葬儀の場には様々な職種の人が関わっています。

葬儀という特殊な場所での仕事ですが、一般的な仕事よりも時給が高かったり自由度が高かったりとメリットもあるため、葬儀というセレモニーに抵抗がなければチャレンジしてみる価値はあると思います。

昨今の終活ブームもあり、多様化するニーズに応えるため各社様々な取り組みがなされており、広がりを見せつつある業界でもあります。

この記事では、葬儀アルバイトの仕事内容や実際にどのような点でやりがいを感じられるのかなどについて解説していきます。

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私はこのような所で葬儀のアルバイトをしました

葬儀屋は基本的に派遣された場所での仕事となるため、お寺や斎場、故人のお宅など仕事場所は様々です。

葬儀会社と提携しているお寺や斎場などある程度決まった場所に行くこともありますが、クライアントの要望によって様々な場所に行く可能性はあります。

一般的に雇用元は派遣会社の場合と葬儀会社の場合があり、雇用されている会社によっても多少仕事内容が変わってきます。

ただ雇用元に違いがあっても、実際に仕事をする場所はお寺や斎場、故人のお宅など、あまり違いはありません。

葬儀アルバイトの時給は?

葬儀アルバイトの時給は1,000円程度から高い所では2,000円を超える場合もあり、通常のアルバイトに比べて高めに設定されていることが多いです。

仕事は基本的にお通夜と告別式の2日間がメインで、1日3時間〜4時間程が通常の仕事の時間となります。

しかし1日に告別式とお通夜の両方で勤務する場合もあり、1日8時間勤務の仕事のように規則的に仕事があるわけではないことは覚えておいたほうが良いと思います。

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葬儀アルバイトの仕事内容は?

葬儀アルバイトの基本的な仕事内容はセレモニーの準備や後片付け、祭壇の組み立てなどで、場合によっては受付や司会などをすることもあります。

その他に弔電の仕分けや管理などをする場合もありますし、精進落としのお席の準備やお茶出しやおしぼり配り、返礼品のお渡しなど葬儀の規模などによっても変わってきます。

また葬儀の依頼を受けるコールセンターのお仕事などもありますので、葬儀の仕事と言ってもその内容は多岐にわたります。

葬儀アルバイトの必需品は?

コールセンターでの仕事の場合は別ですが、基本的に葬儀のアルバイトに必要となるのは喪服と黒い靴です。

喪服は貸与してくれる会社もありますので喪服の貸与制度があるのかどうかは確認しておくと良いと思いますが、アルバイトをきっかけに自分のサイズに合った喪服を1着持っておいても損はないでしょう。

黒い靴に関しても貸与してくれる会社もあると思いますが、葬儀が始まると立ちっぱなしのことも多い仕事なので、できるなら喪服と同様に自分の足に合った靴を最低1足は持っておくことをおすすめします。

葬儀アルバイトでやりがいを感じたこと

葬儀アルバイトでやりがいを感じる点は、やはり喪主の方やご遺族から「ありがとう」と言っていただいた時です。

無事に葬儀が執り行われた後、ご遺族から感謝の言葉をかけていただいた時は全てが報われる瞬間です。

「おかげさまで良い葬儀ができました。ありがとうございました。」と言っていただいた時は、1日中動き回っていた疲れも一瞬で吹き飛びます。

葬儀アルバイトでの注意点

葬儀という特別な場所でのお仕事ですので、一般的なお仕事とは違ういくつかの注意点があります。

葬儀中の私語は厳禁!笑顔も禁止!

