インターネットの普及により、どの企業にも当たり前のようにホームページがある時代になりました。

ただホームページも時代の流行があり、10年前に制作したホームページ等は古く感じられてしまい閲覧されにくくなり、やがては競合サイトに抜かれてしまうことになります。

そのため、ホームページは3年~5年を目処にリニューアルする必要があります。

そして、そんな時に役立つのがWEBデザイナーの仕事です。

今回は人気のWEBデザイナーの仕事内容について現役でもある筆者がご紹介いたします!

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WEBデザイナーの仕事は大きく5個の役割に分けられる

WEBディレクション

本来、WEBディレクション業務は、専属の担当者を立てるのが最良ですが、スタッフ数が少ない中小企業ではWEBデザイナーがディレクションを兼ねることもあります。

WEBディレクションとは実際にクライアントと打ち合わせをし予算や希望などを伺い、ホームページ制作チームにクライアントの意向を伝え、売り上げを伸ばすホームページを制作する要となる仕事です。

WEBデザイン

クライアントの希望をかなえるホームページを制作することがWEBデザイナーのメイン業務になります。

DTPなどの印刷物と違い、WEBサイトの制作は印刷物と違う面が多々あるので、印刷業界からWEBサイト制作業務に転向された方は初めは戸惑ってしまうようです。

ホームページにはホームページに向いたデザインの方法があるということです。

よく耳にするのは、『自分でホームページを作ったけど、何だか素人っぽい作りになってしまう』というお悩みです。

筆者も元々はデザイナーではなかったので、今でも苦しみ悩むことがよくあります。

それだけに、印刷業界であれWEBサイト制作業務であれ、デザインの基礎を身につけている人は強みになるでしょう。

WEBコーダー

基本的にWEBデザイナーは主にデザインを担当し、コーダーと呼ばれるホームページを閲覧できるように構築する担当者にデザインを引き継ぎます。

しかし、個人で仕事を請け負っている人や、WEBディレクションからWEBプログラミングまで兼ねている人も中にはいます。

特にWEBデザイナーとWEBコーダーとの間では密にやり取りをすることが多く、お互い知識を共有し合うことも多いのですが、それ故にWEBデザインだけを仕事としていた人がWEBコーディングもできるようになりたいと望むことが多いです。

販促物のデザイン

WEBデザイナーは時として、ホームページのデザインだけでなく、企業に関連する販促物のデザインも依頼されることがあります。

ホームページのデザインをベースとしてチラシを制作したり、名刺やリーフレット、パンフレットなども一括して制作します。

その方がホームページとの親和性が高くなり、一貫したデザインに統一できるというメリットがあるからです。

翻訳業務

必ずしもWEBデザイナーが行うわけではありませんが、最近は海外の人にも対応したホームページを制作する会社が増えています。

宿泊施設やテーマパークなど、日本以外の国からの予約も受け付けられるようホームページに翻訳機能を取り入れたり、外国語で制作したページと日本語のページを切り替えたりと工夫が施されています。

中でも英語、中国語、スペイン語の需要が多く、翻訳作業は外注でお願いすることが多いのですが、それを基にデザインするのはWEBデザイナーの役目です。

できれば英語の基礎知識はあった方が、仕事がスムーズに進みます。

WEBディレクターの2個の業務

クライアントとの打ち合わせ

WEBディレクターの仕事はディレクションがメインの仕事になります。

WEBディレクターはクライアントと直接打ち合わせをし、ホームページを始め売り上げを伸ばすツールを制作するための相談を受けたりアドバイスをしたり、ホームページの制作担当者にクライアントの意向を伝えたりします。

ここでクライアントの希望や予算など大切なことをしっかりと聞き出せないと、後にトラブルになったり希望に沿ったホームページや販促物が制作できなくなります。

責任者としての役割

WEBディレクターはクライアントの窓口になり、ホームページなどの制作物に責任を担う役割も持ち合わせています。

クライアントが満足する質の高いものを制作できるよう、WEBコンテンツ制作チームのスケジュール管理や、写真を撮るためのカメラマンの手配、必要であれば動画撮影用の機材の手配や、モデル、スタジオなどの手配も行います。

