准看護師になるには?正看護師との違いは?必要な資格や勉強しておくべきことを教えます!
准看護師の仕事は「キツい」「汚い」「厳しい」の『3K』と表されることがあります。
しかし、具体的に何がキツいのか?というのは、意外と知られていなかったりするものです。
そこで、今回は准看護師の仕事内容についてお話していきたいと思います。
また、准看護師に向いてる人・向いてない人の特徴、良い面や悪い面についてもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
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目次
閉じる准看護師の仕事は大きく3個の役割に分けられる
准看護師の仕事は患者さんのケアやサポートがメインですが、診察介助やオペの介助、事務作業など様々あります。
患者さんのケア・サポート
薬の管理、健康状態のチェック、処置や心的サポートなど患者さんと直接関わる業務です。
患者さんや患者さんのご家族と話すことが多くある為、高いコミュニケーション能力が必要となります。
診療やオペの介助
診察介助や検査室への誘導、手術の準備や介助などがあります。
医師の診療や手術をスムーズにできるようにサポートをします。
受付・事務作業
個人病院では受付業務を手伝うことがあります。
最近では電子カルテを導入している病院が多いため、パソコンを使用しての業務が多くなりました。
また、看護計画やケアプランの立案などもあります。
患者さんのケア・サポートの5個の業務
患者さんの薬の管理
注射や点滴の管理
注射や点滴は医師から指示がある為、その内容にそって薬剤を用意します。
注射や点滴は用意する前後、注射類の薬剤が間違っていないか必ずチェックをします。
なぜこんなに慎重なのかというと、薬剤は間違うと患者さんの命に関わることもあるからです。
あってはならないことですが、年に数回テレビの報道などで注射の誤薬で死亡するニュースがあります。
そういう話を聞くたびに、医療者は他人事ではないと肝を冷やします。
なので必ずチェックを怠りません。
内服薬の管理
内服薬については、入院患者の場合、自分で内服管理ができそうな人には適切な時間に声をかけて確認をします。
しかし、薬の自己管理ができない患者さん(高齢で忘れっぽい人、認知症、体の自由がきかず自分では薬が飲めない人など)には内服の介助が必要なので、内服時間に合わせて薬を飲んでもらいます。
また、退院が近づいている患者さんで薬の自己管理に不安がある人には、内服薬を日付や時間ごとに入れるカレンダー状のシートに薬を用意し、退院まで自分で管理できるように練習の介助をすることもあります。
健康状態のチェック
健康状態のチェックは、経過が良好かどうか、今の治療が適切かを判断するのにとても重要です。
血圧や体温、脈拍や酸素飽和度を測り、症状を患者さんに訊きます。
また皮膚やお腹の状態を見たり、呼吸音を確認したり…その人の症状により確認するところも様々です。
入院患者の場合は、排便や排尿回数、食事量の確認なども行います。
特に排便については便秘を防ぐために排便回数も確認をしており、「3日以上排便がないと下剤を投与する」ことが多いため、朝から患者さんと下剤を飲むかどうかの話をします。
また、食事量が少ない場合は栄養不足の原因になるので、どういった食事にしたら食べやすいかなど、栄養士と共に患者さんと相談をします。
手術後などは特に急変をしやすいので、細かく患者さんの状態を確認します。
しかし、比較的状態が安定している療養病棟に入院中の患者さんでも急変することがあります。
安定しているから大丈夫といった油断は禁物です。
患者さんの処置
消毒やシップ交換
医師が処置する以外でも看護師が手術後の患部の消毒をしたり、シップや包帯の取り換えなどを行います。
患部の観察や回復状況などの観察もきちんと観察し、異常があれば医師に報告して指示を仰ぎます。
