世の中には様々な劇場があり、その舞台の上では演劇、コンサート、ダンス、講演等、毎日のように何かしらの公演があります。

大きな劇場もあれば小さい劇場もあり、多くの観客が楽しみに足を運びます。

大物アーティストや大御所の俳優、素晴らしいダンサーなどの舞台を見て、浮き世離れした夢のような時間を過ごすなんて、贅沢な楽しみです。

そんな舞台は出演者だけでは成り立たず、陰で支えている裏方の存在が必要です。

今回は、縁の下の力持ちである裏方の仕事に迫ってみます。

自分に「舞台の裏方仕事」が向いているか、診断するにはこちら →

舞台の裏方の仕事とは?

舞台の裏方とはお客さんに見えない所で働いている人達の総称で、受付や案内の方達はおもて方と呼ばれます。

裏方は主に出演者を良く見せる為の仕事が多く、細分化されているのが特徴です。

主に舞台上か楽屋で仕事をしていて、特殊な場合は客席の後方や、客席の後ろのブースにいることもあります。

また、巡業等での運送に関わるトラックの運転手さんも特殊な裏方の1人として数えられます。

1つの舞台にどれくらいの裏方さんが関わっているの?

公演規模にもよりますが、新橋演舞場を例に挙げると、舞台上で立ち働くスタッフが1日30人、楽屋周りで20人その他の場所で働い12人くらいの合計60人強といったところが通常の裏方の人数です。

部所によっては公休もあるので、ひと月の公演に関わるスタッフで休みの人を数えると、ざっと100人ちかくになります。

ただし、あくまでもこれは新橋演舞場の通常の演劇公演の場合で、スーパー歌舞伎等の時にはこの1.5倍近くの人数を必要としますし、コンサートだけの時は3分の1程まで減ります。

また、小さい劇場になれば当然スタッフの人数も少なくなり、場合によっては出演者5人とスタッフ1人だけなんてこともあります。

舞台の裏方の醍醐味は?

裏方の醍醐味は、なんと言っても有名な人の演技や歌を間近で何回も見ることができて、その人を陰から支えながら、作品作りに参加できることです。

そんな楽しい日々なのにギャラが貰えて、出演者達とも会話ができたり、お酒を飲んだり、差し入れを頂いたりと毎日がお祭りのようなものです。

部所にもよりますが、お客さんの最後の拍手が一番心地よいという部所もあります。

また、一定期間で公演が終わり次の仕事に向かうのですが、同じ人達ばかりでなく違う出会いも待っているという飽きないシステムのおかげで、新鮮さを失いません。

働く劇場も、今月は演舞場、来月は明治座等と場所すらも変わるのでより新鮮ですし、劇場付きのスタッフさんとの再会も楽しみになります。

自分に「舞台の裏方仕事」が向いているか、診断するにはこちら →

舞台の裏方仕事一覧24選

脚本家

原作があれば、原作に沿って舞台で上演可能になるように台本を書きます。

新作の場合は、プロデューサーや主演者と話をして、その時に上演したいドラマをゼロから考えて台本にしていきます。

向いている人

文章力のある人、尚且つ人生に卓越している人で、やはり舞台が普段どういう風に動いているかを知っている人でなければスムーズな展開は書けません。

全ての要になるので、映画やテレビのようなカット割りの台本だと転換ばかりになり観客は飽きてしまいます。

昔の作家は、長幕が書けることで能力を証明できると言ったものです。

一つの場面に様々なドラマを盛り込めるだけの頭脳が大切なのです。

向いていない人

舞台には見せ方というものが確実に存在します。

この見せ方を知らない人の台本は成立しません。

小説等と違い、言葉や文章だけでなく、生きている俳優の動きは様々なメッセージを含んでいます。

バレエなどのダンスでも分かるように、セリフがなくても観衆は動きで理解するのです。

見せ方を知らない人が書いた本は、悲惨な結果しか生み出せません。

脚本家の仕事については、こちらの記事を参考に!