お葬式という場所でのお仕事のため、余計なおしゃべりや笑顔は厳禁禁止です。

通常の接客業の場合は笑顔での接客が基本だと思いますが、一般的な仕事とは違う表情が必要とされます。

濃いメイクやノーメイク、派手なネイルも禁止

基本的に女性は薄化粧で、とは言えノーメイクもNGです。

ネイルも地味な色に限られます。

もちろん派手な髪型はできないので、ショートカットまたは後ろで1つに束ねるなどになります。

髪飾りも華美なものは使えないので、基本的には黒い髪飾りを準備する必要があります。

葬儀アルバイトをやっていて良かったこと

葬儀というと暗いイメージを持たれがちですが、この仕事に携わることによって良いこともあります。

バイト料の他に金銭や物をいただく場合もある

葬儀の場合、喪主の方からの「お礼の気持ち」として金銭や物を渡される「心づけ」がある場合も。

もちろん何もない場合もあり必ずいただけるものではありませんが、他のアルバイトではあまりないですよね。

葬儀のマナーを覚えることができる

葬儀には様々なマナーがあります。

お焼香やご挨拶のマナー、お香典についてのマナーと、葬儀アルバイトをする上で必要なマナーを覚えられなければ仕事になりません。

仕事で覚えたマナーは日常生活でいざという時に役に立つので、覚えておいて損はないでしょう。

葬儀アルバイトで身についたスキルとは?

葬儀のアルバイトをしていると身につくスキルがいくつかあります。

中には、実生活だけではなく他の仕事でも役に立つスキルもあります。

ここではそのようなスキルについて紹介していきます。

葬儀の流れなどを覚えられる

葬儀に参列することは自分の身のまわりにも実際に起こり得ることであるにも関わらず、いざ参列する時になって葬儀のことについて何も知らないことに気付かされる人が多いのも実情です。