環境整備
患者さんのベッドのリネン類の取り換え、床頭台やベッドサイドの清掃などがあります。
衛生的な環境で患者さんが入院生活を送れるように整えます。
ちなみにリネン交換は短時間で終わらせるものなので、人数を集めて行います。
看護師や介護師も集まって行うので、職員同士が和やかに行うことが多い業務です。
着替え、入浴介助
一人で着替えや入浴が困難な患者さんには介助を行います。
入浴介助では患者さんの体を洗ったり入浴後の着替えを手伝い、ドライヤーで髪を乾かします。
入院生活では毎日入浴することができない為、患者さんにとって入浴は衛生目的と同時にリフレッシュの場でもあります。
下関係の仕事が多い。しかし、大事なお仕事です
実は下関係の処置が多く、おむつ交換やトイレの介助は日常茶飯事と言って良いでしょう。
便秘の人には浣腸をし、時には指を患者さんの肛門に入れて便を出す摘便をすることもあります。
手術準備で患者さんに尿のパックをつけてもらうために、尿の管(カテーテル)を入れたりと様々です。
心的サポートやケア
病気になると、回復への不安やリハビリが上手くいかないことへの苛立ち、仕事ができない不満、金銭的な問題など、患者さんはそれぞれ様々な悩みを抱えています。
このような悩みについて一緒に考えていくのも准看護師の仕事です。
悩みや不安を聞いてほしい患者さんは多いので、できるだけ話を聞き、患者さんの不安を軽減できるように考えていきます。
リハビリ内容に修正が必要な時はリハビリテーションの療法士にリハビリ内容の相談を、金銭的な悩みについては医療相談室と連携をとり相談員と話をしてもらったりと、他の部署と連携をとることもあります。
訪問看護、健康診断の介助
病院に来ることが困難な高齢者の場合など、看護師が直接患者さんのお宅に訪問し、状態の確認や処置を行います。
訪問の時は患者さん本人だけではなく介護をされているご家族の話も聞きます。
ご家族から介護を行う上で困っていることや苦痛であることを訊ね、どのようにすれば今より介護がしやすくなるかなどアドバイスすることもあります。
患者さんだけではなく、ご家族のケアも重要です。
また、時には医師に付き添い、学校や民間行事の健康診断の介助を行うこともあります。
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診療・オペの介助の3個の業務
患者さんの診察介助や検査室への誘導
医師が診察を行う時の介助も行います。
病棟勤務の場合は医師と共に患者さんのベッドサイドへ行き容体を聞いたり、聴診(聴診器で胸やお腹の音を聞くこと)をします。
患者さんの状態を聞きながら、その場で医師が看護師に「じゃあ○○の検査を行います」「眠剤処方するから」などと指示が出るので、診察終了後、指示にそったケアができるよう処置や他の部署の連絡などを行います。
外科の場合はベッド上で手術後の患部の消毒などをするので、医師と一緒に処置に回ります。
また、検査室やリハビリ室へ患者さんを車椅子で連れて行ったり、手術室にストレッチャー誘導することも。
誘導中は患者さんと軽く雑談したり、緊張している場合は気持ちをほぐすような会話をしたりと、不安の解消に努めます。
機材や医療器具の準備・処理
診療科にもよるのですが、医療機器を扱うことが多いです。
人工呼吸器や心電図、点滴を正確に行うための専用の輸液装置など様々です。
特に手術室や集中治療室は機器だらけなので、覚えるのが大変です。
手術室の機械のセッティングや道具の準備、オペの介助
手術によって使われる機器や道具は変わるので、その手術内容によって準備をします。
道具については手術セットというものを作り、その手術に合わせた道具のセットを専用の道具入れに入れて用意をしておきます。
また手術中、医師に手術の道具を渡すのも看護師の仕事ですが、緊迫した現場で行うので、かなり緊張します。
手術室は高額な医療機器だらけ
短期間ですが、手術室で働いたことがあります。