演出家

公演全体のイメージを考え出して、そのイメージに沿うように演技を付けたり音楽を注文したりする、いわば舞台上の全てのイメージの責任者で、スタッフの総指揮者です。

しかし場合によっては、観客動員の強い出演者の意見の方が強いことも。

また、本番ではいくら演出家のイメージがあったとしても、出演者が違うことをやってしまえばどうにもならないので出演者を説得しておく必要があり、納得していない出演者は演出家の注文を実行しない場合もあります。

スタッフ間でも、実現不可能なイメージの場合は皆でそのイメージに近づける代案を考え、進めていきます。

向いている人

想像力が豊かで、人の感情がよく分かっている人に向いています。

特にお客さんの立場に立ってものを考えられなければなりません。

意外な発想も時には大切ですが、心の本質をつかむことのできる人が一番です。

向いていない人

いい加減で考えが浅く、見てみないと分からない人は最悪です。

我々はそういった人を演出家と呼ばず、陰でダメ出し屋と呼んでいます。

見てからああだこうだは誰でも言えます。

「こう見せたいから、こういう演技をして下さい」とやる前にきちんと方向性を指し示す(ディレクション)ことができる人が現場では求められるのです。

美術家

演出家や主演者と相談の上、予算内で美術セットの案を考え、一場一枚の絵に描きます。

その際に、平面図に大道具のパネルの位置やサイズを明記して、どのようなセットになるかを全ての人に分かるようにすることが必須です。

複雑なセットの場合は模型を作ることもあり、発注会議において予算オーバーになる場合はカット案を出します。

できるだけきれいに見せようとする傾向があり高級な材料を使いたがりますが、往々にして発注会議で、材料の質を落とすことで予算に納めるというカットが多いです。

本来はセットの色目を決めてくるため衣装の色にも口出しすべき立場ですが、近年、衣装にまで口出しする美術家はほとんど存在していません。

また、美しい絵というよりはパネルを動かす面白さに重点が置かれつつあり、映像とのコラボレーションも増加傾向にありますので、本来の美術家と言うよりは装置家と言える人が増えています。

向いている人

当然美術的センスの持ち主で、変更時の頭の回転が速い人が理想です。

向いていない人

自分のプランにこだわり過ぎる人は、全体を見落としがちになります。

あくまでも観客は、俳優を見に劇場に足を運ぶのです。

音楽家

演出家と相談の上、その作品にフィットする楽曲を作曲する人です。

「何ページの何行目から何ページの何行目でだいたい1分半」というような注文でそのシーンに合わせたオリジナル曲を考え、多い時には一つの作品で60曲にものぼる時もあります。

