『資格を取って就職をしたい!』と考えたとき、准看護師という職業を考える人も中にはいるのではないでしょうか?

そんな人のために准看護師になるための必要な資格や就職先、転職についてなど様々なことを解説します。

准看護師になるには?

まず、准看護師として働くにはどのような資格が必要なのでしょうか?

准看護師免許とはどんな資格?

注射や処置など、様々な医療行為を患者さんに行うためには免許が必要です。

准看護師免許は、准看護師として医療行為を学び、准看護師都道府県知事試験に合格をした証明書になります。

准看護師として働くには必ず准看護師免許が必要です。

准看護師免許の受験資格

准看護師免許を取得するには准看護師養成所、または衛生看護科にて学習し、必要な単位を取得する必要があります。

そして准看護師都道府県知事試験に合格をして、准看護師免許を取得することができます。

准看護師免許の資格取得ルート

准看護師になるには、准看護師養成所や高校の衛生看護科などの准看護学校に通う必要があります。

そして、養成所や衛生看護科にて単位を取得したら、准看護師資格試験を受けることができます。

2年制の准看護師養成所で学ぶ

准看護師養成所は2年制の准看護師になるための学校です。

高校卒業後の進路として、また社会人の進学先としても選ばれることが多いです。

そのため高校卒業後の生徒だけではなく、20代~40代の生徒もいます。

①各都道府県知事指定の准看護師養成所を卒業する

准看護師養成所の受験資格は?

准看護師養成所は中学校卒業から、受験をすることができます。

しかし、今では高校を卒業した人が進学先として選ぶことが多いため、中学校卒業のみでは合格が難しくなっています。

入学する時の受験テストも中学で学んだ内容が出るため、高校を卒業しているならばテストが難しいことはないでしょう。

むしろ、受験では小論文や面接があるため、そちらに苦戦する人が多いです。

病院勤務が入学条件であることが多い

准看護師養成所は2年間あり、約6割の学校が病院などで働くことが入学の条件となっています。

朝、病院勤務をした後に学校へ行って勉強、または学校が終わった後に夜勤ということもあり、忙しい生活になります。

しかし、勤務先の病院が学生ということを考え、夜勤も次の日に学校が無い日に入れるなどの配慮をするところもあります。

また、准看護師免許取得をして卒業をしたら、そのまま勤務先の病院で就職する人も多いです。

就学と労働の両立のため、学生生活は大変ですが、得た収入は生活費や学費に当てることができるメリットがあります。

②准看護師資格試験に合格することで資格取得

准看護師免許は、各都道府県で行われる准看護師資格試験に合格することで資格を得ることができます。

3~4年制の文部科学大臣指定高校の衛生看護科で学ぶ

文部科学大臣指定高校の衛生看護科は、わかりやすく言うと『准看護師になるための高校』です。

①文部科学大臣指定の高等学校の衛生看護科を卒業する

普通科の高校の学習をしながら、准看護師としての学習も行う

准看護師としての勉強も行いながら、国語や数学など普通科の高校が学ぶ教科の学習も行います。

そのため、一般的な高校生の学習と准看護師としての学習を両方することになるため、学生生活はハードです。

学生生活はハードなため、よく考えてから進学をする

准看護師免許と高卒資格が同時に得られるメリットはありますが、准看護師の勉強だけでも学習内容が濃い上に一般的な高校生の学習をしなければならないため、学生生活はかなり大変です。

中学生の時に進路に困って、親や教師が進めるままに進学をしたという人も少なくありません。

そのため、入学後に後悔する人もいます。

そのようなことがないように、進学するときは学校生活が厳しいことを理解し、よく考えて進学をすることをおすすめします。

②准看護師資格試験に合格することで資格取得

准看護師免許は、各都道府県で行われる准看護師資格試験に合格することで資格を得ることができます。

正看護師になるための学校へ進学ができる

准看護師免許があるならば、卒業後にすぐに准看護師として働くこともできますが、高校の衛生看護科は准看護師免許と高卒資格が同時に得られるため、卒業後にすぐに正看護師の免許を取るための進学コースを受験することが可能です。