最初の勤務で真っ先に教えられたのが「機材が高いから壊さないように!」です。
医療機器は基本、小さなものでも万単位と高額です。
手術室にあるような機械は大型のものも多くあり、中には一千万円以上する医療機器もあります。
「ここにある機械3台〜5台あれば新築の家が建てられちゃうな…」と当時思いながら、壊さないように扱っていました。
ちなみに特別仕様の喉頭鏡があり、ライトとカメラがついた気道確保をする時に使う道具(約10万円のもの)がありました。
それを誤って医師が落としたのを慌てて受け止め、若干手を痛めたことが。
痛めたことより、「10万円もするものを壊さなくて良かった」とつぶやいたことが忘れられません。
それくらい医療者は取扱いに神経を使っています。
受付・事務作業の4個の業務
受付、会計
大体は事務が行いますが、クリニックなど少人数で回す外来では受付や会計を手伝うことがあります。
事務が他の業務で手が空いていない時に受付で診察券や保険証を受け取ってカルテを出したり、発行された明細書を見て診察料金を貰ったりと、簡単な業務を代わりに行うことがあります。
カルテ管理や入力処理
紙のカルテ、もしくは電子カルテに患者さんの症状などを記録します。
近年では電子カルテを導入する病院が年々増加している為、使用にあたり簡単な入力、いわゆる文字打ちができることや、最低でもパソコンの操作ができる必要があります。
パソコンが使えない職員は、電子カルテを導入すると聞かされると真っ青に!
頑張って使えるように勉強をする人もいますが、年配の看護師などはパソコンを使えない人が多いため、導入を機に退職される人もいます。
看護計画、ケアプランの立案
療養中はどのような治療していくのか経過に合わせた看護計画、ケアプランを看護師が立案します。
なぜプランが必要かというと、患者さんは入院前、外来の医師からは治療の必要性とおおよその入院期間しか説明を受けていないので、どのような入院生活になるのかほとんど分からない状態です。
その為、治療の目的を看護計画で説明をしたり、例えば『手術の前の日は術前の準備でこんなことをする』『この状態になったらリハビリを開始できる』など入院した日にケアプランの説明を受けると、入院生活がどのようなものになるか想像ができ、治療の目的も明確になるため安心して治療に専念できるようになります。
職場によっては、院内清掃もあり
クリニックなど人数が限られた職場の場合、院内の掃除や待合室の本の整理、トイレ掃除まですることがあります。
会計にしろ本来これらの仕事は准看護師の仕事ではないのですが、職場の環境によりやらざるを得ない場合もあります。
正看護師との仕事内容の違いは?
任される業務の違い
業務の違いはほとんどありません。
基本的に准看護師は管理職に就くことができないので、管理職は正看護師が就いています。
しかし、経験が豊富で優秀な准看護師は看護主任などの職に就いている場合もあります。
給与や雇用契約の違い
平成29年度(2017年)の准看護師の平均年収は約405万円に対し、正看護師は約478万円と約75万円も差があります。
雇用契約については正看護師は正職員で雇われていることがほとんどですが、准看護師は非正職員または臨時職員、パートなどの雇用が多い状況です。
仕事量は正看護師も准看護師も同じでも、良い条件の求人や給料の差はかなりのもの。
そういう理由から准看護師が正看護師の学校に行き、新たに正看護師の免許を取得する准看護師が増えています。
しかし、条件は正看護師にやや劣るとしても准看護師としての求人は多く、出産後の再就職もしやすいです。
准看護師の仕事はどんな人に向いている?
准看護師の仕事内容をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
「大変そう」「責任が重そう」と思う人が多いのではないかと思います。
では、どういった人が准看護師に向いているのでしょうか?
