総務の給料や年収はどれくらい?相場感や給料を上げるための転職術を教えます
こんにちは!
今回はお仕事紹介シリーズとして、私も現在所属している総務のお仕事についてお話してみたいと思います。
事務職の代表として認識されている総務、しかしもう一つの代表とされる財務経理に比べて、何をやっているのか分からないイメージがあるのではないでしょうか?
今回は仕事内容からその後のキャリア、向いている人のタイプまで、総務のお仕事とはどの様なものなのか、語り尽くしてみたいと思います。
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目次
閉じる総務とはどんな仕事?
総務のお仕事はその名前の通り、「総合的な事務」とも言うべきものとなります。
企業の組織の中で、事務として最初にできる部署が総務であり、その後企業規模が大きくなるに従って「財務」「人事」「労務」「法務」など総務から枝分かれして、専門性のある部署になっていきます。
言い換えれば企業規模が小さい場合、総務はそれらの仕事を全て賄う部署であり、文字通り「何でも屋」であると言うことができます。
そのため、従事する人には財務、労務、法務など、幅広い事務の知識が必要となります。
その様な総務のお仕事ですが、今回は組織が細分化されることを前提として、専門化された後の総務の仕事について紹介していきます。
総務の役割とは?
従業員満足度の向上
総務は企業において「家庭における母の様な役割」を担っていると言われています。
従業員のサポート役として、キャリアにおける相談や資産運用における助言、メンタルヘルスマネジメントなど、従業員満足度を向上させる取り組みを行うことは総務の仕事の重要な役割です。
通常は一定の組織の中で仕事をすることが多い従業員が、自身の気持ちや意見を組織の枠を超えて会社に伝える際の最初の窓口として機能しているのが、総務という部署でもあります。
経営理念の浸透
従業員と接する機会が多い総務ですが、その接点を活かして、従業員に対する経営理念の浸透にも一役買っています。
総務は役割上社長室の近くにあり、経営層と非常に近い部署という特徴があります。
そのため、その企業における経営理念を最も理解できる部署と言うことができますし、その強みを活かして、従業員と経営層の橋渡し役として経営理念を末端まで浸透させ、企業における組織力を強める役割も背負っています。
コンプライアンス、コーポレートガバナンス
総務は企業組織において、就業規則などの規則規程のチェック、労働基準法や労働安全衛生法などの法令が遵守されているかのチェックなど、とにかく規則を従業員に対して守らせるために指導を行うことが多い部署です。
家庭における母の役割と申し上げましたが、母親が子供を躾ける様に、従業員に対して法令と企業の規則規程の理解を深めさせ、遵守させることも総務の重要な役割になります。
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総務の具体的な仕事内容とは?
上記では大まかな説明のみでしたが、総務が求められる役割に応じてどういった仕事をしているのか、より具体的にご紹介します。
従業員満足度の向上
従業員へのヒアリング
定期的に従業員の面談を行い、個人ごとの要望や不満、将来の目標などを把握し、経営層と共有します。
従業員の声に基づいて現在起きている問題の把握と解決を行うことで、企業と従業員との絆を深めていきます。
従業員の心と体のケア
定期的な健康診断やストレスチェックの実施により、従業員が心も体も健康的に仕事を行える様、ケアを行っていきます。
ファイナンシャルプランニング
給与制度の改定や運用、月々の給与計算や、健康保険、厚生年金などの実務を行うことを通じて、従業員の資産管理や運用、将来に向けての貯蓄など、お金の面でもサポートを行います。
生活面におけるサポート
年齢を重ねていくに従って生じる様々なライフイベントに関するサポートを行うのも、総務の大切な仕事の一つになります。
