単発のアルバイトとしても人気の高いコンサートスタッフのお仕事ですが、みなさんはこのお仕事にどのようなイメージを持っているでしょうか?

一般の方の目に見えるのはコンサート中の警備であったり、グッズを販売する物販スタッフであったり、来場者を案内する仕事であったりしますが、実はその他にも目に見えない部分でたくさんのお仕事があります。

今回はコンサートがどのような流れで運営されているかも含めながら、コンサートスタッフのお仕事の裏側やコンサートバイトがおすすめな理由を解説していきたいと思います。

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コンサートバイトのおおまかな仕事内容

コンサートバイトの仕事は大きく分けて「設営」「運営」「撤去」の三つに役割分担されます。

この3つを同時に担当する場合もありますし、どれか一つのセクションのみ担当するという場合もありますが、今回は設営から撤去まで全ての流れをご紹介します。

設営スタッフ

コンサートを運営するために必要不可欠なものの一つに舞台のセットがあります。

アーティストの世界観や、曲のイメージなどを視覚的に表現するためには絶対に必要なものになります。

最近ではセット作りの段階からアイディアを出したり、自らセットの組み立てに視察に訪れたりするアーティストもいるほど コンサートの中でセットの重要性は増すばかりです。

ではそのセットは一体どのようにして組まれているのでしょうか。

会場の規模によってはとてつもなく大掛かりなセットを組むこともありますし、かなりの大人数と時間を要するであろうということは想像がつきますよね。

まずはの設営の仕事についてどのような流れで仕事が進んでいくのかを解説します。

まずはセットの搬入作業から始まる

会場に到着したスタッフがまず担当するのは、機材などの搬入作業です。

多くのアーティストは自分のお抱えの設営チームを持っており、全国ツアーなどの際にはそのチームのメンバーは大型トラックに舞台セットを積み、全国を回ります。

その荷物を下し会場に搬入することからお仕事が始まります。

初めてお仕事をするときは何が何やらさっぱりわからず、下した荷物をどこへ運べばいいのかすらわからないと思うので、担当者さんの支持を聞き漏らさないようにすることや、わからないことはすぐに質問するという姿勢はとても大事です。