ここでは、准看護師の仕事がどういった人に向いているのかをご紹介したいと思います。
責任感がある人
医療現場で働くということは、正直簡単なことではありません。
単純なミスが患者さんの命に関わってくるケースもあります。
その為、与えられた仕事を責任を持って最後までやり通す責任感がある人が向いていると言えますし、求められる人材になるかと思います。
また、まだ働いたこともないのに責任があるかないかなんて分からないと思われる方もいるかもしれません。
実際に働いてみないと分からないことだって沢山あるかと思います。
しかし、働く前に実習を何度か重ね、そこでなんとなく医療現場における「責任を持つことの大事さ」を学ぶことができると思うので、就職してからというよりその前段階で自分に向いていない人は何となく気づくことができるかと思います。
自己研鑽ができる人
医療は日々進歩しています。
一回学んだ知識のままで、ずっと満足しているわけにはいきません。
また、医師のみがその知識を知っていれば良いというわけでもなく、医療に携わる全ての人が同じような知識を持っている必要があります。
特に、治療にダイレクトに関わる医師・看護師・准看護師は新しい知識の習得が日々求められます。
その為、知識を得る為の研修を受けるなどして常に自己研鑽できる人が向いていると言えます。
人との関わりが好きな人
医療現場はスタッフ同士も患者さんやそのご家族に対しても「人と関わる仕事」になります。
対人なくしてはできない仕事と言っても過言ではありません。
特に患者さんというのはとても敏感で、「あ、あの看護師さんは人の話を聞いてくれないな」と思ったりするのも事実です。
もちろん、普段は人と接することが苦手でも仕事中はしっかりと向き合うことができれば問題はないかと思います。
それ以前に、元々人と接することが好きな人は特にこの仕事に向いているでしょう。
逆に准看護師の仕事に向いていない人の特徴は?
先ほどは准看護師に向いている人のお話をしましたが、反対に准看護師に向いていない人はいるのでしょうか?
ここでは、准看護師に向いていない人の特徴をいくつかご紹介したいと思います。
協調性がない人
先ほどもお話しましたが、医療はチームプレイです。
独断で物事を行ってしまっては、患者さんの生命に関わってくることも多くの場面であります。
スタッフ間でしっかりとコミュニケーションをとることができ、判断に迷った時はすぐに相談できるような人材が求められます。
逆を言えば、協調性に欠けるような人を現場は求めていないのです。
忍耐力のない人
准看護師だけではなくどの仕事でも当てはまることかもしれませんが、医療現場では忍耐力が問われます。
医療現場で働く場合、仕事の対象となるのは人間です。
それ故に、自分のペースで物事を進めようと思ってもなかなか上手くいかないことも多々あります。
そういった場面に出くわした場合、相手の考えを無視し自身のペースで物事を進めようと思っても悪循環になる一方なのです。
それどころか、相手からの信頼を失ってしまうこともあります。
その為、相手に合わせることのできる忍耐力が求められるので、それを持ち合わせていない人は向いていないと言っても良いのかもしれません。
手先が不器用すぎる人
元々手先が器用な人、不器用な人それぞれいるのが普通です。
しかし、誰が見ても不器用で業務に支障が出てきてしまう場合、残念ながらこの仕事は向いていないのかもしれません。
准看護師の仕事は冒頭でも述べた通り、注射を行ったりそれ以外にも細かく丁寧な作業が求められます。
そういった面から、ある程度の器用さは求められます。
情が入りすぎる人
人と接する上で、優しさや厳しさは必要になります。
(准)看護師=白衣の天使と言われるように優しい人がいる職場というイメージがあるかもしれません。
しかし、時には患者さんの為に心を鬼にする必要もあります。
どういった場面があるかというと、例えば手術後の患者さんがいるとしましょう。
傷口に痛みがあるから動きたくないとい訴えています。
痛み止めを使用しある程度痛みは取れたのにも関かわらず、「歩きたくない」と言っているとしましょう。
そこで私たちがどう動くかで、この患者さんの今後の経過は大きく変わってきます。
「そうですか。キツいですもんね。分かりました」と一日中ベッドの上で過ごすのを見ているのと、「痛みがあって怖いかもしれませんが、私たちが一緒についているので少し歩いてみましょう。歩くことでこんなにもメリットがあるんですよ」と半ば強制的にリハビリを進めた場合、どちらが良いのでしょう。
