2020年7月6日

昔から、ツアーコンダクターという職業は「色々な場所に行くことが出来る職業」として大変人気があります。

この職業につくためには、「旅行会社に就職する必要がある」という認識をお持ちの方が多くいらっしゃるかもしれませんが、もちろん、旅行会社に就職するか転職することで職につくことが出来ますが、実は「添乗員派遣会社に登録すること」でその足掛かりを作ることが出来ます。

海外のツアコンのほとんどの方は派遣会社に登録しています。

つまり、雇用形態としては「派遣社員」にあたります。

国内に関しても、旅行会社の正社員の方が添乗に出ることはありますが、やはり大半のツアーは派遣会社に登録する派遣添乗員が業務にあたります。

この記事ではツアーコンダクター求人について紹介していきます。

「ツアーコンダクターの仕事」が自分に向いているか診断するにはこちら →

ツアーコンダクターのおおまかな仕事内容

おおまかな仕事内容

ツアーコンダクターのおおまかな仕事内容は「旅程管理」です。

では、旅程管理とは何かというとお客様が申し込んで参加した旅行が円滑に進むよう管理することです。

お客様から見れば、「何ごともなくて当たり前」のことでも、その当たり前のことを当たり前に実行していくことは決行大変です。

特に今は「消費者保護」が強く叫ばれている世の中ですし、旅行という目に見えなく捉えにくい商品を扱っていくのは決してラクではなく、「お金が貰えて色々なところに行けて楽しそう」くらいにしか考えてない方にはとても勤まりません。

派遣であろうとバイトであろうと、「旅程管理主任者」としてプロの裁量が求められます。

ツアーコンダクターは会社でどういう役割を求められる?

ツアーコンダクターが会社から求められる役割は、「旅行会社が企画して販売した『旅行』という商品の総仕上げです。

ある意味、一番重要な役割を担う訳です。

ツアコンの裁量で旅行の良し悪しが決まると言っても過言ではありません。

手配に問題があったりする場合などはその被害を最小限に抑えたり、ツアーを盛り上げる為の演出を施したりなども「旅程管理」業務の一部であります。

また、リピーター獲得の期待もされるなど、営業マン的な役割も担ったりする訳です。

旅行の総合プロデューサーであり、演出家です。

また、ツアーに影響を及ぼさない範囲で参加者に対して細やかな気配りも必要です。

それを疎かにすると思わぬところで足元をすくわれ、折角のツアーが台無しになってしまうこともあります。

ツアーコンダクターにはどんな種類があるの?

冒頭でも触れましたが、ツアコンは「旅行会社の正社員」だけではなく、「添乗員派遣会社の派遣社員」「旅行会社の専属アルバイト添乗員」などがあります。

世間の常識に照らし合わせれば、正社員よりも派遣社員、アルバイトのほうが採用される可能性は高いです。

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ツアーコンダクターでよくある募集広告は?

前述しましたが、正社員の求人は少ないですが、派遣社員やアルバイトは常時募集しているといっても過言ではありません。

各添乗員派遣会社のホームページにアクセスすれば簡単に問い合わせや応募が出来ます。

電話やメールでまず面接の予約をして、採用が決まった後、座学研修→実地研修→ツアーデビューという流れになります。

給与相場

海外と国内で違いがあるのはさることながら、地域差もあります。

首都圏が一番高く、次いで関西、中部という順番です。

日当制と時給制がありますが、最近では時給制が増えてきました。

ツアコンの時給は都道府県の最低賃金をもとに算出される場合が多く、よって地域最低が生じる訳です。

添乗の仕事は朝がとても早く、夜も遅く終わる仕事なので、日当制よりも時給制のほうが手取り額が増えますので、当然のことながらツアコンの給料は良くはなってきています。

国内と海外を比較しますと給与面ではやはり海外の方が恵まれています。

派遣先の旅行会社によって異なりますが、各種手当もやはり海外のほうが良いです。

勤務時間や休日、残業(派遣社員、アルバイトの場合)

ツアコンの勤務時間は、一本のツアーを軸に構成されており、構成するものとしては「打合せ」「ツアー」「精算」があります。

打合せ時間の長短は旅行会社によりマチマチで、またツアーによっても変わってきます。

休日は、上記の業務がない日全てが該当します。

残業の概念が非常に難しく、打合せ以外でも準備に時間が掛かり、例えばバスの座席割りだったり、受け付け用のステッカーの作成、ツアーの下調べなどは自宅作業とされ、手当は一切出ません。

福利厚生

福利厚生面ですが、派遣会社によって異なりますが、ある程度の経験を積んだ後に「社会保険」や「雇用保険」に加入出来る会社もあります。

ほんの数年前までは、国民年金、国民健康保険しか加入出来なかったことを考えればかなり改善されてきています。

また、有給休暇のある会社も増えてきました。

閑散期にまとめて有休を取る人が多いです。

ツアコン人口

当然のことながら、東京を中心とした関東地区が一番多く、次いで関西、中部という順番になります。

仕事の本数も格差があり、繁忙期には、地方を拠点とするツアコンが東京の会社に応援に来ることが頻繁にあります。

海外においてはこの傾向が更に顕著で、外国の航空会社が関西空港や中部空港から撤退して、成田空港や羽田空港に移転するケースが急増し、東京の仕事が更に増え、大阪や名古屋の仕事が減り、大阪や名古屋のツアコンでさえ東京に応援に行かないと仕事がないという状況になりました。

