「自分のやりたいことを職業にする」というのは素敵なことですよね。

ツアーコンダクターの仕事は色々なところに旅行に行けて、しかも給料が頂けるのが魅力です。

旅行好きな人にとっては最高な仕事でしょう。

しかし、この仕事に興味を持っていても、「果たして、この仕事で食べていけるのか?」「生活していけるだけの仕事が頂けるのか?」「昇給はあるのか?」などの疑問や不安から二の足を踏んでいるという方は多くいらっしゃることでしょう。

今回はツアコン歴15年以上の筆者がツアコンを目指している方々に、ツアコンの給与面についてお答えしたいと思います。

更には、給与アップのコツをいくつかご紹介します。

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ツアーコンダクターの給料の相場はどのくらい?

正社員で新卒入社した場合

旅行会社に新卒入社した場合、必ずどこかの部署に配属になりますが、部署によって添乗に出られる頻度が違います。

国内ツアーを扱う部署ですと割りと頻繁に添乗に出るケースが多く、海外の部署ですとほとんど添乗に出るケースはありません。

正社員の場合は、基本給に「添乗手当」という形で加算されます。

1日あたり500円から4000円程が相場です。

正社員で転職した場合

また、旅行会社に転職したい方も多くいらっしゃると思います。

修学旅行などの教育旅行を専門に扱う会社の営業兼添乗員の募集があります。

業務のほとんどは営業業務となり、自身が担当するお客様の旅行に添乗員てして引率することとなります。

給与体系は営業社員という性質上、営業部分に対する歩合給の割合が高く、添乗部分に対しては上記の金額に準じます。

派遣社員・アルバイト

現在、旅行会社が主催する募集旅行の8割は派遣添乗員やアルバイト添乗員が担っていると言っても過言ではありません。

派遣社員・アルバイトの場合の給料の相場に触れます。

少し前までは、給与体系というのは「日当制」が一般的でした。

国内で7000円から12000円くらい、海外で8000円から25000円くらいが平均的な水準です。

最近では、「時給制」が少しずつですが主流になりつつあります。

国内で800円から1200円、海外で1000円から1600円くらいです。

年収にも響いてくる基本給以外のものは、どうなっているの?

賞与

当然のことながら、派遣社員やアルバイトに賞与はありません。

正社員に限られます。

但し、賞与の額は他業種に比較するとかなり引くく、また中小の旅行会社では賞与がないところもたくさんあります。

また最近では、新卒の正社員採用を控え、契約社員として雇用する会社も増えてきており、当然のことながら、賞与の支給はありません

昇給

正社員においては一部の大手企業の場合、年一回ペースでの昇給がある場合が多いですが、中小ではなかなか昇給の機会がないのが実状です。

派遣社員の場合は、「添乗日数」や「ツアーアンケートの評価」が昇給に結びつきます。

最近は、世の中がコンプライアンスに厳しくなった影響で、アンケート評価の比重が高くなりました。

ツアコンには関係のない手配の不手際のせいで添乗員評価も下がることもあり、アンケート評価を問題視する声も多々ありますが、現状はツアーを客観的に見る材料がアンケートしかないため、アンケート評価を上げるしか自身の評価を上げる術はありません。

各種手当

派遣添乗員の各種手当としては、「打合せ手当」「精算手当」「前泊手当」があります。

金額は各社まちまちです。

「打合せ手当」は1000円から4000円、精算手当は1000円から3000円、「前泊手当」は1000円から3000円くらいです。

また、これらの手当の支給がない派遣会社もあります。

給与が高い人は何が違うの?

スキル

ツアコンで給与が高い人は「個人事業主」の如く、スキルを磨く為に「自己投資」を惜しみなく行なえる人のことでしょう。

添乗の基礎が書いてある教本はありますが、添乗の応用が書いてある教本はありません。

担当したツアー毎に図書館やネットで調べたことや同僚や先輩から教わることの蓄積が大事なのです。

勤続年数

経験がものを言う仕事でありますので、勤続年数がそのまま昇給に直結します。

とにかく、ひたすらツアーに出続けることです。

地域

ツアコンの収入は他の業種同様に「地域差」があります。

やはり、東京を中心とした首都圏が添乗派遣料の単価が高く、またツアー本数も多いため、月収も高くなり、生活も安定します。

首都圏に次いで関西、中部 という順番です。

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ツアーコンダクターで給料をあげるためにやるべき3つのこと

