皆さん、幼いころ幼稚園や保育園の先生に、憧れたことはありませんか?

または「先生が大好きだった」という思い出をお持ちの方がいらっしゃるのではないでしょうか?

将来女の子のなりたいお仕事ランキングでも、毎年上位にランクインしている『保育士』、本当に素敵なお仕事だと思います。

子どもたちに囲まれ、毎日楽しそうだなと感じる場面に沢山遭遇してきました。

しかし憧れる反面、「保育士は大変だ」と耳にすることもあるかと思います。

どんなに好きなお仕事でも、大変だと感じること、キツいなと感じることはあるかと思います。

そして、その大変さは業務によって様々ですよね。

現在保育士になろうかお考えの方、または保育士のお仕事に興味を持たれている方は、「良い部分も大変な部分も知っておきたい」と思われるのではないでしょうか?

そこで今回は、実際どんなことがキツくて大変なのか、またどんなことでやりがいを感じるのかをご紹介して参ります。

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保育士の仕事がキツいと感じた4個の瞬間とは?

保育士の1日は子どもと共に始まり、子どもと共に終わります。

お勤めされている保護者の方に代わり、子どもたちが保育園にいる間は共に生活を送っていきます。

確かに子ども中心の生活ですが、お仕事は決してそれだけではないのです。

子どもに関する書類作成、行事準備、制作準備等、お仕事量が実は膨大な量になります。

時と場合によっては一人で準備をしなければならないものあり、1日が24時間では足りないと感じることも多々あります。

具体的にご説明しましょう。

とにかく時間が足りない

午前中の活動を終え、昼食・午睡と時間が過ぎていく毎日。

午睡に入ると、その時間で保育士は連絡帳や日誌などを書き始めます。

その後、自分たちの昼食を食べながらその日1日の保育についてや子どもの様子について話し合いを行ったり、週案や月案、おたよりの作成、時期によっては行事や制作物の作成・準備を行っています。

毎日作成や準備を行ってはいますが、行事も複数あるため準備するものが多く、また準備期間が重なってしまうこともあるため、なかなか準備が終わりません。

どうしてそうなるの?

保育園では、子どもに対して、基本的生活習慣を身につけるだけでなく、様々な経験を積むことで感受性が豊かになるということや、心身共に成長してほしいという願いがあります。

また、保護者に対して、保育園生活で子どもがこれだけ成長したんだということをお知らせしたいという目的もあり、行事が存在しています。

それはとても良いことですし、子どもの成長を願い、そして促していく役割を担う仕事だからこそ、責任を持って全てをこなさなければなりません。

ただしあくまでも保育優先です。

子どもたちの午睡中も見守りは必須ですし、なかなか寝ない子や早く目を覚ましてしまう子もいます。

そのため、午睡時間でもなかなか作業が進まない日も多いのです。

そして、連絡帳や日誌、週案や月案、おたより作成など日々の書類関係のお仕事が結構な量あることも理由です。

上下関係の厳しさ

保育士は経験値が高い人が強く、上下関係は厳しくなりがちです。

私自身も新人1年目の時、主任からは「最低でも朝礼の15分前までに出勤するように」と言われていましたが、突然一緒に組んでいる先輩保育士より「新人の先生は先輩のクラス開けを行うから、30分以上前には出勤するように」と言われ、予定の勤務時間よりかなり早く出勤しなければならないことがありました。

どうしてそうなるの?