ケースバイケースだとは思いますが、術後のリハビリの大切さを認識しているスタッフだと後者が圧倒的にこの患者さんにもたらすメリットは大きいと言えます。
情が大きすぎる(優しすぎる)と、時に患者さんに大きなデメリットを与えてしまうのです。
准看護師の仕事の良いところ
やりがいを感じるポイント
仕事はハードですが、自分の技術や知識を活用して働く職場であり、やりがいを感じる職業です。
患者さんが回復していく経過や元気に退院する患者を見ると、この職業に就いて良かったと感じます。
社会的に意義のある仕事
病気の患者さんの手助けに貢献するだけではなく、高齢者のお宅に訪問看護に行ったり高齢者の方と接する機会はかなり高いです。
また時には会社や学校の健康診断の介助を行ったりと、社会的貢献度は高いと言えます。
収入が安定している
給料の額は雇用形態により違いはありますが、安定した収入を得られます。
病院なので給料が未納になる心配はまずありません。
それだけでもこのご時世、有難い職業だと感じています。
社会的信用がある
収入が安定していることから賃貸やローンの契約が通りやすいです。
また、「福祉の仕事」という印象からか好感度が高く「良い人」と思われることが多いです。
特に結婚の時は相手の親に良い印象を与えることもあります。
面白いポイント
様々な患者さんに出会える
病気に向き合う姿勢や気持ちは、時にその人の人生観が見える時も。
「歩行まではできない」と言われていたのに懸命な努力で歩けるようになった人、認知症になっても「仕事に行く」という人、臨終時にドラマのシーンよりも多くの親族に見守られて永眠される人…十人十色と言いますが、本当に様々な患者さんがいます。
常に勉強し続けられる
医療技術は日々進歩している為、新しい治療方法や技術、新薬についてなど、看護学校を卒業してから勉強することの方が多いほどです。
病院によっては勉強会が行われていたり、看護研究に力を入れているところもあります。
勉強会については、医師や製薬会社が講義をしてくれることも。
基本的に医療従事者は常に勉強している人が多く、刺激になります。
酒飲みは多いが、飲酒の強要はされない
医療機関の職員は、その仕事のハードさからかお酒をよく飲む人が多いです。
特に宴会などの日はかなりのハイテンションになり、医者や看護師達がかなりの量のお酒を飲みます。
この状態だと、お酒の飲めない人に飲酒の強要がありそうな場面です。
しかし、皆が医療従事者であり、お酒の弱い人の多量飲酒の危険性を熟知している為、飲酒の強要はほぼありません。
飲めない人でも安心して宴会に参加できます。
准看護師の仕事の悪いところ
話は変わりますが、准看護師として働く上でメリットだけでは片付けられない点があるかと思います。
良い面だけでなく悪い面も知っておくことは大切です。
ここでは、准看護師として働くデメリットをお話したいと思います。
看護師より収入は少ない
准看護師の仕事=看護師の仕事とほぼ同じ、ということを冒頭でお話したかと思います。
しかし、保有している資格が違うが故に基本給がどの施設でも少なくなってしまうのが現状です。
調査によると、年間の収入が100万円ほど差が出てくるケースもあるようです。
同じ仕事をしているのに…と不満を抱くスタッフが大勢いるのも事実です。
基本給や手当がどうなっているのかを予め確認するようにしましょう。
キャリアアップが難しいケースも多い
准看護師として働いていく上で、自身が興味を持った分野で専門的な勉強をしたり機会や資格が欲しいと思ったとしましょう。
しかしながら、認定看護師や専門看護師などのそういった資格の大半が「正看護師としての実務経験」が必要になるケースがほとんどです。
また先ほどもお話しましたが、看護師長や部長といった立場の人たちが「正看護師」であることがほとんどです。
こういったキャリアアップを目指す場合は、正看護師の免許を取得する必要があります。
正看護師と比較して求人が少ない
業務内容が同じであっても、雇用する側としては准看護師より正看護師を雇いたいと思うのが本音のようです。
そのため、求人自体が正看護師主体で准看護師の求人は少ない(また、施設によっては正看護師のみ)場合があります。
もし働きたいと思っている施設がある場合は、准看護師の募集があるのかどうかも確認するようにしましょう。
また、都道府県の動きとして准看護師学校自体の新設をストップしているところもあるので、求人を見る際は注意が必要です。
准看護師の仕事をするために活かせる、今までの経験は?