次に、「給料を上げるためにやるべきこと」を3つほどご紹介します。

アンケート評価を上げること

給料を上げるための1番の近道はツアーの最後に実施されるツアーアンケートの添乗員評価を上げることです。

ツアコンの仕事は1人仕事ですから、自分の行なった仕事を評価するのはツアーに参加したお客様しかいません。

旅行会社や派遣会社はこのアンケート結果をもとにツアコンを評価します。

このアンケートがツアコンにとっては頭痛のタネなのですが、逆に考えればアンケート結果さえ良ければすぐに仕事は増えますし給料も上がるのです。

語学を磨くこと

何度も触れてきましたが、ツアコンの世界は国内組と海外組で明確な給与格差があります。

海外ツアーでも、アジア方面のツアーは日本語を話せる現地ガイドが最初から最後まで同行するので、語学力はさほど必要ありませんが、ヨーロッパなどは英語ガイドがほとんどなので、当然のことながら添乗員が通訳をしなければならずそれなりの語学力が必要です。

旅行会社からの依頼は日本語ガイドがつくツアーは少なく、圧倒的に英語ガイドのツアーが多いです。

ですから、ヨーロッパ方面の添乗が出来れば確実に添乗日数は安定して給料も安定します。

現在、ほとんど英語が話せない方で将来、海外ツアーにデビューしたい方は、国内添乗をこなしながら、語学を磨くと良いでしょう。

難しい会話ではなく、ホテルやレストラン、観光地で使う平易な旅行会話や単語を数多く覚えましょう。

トラブルが発生した時こそが腕の見せ所ですから、トラブル対応時のやり取りの会話もやはり数多く覚えましょう。

指名を増やすこと

パッケージツアーには大きく「募集旅行」と「手配旅行」の2種類がありますが、仕事の依頼数は募集旅行のほうが多いです。

ですので、派遣会社は募集旅行に関しては、経験や実績に応じて出来る限り公平に添乗員に割りふろうとしますが、手配旅行は依頼数が少なく、しかも失敗が許されないような内容のツアーであることが多く、添乗員に要求される業務処理力も大きい為、過去に実績のある人を再度、指名することが多いです。

人気添乗員は指名だけで、1年の大半のスケジュールが埋まってしまいます。

「指名の多さ」は即、「収入安定」に直結します。

添乗員の指名権がある旅行会社の担当者に自分を売り込むことが大事です。

添乗経験もさることながら、これまでの社会経験、人生経験も大いにアピールしていきましょう。

他社への転職について

添乗な仕事を続けていく中で、自社のツアコン仲間だけではなく、他社の仲間も増えていきます。

「情報共有」が非常に大事な分野なので人脈は大いに広げて下さい。

その中で、給料の話をする機会も増えてくると思います。

ツアコンの他社への転職は決して少なくはありません。

もし、最初に登録した派遣会社より条件が良く、自分に合いそうなら、思い切って転職するのも良いかもしれません。

残業代はちゃんと出る?

少し前までは日当払いが主流で、いわゆる「みなし労働」として、細かく勤務管理されず、従って「残業代」が払われることはなかったのですが、最近は時給払いが主流になり、派遣会社でまちまちではありますが、残業代が支払われるようになりました。

ツアーの開始時間によっては「早朝手当」が付き、深夜の帰着の場合は「深夜手当」が付きます。

交通費は?

「打合せ」「ツアーの初日と最終日」「精算」の際、交通費は全額支給されます。

「現金購入運賃」で支給する場合と「IC運賃」で支給する場合の二通りです。

いずれにしても、自宅の最寄り駅から目的地までの最安運賃です。

雇用形態ごとに違いは出てくる?

年収

1年間に受けとる「年収」ですが、国内で100万円から250万円、海外で200万円から600万円というところです。

国内では、ご主人の扶養の範囲内で働く関係で100万円以下に抑えているという女性添乗員が多いです。

海外で年収が高額な方はテクニカルビジットと言われる企業などの視察旅行の添乗をメインにやっている方々です。

添乗日当は通常のパッケージ旅行の約1.5倍の金額なので年収に換算すれば当然、大きな差が出るのです。

給料以外における良い点と悪い点

良い点としては、他の仕事に比べてまとまった休みが取りやすいことです。

繁忙期は忙しくほとんど休めませんが、閑散期はかなりまとまった休みを取ることができます。

悪い点としては、なかなか自分の希望通りに仕事が出来ないことです。

働きたい人はなかなか希望通りの日数が確保出来ず、マイペースで働きたい人は繁忙期になかなか希望通りに休めないという状況が生じます。

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まとめ

元ツアーコンダクターとして、知っている範囲で色々申しました。

最後に私見を申しますと、「給料を上げよう」とひたすら数字を追いかけてもあまり意味がなくて、会社から頂く仕事を一つずつ精神誠意勤めて、ある程度の日数が経って通帳を見たら結構な額が貯まっていて、いつの間にか少し給料が上がって、辞める頃には同年代の人達と同じくらいの貯金が出来てたという感じです。

ツアーに出ていれば食事も出ますし、あまりお金を使わないですからね。

お金以上の経験や思い出が残りました。

それこそが財産と言えます。

これからツアコンを目指す方にも、そういう財産こそ築いて頂きたいと願ってやみません。