
整形外科の仕事内容をご紹介!経験者だからわかる業務内容を詳しくご説明します!
病院にはあらゆる診療科があります。
その中でも比較的元気な患者さんが通院、受診される診療科が整形外科です。
腰や膝の痛みがあっても精神的には元気な患者さんが多く、コミュニケーションも取りやすいのが特徴です。
整形外科の看護師も、明るくてきぱきと仕事をこなしており、明るい雰囲気の職場が多い印象です。
患者さんとコミュニケーションを取ることが多い整形外科でのやりがいについて、今回はご紹介していきます。
患者さんとの関わりから得られるやりがい、スタッフ間でのやりがいなどをお話していきたいと思います。
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整形外科外来では、腰痛や膝痛などの慢性的な疾患、靭帯や捻挫・骨折などの急性的な疾患、擦り傷や縫合などが必要な外科的な怪我など、患者さんは様々な理由で受診されます。
筋肉や骨に関する痛みや怪我などを訴え受診された患者さんを、医師が診察・診断します。
看護師はその診察の介助や処置の介助を行います。
整形外科の主な処置は創傷処置(擦過傷や縫合などの処置)やシーネやギプス固定などです。
点滴や採血なども行います。
最近では、骨粗鬆症の治療を積極的に行っている病院も多いです。
病棟では、外傷、狭窄症やヘルニア、変形性疾患などの慢性疾患、靭帯やアキレス腱などの断裂、腫瘍などの手術目的で入院される患者さんが多くいらっしゃいます。
これらの患者さんの看護ケアを行います。
整形外科では病棟・外来共に診察と一緒にリハビリを行うため、リハビリスッタフとの協力が必要となります。
整形外科では慢性疾患から急性期の患者さん、安静が必要な患者さん、終末期の患者さんがいます。
この中でも手術や保存療法で回復していく患者さんが比較的多いです。
混合疾患を持っている患者さんも中にはいますが、整形外科の患者さんは筋肉や骨が原因なため元気である人が多いのです。
そして治療することで病気や症状が改善していくため、患者さんが元気になっていく姿を見るとやりがいを感じます。
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私は整形外科外来で勤務していました。
実際に働いた経験の中でやりがいを感じたことをご紹介していきたいと思います。
散歩中に転倒し右足首に痛みがあると訴え受診された70代の女性患者さん。
病院に受診された時には右足首がひどく腫れて歩けない様子でした。
レントゲンを撮影し右足関節の骨折と診断され、転位がないため保存療法でギプス固定となりました。
その患者さんは1ヶ月後に旅行に行くのに骨折してしまい、ショックを受けていました。
骨折と診断された患者さんは週毎に受診し経過を診ていくのですが、レントゲンを撮る度に徐々に骨も形成され良くなっているのが目に見えて分かります。
患者さんも骨折したばかりの時には落ち込んでいましたが、骨が治っていく姿を目の当たりにして徐々に元気になっていきました。
最終的にギプスも外れて自分の足で歩けるようになり、楽しみな旅行にも行けることになったと嬉しそうに話されていました。
怪我をした時から治るまでの経過を一緒に過ごすことで患者さんとの関係も確立されます。
そんな患者さんの怪我が治る姿を見ると看護師として関わることができて良かったと感じます。
整形外科では、腰痛や膝の痛みがあり通院される患者さんが多くいます。
関節注射やリハビリなどの治療で通院されています。
これらの患者さんは2週間に1回は通院されるため、患者さんとの関係は確立しやすいです。
患者さんも通院の度に声をかけてくれたり、他愛のない話から病気についての話まで多くのことを話します。
定期的に患者さんと関わることで患者さんも看護師に対して親しみや信頼を持って接してくれます。
高齢者の患者さんの中には、通院の際に看護師と話をすることを楽しみにされている方も多いようです。
私も患者さんと関わる中で、
「今日も看護師さんと話ができて楽しかった。また来週ね!」
「1人で家にいるとテレビとしか会話しないから、病院に来ると元気が貰える。」
と、患者さんから伝えられました。
リハビリで通院されている患者さんなどはスタッフとの会話も生きがいになっているようです。
話を聞いたり他愛のない会話でも人を元気づけられたり…という役割ができると、やりがいを感じます。
人と話をすることが好きな看護師は、整形外科に向いていると感じます。
患者さんの中には病気や治療に対しての疑問や不安を持っている人も多いです。
しかし、医師には直接訊きにくいこともあるようです。
「先生は忙しそうだから、こんなこと聞いてはいけない気がするんだけど…」と悩まれている人もいます。
