
ホテルフロントの仕事はどんな人に向いているの?向き不向きやキャリアについて解説します
海外ホテル2か国で、日本人ゲストリレーションとしてフロントで勤務していた私がホテルのフロントの仕事内容をご紹介します。
実際の現場の様子や仕事内容がわかるように、経験をもとに正直にできるだけ詳しくご説明します。
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予約に関しては基本的に予約担当の部署がありますが、まれにフロントで次回のご予約をされるお客様もいらっしゃいます。
また海外で日本人ゲストリレーションとして勤務している場合は、日本人ゲストリレーション専用のメールアドレスがある為、そちらのメールを通してご予約される方もいらっしゃいます。
ご予約を受けたら、後々問題にならないようにどんなに忙しくても即座にシステム上に入れることが大切です。
オーバーブッキングを防ぐ為です。
予約の確認に関しては、一か月・一週間・一日と様々な単位でVIPや団体客を中心に確認します。
また予約が実際の部屋数と合わない場合、事前に頭に入れておくことで、お部屋のアップグレードなどのご案内がスムーズにできるようになります。
ご朝食がパッケージについている・ついていないの確認から始まり、ホテル内の施設のご案内をします。
ホテルによりけりですが、特に高級リゾートホテルではホテルそのものに滞在されることを目的としていらっしゃるお客様も多くいらっしゃる為、ホテル内レストラン・スパ・ゴルフ・アクティビティーな一通りご説明して関連のパンフレットをお渡しします。
またホテル内外レストランやその他アクテビティーのご利用ご希望のお客様のご予約手続きをお手伝いすることもあります。
モーニングコールが必要かどうかの確認もします。
チェックインは確認することや説明することがかなりきっちりと決められていてそれを一日に何十回もするので、多少機械的ですが、その一つ一つがお客様にとっては初めての情報ですしとても大事なことだということを日々念頭に置いて取り組みましょう。
チェックアウトの際の滞在中のお部屋料金に加え、お部屋内の有料の飲み物・食べ物料金、レストランやスパご利用された際のお部屋付け料金など、全ての清算を行います。
旅行会社などのパッケージ等で支払いが一切ないお客様もいらっしゃいますが、全ての支払いがチェックアウト時で、レストランやミニバーなど追加のご利用が沢山あるお客様もたまにいらっしゃいます。
お客様が急いでいてせかされることもあると思いますが、最後にトラブルになるとチェックアウト後の仕事が増やさないように、冷静に素早い対応が必要です。
確認に時間がかかるようだったら、さきにタクシーを呼んだりというちょっとした気配りも同時に大切です。
ご滞在中の追加のご質問やホテル外について多く聞かれることが多々あります。
ホテル外のご案内については、多少社内で情報共有されている場合もありますし、別途コンシェルジュが用意されている場合もあります。
しかし、フロントに立っている以上基本的になんでも聞かれます。
分からなかったらコンシェルジュをご案内すればいいのですが、対応できることがたくさんあったら、仕事が楽しくなるのではないのでしょうか。
忙しい時にあれもこれもと手を出す必要は全くありませんが、ホテル外のご案内はスタッフの個性が現れる場でもあります。
日々様々なことにアンテナを張り、自分自身の生活を楽しむことで、ご案内できる幅が広がります。
お客様に有益な情報・面白い情報がご提供できるのはもちろんのこと、何より自分自身が仕事が楽しくなります。