チームごとに機材を振り分ける

設営の際はアルバイトスタッフは主に「舞台チーム」「照明チーム」「音響チーム」のいづれかのチームに振り分けられます。

「舞台チーム」はその名の通り舞台を組んで行くチームです。

足場や壁面や天井などにトラックから降ろされた舞台セットを組んでいきます。

比較的大きくて重たいものも多いので力のある人が向いている仕事と言えます。

「照明チーム」はライトなどの照明関係の設置を担当するチームです。

しかし照明器具の取り付けは専門的な知識が必要なため実際に取り付けをするのは技術者さんが行いますので、アルバイトスタッフはすることはあまりありません。

なのでどこの場所にどのライトを運べばいいか、などを担当者さんから聞いてその場所へ運んで行くという仕事になります。

「音響チーム」はスピーカーやマイクなどの音響を設置するチームです。

こちらの機材も大きくて重たいものも多く、また精密機械なので高価なものが多いです。

実際の取り付けは技術者さんがやるので所定の場所に機材を運んでいくことがお仕事になります。

各チームごとにセットを組んでいく

所定の場所に荷物を振り分けたらいよいよセットを組んでいきます。

しかし取り付けには専門的な技術や知識が必要になる場合が多いので、実際には各チームのリーダーさんや技術者さんが組んで行くことになります。

アルバイトスタッフは指示されたものを運んだり作業の補助をしたりというアシスタント的な役割になります。

運営スタッフ

「コンサートバイト」というと運営スタッフをイメージする場合が多いと思います。

会場の警備やお客さんの誘導などに携わるスタッフを目にしたことも多いのではないでしょうか。

では運営スタッフはコンサートが始まるまではどのようなお仕事をしているのでしょう。

まずはミーティングから始まる

当日集まった運営スタッフは、会場の見取り図を渡され一日のおおまかなタイムスケジュールの説明を受けます。

開場や開演の時間を確認し、○番から○番までのチケットを持ったお客さんは○番ゲートから入場させる、などかなり事細かに決められています。

それもそのはず。

いざコンサートが始まれば会場は大混雑しますし、テンションの上がっているお客さんはスタッフの言うことなど聞いてくれません。

いざという時におろおろしないように事前に段取りをきちんと共有する必要があるので、ミーティングはとても重要なのです。

会場の下見

ミーティングを終えた後には、実際に会場を自分たちの目で見て回ります。

この時に重要なのは導線の確認です。

「どこの入り口からお客さんを通し、どこどこまで案内するか」という実際のシミュレーションしておくことは非常に重要です。

またトイレや総合案内の場所はお客さんからよく訊ねられるポイントなので覚えておくといいでしょう。

販促物の準備

下見が終わったらコンサートが始まるまでに少し時間があります。

その間に来場者に渡すパンフレットにチラシを織り込んだり、アーティストの販促物を開封して並べたりという準備にかかります。

一見簡単そうな仕事ですが何万人という規模でお客さんが訪れるようなコンサートでは促物もとてつもない数になるのでなかなか大変な作業です。

お客様の誘導

開場時間になったらお客様を入場ゲートから会場へ案内します。

その際にチケットを確認したり手荷物の検査を行ったり注意事項を述べたりといったもろもろの作業をする必要があります。

また開演後も遅れて来るお客さんがいるので、その場合はペンライトを片手に暗い会場内を席まで案内しなくてはなりません。

席番号を事前に覚えておくことは必須です。

会場内の警備やグッズ販売

コンサート中も気は抜けません。

アーティストによって様々ですが、写真やビデオの撮影を禁止しているコンサートも多いのでお客さんが規約に違反してこっそり撮影をしていないか、などに目を光らせる必要もあります。

撤去スタッフ

コンサートが終わった後は会場の撤去作業が始まります。

撤去の手順は基本的には設営の逆です。

設営時に組み上げた舞台や音響照明などを次々とバラしてトラックに積み込んでいく作業になります。

この時に注意しなくてはいけないのはスピード感覚です。

コンサートは会場側と「○時までに全て片付けてしまう」というような契約をしているので、撤去の際は一秒でも早く全てを片付けて会場を出て行くことが求められます。

コンサートバイトの仕事がおすすめな理由

時給の高いお仕事が多い

給与相場は時給換算でだいたい1000円から1300円ぐらいではないでしょうか。

全国の時給の平均が1046円(2018年11月現在)であることから考えると比較的時給の高いお仕事と言えるでしょう。

勤務シフトを選択できる

派遣会社やイベント会社によって異なりますが、大体は働く時間帯をシフト別に分けています。

設営のみ、運営のみ、設営から撤去まで全て、などです。

設営から撤去まですべて働いた場合かなり長時間の勤務になりますのでその分お給料も高いものが望めるでしょう。

お仕事をしながらコンサートを見ることが出来る

コンサートバイトの楽しいところと言うと、何よりも コンサートの最中に会場内に入ることができるということでしょう。

自分の好きなアーティストやバンドなどのライブを、お仕事をしながら体験できるというのは大きなメリットとなります。

しかしあくまでお仕事なので、節度を持った行動を心がけましょう。

コンサートの裏側をのぞける

普段は観客として参加しているだけのコンサートがどのように成り立っているのかを知ることが出来ます。

音響や照明の仕事を知るだけでも次回からコンサートを見る目が変わったり、それまで気づくことが出来なかったアーティストのこだわりなどがわかるようになります。

自分の好きなアーティストのコンサートを作っている感覚が味わえる

アーティストやスタッフさんと協力して一つのコンサートを作り上げていくのは、とても大きなやりがいになるでしょう。

後々自分の好きなアーティストの DVDを買った時に自分が携わったライブ映像などが流れていた時にはとてもテンションが上がるでしょう。

様々なバックグラウンドの人と出会える

コンサートスタッフは大人数で稼働するため、様々なバックグラウンドを持った人との出会いがあります。

年齢や性別や経験も様々ですし、同じアルバイトスタッフのみならず全国を回っている運営チームや設営チームの人たちと仲良くなることもあります。

そういった人たちと仲良くなると、○県のライブではこんな感じだった、○県のライブはとても楽しかった、など全国の裏話を聞けたりすることもあります。

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コンサートバイトはこんな人に向いている!

