省が定める専門学校・養成学校で所定の課程を修了をすると二種免許を取得することができます。
幼稚園教諭として仕事をするには二種免許で充分ですが、一種免許を取得すれば主幹や園長候補として採用され、新卒で採用でも初任給で2万円程度の差がつけられることがあります。
二種免許しか持っていなくても、通信教育がある大学に入学して所定の課程を修了すれば一種免許を取得することができます。
まとめ
冒頭にも書きましたが、私自身も転職に失敗してしまった経験があります。
環境を変えて仕事を続けたいと思ったのですが、よく調べもしないまま転職してしまい結局同じような環境で仕事を続けなければならなくなってしまいました。
転職するにあたって自分がどのような園で働きたいのか、どのような環境なら無理なく働くことができるのか、生活していける給与や手当は貰えるのかなどをきちんと調べて転職することはとても大切だと感じました。
ここで書いたことを参考にしていただき、転職を考えている人が無事に成功し、新しい環境で自分らしくキラキラ輝きながら仕事ができることを切に願っています。