2020年7月6日

テレビ業界や出版業界など、様々な業界で活躍する「カメラマン」。

しかし一口にカメラマンと言っても、活動する場は広範囲に及びます。

動画を専門にするのか、静止画(写真)を専門にするのか、それだけでもカメラマンの活動する場は異なってきます。

自然を相手に大地や山、川、海を撮る場合でも、被写体が動物なのか静物なのかによって、手にするカメラや資材、選ぶレンズが異なってきます。

それらを一つ一つ説明していくとキリがないのもカメラマンの世界です。

そこで今回は、静止画(写真)を専門に活動しているカメラマンを対象に、その仕事の内容やおすすめ求人について解説させていただきます。

被写体別の撮影術の違いについても適宜お伝えしていますので、カメラマンを目指している方はぜひ参考にしてみてください。

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カメラマンのおおまかな仕事内容とは?

「カメラマン=写真を撮る人」というイメージをお持ちの方は多いかもしれませんね。

その名の通り、カメラマンは写真を撮る人です。

しかし、写真を撮っている間だけがカメラマンなのではありません。

シャッターを切る瞬間までの準備の時間もカメラマンにとっては大切な仕事です。

撮影に係わることであるならば、どんなに些細なことでも、カメラマンは多くをこなせさなければなりません。

では、実際にどんな準備があるのか、以下にまとめてみました。

クライアントとの打ち合わせ

出版社や広告代理店など素材として写真を扱う会社では、企画が立ち上がった段階からカメラマンへ仕事の相談が持ちかけられてきます。

仕事の相談がきたら、さっそく打ち合わせが始まります。

カメラマンは、クライアントである出版社や広告代理店などと撮影のイメージや企画の詳細について話し合いを行います。

更に話し合いが具体的な撮影内容へ及んでくると、そこからが撮影の準備段階です。

ロケーションハンティング

ロケーションハンティングとは、撮影に使えそうな場所を探し出すこと。

通称「ロケハン」と呼ばれている仕事です。

おしゃれなカフェや開放感のある場所など、クライアントの要望に沿った雰囲気の場所を探してカメラに納めます。

ロケハンは、撮影の素材や背景を決める上で欠かせない仕事の一つですから、クライアントの依頼の有無に関わらず、日頃から時間を割いて外歩きを欠かさないカメラマンも多くいます。

良い撮影スポットを知っておくと、いつか撮影に役立つ機会がきますから、その日のために備えておくのです。

機材の準備

撮影する被写体と場所が決まったら、今度はそれに見合う機材の準備をします。

被写体によってどのレンズを使うのか、暗い場所であればレフ板は何枚用意すれば良いのかなど、具体的な撮影イメージに沿って必要資材を用意します。

よもや撮影当日に機材の準備不足があってはなりませんから、そのためにも抜けや漏れがないよう入念な準備を行います。

ライトの設定

撮影当日にライティングをセットするのもカメラマンの仕事です。

屋外の撮影ロケであれば天候の状態状況に合わせてライトを選ぶ必要がありますし、スタジオならばクライアントのイメージに沿ったライティングを作り出すことが求められます。

このライティング技術も、カメラマンの腕の見せどころです。

ライティングの良し悪しが写真の仕上がりを決定づけますから、丁寧な作業と確かな技量とが求められています。

レタッチ

レタッチとは、写真に修正を加えること。

クライアントの意向や撮影の内容を問わず、ほぼ100%の確率で発生する業務です。

撮影が終了し、写真のデータが出揃った時点で行います。

具体的には、被写体をイメージ通りの色調で調節したり、必要があればモデルさんの肌を修正します。

このレタッチも、カメラマンの技術の一つです。

カメラマンとして活躍したいのであれば、レタッチに関する勉強も人一倍必要です。

その他小道具の準備

スタジオ撮影の場合、背景で使うセットペーパーや布・小道具などを用意することがあります。

スタイリストにお願いすることもありますが、カメラマンが用意することも少なくありません。

こうして見ると、カメラマンとは、被写体のみならず撮影に関わる全てに目配りするセンスを問われる職業です。

カメラマンの働き先の種類とは?

