ピッキングという業務は、とても始めやすいのが特徴です。

覚えることが少なく、やることが簡単で、定年を過ぎた人、子育て中の主婦、失業明けの人、誰でもすぐ始められます。

その割には競争率が高くないので、すぐに働き始めることが出来ます。

しかし敷居が低い分、トラブルや問題が起こりやすいリスクもあります。

また特定の作業場が設けられているものですが、ここの環境次第では楽に働けない事もあります。

ピッキングの仕事そのものは辛いことは殆どありませんが、働く環境に影響されやすい仕事もあります。

どういった瞬間にピッキングの仕事がつらいと感じるのか、どういった環境にさらされると大変に感じてしまうのか、経験者からお伝えします。

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ピッキングのおおまかな仕事内容

ピッキングは、店舗や倉庫から注文のあった商品を選び出す仕事です。

例えばスーパーなら売り場の商品を、倉庫なら整理された棚から、該当の商品を所定の場所に集めていきます。

探して、持ってくる、たったこれだけです。

職歴も年齢も関係ない、とても敷居の低い仕事です。

受注から仕事がスタート

出勤したら、まずその日一日の受注状況を確認します。

どの商品が何個あるか、特別な予約注文がされていないか、大量の注文がないかをチェックします。

チェックしたものは紙媒体として、働き手全員の目につく形で出力します。

大量注文や予約商品の取り置きなど、誰もがその日の仕事を理解できるようにするためです。

ピッキング第一段階

商品をジャンルごとに分けて、これも紙媒体で出力します。

そして従業員がそれぞれジャンルごとに、商品をピッキングに行きます。

ピッキングにはカゴや台車を持っていき、商品を積んで作業場まで持っていきます。

トイレットペーパーやペットシーツ、カーペットなどの大物、または飲料やビール、チューハイなどのケースが大量にある時は、大きい台車を用いることもあります。

この際、商品が傷んでいないか、箱が潰れていないか、生鮮食品なら色が悪くないか、消費期限・賞味期限が短くないかなど、かなり細かくチェックします。

慣れている人は、手にとって3秒ほどで、これら全てを判断できてしまいます。

食品以外では、箱が潰れていないか、汚れていないか、衣類や家電は色が注文のものと合っているかを見ます。

おもちゃは汚れていないか、注文と同じキャラクターか、売り場の専門の従業員と相互確認をします。

特殊なピッキング方法のものもあります。

医薬品は薬剤師を通さなければ販売できない法律となっているので、薬剤師にピッキングを依頼します。

第一類・第二類の医薬品が対象です。

ジェネリックの医薬品も含まれます。

コスメグッズも売り場担当者にピッキングしてもらいます。

調理家電以外の家電も、売り場の担当者がピッキングします。

店舗の場合は、全てを従業員全員で、倉庫中に散らばってピッキングします。

ピッキング第二段階

今度は補足のためのピッキングです。

これは該当商品の代替品や、落としてしまったり壊してしまった商品を、新しいものと交換するためのピッキングです。

原則として、元の商品より高くて良いものを選びます。

例えば外国産の牛肉が売り切れだった場合、国産の牛肉を代わりに選びます。

この際、内容量も外国産より多いものを選びます。

この場合、価格も量も、上限は外国産牛肉の2倍以下とします。

この場合、外国産牛肉200g398円の代替は国産牛肉399g785円以下のものとなります。

特に卵や豆腐が割れていたり、缶飲料がヘコんでいる時、冷凍食品が溶けてしまった時に再ピッキングとなりやすいです。

食品以外では、衣類にごまかしきれない汚れがついていたり、家電がホコリを被って明らかに古い在庫と解る場合に再ピッキングとなります。

付随業務・パッキングもする

ピッキングの次はパッキングです。

要するに梱包作業のことで、ピッキングしてきた商品を丁寧に梱包します。

ワインやビールのビンは割れないように気泡緩衝材に包み、卵は割れないように専用の容器で包み、パンは潰れないように、スナック菓子は割れないようにします。

これらを配送用のコンテナに、隙間なく詰め込みます。

会社によりにけりですが、ピッキングだけする場合と、ピッキングとパッキング両方する場合もあります。

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ピッキングの仕事がつらいと感じる8個の瞬間とは?

