准看護師になるには?正看護師との違いは?必要な資格や勉強しておくべきことを教えます!
准看護師の年収や給料はどのくらいなのでしょうか?
准看護師といっても看護の専門職のため、一般的な仕事に比べて年収も悪くはなさそうですよね。
ここでは、准看護師で給料を上げる秘訣やそのための転職方法など、意外に見落としがちな点も含めて詳しく解説したいと思います。
現在准看護師として働いている方も、働きたいと思っている方もぜひご一読ください。
目次
閉じる准看護師の給料の相場はどのくらい?
正社員で新卒入社した場合の准看護師の給料相場
正社員で新卒の場合は、初任給で月収が15万円~20万円くらいです。
正職員の准看護師の平均収入
厚生労働省の平成29年度(2017年)の准看護師の平均年収は405万6,800円とあります。
経験年数や勤続年数が長いと年収が上がります。
パートの准看護師の時給相場
パートの時給の平均は約1,500円となります。
正社員と違い、経験年数や勤続年数に関係がなく皆同じ時給であることが多いです。
年収にも響いてくる基本給以外のものは、どうなっているの?
賞与
正職員の賞与は6月~8月の夏の賞与、12月の冬の賞与があります。
夏の賞与は基本給の2倍、冬の賞与は2.5倍くらいが相場です。
昇給
勤続年数に合わせて昇給されます。
厚生労働省のデータによると、20歳~24歳の平均年収が289万9,700円に対し、55歳~59歳の平均年収は442万1,600円とその差は152万1,900円です。
また管理職に就くと管理職手当が給料に追加され、昇給に繋がります。
各種手当
厚生年金や社会保険、残業手当や夜勤手当など様々あります。
手当の有無は職場や雇用形態により差があります。
給与が高い人は何が違うの?
給料が高い人は何が違うのでしょうか?
同じ准看護師であっても以下の内容によって給料に差が出ます。
スキル
仕事能力が高い人の場合は、能力給という形で基本給に上乗せされることがあります。
しかし、能力給を導入している勤務先は多くはありません。
資格
准看護師よりも正看護師になった方が収入が上がるため、正看護師の資格を取得する人も多くいます。
そのため、准看護師が正看護師になるための進学コースがある学校があります。
役職
准看護師は基本、管理職に就けません。
しかし、優秀な人や経験豊富な人が主任になることはあります。
勤続年数
勤続年数が長いと徐々に昇給するため、自然と給料も上がります。
地域
首都圏など、大きな都心部は給与が高い傾向にあります。
これは雇用形態が違っていても共通です。
雇用条件
同じ正職員でも場所により、基本給や福利厚生など雇用条件によってかなり違いが出ます。
雇用形態
正職員や派遣社員、パートなどの雇用形態によっても差があります。
もちろんパートよりも正職員の方が給料は高いです。
~自分だったら本当はいくら貰える?~
准看護師の給料の決まり方
基本給
基本給については、准看護師として働いた経験年数の長さで決まることが基本です。
求人情報に基本給の目安の記載はありますが、『基本給約〇万円~、勤続年数による』など記載も大まかなので参考程度に考えましょう。
賞与
賞与は正社員の場合、夏と冬に支給されます。
臨時職員の場合は、正社員よりも何割か引かれた賞与が支給されます。
パートの場合は基本はどの時期も賞与は出ないのですが、勤務先により少額でも寸志として支給されることがあります。
残業手当
仕事柄、急変などで残業が多くありますが、正社員や臨時職員の場合は超過勤務に手当てがつくのは珍しいです。
しかし、パートの場合は時間内のみに働くことが雇用条件のため、時間外労働には時給分の残業手当が支給されます。
夜勤手当
夜勤手当は、基本給に加わる形で支給されます。
夜勤手当は、夜勤をするほど基本給に上乗せされます。
そのため、夜勤専門の雇用形態も実在します。
その他の手当
有給休暇
労働基準法により定められた通りに設定している職場が多く、正職員として就職をした半年目で年間10日、1年半目で11日と増え、年間20日間までと決められています。
~自分だったら本当はいくら貰える?~
准看護師で給料を上げるためにやるべき4つのこと
准看護師同士の話では「思ったよりも給料が上がらない」という言葉がよく聞かれます。
