
海外買い付けの仕事はどんな人に向いている?得意な人の5個の特徴や仕事の探し方について解説します
海外買い付けの仕事ってどんな事を具体的にする職業なのか皆さんは知っていますか?
海外で買い付けをする分野と言えば、ファッション、雑貨、インテリア、文具や食品に至るまで様々です。
世界各国の素敵な商品は、どのように買い付けされ、輸入されているのでしょうか。
今回は、そんな海外買い付けの仕事について、様々な視点からまとめてみました。
向いてる人の特徴から必要なスキル、メリットについてや、海外買い付け求人の探し方や上手な選び方までお教えしちゃいます!
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(正社員希望の人限定)
海外買い付けの仕事は、海外の見本市やメーカーで直接商品を見て選び、注文し、輸入する仕事です。
会社やお店のコンセプトや客層に合わせた商品を見極める力が必要なので、それらをきちんと把握して吟味できる人材が選ばれます。
買い付けは、通常来シーズンのために行われます。
ですから、早い段階に社内で来シーズンのコンセプトを決定し、買い付けのターゲットを絞ります。
メーカーや商品、それぞれのボリュームなど、細かい点まで詰めていきます。
コンセプトを決定したら、それに合った見本市やメーカーを調べます。
ここで、見本市でまとめて訪問できるメーカー、個別に訪問しなければならないメーカーの情報を集めて、効率よく買い付けができる日程や方法を検討します。
コンセプトに合った見本市を選定したら、早めに申し込みます。
個別に訪問するメーカーに関しては、見本市の日程に合わせてアポイントを取り付けます。
海外メーカーとの初めてのやり取りは、スムーズにいかないことも多いので、出来るだけ早めに始めます。
また、見本市に合わせて、世界各国から大勢のバイヤーが買い付けに集まってきますので、出来るだけ早く条件の良い航空券やホテルを確保することが、買い付け業務成功の第一歩です。
実際に、現地で買い付けをします。
今までの準備の成果を発揮できる、メインの仕事となります。
見本市のブースやメーカーに直接訪問し、商品について質問や相談をしながら、買い付けていきます。
ここで、買い付け商品を決めきれずに保留すると、帰国後の注文作業がかなり手間になり、商品の到着まで時間がより遅くなります。
ですから、現地では、品質や色などを確認する程度にまで準備をしておき、その場で注文するのがベストです。
現地で注文した商品について、後日、メーカーから在庫状況や、商品準備の進捗などの報告がメールで届きます。
見本市は、注文が混乱することもあるので、現地でもらった注文票とメールの内容を必ず確認します。
ここで注意しないと、数が大きく違ったり、全く必要のない商品が届いてしまったりするというトラブルが起こるので、しっかり確認します。
その後、シッピング会社などと連携して、商品を輸入し、荷受け後にも、商品に間違いが無いか、リストと確認を行います。
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(正社員希望の人限定)
海外買い付けは、基本的に少人数で行うので、様々な事を総合的に行わなければなりません。
より良い商品を限られた予算と時間の中で買い付けるには、どのようなスキルや経験が必要なのでしょうか。
海外での買い付けですので、当然語学力があった方が良いのは予測がつくと思います。
ただ、予算さえあれば通訳を雇えば良いので、必須ではないと考える方もいるでしょう。
確かに見本市は、開催期間中ひっきりなしに大勢がブースに訪れるため、その場でパンフレットを貰ったり、商品を見ながらどんどん注文したりと、メーカー側はとても忙しいので、それほど密な会話をする余裕はありません。
また、大きなメーカーであれば、日本人エージェントが日本の顧客のために待機していることもあるので、その場合は日本語で相談や注文ができます。
ですからこの場合、語学力はそこまで重要ではなく、現地でスムーズに行動するために、通訳やオーガナイザーを雇えば良いわけです。