仕事のボリュームは多い方なので、できればWEBデザイナーとWEBディレクターは兼任ではなく、それぞれ専属の方が望ましいです。

実際にWEBデザイナーが直接クライアントとやり取りをしている場合、頻繁にクライアントから要望や修正依頼の電話が来て、作業が進まないといったケースも見られます。

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WEBデザインの4個の業務

ホームページのデザイン

WEBデザイナーの本領発揮といった仕事内容です。

今やホームページはPCだけでなくスマホやタブレットでも閲覧できるため、それぞれの端末のデザインもセットで依頼されることが多くなりました。

特にPCとスマホでは画面の幅が違うため、どちらで閲覧しても違和感がないように、サイズの違う画像を用意したり全く別々のデザインを作る場合もあります。

また、企業によっては100ページを超えるような大規模なホームページを依頼されることもあり、各ページの内容を質の高いデザインに仕上げなければならないので、大変な作業になります。

納期とスケジュールとの闘い

WEBサイト制作の納期は、概ねホームページを仕上げてクライアントに納品する日を言います。

制作期間が短いホームページの場合、デザインだけに時間を取ってしまうと、後に引き継ぐWEBコーダーやWEBプログラマーの作業時間がなくなってしまうので、WEBデザイナーは質の高いデザインをなるべく早めに仕上げなければなりません。

そのためには自分でWEBコーダーに引き継ぐ日を考慮しながらスケジュール管理する必要があります。

何事もなくスムーズに進めばそれで心配はないのですが、制作途中でクライアントから変更の連絡が来ることは少なくありません。

中には半分近くデザインを変更することに…ということもあります。

修正、更新などのアフターフォロー

ホームページは納品して終わりではありません。

後に発生する不具合や修正、画像の差替えなどの依頼が来る場合も多々あります。

またリニューアルの際、元データの提出を求められることもありますので、納品が完了したからといって安心せず、各クライアントのデータはいつでも取り出せるように保存し、更新や差替えなどの依頼が来た時には迅速に対応できるようにしておく必要があります。