そのため、給料を上げるには次の方法があります。
今の勤務先でできること
給料アップの交渉をしてみる
現在の勤務先にいる状態で、給料アップの交渉をする方法は主に2通りです。
基本給や時給のアップを交渉する
基本給や時給のアップについては、仕事で成果を出している人ではないと、交渉の話にすらなりません。
経験年数が5年未満の場合、経験の浅さを指摘されるので行わないのが無難でしょう。
ただ、給料の上がり方は他の従業員と差をつけない方針の職場が多いのでこの方法は難しいでしょう。
夜勤の回数や手当の付きやすい時期の勤務を増やす
夜勤をすると基本給とは別に夜勤手当が付きます。
夜勤を今より増やすことが可能か上司に伝えてみましょう。
また、お正月やお盆の時期に勤務すると祝日手当が出る職場があります。
既婚者や子供がいる従業員はこの時期の勤務を避けたい人が多いので、この時期の勤務をあえて行うのも良いでしょう。
資格を取得する
正看護師になると、給料の大幅なアップが見込めます。
思い切って准看護師から正看護師免許の取得を選択するのも良いでしょう。
今は准看護師の進学希望が多い時代なので、以前よりも進学を了承してくれる職場が増えました。
しかし、看護師が不足している所では、働きながらの就業はできないと言われる可能性があります。
まず勤務しながらの進学が可能なのか上司に相談をしましょう。
思い切って転職する
今の職場よりも給料の良い職場に転職をする方法です。
転職先の選び方1:診療科目を変えてみる
外科病棟や救急外来などは夜勤回数が多い傾向があります。
例えば療養病棟の勤務で二交代制の勤務から、外科病棟の三交代制の勤務などに変わるなどの方法です。
しかし、給料が良い診療科はその分仕事がハードです。
転職先の選び方2:雇用形態を変えてみる
パートよりは正職員と、収入の条件の良い雇用形態を変えるとかなり収入がアップします。
現在の勤務先で雇用形態の変更が無理ならば、正職員になれる就職先に転職する方法もあります。
しかし、このように雇用形態を変えると、勤務時間は長くなります。
家庭を持っている人は少なからず家庭に影響が出るので、雇用形態を変えるかどうかは家族とよく話し合いましょう。
※正職員であれば、収入が高くなるとは限らない
例えば大きな病院の病棟勤務で臨時職員として働いていたとします。
しかし、正職員になろうと考え老人施設に職場を変わったら、正職員として雇われたのに収入が臨時職員の時の方が高かったということがあります。
一見、収入に有利な雇用条件に見えても、勤め先の規模や経営状態、診療科目によっては逆に収入が低いことがあるので注意しましょう。
転職で給料をアップさせるための求人の選び方
求人情報はきちんと確認をしないと、いざ職場を変えたのに『前よりも給料が下がってしまった!』というトラブルも。
ここでは、求人の選び方について説明をします。
給与相場が今よりも高いところを探そう
今の勤務先よりも給料が高いところを探しましょう。
一般的には国立病院や市立病院など大きな病院は収入が高く、クリニックなど個人経営で規模が小さい病院や老人施設などの療養系は収入が低いことが多いようです。
賞与や昇給制度をチェック
賞与
正職員では夏と冬に賞与があり、パートは賞与が出ないのが一般的です。
契約社員の募集では、賞与は正職員の数割カットした金額が出る所もあれば、賞与がない所もあります。
給料をアップさせるための転職であれば、賞与が出る所を狙いたいものです。
昇給制度
昇給制度は正職員や契約社員の場合、経験年数や勤続年数ごとに昇給されるのが基本です。
しかし、職場によっては能力給を導入している所もあります。
パートでは試用期間中はやや低めの時給のことが多く、試用期間後はその職場の正規の時給になります。
残業代はきちんと出る?
面接で「残業代については支給される」と言っていたにも関わらず、いざ就業すると「仕事が終わらないのは、自身の能力の問題」と言われ、残業代が出ない職場はあります。
また、残業代を請求できない雰囲気の職場もあり、特に正職員にこの難しさがあります。
一方、パートは時給での雇用契約のため、タイムカードの時間を計算して時間外労働分の時給を支給されます。
交通費や福利厚生は?
