健康志向の高まりやスポーツ文化の発展もあり、最近は老若男女問わず様々なお客様が利用するようになった「スポーツジム」。

今回は、そんなホットな職場で働く「ジムインストラクター」という職種について解説していきます。

具体的には、この仕事に就くにあたり必要になる資格や勉強しておくべきこと、また必要なスキルなどについて、私自身の経験を踏まえた上で順に紹介していきます。

ジムインストラクターの仕事に興味をお持ちの方は、ぜひ一度目を通してみてください。

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ジムインストラクターにはどんな種類があるの?

ジムインストラクターとは、スポーツジムなどの施設で様々なレッスンのインストラクト(指導)を行ったり、その施設の器具の使い方や全体の案内を行う仕事を言います。

簡単に言えば「スポーツジムに勤務している人」、特に「ジムエリアやスタジオ内を職場として働いている人」をジムインストラクターと定義することができます。

ジムインストラクターの種類をいくつかに分類する際、担当するスタジオレッスンの内容や職務によって分けることも可能ですが、ここではもう少し広い視点で種類分けしておきましょう。

担当職務・業務やレッスン内容によらず、その勤務する職場、もしくは雇用形態といった特徴から分類したのが以下の二つです。

特定のスポーツジムで働くインストラクター

基本的にジムインストラクターはスポーツジム、もしくは公民館・体育館等に雇用され、併設されたトレーニングルームにて業務を行います。

施設内における接客業務、トレーニング方法・マシンの使用方法などの案内業務、施設全体の清掃・メンテナンス業務などに従事するほか、一定の研修などを経てスタジオレッスンを担当するようになったり、パーソナルトレーナーとしてお客様と共にトレーニングを行うインストラクターもいます。

それぞれが担当する役回りは異なりますが、共通しているのは「雇用主の下で働いている」ということです。

その職場が民間のスポーツジムなのか公共施設のトレーニング室なのかという違いによらず、ジムインストラクターとして仕事をする施設は原則として1ヶ所です。

ジムインストラクターとしての働き方としてポピュラーなものの中には、以下で紹介するような「個人事業」形態もありますので、雇用されて働くというのは一つのパターンにすぎないと覚えておくと良いでしょう。

フリーで様々な施設において指導を行うインストラクター

インストラクターの中には、複数の施設においてレッスンを担当していたり、パーソナルトレーナーとして仕事をしているインストラクターもいます。

このようなタイプのインストラクターは、いずれか一つの施設と雇用関係にあるというよりは、「個人事業主」という立場で個々の施設と個別に契約をして生計を立てている方が多いようです。

このように、同じジムインストラクターでも担当職務が異なることも多く、雇用形態や働き方そのものに違いが見られるケースも多々あります。

ジムインストラクターの仕事に興味を持っている方は、その点も考慮し勤務先を選ぶ必要があるでしょう。

ジムインストラクターになるには、資格は必要?

ジムインストラクターの仕事は、「専門的」な雰囲気も感じられ、特定の資格がないと仕事に就くことができないと考えている方もいらっしゃいますが、この仕事を始めるにあたって必ず取得しておかなければならない資格は存在しません。

従って実際には、幅広い年代・様々なバックグラウンドを持つ方々が応募しています。

ちなみに、レッスン内容や業務内容によっては資格や研修が必要となるケースも出てきます。

国家資格・民間資格に加えて運営会社独自の資格もあり、勤務先によって資格・研修制度が異なることが多いでしょう。

資格に関してまとめると、ジムインストラクターになるために必ず取得しておかなければならない資格というのは「ない」が、担当するレッスンや業務内容によっては取得が必須となる資格などが存在することもあり、国家資格や民間資格だけでなく運営会社独自の基準に基づいた資格も「ある」ということになります。

この仕事に興味を抱いているのであれば、まずは無資格でもどんどんチャレンジするべきでしょう。

実際、私もジムインストラクターとしてスポーツジムで勤務していましたが、運営会社が認定する資格をはじめ関係する資格を何一つ取得していませんでした。

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ジムインストラクターになるために勉強しておくべきことは?

では、ジムインストラクターとして働くにあたり必要な知識はあるのでしょうか。

スポーツジムで勤務する前に予め勉強しておくことは、トレーニングや人体についての基本的な知識が考えられます。

インストラクターを頼りにトレーニングを行ったりメニューを組み立てるお客様も多く、中途半端な知識や誤った理解のままでお客様に接することは、避けなければなりません。

もし、お客様から受けた質問に対して曖昧な回答しかできない場合には、いっそのこと「申し訳ございませんが、私自身まだまだ知識不足なので、分かる者を呼んできます」などとお声がけして、先輩や同僚に任せてしまう方が良いです。

しかし「分かりません」とお客様に伝えてしまうことはインストラクターとしての職務を全うできていないことになりますので、なるべくなら避けるべきシチュエーションでしょう。

そうは言っても、ジムインストラクターを未経験で始める方の中には普段あまり運動をしていなかったり、学生の頃に運動部に所属していなかった方も沢山いるかと思います。

そのため、施設側が研修を通じてトレーニングの仕方やマシンの使い方、更に人体や筋肉の構造といったことまで、ジムインストラクターに必須となる知識を時間をかけて教えてくれることがほとんどです。

しっかり勉強してからでなくても、やる気があればどなたでも応募できる仕事と言えるでしょう。

ジムインストラクターになるために必要なスキルは?

