2020年7月6日

子どもが好きだから保育士になりたい!

そんな夢を持つ人も多いのではないでしょうか?

保育士の仕事といえば、子どもたちと一緒に遊んだりお世話したり…なんてイメージを持つ人も多いかと思います。

しかし、保育士の仕事はただ子どもたちと遊んだりお世話したりするだけではありません。

子供一人一人に寄り添い、心身ともに健やかに成長できるようカリキュラムを立て日々実践しています。

今回は元保育士の私が保育士の業務内容についてお教えします。

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保育士の役割とは?

保育士の役割1:園児が基本的な生活習慣を身につけられるようにする

保育士は「子どものお世話をする」というイメージがありますが、ただお世話をしているのではありません。

子どもたちの年齢や発達に応じて、身の回りのことを一緒にしたり、子どもが一人でできるように見守ったりして、子ども自身が基本的な生活習慣を身につけられるようにしているのです。

食事や排泄、着脱、手洗いうがいといった清潔など、様々な生活習慣について、子ども一人一人の発達に合わせて援助しています。

乳児の場合は特に個人差が大きいので、一人一人の発達やそれに合わせた保育目標を記録していく「個別指導案」などを立てる場合も多いです。

例えば、「Aちゃんは最近ズボンを自分で脱げるようになったから、次は保育士が手伝いながらズボンをはけるようにしていこう」「Bちゃんは自分でズボンをはこうとする姿があるから、保育士は見守りながら必要な時だけさりげなく手伝っていこう」などよいうように、AちゃんとBちゃんではペースが少し違い、それに伴う保育士の援助方法も変わってきます。

保育士はただただお世話するだけでなく、一人一人をしっかりと見ながらその子に合った援助を考え行っているのです。

保育士の役割2:園児の健康管理

子どもたちの命を預かる保育士にとって、子どもたちの健康管理は欠かせません。

毎朝の保護者とのやりとりや視診や触診から、子どもたちに変わったところはないかを見ています。

少しでも体調に変化がある場合は検温したり、場合によっては保護者に連絡を取ったりして毎日の健康管理をしています。

現代はアレルギーを持つ子が多くいたり、身体や発達に障害がある子もいます。

風邪や発熱などの体調変化だけではなく、アレルギーに気をつけたり障害特有の体調変化などにも気をつける必要があります。

保育士は複数の子どもたちを見ながら、一人一人の体調に気を配っているのです。

保育士の役割3:園での集団生活を通し、社会性を身につけられるようにする

保育園は、子どもが初めて「集団生活」を経験する場です。

集団生活の中で過ごしながら、子どもたちが社会性を身につけていけるようにするのも、保育士の役割の一つです。

子どもたちはお家でお母さんと1対1で過ごすのとは違う経験を多くします。

たくさんの友だちと過ごす中で気持ちがぶつかって喧嘩になることもあります。

先生の話を聞く時間やみんなと同じ活動をする時間に、自分だけ違うことがしたくなるときもあります。

保育士はそんな子どもたちの思いを受け止めながら、発達や年齢に合わせて少しずつ、お友だちの気持ちに気づけるようにしたり、「自分のしたいことを思い切りする時間」と「少し我慢をする時間」のメリハリを付けていけるようにしたりと、集団生活で必要な力を知らせていくのです。

子どもたちは学校に行くまでに、遊びや生活の中ですでに集団の基礎を学んでいるのです。

保育士の役割4:年齢に合わせた遊びや活動で、発達を促す

保育士は毎日、子どもたちと一緒に行う活動や遊びを考えています。

0~6歳の子どもたちを見る保育士は、ただ子どもたちと遊ぶのではなく、それぞれの年齢に合った遊びや活動を取り入れることで、子どもたちが今伸ばすべき力を伸ばせるようにしているのです。

0歳の赤ちゃんであれば、運動神経の基礎になるハイハイをたくさんできる遊びを考えます。

走ったり跳ねたりできるようになる頃には沢山身体を動かせる活動を取り入れ、指先など細かな動きができるようになってくる頃にはハサミなどの道具を使った製作活動をしたりもします。