ピッキング及びパッキングの作業は、特定の場所で、特定の時間帯に行います。

毎日同じ場所に、同じことをしに行くことになります。

ただし同じことを単調に続けていけば良いだけではありません。

その日その日で起こる問題は、決して同じではありません。

いくらでも出てくる問題が重なると、仕事のみならず環境さえ嫌になってしまうこともあるほどです。

閉鎖的空間であること

たいていの勤務場所は、電気一つか二つの屋内です。

場所によってはゴミゴミした倉庫だったり、綺麗であっても無機質なコンクリートに囲まれた狭い空間です。

この狭い空間に、常時4〜6人が働きます。

限定された空間で複数人での仕事は、次の問題を起こすことがあります。

ピッキングの仕事に興味はあるけど、自分に向いてるか心配な人は、こちらから相談してみると良いでしょう。

人間関係に亀裂が入りやすいこと

絶対王政の頂点に座するお局さんの存在や、頼りない社員やパート・アルバイト、威張り散らす人間など居ると、空気が悪くなる一方です。

閉鎖的な空間で、限定された人間とだけ会っていると、自ずと人間関係は発生します。

良い関係なら問題ありませんが、悪い関係だったら空気が重くなってしまいます。

クレーマーがつくこと

サービス業ならば、誰もが頭を悩ませる問題です。

ピッキング作業場の場合、接客は全て電話かメールとなります。

ネット黎明期である昨今、顔が見えない環境だと人は気が大きくなります。

どんなワガママな要望やクレームも、いくらだって入れられてしまいます。

繁盛時は最悪の空気になること

店舗や会社のセール日や土日祝日(年末年始除く)は、作業場は増員されて、注文数も通常時の2倍になります。

そうなると狭い空間に大量の商品、時間に追われる働き手、配送時間に間に合わずイライラし始める配送担当者の全てが重なり、空気は最悪になります。

一日の終りは誰も口を開かず、空気はピリピリと張り詰めてしまいます。

また午後に出勤している社員や責任のあるパートなど、配達の遅延のお詫びの連絡もしなければいけなくなります。

こうなると当日どころか、空気は翌日まで悪いままです。

売り切れや品切れが出てしまうこと

お客様の注文商品が何らかの事情で無くなると、お詫びの連絡が必要になります。

本来あってはならないことですので、頭を下げてお詫びしなければなりません。

繁盛時になると複数のものが無くなり、最悪4個の注文の商品全てが売り切れてしまうこともあります。

スメル・ハラスメントがあること

クレームまではいきませんが、お客様から指摘されるのは、配達用資材の匂いです。

これは作業場でも同様であり、配送車の排気ガス、配送担当が吸ったタバコの匂い、古くなった資材のカビ、雨の日の匂いなどです。

これらが溜まるとかなり強烈な匂いになります。

また、従業員の制服の柔軟剤や化粧、香水の匂いも含まれます。

肉体労働であること

飲料や酒類のケースは計2個、トイレットペーパーは5個もあれば、重量は相当なものです。

ペットの餌やお米など、1kgなどざらにあるものも多いです。

これらを注文分ピッキングしなければならないのです。

水のケースを15個一気にピッキングすることが少なくない世界です。

更にこれが2往復、3往復あることもあります。

この場合、大きい台車に大量に積んで、売り場から作業場まで引っ張っていくしかありません。

女性であれば、5kgのお米一つでも大変です。

経験者である筆者は男性ですが、「重いものは男が持つ」という無言の了解があり、いつも重いものを運びました。

水のケース15個2往復は実話なので、これだけの重労働も起こりうるものだと認識しておくほうがいいでしょう。

ハブられやすいこと

ピッキングのお仕事は、どこの会社も新規事業の一環であることが多いです。

古参の従業員やベテラン社員は、仕事量を増やすピッキング担当部署を快く思ってない事が多いものです。

アルバイトやパート間はどこの部署であれ仲の良いものですが、社員ともなると話が変わってきます。

物流倉庫は良いとして、小売業のピッキング担当部署(ネットスーパーなど)は社員がよく思っていないところもあります。

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つらい時もあるけど、ピッキングの仕事がおすすめの理由