例えば結婚や出産、マイホームの購入や両親の介護など、生活していく上で生じてくる事柄に関して、社内で活用できる休暇や助成金などの制度を案内しながら、従業員の生活面における様々な助言を行います。
また昨今叫ばれている「働き方改革」や「女性活躍推進」といった国の施策に関しても、社内における制度の牽引役として、規則規程の改訂や新たな制度の導入、助成金の導入による費用面での補てんなども、窓口となって実行していきます。
コミュニケーションツールによる一体感の演出
社内報など会社内のコミュニケーションツールの開発や運営を行い定期的に情報を発信していくことで、社内における一体感を演出すると共に、経営理念の実現に対する具体的な取り組みの紹介を通じ、経営理念の浸透も併せて行なっていきます。
仕事の流れ
総務の仕事は年間である程度スケジュールが決まっています。
日々の業務と言うよりは、年間の行事に対して仕事をしていくことが中心になります。
春
新生活が始まる春は、企業にとっても新たな期の始まりとなり、変化が多くなる季節です。
新入社員が入社してくるので入社手続きの実施や入社前研修のサポート、社宅の手配など、生活面でのサポートを行います。
また国による新たな制度や施策がスタートする時期でもあるので、それに対応した規則規程の改廃や、新たな助成金の研究などを併せて行います。
更に、多くの企業では6月に株主総会を開催するため、会場や資料の準備、各種手配も総務の仕事となります。
夏
夏のボーナスが支給されます。
また住民税や社会保険の改定があり、給与から天引きされる税金や保険料が変更になる時期ですので、それに合わせた申請や給与の変更なども行います。
また気温が上がり食中毒も起きやすく体調を崩しやすい時期ですので、健康面における注意喚起、クールビズの導入などによる環境改善の取り組みも行います。
秋
最低賃金が変更されます。
また社会保険制度が変更になる時期でもあります。
取得内容や契約の見直し、官公庁との折衝などがこの時期の主な仕事です。
冬
冬のボーナスが支給され、年末調整が始まります。
確定申告など税制に対するサポートや、年末年始に向けての仕事納めや仕事初めに対する儀礼の手配、年賀状やお歳暮など時候の挨拶、成人式の対応など、対外折衝が多い時期となります。
全社的な忘年会や新年会を行う企業であれば、その企画運営も行うことがあります。
総務はどういう人と仕事で関わるの?
官公庁
社会保険庁や労働基準監督署、税務署、ハローワークなど保険や税金、労務や採用、退職などの業務を通じて官公庁との関わりが深くなります。
取引先、株主
時候の挨拶や経営方針発表会、株主総会など企業CSRやIR活動などを通じて関わりがあります
従業員
総務における最大の顧客は自社の従業員であり、仕事を通じて関わる人としては、やはり従業員が最も多くなります。
健康管理や資産管理、出産・育児・介護などのサポート、能力開発のサポートなど様々な仕事を通じて関わっていきます。
総務の給料事情は?
営業職と比較して、総務職は非生産部門であるため、給与は低くなります。
企業規模によっても違いますが、主任職で500万円〜、課長職で600万円〜、部長職で700万円〜程度が正社員の給与相場です。
総務でやりがいを感じること
従業員の成長が感じられる
総務は、従業員満足度向上を通じて従業員の成長をサポートするのが職務です。
新卒で入ってきた従業員が成長し、社内で重要なポストに就き、会社に貢献する姿を見ることはやりがいに繋がります。
組織としての一体感を感じられる
従業員満足の結果として、経営理念が末端まで浸透した強い組織が形成されます。
総務は経営陣と従業員の橋渡し役として、その様な企業としての一体感を最も身近で感じることができる部署です。
企業が目標に向かって一体となって進む姿を見ることは、総務部の仕事に誇りを持てる瞬間と言えるでしょう。
総務に向いている人のタイプは?