また、スタジオでミュージシャンを集めて録音する時は、指揮棒を振るいながら注文を出して録音します。

スタジオ録音は変更が非常に難しいのですが、

自分のパソコンで打ち込み音楽を作っている人であれば、場合によっては稽古場の隅で短時間で直すことも可能です。

当然予算的には打ち込みの方が安上がりになりますが、スタジオ録音の迫力には勝てません。

向いている人

音楽的センスと豊富なイメージを持っている人が理想で、遊び心があると尚良いです。

向いていない人

音楽的センスがない人や音楽に対して苦手意識を持っているような人はあまり向いていません。

音響効果プランナー 

演出家と相談の後、作品に合わせたサウンドエフェクトを考える人が音響効果プランナーです。

虫の声や雨の音、電話の音など、音に関する全てのプランを考え稽古場で出してみて、入れどころや消すタイミング、音量等を考えます。

アナウンスやナレーションも録音、編集しますし、出演者がワイヤレスマイクを付ける場合はそれらの手順やボリュームなどを決めていく仕事です。

舞台稽古では客席で音の聴こえ方等の全てを決める人で、大抵は舞台の2日目以降は次の仕事に行ってしまいます。

向いている人

機材もどんどん進化しているため、機械に強くなければ仕事になりません。

また、柔軟な発想ができる人の方が作品を面白くしてくれます。

プランナークラスは経験値が高い人が理想です。

向いていない人

機械音痴の人は絶対に向きません。

発想や引き出しのない人も、別の仕事を選ぶべきです。

照明プランナー

スタッフ打ち合わせの上で演出家の要望を聞き、舞台に関する照明のデザインを考える人です。

稽古場で出演者の動きを確認した後、図面上に、どんなライトをどこに設置して、どんな色でどこに向けるか等を書き込みます。

仕込みや舞台稽古では、客席で全体の明かりを作る指示を出して決めていきます。

こちらも大抵公演2日目には違う仕事に行くため、本番には関係ない人です。

向いている人

光の美術なので、美術的センスと配色のセンスに加えて作品理解力が求められます。

目が良いことは必須条件です。

当然機材の知識も重要になります。

向いていない人

美的センスがない人は向いていません。

また、電気の容量等や機材の重量等の計算がきっちりできない人とヘタをすると死者が出るので、そのあたりが理解できない人には手を出さないでほしい職業です。

振り付け師

作品のダンスシーンの振り付けと、その踊りを客席から見た時の位置を修正する人です。

稽古場で振り付けることが多く、踊る人の能力に合わせた動きを考えてきます。

この振り付け師の枠には、日本舞踊やフラメンコなど全ての踊りが含まれます。

舞台稽古では踊りの前に止めて、位置の確認から振りの確認の後、音楽で踊るその全てに客席から指示を出す仕事です。

ほとんどが初日までで、初日が開けたら違う仕事に行ってしまいます。

向いている人

ご本人が踊れることが一番ですが、きれいな動きを考えられたり指導力があったりすることが重要です。

向いていない人

身体が動かない人や、ダンサーの動きがぎこちない時にスムーズに見せる振り付けに即座に変更できるような頭脳がない人は向きません。

殺陣師

稽古場において作品の中の立ち回りの手を付ける人で、擬闘と表現する場合もあります。

どんな武器を持って戦うか等も、殺陣師さんの注文になります。

向いている人

人間の肉体の動きの構造を熟知していて、観客が見た時にその動きが美しかったりかっこ良かったりする組み合わせを作れる人が理想です。

向いていない人

全ての動きを把握できないで殺陣を付けたり、無理のある手を付けられると、怪我の元になります。

酷い場合には大けがで済まなくなります。

想像力のない人には向いていません。

舞台監督

公演の全体の総責任者で、稽古から全てにおいて演出家のイメージを具現化しつつ、進行する為の指示を出すことが仕事のメインになります。

場合によっては手の足りないところの転換も手伝い、いかにスムーズに作品を進行させるかを考えて行動する仕事です。

特殊な仕掛け物を作ったり、木頭を打ったりすることもあります。

稀に、稽古場で代役をやることもあります。

向いている人

明晰な頭脳と度胸、冷静な判断力と作品理解、体力、精神力と全てを兼ね備えていることが理想です。

時には台本を書くことや演出することもあり得ます。

向いていない人

体力のない人と頭脳明晰でない人、コミュニケーションが取れない人にとってはキツい仕事です。

制作(プロデューサー等)

公演の経済面を握っているセクションで、キャストやスタッフを選択したり、公演場所や公演時期、公演形態を決め、その為の経済的且つ時間的な部分を取りまとめます。

向いている人

金銭感覚に優れている人、観客が求めているものを知ることができる人、人付き合いの良い人が理想です。

向いていない人

金銭感覚に疎い人は避けた方が良いです。

大道具

大道具は、製作場と現場の二つに分かれています。

製作場は美術家のプランを工場でパネル等の形にし、色を塗ったり絵を描いたりして、納期までに劇場に搬入。

仕込みの段階に何人かが付き合って、どう組み合わせるかの指示を出していきます。

組み立てた後の色直しも、製作場の絵描きさん達の仕事です。

初日が開けたら次の仕事に行ってしまいます。

現場チームは、このセットを動かしてセットチェンジを行うことが主な仕事です。

大変な力仕事の為、公休というものがあり、全公演には参加せず交代制になります。

歌舞伎の場合ツケを打つのはこの中の1人で、その人は休みはありません。

基本的に各劇場付きの人達です。

向いている人

体力、そしてそれなりの勢いとコミュニケーション能力が必要です。

向いていない人

体力のない人は絶対にやめておくべきです。

また、精神的に弱い人も辛くなります。

自分に「舞台の裏方仕事」が向いているか、診断するにはこちら →

小道具 

小道具の手配から修繕、配置まで、小道具全てを担当します。

時代劇の履物等も小道具の範疇になります。

大抵は公休があり、公演全てには参加しません。

向いている人

比較的簡単な仕事で、チーフクラスでなければそれほど大変ではないことが多いポジションです。

向いていない人

女子も多く重い物も少ないので、細かい作業さえできれば入りやすいポジションです。

向かない人はほぼいないです。

照明オペレーター

客席奥の部屋にいる照明オペレーターは、調光の全てを一つの卓で操作する人と、センターピンで出演者の動きに合わせて前から照明を当てる人、ステージ上での照明機材を設置したり片付けたりする人の3セクションに分かれます。