特にホテル内、室内で何か問題があったときも、真っ先に連絡が来るのがフロントです。
何か足りないものがあった時は、ハウスキーピングへご連絡をお願いする旨を記載したご案内もお部屋に置いてあるものの、見逃している方が多いです。
お部屋に何か足りないから持ってきてというご要望は対応しやすいですが、テレビや冷蔵庫やお部屋の中の何かが機能していない時が苦情につながりやすいです。
特に高級ホテルとなると特別な思い入れや期待を持ってお越しになられるお客様が多いです。
対応する際のたった一言で、お客様の気分を損ねかねません。
気にし過ぎても良くないですが、そのような状況では、常に誠心誠意ご対応することが非常に大切です。
マネージャー、各部署と連携をしっかりととって、何がご提供できるのか確認して、素早く情報共有をすることがスムーズな対応のカギとなります。
ホテルのフロントの仕事はコンピューターをたくさん使う反面、やはり最も大事なのは人とのコミュニケーションです。
近年、ロボットにフロントスタッフが置き換えられているロボットホテルの進出からみられるように、10年後に無くなる仕事にランクインしているくらいです。
でも人間対人間のコミュニケーションだからこそできるサービス、人間対人間のコミュニケーションなくてはできない体験をご提供するのがホテルフロントの使命であり、やりがいではないでしょうか。
ホテルで働いている方にやりがいを聞いたら、きっと皆さん最初にはお客様から笑顔で「ありがとう」と言われるのではないでしょうか。
決まり文句のようなやりがいキャッチフレーズですが、それだけ多くの方が口を揃えて言うだけあって、本当に嬉しく、その一言に救われること、今まで働いててよかったと思わせてくれる瞬間です。
また、お客様によっては、お礼の為にお菓子や化粧品などをくださる方もいらっしゃいます。
ことばだけで、十分嬉しいし、ものではありませんが、それだけ人の役に立てたのだと実感できる瞬間でもあり日々の努力と苦労が報われる瞬間です。
ここでいう困難な状況とは主に苦情です。
お部屋の不具合や予期せぬところだと対応など、苦情はさまざまな要因で起こります。
ホテルでは信じられないような理由で苦情が発生します。
一度ビーチリゾートで勤務していたときに、天気が苦情になったこともありあます。
認知度が低い地域だと雨季など天気に関する情報も少ない為、知らずにお越しになる方もいらっしゃいます。
お客様にとっては、一年に一回か二回の特別な旅行。
お気持ちは察しますが、正直に理不尽だなと思う瞬間があるのも否めません。
そんなとき大事なのは、チームで情報共有することです。
お客様との人間的な相性ももちろんあります。
人間対人間なのですから、当然です。
何もあなた一人でお客様を満足させなければいけないわけではありません。
苦情をもらった時点で上司への報告はすぐにするべきです。
出勤時のブリーフィングや引継ぎノートやシステム上に入力するなど、同僚への伝え方はホテルによってさまざまだと思いますがとにかく共有することが大事です。
自分が24時間ずっと働けるわけではないのですから。
情報共有したことによって、同僚がお客様にかけてくれた一言でお客様の気分が一気に晴れることもあります。
情報共有したことによって、チームでそのお客様がフロントにいらっしゃったときは普段より一層お客様を気に掛ける会話ができて徐々に本当は何が問題だったのか、突発的な苦情の裏に隠れたお客様の個人的な問題が発見されることもあります。
ものすごく憤っていたお客様を笑顔でお見送りできる瞬間はなんともいえない達成感を感じます。
ホテルフロントの仕事のやりがいは、こちらの記事も参考に!