准看護師に向いている人についてお話しましたが、いかがでしたか?
准看護師を目指したいと思った時、今までの経験で活かすことのできるものはどういったことがあるのでしょうか?
自身に当てはまるものがないかどうか参考にしてください。
介護の経験
あまり経験できるものではないと思いますが、実際に自身の身内の介護経験があると仕事上有利になります。
介護というのは、病院で看護師が行っている業務と同じことがほとんどです。
知識もなく介護を行っていた時とは違い、資格を取得した後の介護経験は臨床の場でも活かすことができるはずです。
意外や意外?営業経験がある人
「営業の経験が医療現場で役に立つ?」と思うかもしれませんが、実は営業の経験は医療現場で活かすことのできる経験の一つであると言われています。
なぜかというと、営業の仕事というのは相手の求めていることや今後の動きを想定しながら動かなくてはなりません。
准看護師も全く同様で、患者さんやスタッフが何を考え次に何をしようとしているのか、そこでは何が必要なのかということを常に考えなければなりません。
その為、営業で培った経験は決して無駄ではないということです。
また逆も然りで、准看護師の経験は営業のお仕事でも活かすことができるスキルになります。
その後のキャリアについて
どうしても正看護師と比較されがちな准看護師ですが、准看護師になった後はどういったキャリアアップの道があるのでしょうか?
いくつかご紹介したいと思います。
正看護師になる
やはりキャリアアップする一番の近道は、正看護師になることに尽きるかと思います。
昇進(主任や看護師長・看護部長)した方の大半が正看護師であるといったデータがあります。
正看護師ではないとダメといった決まりはないのですが、やはりどうしても社会的な地位が准看護師<正看護師となっているので、そういった上に就く人も自ずと正看護師がほとんどです。
今は考えられなくても、働いてからでも遅くはありません。
少し長いキャリアが必要になりますが、准看護師として実務経験を10年積み、通信学校に1年通い国家資格をクリアすることで、正看護師になることが可能になります。
同じ職場でコツコツと経験を積む
あちこちの施設を転々とするより同じ施設でコツコツと経験を積むことでキャリアアップの道が拓けてくる可能性が高くなります。
中には、准看護師の免許を持った人が主任になったりするケースもあります。
そういったケースのほとんどが、その施設での経験が浅い人より昔からそこで働いていてその施設のことをしっかりと把握している人が多いようです。
勤務している施設でキャリアアップを目指す場合、常勤として長い期間働いてみるのも良いかもしれません。
病院以外に目を向けてみる
先ほどもちらっとお話しましたが、病院での准看護師の地位はどうしてもそこまで高くないことが事実です。
しかし病院以外のところに目を向けて見るとどうでしょう。
介護福祉施設などや高齢者共同住宅のようなところで勤務すると看護師が従事しているケースが少なく、病院と比較してもキャリアアップが見込める場合が多くあります。
自身のキャリアアップを優先したい場合、一度そういったところに目を向けてみるのも良いかもしれません。
まとめ
准看護師は自分の知識や判断を多く必要とし、コミュニケーション能力も求められる職業です。
患者さん一人一人に合ったケアをしていくのには細やかな気配りも必要であり、多くの仕事をこなす為には要領の良さも必要となります。
しかし、一番必要なのは「患者さんを思いやり、良くなってほしい」という気持ちです。
だからこそ医療者は懸命に技術や知識を学び、日々辛い業務をこなすのだと思います。
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