近年耳にする機会が増えてきた病児保育士。

どんな仕事なのかよく分からないという方もいれば、将来病児保育士になりたいと思っている方もいらっしゃると思います。

今回は病児保育士になるにはどうしたら良いのか、どのような勉強をしたら良いかのかという点に等ついて解説していきます。

病児保育士の仕事ってどんな仕事?

病死保育は簡単に言うと病気になった子どもや病気の回復期にある子どもを、保護者が勤務の都合等で家庭又は保育園・幼稚園等の集団で保育することが難しい場合、一時的に預かり保育や身の回りの世話等を行う仕事です。

その他にも感染防止のために換気や消毒等の環境整備・保護者対応・必要に応じて利用児のかかりつけの病院や薬局との連携・記録・予約対応・市町村への報告等様々な業務があります。

病児保育士になるには?

病児保育の大まかな仕事内容を説明しました。

では、病児保育士になるためにはどうしたら良いのでしょうか?

病児保育士として働くために勉強しておくべきこと

病児保育士として働くために欠かせない知識は保育と医療に関する知識です。

どちらかを重点的に勉強するのではなく、広く浅くで構わないのでどちらの分野にも精通しておいた方が良いと思います。

薬の知識もあればもっと良いかもしれません。

難しい専門書を読む必要はありませんが、書籍等で基本的な部分を学んでおいたら良いと思います。

持っておくべき資格とは?

持っておくべき仕事は保育士と看護師でしょう。

なぜならばこの2つの資格には病児保育を行うにあたり配置基準が設けられているからです。

看護師は業務独占ということあり、より専門性が高い資格です。

そのため、専門の学校に通い、座学や実習を経ることでしか国家試験の受験資格を得ることは出来ません。

保育士も専門的な資格ですが、看護師に比べると国家試験受験資格の敷居が低いため、転職を考えている社会人の方や子育てのため社会から離れていた方が復帰を考えている場合等は取得しやすいかもしれません。

保育士資格は受験資格を満たし、8科目の筆記試験と実技試験に合格することで取得出来ます。

3年間又は特定の条件を満たせば5年間の間に筆記試験と実技試験に合格する必要があります。

以前は1回の試験でしたが、現在は保育士不足ということもあり、毎年4月、10月と年2回試験があるため、合格のチャンスも多くなっています。

また、認定病児保育スペシャリストという病児保育に特化した資格があります。

この資格は高校を卒業している18歳以上の方であれば、誰でも受講・受験が可能であるため、勉強しておけば大きなアピールポイントのひとつとなると思います。

必要なスキルとは?

子育て経験がある方はその経験が重要なスキルとなります。

子どもに接する機会が少ない人はボランティアや実習等を通して子どもと遊んだり、身の回りの世話をしたりしておくとスムーズに仕事が出来かもしれません。

病児保育士のなり方とは?

病児保育士の求人を見たことがないという方も多いかもしれません。

実は現段階では病児保育所は少なく、それに伴い求人も決して多いわけではないのです。

しかし、病児保育士になる方法は求人を見つけ、応募するだけではありません。

病児保育士になるためにはどうしたら良いか解説していきます。

求人を見つけて応募する。

一般的な方法としては病児保育士の求人を探し応募することです。

病児保育の仕事をすることは無資格でも可能ですが、保育士や看護師の有資格者の方が優遇されやすくなります。

そのため、出来る限り保育士や看護師の資格を取得しておきましょう。

また、病児保育は地方都市だと各市町村に1~2ヶ所しかないところも多いため、求人自体が少ない傾向にあります。

それに加えて残業が比較的少なく土日が休みのところが多い等、仕事と家庭が両立しやすい環境が整っているところが多く離職率が低めであるため、更に求人が少なくなってしまう現状もあるようです。