データの管理

WEBデザインは主に専用のソフトで行います。

一番多く利用されているのがAdobe社のillustratorやPhotoshopと呼ばれるソフトです。

そしてこのソフトで制作したWEBデザインを元に、WEBコーダーやWEBプログラマーがホームページに仕立てていきます。

なので、WEBデザインのデータ管理は誰が見ても分かるようにしておく必要があります。

ファイルの名前の付け方や保存場所、このデータは新しいのか古いのかなど、一目で分かるようにできるのが望ましいです。

WEBコーダーの2個の業務

WEBコーディング

WEBデザインとコーディングを兼ねている人はデザインの概要が分かっているので比較的スムーズに作業が進みます。

デザインしたものから画像や素材を切りだし、HTMLとCSSと呼ばれるソースファイルを構築していきます。

但し、筆者が経験してきた制作会社では、殆どのWEBデザイナーはデザインのみに注力し、コーディングまで行うといった人は稀でした。

使うソフトにも寄りますが、コーディング作業は時間が掛かるので、兼任する場合はどうしてもデザインの時間を割かなければならず効率が悪くなるからです。

個人事業主やフリーランスの方はWEBデザインからコーディング、プログラミングまで一貫して行う人も多く存在します。

WEBプログラミング

デザインから仕上げまで一貫して作業する方や、兼任している場合は簡単なプログラムを扱うこともあります。

その多くはJavascriptと呼ばれる言語で、jsとも呼ばれています。

最近のホームページは殆どと言って良い位、動きがあるページです。

TOPページの画像が自動で切り替わったり、ボタンをタップするとメニューが開いたりするといった具合です。

これはjsのプログラムが組み込まれて正常に動作しているからです。

この動作が正常に機能しなくなった場合には原因を突き止め修正しなければなりません。

意外に時間を取られる作業になることもあるので要注意です。

販促物のデザインの2個の業務

名刺やパンフレット、チラシなどの制作

企業のホームページの制作を依頼された時に、同時に名刺やパンフレット、チラシなどの販促物も依頼されることがあります。

ホームページのデザインが気に入り、このままチラシにしたいという担当者も結構いらっしゃいました。

ロゴのデータや画像は既に揃っているので名刺などに使うこともできるため、WEBディレクターがその流れに働きかけることもあるようです。

イベント時のポスター制作・LPページのデザイン

イベント開催時などのタイミングで、告知用のLP(ランディングページ)やポスターのデザインを依頼されることもあります。

例えば、選挙用ポスターの制作やPR用のホームページ制作など、必要時に応じてデザインや構築の仕事が入ることもあります。

LPは通常のホームページより縦長で、集客を目的として作るホームページです。

どのようにデザインしたらお客様の目に留まるのか、購入まで誘導できるのか、魅力的で飽きさせず興味を持たせ最後まで誘導できるデザイン力が必要になります。

WEBデザイナーのやりがいや面白いポイントとは?

WEBデザイナーは白紙の状態から、クライアントの希望を受けてデザインを生み出します。

デザインはそのままホームページになり、多くの人の目に留まります。

それが売り上げを左右するので、実に責任重大なポジションです。

実際にコンサルタントと一緒に仕事をした時に、ページ構成の違いに感心したこともありました。

ホームページはただ作るのが目的ではなく、最終目的は集客や売り上げを伸ばすことにあるのです。

WEBデザイナーの仕事のやりがいとは?

如何に多くの人に好まれるデザインに仕立てるかが腕の見せどころです。

クライアントの希望を取り入れつつ、ブックマークしてもらえるようなホームページのデザインを自分で制作できることは何よりの喜びです。

また、リニューアルの際に次もお願いされた時は、デザインが気に入って貰えたのだと嬉しく感じます。

そして、ホームページを通してクライアントの売り上げを上げたり、集客を伸ばすことができたと実感できれば、この上ないやりがいを感じるのではないでしょうか。

WEBデザイナーの面白いポイントは?

面白いと感じるかどうかは人それぞれかもしれませんが、コーディングを行わないデザイナーの場合、自分がデザインしたものがホームページとなって動いているのを見るのは面白く感じるようです。

また、紙とWEBのデザインの仕方にも違いがあり、新しいことを学べるのは面白いポイントになります。

日々進化していくWEB業界は、常に新しい情報を自分で追い掛けないと遅れてしまう業界です。

セミナーに出席したりイベントに参加すると新たな人脈ができたり、悩みやあるある話などを共有でき、楽しみも増します。

WEBデザイナーになりたい!

最近ではWEBデザイナーに憧れる人のために、最短でWEBデザイナーになれる学校が開校されていたり、ハローワークの職業訓練でもWEBデザイナーの講習が開かれていたりします。

また、オンラインで授業を受けることも容易になりました。

関連書籍も沢山出ています。

WEBデザインだけでなく、WEBディレクターやコーダーの資格も沢山あります。

「ウェブデザイン技能検定」という国家資格も存在しますので、気になる方はチェックしてみてください。

WEB業界は資格より実力や過去の実績を重視する業界ですが、資格があれば有利になります。

もし、WEBデザイナーとして就職を希望されているのであれば、ポートフォリオは事前に準備しておきましょう。

ポートフォリオは自主制作の作品集のようなものです。

いざWEBデザイナーの募集があった時に、これから制作するのでは間に合いません。

事前にコツコツとダミーのホームページデザインやイラストなど、自分のカラーを出した作品集を作っておきましょう。

殆どの企業でポートフォリオの提出を求められますので、ここは外せません。

焦らず地道に実力を積んで、フリーランスからでもトライしてみると自信にも繋がり、新たな世界が見えてきますよ。

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