こちらも劇場付きで公休があるセクションです。

向いている人

専門学校を卒業しているくらいの知識は必要です。

体力も要求されますし、高所作業もこなせないといけません。

向いていない人

機械音痴の方と高所恐怖症の方、繊細さのない方はNGです。

音響オペレーター

客席奥の部屋で音の全ての操作をする人で、通常卓を握りきっかけをする人と、ワイヤレスマイク担当の2人がメインで動きます。

こちらも劇場付きで公休がある仕事です。

コンサート等がある場合は休憩中に大きなスピーカーを舞台上に設置したり、バンドの楽器用のモニターやマイクの設置を行ったりします。

向いている人

機械に強い人や重い物を持てる人が理想です。

体力も必要で、集中力は絶対条件です。

向いていない人

集中力のない人と寒さに弱い人は耐えられません。

機械を冷やす為に冬場でも冷房が強くかかっている部屋の中での仕事で、人間の身体より機械が大切に考えられています。

その部屋に本番中缶詰になります。

自分に「舞台の裏方仕事」が向いているか、診断するにはこちら →

衣装

チーフは打ち合わせに参加し、どんな衣装を用意するか確認して準備を進めます。

稽古場においてフィッティングや仮縫いなどコスチュームパレードに向けての準備をしたり、稽古用の衣装を用意したりすることも。

また、新規に作る場合には生地を持ってきて、その生地で良いのかどうかを確認した後に仕立てます。

早変わりが確定している時は、スムーズに変わることができるように前もって衣装に仕込みをしておくことが必須です。

稽古場でのコスチュームパレードで全ての衣装を確認し、舞台稽古に間に合うように直しや仕上げをしておきます。

本番では俳優に衣装を着付けたり脱がせたりして、メンテナンスも行います。

舞台稽古の後に一番遅くまで残ってアイロンがけをしているのが、このセクションです。

向いている人

着付けができる人とファッションセンスのある人。

俳優の近くにいて着替えをするため、コミュニケーション能力も求められます。

向いていない人

不潔な人と暗い人は向いていません。

床山(ヘアーメイク)

打ち合わせの後、俳優の役に合っている形のカツラを用意してフィッティングを行い、役に合う髪型に結います。

時代劇の日本髪の場合、簪やかざり布、ほっかむりの手ぬぐい等も床山さんの仕事の範疇で、場合によっては付け髭も担当します。

ウィッグなどの用意やメンテナンスも行い、毎回カツラの髪の毛を撫で付けてきれいにすることも大切な仕事。

慣れていない俳優の羽二重というカツラの下に、地毛を纏める布を付けることもあります。

向いている人

俳優の近くにいますので、コミュニケーション能力が大事です。

細かい仕事をきっちりできる人が理想です。

向いていない人

不潔な人は絶対にNGです。

操作盤スタッフ

舞台機構の操作をするセクションで、盆の廻しや迫りのアップダウン、スッポンのアップダウンなどを、舞台監督の指示の下安全確認して行う仕事です。

劇場付きで、公休があります。

下手の操作卓の所に1人と、大きな迫りの周りの安全確認等に4人の計5人体制が通常です。

向いている人

着実な仕事ができることが必須で、このセクションの安全確認がいい加減だと大惨事が発生する可能性のあるポジションだという自覚のある人が適しています。

向いていない人

いい加減な人や精神面の弱い人は向きません。

付き人

それぞれの俳優さんのご飯やお客さんの対応など楽屋でのお世話をする人達で、個々の俳優さんが自分で連れてきます。

楽屋の雑用一般を受け持っています。

向いている人

依頼する俳優さんとの相性以外ありませんので、向き不向きは相性の問題です。

楽屋番

俳優さんの通勤靴等を靴箱にしまう他に、楽屋全般の管理や掃除、舞台の掃除等を受け持ち、楽屋に訪ねてきたお客さんの取り次ぎも行います。

向いている人

きれい好きな人と、覚えの良い人が向いています。

とても多くの人の顔を覚えなければ成立しないポジションです。

向いていない人

我慢できない人は向きません。

理不尽なことが降りかかりやすい部所です。

幹事室

1階上手の客席奥の部屋で全公演を見て、様々なアクシデントに対応するセクションです。

俳優が怪我をしたりした際に救急用具や病院の手配を行ったり、地震や火事の際には舞台監督と連動して公演を止め観客を避難させる指示を出したり、消え物等の経費の精算をしたり、劇場付きスタッフの時間調整をしたりする部所です。