「カメラマン」と聞くと、一般のサラリーマンとはやや質の異なる職業だと思われているかもしれませんね。

まさにその通りなのです。

カメラマンは、サラリーマンのように月収で働いている人ばかりでなく、フリーランスとして活動している人も大勢いるからです。

以下にまとめますので、働き方の参考にしてみてください。

撮影スタジオ

家族の記念写真や成人式などの前撮りをする撮影スタジオをご存知ですか。

そこに所属して専属で働くカメラマンがいます。

多くは一般の人たちを相手にしています。

制作会社

また、広告などを作る会社でも、専属のカメラマンを見かけることがあります。

クライアントの要求が様々であるために、カメラに収める被写体も様々です。

この仕事では、一定の分野に収まらない幅広い撮影技術と適応力とが求められます。

結婚式場

新郎新婦の前撮りや結婚式当日の様子を専門に撮影しているのが、ブライダルカメラマンです。

式の進行を邪魔することなく臨機応変に対応する動きの良さが求められます。

式の終わりまでに撮影データをまとめるなど、時にスピーディな編集能力も求められます。

ブライダルカメラマンの求人を探すときは、こちらの記事を参考に!

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フリーランス

どの組織にも属さずに収入を得ているのがフリーランスのカメラマンです。

撮影する内容や被写体を選んで仕事をしているため、得意な分野の撮影ではより専門性を深めることができます。

また、ギャランティーや活動日を自分で決めることができるなど、自由度の高さではこれに勝る仕事はありません。

もちろん、ある程度のキャリアやスキルがなければ、仕事の依頼が継続することはありません。

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カメラマンの求人でよくある募集内容

すでにご紹介したように、カメラマンにはフリーランス以外にも正社員として働く方法があります。

その場合の求人についてもご紹介します。

給与相場

正社員の給料相場は、概ね月給16万円〜です。

地域や仕事の量による差はありますが、平均20万円前後と考えて間違いないでしょう。

もちろん、キャリア次第では、月給25万円〜30万円というところもあります。

勤務時間や休日、残業

カメラマンは、定められた時間枠で仕事をするわけではありません。

撮影開始から終了までがカメラマンの勤務時間です。

そのため、早朝・深夜の仕事に対しても「早出」「残業」の手当を期待しないほうが無難です。

休日もまた然り。

撮影のない日が休日です。

もちろん法人に所属する場合は、労働基準法によって週1日〜2日間の休日が保障されています。

いずれにせよ勤務内容と勤務時間は所属する組織によって異なるため、事前のチェックが必要です。

募集職種

カメラマンを募集する際の職種は、ズバリ「カメラマン」です。

職を探す時には「カメラマン」というワードで検索してみましょう。

これに加えて、時折、「カメラマンのアシスタント」を募集する求人にも出会います。

こちらはカメラマンのサポートをする仕事です。

カメラマンに同行して、ライティングや背景のセッティングなどを行います。

自らシャッターを切る機会はありませんが、実際の現場に立ち会えるため、カメラマンになるための勉強をしたい方にはおすすめです。

必要なスキルや資格、経験

カメラマンになるのに特別な資格は必要ありません。

ただ、カメラを扱うスキルやライティングの技術、撮影やレタッチの腕は必要です。

また、実力を示す証として、コンテストの受賞歴などが過去にあると良いかもしれません。

特別な資格を求められていないことから、実力こそがものを言う世界だからです。

その他、所持していると便利なのが運転免許証。

打ち合わせやロケハン、撮影場所へは、自ら車を運転して現地へ向かうことが多いからです。

カメラをはじめとする機材は重く、持ち込む量も少なくないため、電車での移動では困難が伴います。

カメラマンにとって、運転免許証を所持することが最低限の資格だと言っても過言ではありません。

カメラマンのおすすめ求人のポイント

カメラマンの雇用形態についてはお分りいただけたでしょうか。

ではどのような求人がおすすめなのか、ポイントを以下にまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

正社員である

フリーランスとして活動できるまでには、実力をつける期間が必要です。

そのため、独立前は正社員として働くことをおすすめします。

したがって、これから実力を積もうと考えている方は、正社員の求人を探してみてください。

先にも触れた通り、正社員のカメラマンとして活動する場所は、撮影スタジオや結婚式場が一般的です。

安定した収入を得られる場であることを含め、独立に向けて腕を磨くにも適した仕事場です。

休暇などが明確である

休暇は、カメラや撮影に興味が尽きない人には無意味なことに思えるかもしれません。