ホテルはさまざまな感情が飛び交う場です。
人間対人間の職場だからです。
お客様だけではなく、正直、同僚もいろいろな人がいます。
それはどこの職場でも同じかもしれませんが、個人的にはホテルが最も人の感情に触れることが多かったと思います。
そんなホテル勤務の面白ポイントをご紹介します。
毎日いろいろなことが起きて、いろいろなドラマがあります。
大変かもしれませんが、その分飽きません。
大変かもしれませんが、それなりにやりがいを感じます。
プライベートで友人と仕事の話をする時、決して話題に尽きることがないのがホテル業です。
良いことも悪いことも含めて、全て自分の経験になり、糧になります。
たまには平和な日もあるので安心してください。
特にシティホテルだと、もう何十回も泊まっているようなビジネスマンのお客様から、初めて来てどきどきワクワクしているご旅行のお客様までそれぞれの目的を持ったいろいろな方がいっらしゃいます。
お客様がお部屋の中でどのように過ごされているのか、ご滞在中どのようなことをされているのか、想像するだけでもなんだか楽しい気分になりませんか。
私生活ではなかなか出会えないような世界中からのお客様に出会えるという経験はとても貴重な経験です。
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ホテルの勤務体制や面接についてよくある質問にお答えします。
面接に関しては、いろいろ書きましたが、一言でまとめると「チャレンジあるのみ!」です。
どうしてなりたいのか、自分の何が活かせるのかしっかり伝えることができれば、わかってくれる面接官は必ずいるはずです。
正直きついです。
人の体質によりけりで、慣れてくる人もいますが、私の場合は夜勤は本当に辛かったです。
夜勤後のお休み一日目はほとんど寝て過ごしていました。
そうでなくても、やはり状況やポジションによっては苦情があると帰れなくなってしまったり、VIPのお客様のお見送りやお迎えの為に多少勤務時間が前後することもあります。
そんな中でもプライベートも元気に飲み歩くパワフルな同僚もいましたが、わたしの場合は最初の頃は得に休みの日は疲れ切ってほぼ本当に休んでいました。
慣れてくると力の抜き方も自然と身に付き、私生活も多少活発に動けるようになりますのでご安心ください。
ホテル業界の面接は今までいくつも受けてきましたが、本当に一つ一つの面接がそれぞれ良い意味で違いました。
よく聞かれることとしては、やはり苦情に関する質問でしょうか。
接客業はお客様の不満を解決するのが仕事ですので。
合格の秘訣としては、話す内容に集中しすぎるよりも、落ち着いて堂々と自信をもって話すことです。
それがホテル業でお客様と話す時にもっとも大事なことでもあります。
エントリーレベルのポジションであれば、未経験応募可能な場合が多いです。
ホテル業界は人の入れ替わりが激しい為、できればシステムに使いなれた経験者をすぐ採れたらホテル側としてはそれに越したことはありません。
しかし、宿泊管理システムはホテルによって使っているものが違ったりもしますし、誰でも覚える意志があれば使いこなせるようになります。
応募資格欄に経験者と書いてあってもひとまず応募してみるといのも一つかもしれません。
やる気があったらいくらでも、アピール方法はありますし、きっと面接官にも伝わらるはずです。
有利な経験はやはり接客業、できたら同業の経験です。
これに関してはどこの企業でも業界でも同様だと思いますが、同じ様な経験があった方が会社側もトレーニングに使う時間を削減できますし、ご本人も経験を活かして最小限のストレスで仕事に取り組めるので双方にとって一石二鳥ではないでしょうか。
しかし、絶対に必要な経験やスキルがないというのも事実です。
どんな仕事でもかならずコミュニケーションは取るので、日々の仕事でコミュニケーションをとるときにどのようなことを大切にしていることはそのまま活かせる職業です。
仕事を始めてから苦労することはありますが、応募する際にそれほど気にすることはないと思います。
苦手かどうかは応募者のあなたが決めることではなく、採用者が決めることです。
苦手ならば、今から勉強すればいいことで、応募は自信をもってとりあえずしてみましょう。
ただ、やはり仕事を始めてからお客様が言っていることがわからなかったり、伝えたいことがうまく伝わらなかったり、悔しい想いをすることもあるかもしれません。
仕事なので、そんな想いをするのはあたり前です。
逆にそうでもしないとなかなか、英語って上達しないのではないでしょうか。
一つ一つの経験を大切に、昨日より今日、今日より明日少し話せるようになれば大丈夫です。
事務的な作業を素早くこなしながら、お客様だけでなく同僚の感情の動きを素早く察知して適切なコミュニケーションを取るのがホテルフロントの仕事です。
困難な状況も多々ありますが、それだけ日々やりがいを感じます。
自分で目標を持ち続ければ、決して学ぶことに終わりがない仕事でもあります。
誰でもなれる仕事かもしれませんが、誰一人として同じサービスは提供できません。
人間性に溢れるホテルの仕事は、良い経験になること間違いありません。
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