准看護師養成所や高校の衛生看護科でかかる大まかな学費

学費としては、入学して卒業するまでに約200万円かかります。

しかし、学校によって金額の前後があります。

もし、進学をしたいと考えている学校があるならば、その学校のサイトにアクセスし、募集要項にある学費を確認するといいでしょう。

学生寮がある学校もある

准看護学校は学生寮がある所が多いです。

学生寮は寮の規則や係などもあり、自由がきかない部分もありますが、食事が出て寮費も安いことから、一人暮らしをするよりも低料金で暮らすことができます。

特に地元から離れた場所に子供を進学させた場合は、学生寮に入ることは親としても安心感があると思います。

また、養成所に社会人入学をした人は自分の貯蓄のみで学校に通う人が多いため、学費を出すだけでも大変です。

そのため社会人入学の人も学生寮に入って、生活費を浮かす人が多いです。

奨学金制度を使用する

准看護師養成所や高校の衛生看護科では、奨学金制度があります。

例えば、学生の期間、一定の金額の奨学金が出る代わりに、卒業後は指定の病院に2~3年間働く条件があるなど、昔で言う『お礼奉公』のような制度です。

また、市や都道府県、国による奨学金制度もあれば、特待生制度もある学校もあります。

奨学金制度については、学校によって種類が様々です。

奨学金制度を利用して学校に通いたいと考えている人は、進学の際にどのような制度があるのか、各学校ごとにきちんと調べましょう。

准看護師免許を取るための試験『准看護師都道府県知事試験』の合格率はどれくらい?

平成29年度の准看護師試験の実施状況では『准看護師都道府県知事試験』の合格率は、約98%となっています。

つまり、准看護師養成所や高校の衛生看護科で勉強をしたほとんどの人間が合格しているという結果になっています。

しっかりと勉強をしていれば、『准看護師都道府県知事試験』には合格する

『准看護師都道府県知事試験』に出る内容は、今まで養成所で勉強をした内容の総まとめのような内容が出ます。

養成所や学校も、准看護師免許をしっかりとることが最終目標のため、試験対策はしっかりと行います。

授業だけではなく、実習の際にも教科書や資料の読み込みを行うので、見覚えのある内容が多く出題されます。

准看護師免許取得はゴールではなく、スタート。『免許があれば何とかなる』仕事ではない

『准看護師都道府県知事試験』に出題される問題は、『准看護師として働くのならば、常識として知っておかなければならない内容』が大半です。

つまり、この免許に受かるくらいの知識がなければ准看護師は務まらないと思った方がいいでしょう。

なぜ、そのようなことを言うのかというと、私は新卒で就職をした際、恥ずかしいことに『頑張って准看護師免許を取ったのだから、仕事もなんとかなるだろう!』と思っていました。

しかし、免許を持っているだけでは仕事に通用せず、働いたらさらに実践的な技術や医療知識、コミュニケーション能力が必要であると痛感しました。

医療現場の厳しさを前に、当時の自分の考えは本当に甘かったと思います。

准看護師の就職先や募集状況は?

准看護師の就職先はどのような場所があるのでしょうか?