交通費
ほとんどの職場において、交通費の支給はあります。
しかし注意点は、実際に必要な交通費が支給されるかどうかです。
『交通費12,000円まで支給』と書いてあっても、通勤に20,000円かかれば-8,000円となります。
交通費には注意しましょう。
福利厚生
福利厚生とは『そこで働く人々の幸福と利益のため、暮らしを豊かにするための制度』です。
厚生年金や健康保険、雇用保険、労働災害保険などの各保険や、退職金、慰安旅行、託児所などが該当します。
特に厚生年金や健康保険、雇用保険が付いているかは重要項目なので必ず確認しましょう。
職業柄、労働災害保険が付いている職場は多いのですが、他の保険については雇用形態によります。
最近では託児所を備えた職場もあります。
看護師専用の求人サイトなどを利用する
看護師専用の求人サイトは、他の求人サイトよりも看護師の求人が多くあることや、アドバイザーへの相談など看護師の就活へのサポートが充実しています。
知り合いからの口コミや紹介
経験年数が長くなると、自然と『あそこの病院は給料が安い』『給料はいいけれど、激務。しかも残業代が出ない』など自然と情報が耳に入ります。
気になる職場に勤めていた人や内情を聞いたことがある人から、どのような職場なのか訊いてみると具体的な情報を得やすいです。
もし、信用ができそうな人で条件の良い職場に勤めている人がいれば、その人から話を聞き、紹介をしてもらうのも良いかと思います。
経験者が教える、実際に給料がアップしたのはこんなとき
正職員から契約社員。一見、給料が低くなりそうですが……
私が正職員として勤めていたのは個人の療養系の病院でした。
一般的な福利厚生はありましたが、基本給が低く、残業代や退職金が出ない職場でした。
そこで、契約社員ではありましたが、その地域では中程度の規模の病院の内科に転職。
時間外労働は前の病院よりも多く、就業は大変でした。
しかし基本給が高く福利厚生も充実しており、加えて残業代が出るので、収入が月に3万円くらい上がりました。
結婚のため退職しましたが、退職金も少し出たので良かったです。
雇用形態での違いはある?
月給や年収
正社員の場合は基本給が他の雇用形態よりも高く、賞与もあるので収入が安定しています。
また社会保障なども充実していることがメリットです。
派遣の場合は時給で働いていることが多いです。
しかし、条件によっては高額な収入を得ることも可能です。
契約社員の場合は時給で働いている人もいれば、正社員よりも何割かを引いた額を給料として得るなど、その職場との契約内容によります。
パートの場合は主に時給計算での労働で、時間外労働分の時給を出してもらいやすいのですが、契約社員の時給よりは低めです。
給料以外における良い点と悪い点
正社員
良い点は厚生年金などの福利厚生の充実など、雇用の保証が充実しています。
状況によっては管理職になるチャンスもあります。
悪い点は、正職員は時間外労働を強いられることが多く、残業代が出ないことです。
派遣
派遣会社と契約をして労働を行います。
そのため良い点としては、契約外の仕事は拒否できることです。
もし契約外の仕事を強いられても、派遣会社に報告して就業先に伝えてもらうこともできます。
また、状況によっては時給の良い所での労働も可能です。
悪い点としては、福利厚生などの保証や長期の身分保障がないことです。
同じ職場で3年以上雇用されるのは法律上難しいため、良い職場でも長期間勤められないことがあります。
契約社員
良い点は派遣やパートよりも福利厚生が付いていることです。
悪い点としては、正職員と同様の仕事量なのに給料が正職員よりも低いこと、正職員と同じように時間外労働を強いられることです。
また、寒冷地では正職員は暖房費が支給されますが、契約社員は出ないなど、福利厚生の細かい点での差が見られます。
パート
良い点は時間内に勤務を終えることができることです。
そのため、小さな子供を持つ人は働きやすいです。
また、時間外労働をした時には残業代が出ます。
入社前に「配偶者の扶養控除の範囲内で働きたい」と希望を言うと、範囲内での就業に合わせて勤務日数を組んでくれます。
悪い点は、福利厚生などの保証が薄いことです。
労働条件によっては厚生年金や健康保険を勤務先でかけてもらえないことが多く、自分のみの支払いとなります。
また正職員よりも発言権が弱いところがあります。
まとめ
雇用形態が良ければ、高い収入が得られるとは一概には言えません。
また、正職員でも職場によってこのように給料に違いが出ます。
基本給だけではなく、他の条件をしっかりと確認することが転職の成功の秘訣でしょう。
実際に転職する時は、こちらの記事を参考に!
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