職場環境が悪かったり、人間関係がうまくいかなかったり、躓くことは必ず出てくるものです。

そんな時に上手く乗り越えられないと、最悪辞職にまで至ってしまうこともあります。

しかし毎日大変な、つらい事だけ起こるということもありません。

たとえ小さな事でも、嬉しく思ったり、楽しく感じたりすることが出来るものです。

この仕事を続けている人はたくさん居ます。

つらいところばかり見ているばかりでなく、いいところもご紹介します。

きっと長く働いていけるでしょう。

体を動かしていられる

人間も動物です。

じっと立ち止まっているより、動いたほうがいいのです。

気分転換にもなり、何より張り詰めた空気から逃れられます。

体を動かして汗をかくと、案外細かいことは気にならなくなります。

お客様からの直接の感謝を得られる

悪いお客様より、良いお客様のほうがずっと多いものです。

注文時にお客様からのコメント欄などあれば、じっくり見てみると良いものです。

「いつもお世話になっています」「いつも助かっています」というコメントや御礼のメールは、お客様が思っているより、働き手の心を大きく助けてくれます。

買い物がお得になる

従業員割引制度が、店舗でも自社のネットショップを利用しても適用されます。

自社での買い物はたくさんのサービスに溢れています。

実はお客様のセールより、従業員感謝価格の方が安かったりするものです。

また従業員販売もあり、店頭より更に安く買い求めることも出来ます。

シーズン品の売れ残りのお菓子や日持ちする調味料など、バックルームの事務所などで購入できます。

まさしく、従業員だけのお得感を得られるのです。

商品知識がつく

野菜や果物の旬の時期、魚や肉の保存方法、新商品の情報など、テレビやCMより詳しく、早く知ることが出来ます。

あまりいいことではないですが、企業からの自主回収のお知らせも来るので、何か問題のある商品をいち早く知ることができます。

天候や気候に左右されない

真夏や真冬の屋外での仕事はゼロです。

強い日光にさらされながら、汗をかきながらの仕事も、寒空の下で鼻を赤くしながらの仕事も、全くありません。

雨の日雪の日、共に屋内で働けます。

店舗であれば、勤務終了後、雨や雪が止むまで時間つぶしも出来てしまいます。

マナーが身に付く

電話の応対や、接客用語や正しい敬語が身につきます。

よそに出ても恥ずかしくない、美しい言葉を使えるようになります。

またネットのマナーについても身につけられます。

いいお客さんになれる

自分が接客をしていて、不快に感じるお客様は必ず居ます。

横柄な態度、乱暴な言葉づかい、商品の無駄遣いなど、自己都合でクレーマーに成り果てる者達です。

こういったお客様を見ていると、自分はこうならないように、と反面教師に出来てしまうのです。

業務内容が楽

誰でも簡単に出来てしまう仕事なので、難しいことは何もありません。

子育てしている主婦が多いのも、短時間でも働ける上に、家事に余力を残しておけるからです。

しかもやることも少ないので、覚えてしまえば後は体が勝手に動いてくれます。

これらを踏まえて、ピッキングの仕事で働きたいと思った人は、こちらから候補を出して貰うと良いでしょう。

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まとめ

いくら楽で簡単といえど、ピッキングも仕事です。

会社や企業が売上増の為に苦肉の策として、ネットショッピング事業を始めた、というのが実情です。

なので長く働いている社員にはいくらか理解しがたいこともあるのでしょう。

それはお客様にも言えることで、ネットショッピングをよく解っていないまま利用しているお客様もまだまだ多いです。

しかしいくら重いものを運んでも、クレーマに出会ってしまっても、これからの未来にネットショッピングは必要不可欠です。

一部では、将来的には実店舗が廃れてネットショッピングだけの世界になるとも言われている程、未来が期待されている仕事です。

そこまでとはいかなくても、ネットショッピングに助けられている人々はたくさん居ます。

ピッキングの仕事は、そんな人達のお役に立てる仕事です。

つらいと感じる瞬間があっても、やりがいで乗り越えられてしまう仕事なのです。

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