募集状況についても合わせてお話します。

准看護師の主な就職先

准看護師の主な就職先には、次のようなところがあります。

病院

病院とは、20床以上の入院ベッドがある医療施設をいいます。

そのため、病院と言っても20床くらいのベット数の小さな病院もあれば、500床以上の大病院まで規模に違いがあります。

勤務する科によって、仕事内容に違いがあり

病院には外来、入院病棟、手術室などの勤務があります。

外来勤務の場合は日中の勤務が多いため、パートの勤務形態の人が多いです。

病棟勤務はパートでない限りは、日中の勤務に加え、夜勤もあります。

病棟勤務は入院患者さん一人一人に行う看護内容が濃いため、看護師の仕事内容も多くあり、特に外科などは手術後の患者が多いため、激務です。

手術室の勤務では、手術で使用する物品の用意や手術の準備、手術をしている医師の介助などを行います。

病院によっては異動がある

『内科病棟』『外科病棟』と専門科が複数ある病院、または系列病院が複数ある病院は異動もあります。

異動はよほどの事情がない限りは基本断ることができません。

そのため、自分の気が向かない科に異動になることもあります。

逆に、他の科に異動をしたいときは、希望を出して他の科で働くことができるというメリットもあります。

診療所・クリニック

19床以下の入院ベッド数の施設を『診療所』や『クリニック』と言います。

小規模なため、職員の人数は少ないです。

入院施設がある所では夜勤もありますが、基本的には外来業務が主になります。

外来では来院された患者さんの容体の聞き取りや、診察介助をします。

小規模の施設のため、清掃員がいないことから、看護師でも院内掃除を行います。

また、事務の職員が少ないため、事務の手伝いをすることがあるなど看護師としての業務以外の仕事も行います。

雇用形態については、正職員として入職できることは少なく、パートの募集が多いです。

そのため、出産後の再就職など家庭と仕事の両立を考える人が集まりやすいです。

介護施設

介護施設は、介護を必要とする高齢者の介助が仕事になります。

看護師は数名のみで、介護士の職員の割合が高いです。

雇用形態としては正職員からパートと幅広くあります。

仕事の大半は食事や排泄、着替えなどの生活介助が仕事になります。

しかし、入所者の内服薬の管理や、注射などの医療行為は介護士は行うことができないため、看護師が行うことになります。

介護施設はベテラン看護師が勤めることが多い

介護施設は看護師の人数が少なく、小規模であれば、その時間帯に看護師は1人いれば十分ということがあります。

そのため入所者が急変した場合、看護師として医療判断が的確にできることが必要となります。

そのため、新卒者よりも経験を積んだベテラン看護師が勤めることが多いです。

准看護師の働き口はどの程度あるの?

色々な医療施設で准看護師の募集は多くありますが、正職員として雇う医療施設は年々減っています。

『正職員として雇うなら、正看護師』という考えの雇用先が多く、准看護師は契約社員や派遣社員、パートなどの雇用が多いです。

准看護師の転職事情

契約社員のままでいるのは不安という人は、正職員の募集が他にあった際に、その職場へ転職をする人もいます。

また、一般的な職業のパートよりは時給が高いため、正職員として働いていたけれど、結婚や出産を機にパートになる人もいます。

准看護師の雇用はあっても、正看護師の方が正職員の雇用が多く、雇用条件にかなりの差があることは事実です。

そのため准看護師から進学をして、正看護師になる人が年々増えています。

准看護師が正看護師になるには?

准看護師から正看護師になるにはどのような方法があるのでしょうか?

正看護師の資格取得方法

進学課程には、全日制、定時制(昼間または夜間)、通信制があります。

中卒から准看護師になった場合は准看護師として3年以上働く必要あり

高卒の資格がなく、中卒のみの状態で准看護師になった人の場合は、准看護師免許を取得してすぐには正看護師になるための『進学課程(進学コース)』へ進むことはできません。

中卒で准看護師になった場合、進学課程に進むには、准看護師として働いた3年間の実務経験が必要となります。

また、高卒者が准看護師になり、進学課程に進む場合は実務経験は不要です。

看護師学校養成所2年課程(全日制)を卒業する

准看護師資格取得後、『看護師学校養成所2年課程』に進学する方法です。

この就学期間は2年間のため、最短で正看護師資格を取得することができます。

こちらに進学をする人は主に、准看護師養成所または文部科学大臣指定高校の衛生看護科を卒業した直後の進学先として選ぶ人が多いです。

看護師学校養成所3年課程(定時制)を卒業する

准看護師資格取得後、『看護師学校養成所3年課程』に進学する方法です。

この進学課程は3年間あり、『昼間もしくは夜間の定時制』となります。

『夜間の定時制』の方が受験倍率がやや高い。その理由とは?