近年男性保育士も増えてきていますが、まだ女性社会であるのが保育士という職業です。

女性社会だからこそ、上下関係が厳しく、先輩・後輩といった見方が残っている部分が多々あります。

人間関係の問題は保育士だけに言えることではありませんが、どうしても女性同士の場合キツいなと感じてしまうことが多くあるようです。

もちろんある程度の上下関係や先輩後輩としての関係性も大切なのですが、あまりに厳しいと後輩保育士は辛くなってしまいます。

保護者対応がキツい

保護者対応も、保育の中では大変です。

働いている保護者が多い為、保育園に求める質が年々上がっているようにも感じます。

「保育園での食事はオーガニックのものにしてほしい」や「行事は週末ではなく平日にも行ってほしい」などといった要望が多く寄せられています。

また保育内容だけでなく、延長保育についても要望があります。

通常の時間以外の延長保育は基本は就労関係によるもののみ延長利用が可能になっている園もありますが、そういった園でも就労に関係のない理由で無理に延長保育を希望する方もいらっしゃいます。

勿論子どもが最優先ですし家庭との連携も非常に重要ですので可能な限りは要望にも応えていきたいところではありますが、無理難題が多い場合お断りしなければならないケースも存在します。

どんなに丁寧に対応しても一つ間違うとクレームに繋がってしまうため、保護者対応が保育の中では一番キツいと感じてしまいます。

どうしてそうなるの?

先ほどもお伝えしましたが、年々保育園に対し求めるレベルや質が高くなってきていることが要因ではないかと感じます。

「子どもに適切な援助を行ってほしい」という保護者の方の願いも充分に理解できますが、保育の仕事はサービス業ではないため全ての要望に応えることは不可能です。

また、当然保育園での生活だけで成長の全てを担えるわけではないのですが、なんでも保育園で教えてもらおう、指導してもらおうといった考えの保護者もおり、保育園が目指すものや保育園が担うことと保護者の願いとで差が大きく生じてしまっているため、連携が上手く取れないことも要因の一つと言えます。

行事が多い

入園から始まり、保育園では様々な行事が存在します。

大きな行事から小さな行事まで合わせると、1年間で一体いくつの行事があるのだろうと感じる方もいらっしゃるかと思います。

友人が勤める保育園では、保育園だけでなく地域で行われている行事に参加する機会が非常に多いため、常に行事に追われており常に忙しい状態のようです。

どうしてそうなるの?

「子どもに様々な経験をさせてあげたい」という願いが強いためだと思われます。

行事が全てではありませんが、忙しい保護者に代わりお子さんの成長をサポートしていく責任がありますので、このように成長してほしいという理想を追い、行事に積極的に参加する保育園もあります。

また保護者に、行事を通して子どもの成長を見て喜んでもらいたいという思いもあります。

子どもの笑顔のためと思うと大変でも頑張ることはできますが、保育のお仕事は書類などの事務仕事もあるため、行事が多いとその分持ち帰りや残業が増えてしまう可能性もあり、キツいなと感じてしまう方が多いようです。

キツいと感じる時もあるけど、保育士の仕事でやりがいを感じる4個のこと

ここまでは保育士をしていてキツいと感じることについて書いてきましたが、保育士の仕事はもちろん素敵な仕事ですし、やりがいも沢山あります。

ここからは、保育士をしていてやりがいを感じたことをいくつか書いていきます。

子どもの笑顔が見られたとき

キツいな、大変だなと感じることでも、子どもの笑顔が見られるのなら頑張ろう、と強く思われる方が多いかと思います。

可愛い子どもたちの笑顔は常に元気をもらえるため、非常にやりがいを感じることができます。

子ども成長を感じられる

「入園したての頃はハイハイしていた子が、しっかり歩くことができるようになった」

「一人遊びが主だった子が、友だちと関わりながら遊ぶようになった」

「喃語だった子が言葉が出始め、会話を楽しむようになった」など、様々な成長を日々感じることができます!