そんないざという時に役立つ知識が身につきます。

ご家族が亡くなられた時、最初にどこに問い合わせたら良いのか、どのような書類が必要なのかなど、仕事の中で知ることができます。

スムーズに葬儀が執り行われるための動き方や段取りのスキルが身につく

葬儀のスタッフは裏方での仕事が多いと言えます。

喪主の方やご遺族、列席して下さった方にスムーズに葬儀に参列していただくのが仕事です。

そのための段取りやセッティングを行います。

ご遺族がとてもセンシティブになられている場合もあるので、そのあたりの機微も心得ておく必要があります。

そのような細やかな対応をするスキルが身につく仕事であると言えるでしょう。

そしてこのスキルは葬儀の仕事以外でも役に立ちます。

葬儀アルバイトのメリット

葬儀のお仕事は経験できる場所もなかなか少ないこともあり、初心者OKの求人が多い傾向にあります。

  • シフト制の求人が多いので時間の融通が利きやすい
  • 未経験OKのお仕事が多い
  • 給与面で優遇されている
  • 学歴不問の求人が多い

このように、未経験者でも応募しやすい求人をよく見かけます。

自分に何ができて何ができないのかをしっかりと精査して可能であれば、チャレンジしてみる価値のあるお仕事であると思います。

葬儀アルバイトのデメリット

葬儀アルバイトは一般的な仕事と比べて特殊な側面がいくつかありますが、どのようなデメリットがあるのでしょうか。

解説していきます。

楽しみながらできる仕事ではない

葬儀屋は人の悲しみの現場に立ち合うことも仕事の一つです。

もちろん大往生で終始和やかなムードで終わる葬儀も少なくはありませんが、どうしても悲しむ人々と同じ空間で同じ時間を共有します。

やりがいはありますが決して楽しいと言える仕事ではないので、そのような点が苦手だと思う人には向かない仕事です。

不定期な仕事のため、プライベートでのスケジュールが立てにくい仕事である

葬儀が行われることは前もって分かっているわけではありません。

突然決まることがほとんどなので、プライベートでのスケジュールが立てにくい仕事であると言えます。

また勤務時間も9時から18時などと決まっているわけではないので、ある程度フレキシブルに時間に対応できる必要があります。

ご遺体に触れる仕事もある

職種によっては、全くご遺体に触れない仕事もありますが、ご遺体の体を拭いたり着衣を整えたりお化粧を施したりというケースもゼロではありません。

アルバイトをするのにあたって、自分には難しいと感じた場合には「その仕事はできない」ときちんと伝えておく必要があります。

とは言え、やはりどうしてもご遺体に触れることに抵抗のある人には不向きな仕事であると言えます。

メンタルの強さが求められる

葬儀のケースによってはお子さんの葬儀や不慮の事故などによって突然亡くなられた方の場合ももちろんあります。

号泣されている方が多いような会場でも、その場の雰囲気に流されず仕事をする強いメンタルが求められます。

また葬儀会社での仕事の場合、いつもきれいな状態のご遺体だけを扱うわけではありません。

事故などで亡くなられた方のご遺体の引き取りなども仕事の一部なので慣れは必要ですが、やはりなかなか慣れず精神的に負担がかかることも多いです。

また、葬儀の場面では遺産相続の揉めごとや親族同士の罵り合いなどのあまり遭遇したくないような場面を見てしまうこともあります。

このような場面もスルーできるくらいに慣れたら一人前ですが、最初の頃はスルーすることもなかなか難しいと言えるでしょう。

他にも葬儀の仕事というだけで偏見を持たれることもあるので、そのような部分でもメンタルの強さが求められます。

葬儀アルバイトはこのような人におすすめ!

人生の最後のセレモニーに携わる葬儀屋の仕事は、どのような人に向いているのでしょうか。

ここでは、葬儀に携わる仕事に向いている人について紹介していきます。

コミュニケーション能力の高い人

葬儀はチームプレイだと言う人もいるほどセレモニーには携わる人が多いため、様々な人とコミュニケーションを取ることのできる能力が求められます。

チームのメンバーはもちろん、僧侶やセンシティブになられているご遺族などと話し合いをしながらセレモニーを進行させていかなければなりません。

言葉の選び方一つでご遺族から信用を失くすこともありますので、これら全てを円滑に進められるコミュニケーション能力の高い人はこの仕事に向いていると言えます。

冷静な人

先ほど笑顔は厳禁と書きましたが、悲しみに包まれている中での葬儀なので常に冷静に周囲に目を配れる人には向いている仕事です。

葬儀の内容によっては貰い泣きをしてしまうようなケースもあります。

しかし、そこで一緒に泣いてしまうようでは仕事になりません。

自分を律することのできる冷静さは必要です。

人の感情の機微に敏感な人

葬儀は寿命を迎えられた大往生の方ばかりではありません。

不慮の事故や病のために若くしてこの世を去った方の葬儀を引き受けることもあります。

そのような時のご遺族はとてもセンシティブです。

そのような方々の気持ちに寄り添い、気持ちを汲んで対応できる人にはぜひやっていただきたい仕事です。

トラブルを予測し先回りして対処できる人

葬儀は一生に一度のセレモニーです。

失敗することは絶対に許されない儀式です。

段取りから実際の式までを執り行う中、段取り通りに進まないことが起こると式が予定通りに行えなくなってしまいます。

どのようなトラブルが想定されるのかをきちんと予測し先回りして対処することのできる人は、この仕事に向いていると言えます。

体力のある人

葬儀の仕事は、ご遺族のメンタルを察するようなセンシティブな仕事というだけではなく、力仕事も意外と多いです。

また式の間は座ることはまずなく、あちこち動き回ってセッティング・段取り・指示などを行わななけらばならないため、体力勝負の仕事です。

24時間体制でいつ連絡が入るか分からない仕事でもあるため、長時間立っていられない人や体力に自信のない人には不向きな仕事です。

真面目な人

先ほど述べた通り、葬儀は一生に一度のセレモニーです。

失敗は許されませんし、ご遺族にとっても一生思い出に残るセレモニーになるのではないでしょうか。

仕事だから適当にこなしておけば良い、という気持ちでは絶対に取り組めませんし、何よりも故人にもご遺族にも失礼にあたります。

真摯にセレモニーに取り組めるような真面目な人でなければ、務まらない仕事です。

まとめ

このように葬儀の仕事は、他の仕事ではなかなか覚えられないようなことを覚えることができたり、いくつかのスキルを身につけることができるなど日常生活で役に立つことを覚えられる仕事でもあります。

ただし悲しみの現場に立ち合うことの多い仕事なので、人によって向き不向き、好き嫌いのある仕事だと思います。

また体力も必要であったりメンタル面でも強さが求められます。

興味のある方は自分の適性を見極めてから、仕事選びの選択肢に加えてみて下さい。

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