問題は、見本市には出店しないレアなメーカーや、小さなメーカーを開拓する場合です。
この場合は、メーカーとの信頼関係が大切になってきます。
自分の言葉で、そのメーカーの商品が自社ブランドに合っていて、是非日本で売りたい、という思いを伝えられることが大きなポイントになってきます。
英語はもちろんですが、その国の言葉が話せるスキルがあれば更に良いでしょう。
片言で下手であっても、その国の言葉で少しでも話そうとすることで、面談の雰囲気が和らぎ、メーカーとの関係を友好に築けるきっかけにもなります。
ですから、自分が買い付ける商品の主な買い付け国の語学を勉強する事をお勧めします。
買い付けの仕事は、全て分業されているような大規模な会社でなければ、海外での商品選定と注文だけでなくその後輸入をするまでの全てを含む場合が多いので、輸入に関する経験があれば、更に良いです。
輸入の仕組みがわからないと、メーカー側や、シッピング業者とのやり取りで理解できないことが出てくる可能性もあるので、未経験でも、最低限、書籍などで勉強しておくと良いでしょう。
これは、業界が違っても経験により身につくものですが、効率の良い予定をたてられる力があると、非常に役に立ちます。
時間をある程度区切って、タイムテーブルを作っておかないと、予定していたメーカーを全て訪問することはできません。
常日頃から、時間を無駄にしないオーガナイズ能力を身につけておくことが大切です。
海外買い付けの仕事に憧れている人はとても多いですが、自分の会社やお店を持つ場合を除いて、買い付けを任される人材にならなければなりません。
既に、買い付けで世界を飛び回っているのは、どんな人達でしょうか。
当然ですが、買い付けを担当者は自社のコンセプトをよく理解しています。
更に、買い付けが得意な人は、自分の会社やお店を心から愛しているので、そのためには労力を惜しまずに常にその想いを継続したまま買い付けに挑みます。
ですから、コンセプトに合う商品を外すことなく買い付けすることが出来るのです。
短時間で様々なメーカーの商品を買い付けなければならないので、決断力はかなり重要です。
見本市はメーカー側も非常に忙しいので、大得意先でない限り、無駄に迷いすぎると後回しにされてしまいます。
ですから、要点を押さえた交渉術と商品を短時間で見極める力が必要です。
海外で現地のメーカーとの交渉をする上で、物怖じしない性格は大変なメリットになります。
日本人は基本的に控え目なので、外国人の押しの強さに負けてしまうことが多いです。
特に、ヨーロッパの人達は、順番など気にせずどんどん前に出ます。
それに負けて譲っていると、いつまでも交渉に入れません。
ですから、少し図々しいくらい物怖じせず、前に出られる人は、海外での買い付けに向いています。
海外旅行に慣れている人は、まず、海外へ行くことのストレスがありません。
時差や、外国語での会話、食事の変化などに、すぐに順応できる人は、すぐに仕事に集中することができます。
海外買い付けが得意な人は、海外滞在を楽しみながら、色々な刺激を受け、それを吸収しながら仕事に繋げていける人です。
そして、その経験を日本で同僚やスタッフと共有し、成長に繋げていきます。
これも、かなり重要です。
買い付けのための出張では、時差などお構いなしにすぐに行動です。
そして、短期間になるべく多くのメーカーを訪問し、スピーディーに買い付けします。
見本市会場は概してとても広いです。
更に、休憩もそこそこに、頭をフル回転させながら一日中歩き回らなければなりません。
当然、疲労は尋常ではありません。
会社やお店の代表として行くわけですから、時間を有効に使い、確実に良い商品を買い付けるためには、体力がある人が絶対的に有利です。
会社やお店のコンセプトを誰よりも把握していても、残念ながら、海外ではそれを活かせない人もいます。
海外買い付けに向いていない人は、どんな人でしょうか。
買い付けは少人数で行います。
小規模の会社やお店の場合は、ひとりの場合もありますし、効率良く回るために、担当を決めてそれぞれが個別に行動しなければならない場合もあります。