そこにたどり着くまでが非常に長い道のりではありますが、毎日一緒に生活していく中で「成長したな」と感じられる瞬間は沢山あります。

そのような素晴らしい経験ができることは、とてもやりがいを感じられます。

子育ての知識が身につく

保育士全員が子育ての経験があるわけではありません。

そのため、始めは分からないことが沢山あります。

しかし保育の仕事をしていく中で、子どもに関する知識が身につきます。

特に離乳食や睡眠等といった生活習慣については、保護者の方から常に相談される立場となります。

そこで一緒に悩み解決方法や様々な対応を考えていくことで、共に成長することができます。

「新人だから分からない」「子育ての経験がないから分からない」ではなく、保育士は保育のプロですので、どんどん知識を身につけ対応していかなければなりません。

仕事を通して知識を深めることができ、保護者の方と共に成長することでやりがいを強く感じることができます。

得意なものが増える

初めは苦手だった制作・ピアノ・運動なども、保育の仕事をしていく中でいつの間にか得意なものへ変わっていきます。

大人になると苦手なものは自然と避けてしまいがちですが、こ保育の世界では苦手なことこそ経験を積んでいく必要があります。

初めは失敗しても良いのです。

子どものために自分がどこまで頑張ることができるか、その過程や気持ちが重要なのです。

また、自分自身は苦手だと感じていることも、子どもが笑顔を見せてくれることで「やって良かった」という達成感を得られます。

達成感が一つでも増えていくことで、苦手から得意に変わっていくのです。

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経験者が語る!キツい仕事を少しでも楽にするためにやりたいこと

良いことも沢山ある保育士ですが、「キツいな」と感じてしまうことは、やはり出てきてしまうものです。

キツい仕事を少しでも楽に、そして楽しく感じるために、保育士はみな様々な工夫をしています。

やり方は様々ですが、その工夫についていくつかご紹介します。

時間に余裕を持つ

保育の仕事だけでなく全ての仕事に共通して言えることですが、書類にせよ制作物にせよ、時間に余裕を持って取り組みましょう。

行事等も多く日々時間に追われていますが、「今日は〇〇をここまでやろう」「この時期は行事が重なっているから、この書類は〇〇日までに終了するよう進めていこう」など見通しを持って取り組むと良いでしょう。

何事も重なってしまうと、全ての業務に対してキツいと感じるようになってしまいます。

協力し合う

1人で全て行おうとするのではなく、できないことや時間的余裕がないもの関しては周りに相談し協力し合いましょう。

保育は1人で行うのではなく、みんなで声を掛け合い助け合いながら仕事を進めていきます。

ですので、些細なことでもすぐに相談し、協力体制を整えていくことをおすすめします。

自分自身が協力することで、周りも協力してくれることが多くあります。

また、折角一緒に仕事をするのであれば、キツいことや大変なことも分かち合っていきたいですよね。

保育士が協力し合うことでお互いの保育の質も上がり、子どもにとってより良い環境を整えることもできます。

自分自身の為でもあり子どもの為でもありますので、是非協力し合いお仕事に取り組んでいきましょう。

オンとオフをしっかり分ける

時間がなく自宅で持ち帰りのお仕事を行うことも多くありますが、できる限りオンとオフはしっかり分けていきましょう。

切り替えることで、いつまでも「キツいな」と感じてしまうことはなくなるでしょう。

人間ですので休むこともとても大切です。

休むことで、気持ちを新たにまた頑張ることができますよね。

仕事の時は仕事にとことん集中し、仕事後は気を抜くことで、キツいお仕事が少しでも楽に感じられるのではないでしょうか。

代用できるものは代用する

行事では必ず制作物がありますよね。

その制作物を一つ一つ毎年準備することは予想以上に大変なことです。

もちろん「大切な子どもたちの為に、頑張らないといけない」という気持ちは大切ですが、繰り返し使えるものや代用できるものは、どんどん使っていきましょう。

代用することで、自分自身がとても楽になります。

ただしそのまま前年と同じように活用するのではなく、少し変化をつけて代用していくと良いと思います。

まとめ

今回は保育士のお仕事について、キツいと思う部分を中心にご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?

大変な部分もありますが、ただ「キツいな」「大変そうだな」と思うだけではなく、いかにそのキツさを少なくしていくかという工夫も、保育の現場では必要になります。

同時に、保育士に求められるスキルの一つとも言えます。

保育士は、毎日可愛い子どもたちに囲まれて無邪気な笑顔に元気がもらえるとてもやりがいのある仕事です。

キツさや大変さの中に喜びや楽しさを感じられるよう、前向きに努めていただければと思います。

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