求人を見つけた際は早めの応募をおススメします。

病児保育所を付設している医療所人や社会福祉法人等に就職する。

病児保育士として働きたいけど求人がないという場合は、病児保育所を付設している医療法人や社会福祉法人に就職することも一つの方法です。

面接時等に病児保育所で働きたい旨を伝えておけば欠員が出た時や人事異動時等に病児保育所で働くことが出来るかもしれません。

雇う側としても見ず知らずの人を新たに雇うより、現在働いている人を異動させた方がメリットがあるのではと思います。

病児保育所で働いている人に紹介してもらう。

病児保育の求人がない時は、病児保育所で働いている人に紹介してもらうという方法もあります。

病児保育所は数や定員が少ないところが多いが故に雇われる職員も少ない傾向にあります。

そのため、欠員が出た際は求人は出さず、現在働いている職員が紹介するというところもあるようです。

しかし、これには病児保育所で働いている知り合いがいる必要があるため、限られた人しか出来ない方法かもしれません。

認定病児保育スペシャリストの資格を取得する。

認定病児保育スペシャリストは認定病児保育専門士とは違い、現段階で病児保育所で働いていたり、保育系の資格を取得していなくでも受講・受験出来る資格です。

そして、認定病児保育スペシャリストの資格を取得するためには病児保育所での実習が必要です。

実習の際に人手が足りていないところであればスカウトされたり、働きたい旨伝えておけば欠員が出た時に声がかかったりする可能性もあります。

現に筆者が働いていた病児保育所では認定病児保育スペシャリスト資格取得のために実習に来られた方がスカウトされ、翌年4月から一緒に働くこととなりました。

声をかけてもらうためにも実習には真摯な姿勢で臨み、好印象を残せるように頑張ってください。

病児保育士の募集状況は?

病児保育士になるための方法をご紹介しました。

次は転職事情や平均給与等についても解説していきます。

病児保育士の働き口はどの程度あるの?

病児保育所は需要に対して供給が追い付いていない状況です。

そのため、病児保育所の数や定員が少なく、現段階では求人が多いとは言えません。

県庁所在地を除く地方都市であれば書く市町村に1~2ヶ所しかないところがほとんどです。

東京や大阪等の都市部であればもっと求人は多くなるとは思います。

しかしながら、今後も病児保育所はどんどん増えていく傾向にありますので、将来的にはもっと多くの求人が出てくるのではないでしょうか。

病児保育士の転職事情

求人が少ないということもあり、転職は簡単なことではありません。

特に地方であれば難しいかもしれません。

しかし、病児保育の経験者が少ない分、求人さえあれば即戦力として重宝されるでしょう。

また、医療の知識があるということはとても大きな強みのひとつになります。

保育園や幼稚園等、病児保育以外への転職であれば大きなアピールポイントとなるため、就職活動が円滑に進むかもしれません。

病児保育士の平均給与はどれくらい?

保育士の平均給与は約320万円程度です。

看護師は業務独占の資格ということもあり、保育士よりも給与が高くなるところが多くなっています。

また、無資格者よりも保育士や看護師の有資格者の方が基本給が高くなる傾向にあります。

また、有資格者だけでなく、既定の年数以上の子育て経験があれば基本給が多少上増しされるところもあるようです。

病児保育士の仕事のやりがいとは?

では次に、病児保育所で働いた経験のある筆者が実際に感じたやりがいを感じるポイントについて解説していきます。

子どもの成長を感じた時

病児保育所は保育園や幼稚園のように毎日顔を合わせたり、クラスや担任があったりすることはありません。

しかし、各市町村により違いはありますが、病児保育で預かる子供はだいたい0歳から10歳前後までの子どもを対象としています。

そのため、1人の子どもの成長を細く長く見守ることが出来ます。

子どもの成長は目まぐるしいため、以前利用した時には出来なかったことが出来るようになっていることは多々あり、感動させられることがありました。

子どもが利用するのを楽しみにしていると言われた時

病児保育所は病気の子どもや病気の回復期にある子どもが利用します。

体がきついという身体的な辛さだけでなく、一番安心できる存在の保護者がいないという精神的な辛さも重なっている状況は、子どもにとってとても不安でストレスの多い状況です。

病児保育士は子どもの不安を和らげ安心して過ごせるよう環境整備をしたり、声掛けを行ったりしています。

しかし、特に低年齢の子どもはどう感じているのかはなかなか分かるものではありません。

そのため、受入れ時やお迎え時等に保護者の方に「病気は嫌だけど病児保育所に行けるのは楽しみと言っている」「病児保育所に行くことを嫌がらない」と言われた時はとても嬉しく安心していました。