一見ただ子どもたちと遊んでいるだけに見える保育士ですが、その裏では常に子どもたちの発達を考えているのです。

保育士の役割5:保護者の子育てを支援する

子どものことだけではなく、保護者との関わりも保育士にとってはとても大切な仕事です。

行事や懇談会などの場だけでなく、毎日の送迎時やおたより帳のやり取りなどで保護者のサポートもしています。

子育てに悩む保護者は多いので、そんな保護者の気持ちに寄り添い、悩みを聞いたり保育の専門家としてアドバイスをしたり、保育園での子どもの成長した姿を伝えることで保護者が安心できるようにします。

核家族が多い今の時代ならではの、保育士の重要な役割です。

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保育士の具体的な仕事内容とは?

仕事の流れ

朝礼

朝出勤したらまず、朝礼で全職員で子どもや保護者の情報を共有します。

子どもたちの受け入れ

朝は保護者との別れができず泣いてしまう子もいます。

子どもたちが安心して登園できるよう、保育士は毎朝笑顔で子どもたちを迎えます。

また、この時間に保護者と子どもの体調た様子などを聞き、触診を行います。

クラスでの活動

子どもたちの様子や天候などに合わせた活動を行います。

園外の散歩や、園庭遊び、製作活動、音楽活動…子どもたちの発達や季節に合わせて行う活動は様々あります。

また、給食の時間は一緒に食べたり食事の介助を行いながら、子どもたちに食べることの楽しさや美味しさ、食事のマナーを伝えていく「食育」に関わります。

乳児や年齢によっては幼児もお昼寝をします。

おたより帳の記入

子どもたちのお昼寝の時間を使って、保護者に向けてその日の子どもの様子などを伝えるおたよりを書きます。

午後の活動

お昼寝から起床後、おやつを食べたりお迎えの時間まで自由に遊んだりします。

保護者がお迎えに来た子から順に保護者に子どもの1日の様子を伝え見送ります。

事務仕事をする

保育の時間が終わった後は、その日の記録を書いたり事務仕事を行います。

また次の日の活動の準備や、行事の準備をします。

正社員、パート、派遣などの雇用形態が違うと、役割や仕事内容はどう変わってくる?

正社員とパート、派遣(臨時職員)ではそれぞれ役割が異なってきます。

正社員は朝から夕方まで、クラスの運営や園全体の運営を中心となって行います。

派遣(臨時職員)も働く時間帯や勤務時間の長さは正社員とほとんど同じですが、主に乳児クラスなどの複数担任クラスで、サブとして正社員の先生と一緒に業務を行っていくことが多いです。

パートは一日のうち決まった時間帯にクラスに入り、担任(正社員)の補助として働きます。

担任がクラス全体の活動を進めていく中で、活動の準備をしたり困っている子を助けたり、障がいを持った子がいればその子についたりします。

保育士の仕事にやりがいを感じるとき

保育士がやりがいを感じる瞬間は、やはり子どもの成長を見ることができたときです。

子どもたちの成長のために活動を考えたり子ども一人一人と関わったり、そんな毎日の中で保育士自身も悩んだりつまずいたりすることもありますが、子どもたちの成長を感じたときにはじめて「やってきてよかった」と思うことができます。

そのときの嬉しさや達成感は保育士しか感じられない特別なものです。

また、小さなときから関わってきた子ども達が無事に卒園して小学校へ上がっていく姿を見るときは、まるでわが子のように感じ、涙なしではいられません。

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保育士の仕事は大変だなと感じるとき

当たり前ですが子どもたちには一人一人個性があります。

子どもとの関わりは教科書通りにはいきません。

どんなに一生懸命活動や援助方法を考えて実践しても、上手くいかないことや成果が出ないことはたくさんあります。

上手くいったと思うことの方が少ないくらいです。

そうやって試行錯誤しながら、子どもたちとの関わり方や活動内容を考えていくのは本当に大変なことですが、その分できたときの達成感があるのです。

まとめ

いかがでしたか?

保育士の仕事は大変なことも多いですが、楽しいことややりがいのあることも多くあります。

保育士の仕事内容に少しでも興味を持ってもらえたら嬉しいです。

ぜひ、保育士になって子どもたちと楽しい毎日を過ごしてくださいね。

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