人前に出て大きな声を出すのが苦にならない人

お客さんを誘導する際には大きな声で案内を行う必要があります。

引っ込み思案の人や大きな声を出すのが苦手な人は向いていません。

色んなアーティストのライブやコンサートに頻繁に入っている人

お客さんとしてコンサートに多く参加していれば、1日の流れがある程度頭に入っていると思うので働く時にも大きな メリットになります。

逆に向いていないのは?

気が短い人

コンサートスタッフのお仕事で最も向いていないと言えるのは気が短い人と言っても過言ではないかもしれません。

なぜならコンサートの設営などの際には現場は非常にピリピリしており、罵声や怒声が飛び交うということもよくあります。

現地のスタッフさんからそのような言葉を浴びせられた時に、キレてしまったり怒鳴り返してしまったりすると、お仕事がはかどらないばかりか契約上の問題に発展したりすることもあります。

他人から気にくわないことを言われた時にすぐに逆上してしまう人はこの仕事には向いていません。

気が弱すぎる人

逆に気が弱すぎる人もその仕事には向いていません。

前述したように現地のスタッフさんから怒鳴られたりすることもよくあるので、その際に萎縮してしまったり、分からないことがあっても質問できなかったりというような人は現地スタッフさんからすると鬱陶しいと思われてしまうだけなので、この仕事には向いていないと言えるでしょう。

自制心の効かない人

誰しも自分の好きなアーティストのコンサートのお仕事に行った時は、少なからずテンションが上がるものでしょう。

しかしあくまでも、スタッフとしてその場にいるのですからお仕事に徹することが必要です。

テンションが上がりすぎて自分の仕事をないがしろにしてしまうような人は、この仕事には向かないでしょう。

コンサートバイト求人の選びの注意点とは?

コンサートバイトのお仕事の中身がわかったところで、いよいよ応募する時の注意点をご説明します。

ここでしっかりしたお仕事を見極めて応募することにより、その後のやりがいがや楽しさが大きく変わってきますので、きちんと見て行ってください。

勤務場所と交通費の有無を確認する

お仕事の内容によっては勤務場所が自分の住んでいるところから離れている、もしくは県外になるということもあります。

この場合「送迎有り」と書いてある場合もありますし、自分で現地まで行かなくてはいけない場合もあります。

自分で現地に行く場合は交通費が出るのかどうかは大きなポイントになりますので、交通費の算出方法なども含めてきちんと確認しましょう。

移動中の手当ての有無

送迎がある場合、拘束時間に手当があるのかというのも大事なポイントです。

前述したように県外の現場にお仕事に行く場合、移動だけでも1時間かかる場合が多いです。

往復で考えると3~4時間かかる場合もあり、その拘束時間に手当が全くでないとなると、相対的に時給が大きく下がってしまうということにもなります。

移動時間も加味して全体的の拘束時間と時給を見比べてみましょう。

お仕事の内容をきちんと確認する

今回説明したようにコンサートバイトの仕事でも「設営」「運営」「撤去」という風に役割が分担されています。

自分が応募しようとしている職種はどれにあたるのかというのもきちんと確認しましょう。

自分の好きなアーティストのコンサートにアルバイトで入ったのはいいものの、設営だけして帰ることになってしまったという話もあります。

コンサートバイトについてよくある疑問

この項目ではコンサートバイトについてよく耳にする質問に答えていきます。

実際にお仕事に応募する前に確認しておきましょう。

応募方法は? 

求人サイトや電話などで派遣会社やイベント会社に登録することから始まります。

そしてコンサートのお仕事がある時に会社側からお知らせがあるので、自分が働きたい日を希望する、という流れになります。

交通費や残業代は出る?

これは登録する派遣会社やイベント会社によるので一概には断言できません。

残業代は労働基準法で規定があるので当然支払われますが、交通費については各会社に確認が必要です。

活かせるスキルや経験は?

接客業の経験がある人はお客様の案内や誘導をスムーズに行うことができるでしょう。

また音響の知識や力自慢なども設営や撤去の際に役立ちます。

まとめ

今回は設営運営撤去に分かれてコンサートバイトのお仕事を解説していきました。

自分がどのセクションに向いているのか考えながら応募してみると、様々なコンサートの裏側を除くことができて楽しみながらお仕事をすることができるでしょう。

実際にコンサートスタッフの求人を探すときは、こちらの記事を参考に!

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