繁忙期を乗り切った時

これはどの仕事にも通ずるものかもしれませんが、繁忙期(病児保育の場合は冬)を乗り切った時の達成感は何にも代えがたいものがあります。

利用児が多い時や、0~1歳という低年齢の利用児が多い時は心身ともにとても疲弊します。

また、当然保護者とのやりとりや記録も多くなります。

基本的に雑務は利用児が午睡中に様子を確認しつつ行うため、ほとんど残業はないのですが、繁忙期はそうもいきません。

この時期に限っては残業もありますが、職員同士フォローし合いながら全ての利用児を無事返し、雑務も段取り良く行えた時はとても充実感を感じていました。

繁忙期を乗り切ると職員同士の団結力も深まり、毎年4月にはお疲れ様会としてスイーツ食べ放題に行っていたのは良い思い出です。

公私ともに充実していると感じた時

仕事はとても大切ですが、プライベートもないがしろには出来ません。

どちらかが疎かになっては充実感は得にくいと思います。

病児保育の仕事は残業が比較的少なく、休みが多いところが多いため、仕事帰りや休みの日等、比較的プライベートの時間も確保しやすくなります。

筆者が働いていたところも残業はほとんどなく、土日休みだったため、とても働きやすい環境でした。

休みの日にしっかりリフレッシュすることで英気を養うことが出来、仕事も更に頑張ることが出来ていました。

病児保育士の仕事の大変なこととは?

病児保育は魅力たっぷりのお仕事です。

しかし、楽しいことばかりではなく、当然大変なこともあります。

では、どのようなところが大変なのか具体的な解説していきます。

病気に感染する危険がある。

病児保育は普通の風邪だけでなく、インフルエンザやロタウイルス等といった感染症の子どもも利用します。

感染症の子どもは他の子どもへの感染防止のため、部屋を分けて過ごします。

それ故に、感染症の子ども担当の職員はその子と濃厚接触することになります。

もちろん手洗いうがいや消毒等、出来る限りの感染防止は行いますが、職員も人間です。

完全に感染を防ぐことは出来ないため、時には感染してしまうことがあります。

筆者は病児保育所で働き始めた時、3ヶ月連続して病気をもらい職場に迷惑をかけてしまったという苦い経験があります。

消毒等に加え、普段から規則正しい生活を行い、免疫力を高めることも大切な仕事のひとつと言えます。

保育と医療、どちらの知識も必要。

病児保育は保育と医療、どちらの知識も必要です。

保育も医療もとても範囲の広い分野ですが、その2つの分野に精通していなければいけないというのはとても大変なことです。

勤務開始当初は分からないことが多く戸惑ってしまうかもしれません。

もちろん、日々の仕事の中で知識も経験も積み重ねることが出来ます。

しかし、それだけでなく自ら学ぼうとする姿勢も大切です。

筆者は保育の知識は育児書を読むことと保育士の資格を取得することで、医療に関しては病児保育士向けの書籍を読んだり、インターネットで調べたりすることで基礎を身に付けました。

責任が重たい。

子どもを預かるというだけでも責任の重いことですが、病気の子どもを預かるということは更に責任が重たくなります。

随時病状を把握しながら少しでも子どもが楽になれるよう対処をします。

もちろん、急激に悪化した際は保護者に迎えに来てもらったり、医療機関を受診したりすることになりますが、病状が悪化したことにいち早く気付かなければいけないのは病児保育士です。

受け入れ時は病状が安定していても、預かっているうちに急に悪化する場合もあります。

当然のことではありますが、病状が悪い子どもだけでなく全ての子どもに注意を払うことが大切です。

まとめ

今回は病児保育の仕事内容、病児保育士になるための方法、募集状況、やりがい、大変なことについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか。

病児保育士はとても魅力的に仕事のひとつです。

保育や医療、薬等、幅広い広い知識が必要となるため、基本的な知識が身に付くまでは大変なことも多いかもしれません。

しかし、自身の努力と経験を積み重ねていくことで十分対応することが可能です。

幅広い年代の子どもと関わることが出来るため、子ども好きの方にはおススメのお仕事です。

是非目指してみてはいかがでしょうか?


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