犠牲心のある人
総務は従業員のサポート役として黒子に徹することが求められます。
自分が目立つのではなく、自らを殺して相手を輝かすことができる、その様な組織全体を考えた犠牲心を持てる人は総務に向いていると言えます。
冷静で論理的な人
総務の仕事は個人の給与など生活に直結することが多いため、一つのミスが従業員に大きな迷惑をかけてしまいます。
いつも沈着冷静で論理的に考え、感情的にならずに着実に仕事を進める人は、ミスも少なく総務の仕事に向いていると言えるでしょう。
総務の仕事で大変なこと
相手に託す仕事
総務の仕事は自分で何かを変えるというより、相手に対して助言を行い、相手がその助言に従って行動することで成果が現れる仕事です。
相手を信頼し、相手に託すことで成立しているので、自身で行動するよりはるかに難しい仕事と言えます。
重大なミスが起こりやすい
給与計算や税金・保険の処理など、ミスをすれば即従業員の生活に直接迷惑をかける仕事であるため、慎重に業務を行う必要があります。
またマイナンバーなどの個人情報や、企業間の契約書など、漏洩が企業の経営に関わる大切な情報を取り扱うので、常に重大なミスが起こりやすくプレッシャーのかかる仕事とも言えます。
総務への転職を成功させるために
総務に転職するためには、やはり仕事をする上での専門知識や経験を有する必要があり、未経験者はほとんど中途採用において採用されることはありません。
まずは、事前に専門知識を習得することが、転職を成功させるための近道ということができます。
社会保険、労働保険、税金に関する知識
総務の事務として必要な知識は、健康保険や厚生年金などの社会保険、雇用保険や労災保険などの労働保険、所得税や住民税などの税金に関わるものが主になります。
これらの知識は仕事をしていく上で間違いなく必要となりますので、必要最低限の知識を有しておく必要があります。
メンタルヘルス、キャリアアドバイザーなど人に関する知識
人と関わりながら、アドバイスや提案を通じて従業員のモチベーションを高めたり、メンタルに関するケアを行なったりすることも重要な仕事です。
そのため、その様なヒューマンスキルの専門的な知識を持つことも必要になります。
総務の将来性は?
総務部門は非常に将来性のある部署であり、今後強化されるべき部門と言うことができます。
その理由として、これからの総務部門において、新しく発生してくる仕事について、何点か紹介していきます。
働き方改革、女性活躍推進
新たに国の方針として進められている働き方改革や女性活躍推進は、その内容より総務部門が中心となって進めていかなければいけない仕事になります。
企業においていかに充実した環境を作ることができるかが、今後の企業における評価に繋がってくるため、専門的な知識を有する人員を増やし、総務部門が強化されることが予測されます。
少子高齢化問題
少子高齢化による問題として、介護を行う従業員へのサポートの充実や、定年延長や継続雇用制度を通じてのシニア世代の労働力化を進めていく必要があります。
厚生年金や雇用保険、あるいは雇用における助成金の活用などを通じての制度改革にあたり、総務部門の役割は非常に重要なものとなってくるでしょう。
総務の仕事がおすすめな理由
仕事の専門性が深まる
保険や税金などの専門的な知識を活用して仕事を行いますので、専門的な知識を身につけることができ、またその知識は汎用性があるものが多いので、転職をしたとしても即戦力として年齢に関係なく長く働くことができます。
ヒューマンスキルが高まる
面談や助言を通じてのスキルや、メンタルヘルスやキャリアアドバイザーとしての専門資格の取得を通じて、ヒューマンスキルを高めることができます。
人に関する能力は、例え部署が変わっても自身が将来管理職を目指す場合などに必ず役に立つものなので、総務の仕事を通じてその様なスキルを習得することは自身のキャリアにおいて大きなアドバンテージとなります。
まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今回は総務のお仕事について紹介いたしました。
総務の仕事の顧客は社内の従業員であり、その仕事の目標は従業員満足度の向上にあります。
高度経済成長時代を支えた団塊の世代が高齢化し、日本は終身雇用制による組織重視の社会から働き方や仕事のやりがいを重要視する個人重視の社会に変化しています。
時代の変化に対応するためにも、総務部門の強化を通じた一人一人の従業員の幸せを大切にする企業風土作りが叫ばれています。
この様な「従業員ファースト」の意識が、今後の総務担当者には必要となってくるでしょう。
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