自分の役割をしっかり把握し、責任もって任務を果たせる人でなければ、買い付けは成功しません。
ですから、常に誰かと行動したい、ひとりで行動できないタイプの人には向きません。
買い付けには、決断する場面がとても多いです。
現地で悩んだり迷ったりしすぎて、パンフレットだけ集め、ほとんど買い付けられないで帰国する人もいます。
帰国後に思い出しながら注文するのは非常に手間がかかり難しいので、基本的に優柔不断な人には向かないです。
メーカー側にとって、見本市での売り上げは非常に大事です。
高いブース費用を払い、人件費や時間を使って出展しているので必死です。
出来るだけ多くの商品を売るつもりで挑んでいるので、かなり押しが強い場合もあります。
そんな中で、見本市の雰囲気やプレッシャーに飲み込まれず、自社に必要な商品と数量を見極め、無駄の無い買い付けをする必要があります。
ですから、外国人の押しの強さに負けてしまう人には、この仕事は難しいと言えます。
ある程度、買い付けに行く国は決まってくるとは思いますが、買い付けの仕事をすると、色々な国での買い付けを経験することが出来ます。
買い付けを効率的に行い、空いた時間で現地の街の空気を感じてくることも、その後の商品展開などにプラスになるだけでなく、自分の良い経験にもなります。
海外では、日本では起こらないような、アクシデントに見舞われることもあります。
そんな時に、最善の方法を考え、臨機応変に対応する能力が必要です。
様々な経験をするたびに、それが自分の力になっていきます。
自分が買い付けた商品が店頭に並ぶことは、もちろんプレッシャーもありますが、喜びでもあります。
その商品が売れるか売れないか、という結果は非常にシンプルで、分かりやすい数値で現れます。
だからこそ、結果を出せた時には本当に大きなやりがいに繋がります。
海外買い付けの経験があれば、直接バイヤーの求人に挑戦することも出来ますが、その場合、決まった年数の経験が問われます。
「これから買い付けの仕事に挑戦したい」という場合は、どの様に見つければ良いのでしょうか。
まず、自分がやりたい分野の会社で、自分が好きだと思える輸入商品を扱っている会社やお店に就職して、経験を積み、バイヤーを目指す方法もあります。
自社サイトや、その会社についての記事などを読み、若手がバイヤーとして活躍している会社は、チャンスが多いです。
大規模な会社は基本的に、買い付けの仕事ができるまで、非常に時間がかかってしまいます。
小規模は会社、または、社長だけ、もしくは、社長と数名の社員の会社では、社長が直々に買い付けをしていることが多く、社長が一からバイヤーを育てようとしていることがあります。
その場合、経験が無くても、その分野に詳しく語学ができるなどのスキルがあったり、やる気や人柄などが気に入られたりするだけでも道は開けます。
筆者はかなり幸運な例ですが、全く別の仕事をしていた時、お客様として知り合った女社長に気に入られ、一から買い付けを教えていただきました。
その時は、毎年のパリ見本市で、フランス語のスキルを活かすことが出来ました。
買い付けの仕事を経験すると、商品の輸入から店舗に並ぶまでの流れを全て把握することができるので、もちろん、マネージャーやスーパーバイザーなど、管理職への道もあります。
さらには、また違う分野のバイヤーとして、可能性を広げていくこともできます。
また、バイヤーとしての総合的な力が認められ、海外メーカーとの信頼関係が確立できれば、フリーのバイヤーとして活躍できる可能性もあります。
海外買い付けの仕事を経験すると、行動力、決断力、判断力が身につくので、職種に関わらず、管理能力が必要とされる仕事に活かせます。
買い付けをしていく中で、自分が本当に目指すものが見つかった人たちは、自分の会社や店をオープンさせることも少なくありません。
いかがでしたか。
華やかなイメージの買い付けの仕事ですが、実は、かなりの体力仕事な上に、総合的な視野も必要なのです。
でも、大きなプレッシャーがある分、自分の買い付けた商品が結果を出した時の喜びはひとしおで、大変やりがいのある仕事です。
海外での買い付けに興味がある皆さん、是非、自分の『好き』を仕事にしてみませんか?