同じ3年課程ではありますが、定時制であれば『昼間の定時制』よりも、『夜間の定時制』の方が受験倍率がやや高くなっています。

その理由としては、働きながら学校に通う場合『夜間の定時制』の方が『昼間の定時制』よりも時間の割合から、多く働くことができるからです。

進学課程に進学している間の授業料や生活費の給料を確保は、無事に進学課程を卒業する上で重要なポイントとなります。

そのため、進学課程に進んでいる間も給料を得ながら学校に通いたいと考える人が多いため、昼間よりも夜間の定時制に進みたいという希望者が多いのです。

また、金銭的に余裕がないことから『夜間の定時制に行かないと学費を払うことができない』という理由もあります。

通信制の2年制の進学課程を卒業する

2018年4月から、准看護師として働いた実務経験が7年以上あれば、通信制の2年制の進学課程に進むことができるようになりました。

元は10年以上の実務経験が必要でしたので、3年短くなったのは進学課程を目指す人にとって、とても喜ばしいことです。

試験や実習はありますが、通信制のため学校に通う時間を多く必要とせずに進学することができます。

生活状況、金銭的な状況を考えて進学ルートを選ぶことが重要

学業に専念したいと考えるならば、全日制の看護師学校養成所2年課程の方が勉学に集中ができ、2年という最短ルートで正看護師の資格を得ることができます。

しかし、正看護師の資格を取りたい人の中には、すでに准看護師として数年働いている人や家庭を持つ人、進学課程に進むまでの進学資金が足りないという人もいます。

そうなると進学中の給料の確保が必要不可欠となるため、看護師学校養成所3年課程に進む人もいるでしょう。

准看護師養成所での学習も大変ではありますが、進学課程の学習や実習はさらに難易度が増します。

そのため、大変な学校生活に励むためには、生活面や金銭面で不安を抱えないことが大切です。

『必ず正看護師の資格を取る!』という気持ちがあるならば、しっかりと卒業ができるように生活面や金銭面を考えて進学ルートを選んでください。

看護師国家試験に合格して資格取得

専門課程で必要な単位を取ることができたら、看護師国家試験を受けることができます。

厚生労働省による平成30年度の看護師国家試験合格率は91.0%(うち新卒者は96.3%)となっています。

『准看護師都道府県知事試験』の合格率の約98%に対して低くなっており、合格への厳しさがみられます。

准看護師と正看護師の違いとは?

准看護師と正看護師、以上の事から、免許の違いや資格を取るための学習期間に違いがあります。

では実際、社会に出て働くようになると、どのように違うのでしょうか?

仕事内容に違いはみられない

准看護師と正看護師の仕事内容の違いは、ほぼありません。

しかし、准看護師は管理職にはなることがなかなかできず、管理職は正看護師がなることがほとんどです。

病院の求人募集が多い

求人についても准看護師よりも正看護師の方が多いです。

特に正職員の募集については正看護師の募集が多く、准看護師の正職員の募集は年々少なくなっています。

そのため、准看護師は臨時職員や契約社員の求人が多くみられます。

また、大きな病院や福利厚生が充実している好条件の就職先も正看護師の募集が多いです。

給与が増える

給料は准看護師よりも正看護師の方が高収入です。

平成29年度(2017年)の准看護師の平均年収は約405万円に対し、正看護師は約478万円と約75万円の差があります。

専門看護師など、様々な資格取得を目指せる

正看護師の資格を取った後は、さらに他の医療資格を取得することができるようになります。

保健師、助産師

保健師や助産師になるためには正看護師免許取得後、さらに資格を取ることができる進学課程に1年間就学し、免許を取得する試験に合格をすることができれば資格を得ることができます。

専門看護師 

専門看護師になるには、看護師資格を持っていることに加えて、5年以上の実務研修期間(その内の3年以上は専門分野での実務期間)があることが条件になります。

さらに看護系大学大学院にて2年間学習し、単位を取得後、認定試験に合格する必要があります。

認定看護師

認定看護師になるには、看護師資格を持っていること、5年以上の実務研修期間(その内の3年以上は専門分野での実務期間)があることが条件になります。

認定看護師教育機関で6ヶ月の教育を受け、認定試験に合格すると資格を得ることができます。

正看護師免許取得後、どの資格を取るにしても学習期間は必要であり、所定の試験に合格する必要があります。

私の友人の中には、准看護師から正看護師になり、それから認定看護師や助産師になった人達もいます。

助産師になった友人については、准看護学校のクラス会で助産師になったことを聞いたため、とても驚きました。

助産師になるのは大変だったようですが、友人は准看護学校の産婦人科実習がきっかけで助産師になりたいと思い、頑張ったとのことです。

このように、元は准看護師からのスタートではありましたが、正看護師の免許を取ることで、さらに医療分野の資格を取った人もいます。

准看護師の仕事に興味がある方へ(まとめ)

准看護師の資格の取り方をはじめ、就職や正看護師への進学課程への進み方についても知ることができたかと思います。

私個人としての考えでは、チャンスがあるならば進学課程に行くことも、准看護師としてそのまま働くこともいいのではないかと思っています。

正看護師になった方が将来的には何かと有利ですが、家庭の事情から正看護師への学校に進学ができないということもあります。

また、准看護師免許のみで精一杯働き、満足感を得ている人たちも多くみてきました。

大事なことは、患者さんのために看護師という仕事はあり、誠心誠意、看護師という仕事に自分がまい進できるかが大切なのではないでしょうか。


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