基本2人体制で、交互に休みを取ります。

向いている人

何事にも迅速に且つ臨機応変に対応できる頭の回転が速い人が向いています。

向いていない人

人とのコミュニケーションが苦手な人や、スケジュール管理が苦手な人などは向いていません。

頭取 

楽屋の全てを取り仕切る役職で、差し入れの手配や初日祝いや中日祝いの差配、俳優の出欠の確認等の業務です。

近年はこのポジションを排除する傾向にあります。

歌舞伎に於いては座頭の息のかかった人が担当していて、大変権力を持っています。

歌舞伎以外では今年にもなくなるポジションです。

向いている人

マネージメント業務が好きな人は適任と言えます。

向いていない人

強いて言えば、コミュニケーション能力が低い人には向いていません。

揚げ幕 

花道の出ハケの際に幕の開閉をする人です。

大抵が歳をとった大道具さんで、重い物を持てなくなった人が担当します。

シャリンと良い音を立てて開閉する場合と、ぬすみと言って音をたてずに静かな開閉をする場合もあります。

向いている人

長年大道具で頑張った人へのご褒美ポジションなので、まずは大道具にならないと話は進みません。

向いていない人

基本的には誰でもできる仕事です。

消えもの 

作品において食事等の場面があり、実際に食べるところを見せる場合に料理を用意するセクションです。

衛生面等、大変な気を遣いますが、大抵は大学生のアルバイトの人に頼みます。

向いている人

清潔さが一番です。

向いていない人

身だしなみが整っておらず、相手に嫌な印象を与える人は向いていません。

特殊効果

ワイヤーで宙乗りしたり、ポンプで水を吸い上げ滝の上から流したり、ドライアイスで煙を漂わせたり、刀から火を出したりと、他のセクションのどこにも対応しない仕事の全てを補うセクションです。

専門の会社に派遣を依頼し、公演に参加してもらいます。

様々な機材を保有していて、その公演に合う機材をレンタルすると共に操作して、メンテナンスも行います。

向いている人

宙乗り等は人の身体を預かる仕事なので、細かく的確な仕事ができる人が大切ですし、火を扱ったりもしますので神経を使います。

精神力と知力も必要です。

仕込みとバラシは一番長時間の拘束になり、力仕事も大変なので体力は必要です。

向いていない人

火事や怪我などを誘発しやすいので、いい加減な性格の人は向いていません。

自分に「舞台の裏方仕事」が向いているか、診断するにはこちら →

舞台裏方の求人でチェックすべき3つのポイント

裏方として、場合によっては非常に割が良いのが特殊効果のポジションです。

しっかり仕事ができる人ならば、仕込みバラシ以外は重い物はほとんど持つことがなく、本番にべったり付いている必要もなく、基本の日給が他より良いのです。

また、求人を見る際にチェックすべきポイントは以下の三つがあります。

特別手当がついている

大道具さんは基本時間での計算です。

契約にもよりますが、10時~18時までの勤務で1万4,000円~1万6,000円、終演まで残業として大体1時間千円程度の手当になります。

特殊効果の人だと1日1万6,000円前後で、仕込みやバラシ、残業手当は1時間1,200円くらいです。

他のセクションはこれと言って会社からの手当はありませんが、舞台監督や小道具、衣装、床山、特殊効果、揚げ幕は、担当している各俳優から御祝儀が初日、もしくは中日に頂けます。

人によって金額はまちまちですが、何人からも貰う人もいます。

それだけで財布の中身が2万円~3万円程増えることも過去にはありました。

保険加入が必須

会社に所属している人達は、保険に加入しています。

フリーランスも多く、それらの人のほとんどは個人的に加入する以外では必須にはなっていません。

交通費全額支給

交通費が支給されるのは衣装会社や照明会社、音響会社、小道具会社等の会社の社員さん達だけで、フリーランスは自腹での通勤になります。

まとめ

舞台の仕事は楽しいもので、みんなで和気あいあいとやれることが多いです。

仲良くなって一緒に飲みに行くこともありますし、俳優さん達と飲みかわすこともあります。

終わりが近くなるとパーティ等もあり、別れを惜しんだり再会を誓ったりと同じ釜の飯を食った仲間のような関係になれるのです。

時々俳優さんや女優さんと食事等の機会もあり美味しい物を御馳走になったりもしますし、お客様の楽屋見舞いの美味しい物が廻ってきたりもします。

楽しい屋と書いて楽屋は、その名の通りなのです。

舞台の裏方の仕事は、とてもおすすめですよ!

自分に「舞台の裏方仕事」が向いているか、診断するにはこちら →