ここまでは、ジムインストラクターになるのに必要な資格は基本的にはなく、また求められる知識も入社してからの研修や日頃の業務の中で培っていけるものである、ということを確認してきました。

では、技術・技能や「スキル」といった面ではどうでしょうか。

こちらも資格や知識同様に応募する前に必ず備えておかなければならない、というものではなく、あれば理想ですが、なくても入社後に獲得していけば問題ないと言えます。

では、ジムインストラクターが職場で求められるスキルは具体的にどのようなものが考えられるでしょうか。

スポーツジムでの仕事も基本的にはサービス業であり接客業なので、「接客スキル」は確実に求められます。

運動の仕方や施設の使用方法などが分からないお客様に対応することはもちろん、スポーツジムの場合は運動目的というよりは交流する場を求めて訪れるお客様も沢山いらっしゃいます。

そのため、そのようなお客様と気楽に会話をしたり交流を深めることも大切な接客業務の一つになるでしょう。

また、インストラクターの本業とも言える「指導」に関するスキルも大切になります。

お客様を目標達成に導く運動の仕方を指導したり、誤ったトレーニングやマシンの使い方をしているお客様に正しい動き・使い方を教えることが、ジムインストラクターの主要業務になります。

トレーニングメニューを組み立てるだけでなく、時にはダイエットしたいお客様のために、食事指導や日々の生活習慣まで踏み込んでカウンセリングをすることもあります。

お客様に「先生」と呼ばれるケースもあるジムインストラクターという仕事は、トレーニング法の実演やカウンセリングなどの「指導」を行うスキルが絶対的に求められる職種と言えるのです。

経験者が語る!私はこうやってジムインストラクターになりました

ここで、私がジムインストラクターになった経緯を簡単に紹介しておきましょう。

と言っても特別ドラマチックな話があるわけではなく、小学生の頃からスポーツをしていて、その一環として自身でメニューを組み立ててトレーニングをしていたこともあり、身近な環境の一つである「スポーツジム」で働くのも面白そうだなと思ったことがきっかけでした。

私がアルバイトとしてジムインストラクターの仕事に就いたのは、都市圏を中心に複数店舗を展開している大手スポーツジムでした。

以前に会員(お客様)として利用していたこともあり、当初は仕事内容に関して楽観的に考えていましたが、実際に職場を経験してみると、想像していたよりも仕事に慣れることに時間を要しました。

施設を利用する側(お客様)と提供する側(インストラクター)という視点の違いは認識していたつもりですが、思っていた以上に接客業・サービス業としての側面が大きいことに、最初の内は戸惑っていたものです。

しかし次第に現場に慣れてくると、この仕事ならではのやりがいを感じるようになりました。

一人一人のお客様によって求めていることや目標が違うこと、それによってこちらの接客姿勢や指導の仕方を変えていかなければならないこと、そしてお客様が自身の体の変化を実感できるようになってきた時には、自分も一緒になって喜ぶことができるなどが、インストラクターとして働く上でのやりがいとして印象に残っています。

今回のテーマである「ジムインストラクターになるための資格」や「勉強しておくべきこと」「必要なスキル」に関しては、実際のところそれほど気にしていませんでした。

言い換えれば、必要な知識・スキルといったことはインストラクターの仕事をしている中で自然に培われていくもので充分であり、資格に関しても先述の通りパーソナルトレーナーなどのワンランク上の職種に就こうと決心したときに初めて考えても充分なものであり、ジムインストラクターとして働き始めた当初は必要ないということです。

私自身もそうであったように、「やってみよう」という気持ちさえあれば現状の知識やスキルに関して気にすることはない職場と言えるでしょう。

ジムインストラクターの仕事に興味がある方へ(まとめ)

今回はジムインストラクターの仕事の中身について、特に必要となる条件があるのかという観点から解説していきました。

まず資格に関してですが、一般的なジムインストラクターになるために必要になる資格というのはありません。

「まずは始めてみよう」という気持ちがあれば充分です。

入社後に例えばパーソナルトレーナーとして働くことに興味を抱いたり、より高度でプロフェッショナルなスタジオレッスンを担当したいと考えるようになれば、それぞれに必要な資格などが出てくるかもしれません。

その際には、同僚や上司・先輩に資格保有者がいれば話を聞いてみると良いでしょう。

ジムインストラクターとして働くにあたり必須になる、トレーニングや体づくりに関しての「知識」も、求人に応募する全ての人が事前に勉強しているわけではなく、入社後の充実した研修で学んだり実際に現場に立ちながら学んでいくことが多いので、特に心配は要りません。

トレーニングに関する理論などは常識とされる事柄の移り変わりも激しく、優秀なインストラクターであったとしても定期的に知識を新しいものにアップデートしていかないと時代遅れになってしまいます。

ジムインストラクターとして働く上で必要となる知識は、実際に働き始めてから一つずつ学習するというスタンスで大丈夫でしょう。

最後にインストラクターの現場で求められるスキルについても解説してきましたが、これも資格やスキル同様に特に気にすることはなく、職場で様々な経験を積むことで次第に習得していくことができるでしょう。

もちろん前職での経験で培った接客スキルや指導スキルというものがあれば、それに越したことはありません。

なにかスキルを持っている方は、求人応募時や面接の際には積極的に自身のスキルをアピールすると良いでしょう。

私自身ジムインストラクターとして複数のスポーツジムで働いた経験があり、また現在も会員としてジムを利用する側でもあるので、現場の雰囲気や、インストラクターがお客様の目に見えないところでどのような仕事をしているのかがよく分かります。

体力的にも精神的にも楽な仕事でないことは確かですが、やりがいや働く喜びを頻繁に感じられる職場であることも事実です。

スポーツや体を動かすこと自体に興味を持っている方には特におすすめできる職場と言えます。

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