今後もこの状況は続いていくのは間違いないです。

ツアコンの男女比

男女比は圧倒的に女性が多いです。

また、男女差別がないので、女性が大活躍しています。

「女性の職場」と言っても過言ではありません。

今までの職場が男性中心社会でなかなか実力が評価されずにきた女性の方なら思う存分に能力を発揮出来るのではないでしょうか。

能力や努力が正当に評価される職種であると思います。

求められる人物像

ツアコンは「究極の接客業」とも言われています。

経験や語学力はもちろんですが、それ以上にホスピタリティを強く求められる職種です。

逆にホスピタリティに溢れている方なら、それが経験不足や語学力不足を補い、たくさんの方から支持を集めるでしょう。

世話好きな人もツアコンに向いています。

ツアーコンダクターの仕事が向いている人の特徴は、こちらの記事を参考に!

必要なスキルや資格、経験

添乗の仕事をするには「旅程管理主任者」の資格が必要で、国内のみの仕事ができる「国内旅程管理主任者」と国内・海外ともに添乗できる「総合旅行管理主任者」の2種類があります。

これらの資格は、TCSA(一般社団法人日本添乗サービス協会)が主催する研修を受けることで取得することができます。

受講期間と費用は、国内旅程管理は2日間で26,000円、総合旅程管理は3日間で36,000円です。

更に海外は「海外実地研修」があり、これも自費で費用は約30万円です。

ツアーコンダクターについてよくある疑問

未経験でも応募できる?

結論から言うと、未経験の方でも応募出来ますし、やる気が伝われば採用されるでしょう。

現役のツアコンで新卒で始めた人は少ないです。

ほとんどの方が他業種から来られた方です。

ツアコンの仕事は今までの職歴や人生経験が活かせる仕事なので、未経験でもしっかりと研修や資格取得の勉強をすれば、「即戦力」として活躍出来ます。

正社員の募集はあるの?

旅行会社の正社員のツアコンになりたい方も多くいらっしゃると思います。

派遣添乗員の求人と比較するとかなり少ないですが、修学旅行などの教育旅行を専門に扱う会社の営業兼添乗員の募集があります。

業務のほとんどは営業業務となり、自身が担当するお客様の旅行に添乗員てして引率することとなります。

「派遣添乗員の求人」に関しては、求人サイトにはあまり出ませんが、各添乗員派遣会社では常時、募集が出ています。

各社によって募集内容はまちまちですが、共通して言えることは、「年齢不問」であることでしょうか。

私が以前、登録していた添乗員派遣会社では最年少が19歳、最年長が70歳でした。

19歳の方は旅行の専門学校生でした。

70歳の方は以前勤めていた会社を定年退職後、ツアコンになられた方でした。

派遣社員やアルバイトの募集は?

添乗員派遣会社への登録はそれ程大変ではありませんが、各社共通して言えるのは10日前後の座学研修と1日がかりで行なう実地研修があります。

また、添乗の資格を取る為の自費研修を受けなければいけません。

座学研修と実地研修は社内研修として行われますが、無給で会社によっては有料の場合があります。

研修期間に会社に通う研修費の支払いはありません。

以上の手順を踏まなければツアコンデビューが出来ないので、入社前にある程度の貯金がないといけません。

旅行会社が専属添乗員として募集しているケースもあります。

この場合、雇用形態は「アルバイト」であることが多いです。

直雇用ということで、仕事量は比較的安定しますが、時給が派遣会社より低いことが多いので、月給に換算すると派遣会社よりかなり手取りが下回ります。

国内と海外給与体系はどう違う?

「毎月の手取り」については、「日給月給制」という派遣添乗員の性質上、1年を通してバラつきがあり、国内の方がより顕著です。

春や秋の旅行シーズンが極端に忙しく、冬はほとんど仕事がありません。

そのため、国内専門の添乗員は閑散期に別の仕事をしている人が多いのが現状です。

海外は多少の波はありますが、割と安定しています。

海外のパッケージツアーの日数はだいたい10日前後ですから、月に2本の添乗を毎月コンスタントにこなせば、収入も安定し、よって生活も安定します。

ですから、国内を専門にやられているツアコンの定着率は低く入れ替わりが激しいのに対して、海外専門の添乗員は収入が安定することもあり、定着率は高く、よって経験を積み増すことが出来、よって年収がアップしていく訳です。

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まとめ

「一億総活躍時代」と言われています。

旅行に興味があって、前職の経験が活かせ、年齢不問の仕事であるツアコンの仕事は、正に一億総活躍時代を担う職業の一つです。

ツアコンも高齢化の波が顕著ではありますが、ツアーに参加されるお客様と年齢が近い分、きめ細かく対応出来ます。

需要は必ずありますので、もしこの仕事に興味があるが年齢がネックで二の足を踏んでる方はどうぞ躊躇せず飛びこんで下さい。

きっと道は開けるでしょう。



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