しかし、メリハリのあるONとOFFの切り替えは、どんな仕事でも必要です。

特にカメラマンは日頃「出力」の状態にありますから、休みを利用して音楽、芸術、芸能など必要なエネルギーを「入力」しておかないと、早めに力が尽きてしまいます。

例え定まった曜日はなくても、決められた日数分はしっかりと休みを取る…そのことが、プロとして長く生きていくために必要な自己管理能力に繋がります。

福利厚生が整っている

出産や育児、冠婚葬祭に関する休暇制度が整っていて、撮影用の備品の補助が得られるなど、福利厚生が整っていると、当然そこに働きやすさが加わります。

フリーランスの場合、福利厚生は全く望めません。

福利厚生は正社員として働く際の特権でもあるので、必ずチェックしてください。

カメラマンの働き方による違い

カメラマンの働き方は、大きく二つに分けられます。

  • 法人に所属する(正社員)
  • フリーランスとして活動する

前者の場合は仕事も給料も安定していますが、自由度は低め。

後者の場合はギャランティーも休暇も自分で決められるなど自由度は高めですが、仕事量や給料は不安定です。

安定度を求めるか、それとも自由度を求めるか、自分なりの検討基準を設けて考えてみると良いでしょう。

カメラマン求人によくある疑問

カメラマンという職業の大まかな点については、お分りいただけたかと思います。

とは言え、不安な点や気になることはまだまだありますよね。

そこでこの項では、よくある質問についてまとめてみました。

法人に所属した場合の仕事量は平等か?

撮影スタジオでも結婚式場でも、必ず何名かのカメラマンが所属しています。

シフト制で活動している場合、仕事量はどこでも均等に割り当てられています。

しかし、「指名制」を採用している法人も中にはあります。

指名制の場合、お客さんからの依頼に応じて出勤日数が変わるため、月々の仕事量にバラツキが生まれます。

あえて言えば、フリーランスに近い働き方です。

就職先を決める際には、どちらの働き方を採用している法人か、事前によく確認してみてくださいね。

フリーランスの仕事について

フリーランスで働く場合、仕事を定期的に依頼されるようになるまでは、自ら営業活動を行います。

出版社や制作会社へ足を運び自身の作品を見てもらうなど、「機会があれば声をかけてください」といった意味の言葉を繰り返して力強くアピールします。

その後、声がかかるまでは、ステップアップを重ねて腕を磨く時間です。

一度良い仕事をすると、また仕事の依頼が訪れるかもしれません。

あの人は腕の立つカメラマンだという評判になれば、出版社や制作会社の人の耳にも入り、仕事の依頼も増えてきます。

そこでやっと「一人前のカメラマン」になる道へ立つことができます。

撮影の移動手段は?

撮影に使う機材は意外に重くかさばり、更に細かく数が多いのもこの仕事の特徴です。

そのため、多くのカメラマンが車に機材を積んだままの状態で訪問先やロケ地を移動しています。

機材を多く使わない日は、編集スタッフなどと一緒にロケバスで移動することもありますが、普段はいつでも取り出せるよう機材一式を自分の車に積んで移動しています。

フリーランスの場合の収入は?

フリーランスのカメラマンに収入の限界はありません。

1日3万円の収入で活動する人もいれば、日給に換算して50万円以上の収入を得る人もいます。

カメラマンは実力がものを言う世界です。

実力が上がれば大手のクライアントからも仕事の依頼が来て、当初は考えも及ばなかった収入に跳ね上がります。

また、人に負けないと自負するだけの実力を得られれば、強気の営業力で交渉に臨むこともできます。

カメラマン以外の副業について

あくまでもフリーランスのカメラマンの場合になりますが、様々な副業に携わることが可能です。

フリーランスのカメラマンのスケジュールは自ら計画し管理するので、撮影に支障が出ない限りは何をしても構いません。

そんな中、カメラマンの副業としてよく見かけるのが、撮影スタジオの運営です。

自らのスタジオを構え、撮影の依頼があればそこで仕事をし、撮影費用とスタジオ使用料を経費としてクライアントへ請求します。

城は自らの力量で守ると共に、求めに応じて一般に開放し収入を得る仕事は、一石二鳥の副業です。

まとめ

以上、カメラマンの仕事内容や、働き方・給料についてまとめてみました。

カメラマンは撮影以外にも撮影準備やデータの修正など、多くの仕事をこなしていることがお分りいただけたでしょうか?

雑務もしっかりとこなせて初めて一人前のカメラマンと言えます。

脚光を浴び、スポットライトを受けるまでには、一流と呼ばれるカメラマンも皆様々な経験をしています。

また、カメラマンとして活動していくためには、自分に合った働き方も併せて考えていかなくてはなりません。

安定した収入を求めるのか、多少冒険してでも自由な道を求めるのか、自分でよく考えてみてください。

カメラマンの道に正解・不正解はありませんので、ご自身に合った働き方を選んでくださいね。

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