私は「そんなことないですよ。何か気になることがあるなら何でも訊いて良いのです。訊きにくいなら私たち看護師に話してくだされば先生に確認してみますよ」と伝えるようにしています。
すると患者さんは、自分の不安や治療に対する疑問などを話してくれるようになります。
自分の悩みは小さいことだから先生に話しても良いのかな?と感じている患者さんも少なくありません。
「実は来週旅行に行こうと思うんだけど、行っても良いかな?長時間バスに乗るから不安で痛み止めの薬を出してもらいたいんだ」
「先生に訊くほどのことではないけど気になっている。看護師さんになら話ができる」
この「看護師さんになら話しやすい」と感じてもらえるような関係ができていると感じた時は、嬉しいなと素直に思います。
もちろん医師に直接悩みや疑問を訊くことができるのがベストなのかもしれません。
しかし患者さんにとって医師(先生)は主治医という面で遠慮をしてしまいがちになります。
患者さんが安心して治療ができるよう、看護師という立場で医師と患者さんの橋渡しなポジションが確立できた時にはやりがいを感じます。
看護師になら話せる、話しやすいという雰囲気作りを大切にしています。
整形外科で働いていると、怪我や骨折、脱臼などの外傷で受診される患者さんに対応します。
傷一つでも擦り傷から縫合が必要な患者さんまで幅広くいらっしゃいます。
捻挫や骨折、脱臼の時の固定方法、整復の介助方法など業務を行うことで、自然に知識をつけることができます。
普段から外傷の患者さんを看ていると、アイシングや止血、安静肢位の固定など処置の方法を自然に行うことができるようになります。
私もプライベートでレジャー施設に旅行に行った際に人が倒れている場面に遭遇したことがあります。
その方はうつ伏せに倒れ、顔をぶつけて出血している状態でした。
付き添いの方に「どうされました?大丈夫ですか?」と声をかけ、状態を確認しました。
倒れている人を仰向けにし声をかけると意識があったため持っていたタオルで傷の部分を止血し、周りにいた方にレジャー施設のスタッフを呼ぶよう指示を行いました。
すぐにスタッフがかけつけ救急搬送の手配をしてくれ、私はその場をスタッフさんにお任せしました。
緊急時なので応急処置や救護を呼ぶことしかできませんでしたが、日頃外傷患者さんの対応をしているとこういう場面に遭遇した時にも対応できます。
近年、自然災害や地震などが頻繁に起きています。
整形外科の知識は、このような場面に遭遇した時にその知識を活かすことができる診療科の一つであると感じます。
看護師として役立つ存在になることでやりがいを感じ、また自分のスキルに自信を持つことができます。
整形外科には小さな子どもから高齢の方まで幅広く受診されます。
怪我や骨折で小さな子どもが受診した時には、恐怖心や不安を軽減させることも必要です。
大人への対応と小さな子どもへの対応は違います。
レントゲンを撮る時なども怖い思いをすることもあります。
診察時に優しく、また分かりやすく関わることが大切です。
そんな中で子どもと関わっていると「大きくなったら看護師さんみたいになりたい。」と言われることも。
「優しくて格好いい!」と子どもながらに素直に伝えてくれました。
子ども達の将来の夢や憧れを与えられる存在になれることは素直に嬉しいです。
そう思ってもらえる関係ができたことにもやりがいを感じます。
私が看護師として働く中で大切にしていることをご紹介していきます。
患者さんが不安なく治療を行うために、看護師に話がしやすい雰囲気作りを大切にしています。
病気を治すには患者さん自身がきちんと病気に対して理解し受け入れることが必要です。
患者さんの中に疑問や不安があると、治療に対しても消極的で間違った解釈をしている場合も少なくありません。
看護師が病気や治療に対するフォローをしっかりと行うことも大切です。
患者さん自身の悩みや疑問を引き出すことも大切だと感じています。
医師にも直接訊きにくい、看護師は忙しそうで話しかけづらいという状態では治療は上手く進みません。
患者さん自身が「本当に良くなるのかな…」と不安を持ったままでは病気も良くなりにくいと感じます。
何か不安に思った時にすぐに話をしやすい関係作りは大切です。
「看護師さんに話をして良かった。これから頑張って治療ができそう」と前向きな声を聞くと、看護師自身のやりがいにも繋がります。
患者さんとのコミュニケーション能力のスキルアップにも繋がると感じます。
医師は説明する際につい医療用語で説明してしまいがちです。
患者さんはその時は「はい」とうなずいていますが、後から確認すると理解していないことが多いです。
「実はよく分からなかったけど、はいと言ってしまった」という話はよくあることなのです。
私たち看護師にも同じことが当てはまります。
普段から医療用語や医療についての知識がある私たちは病気や治療の説明を聞いてもすんなり入ってくると思います。
しかし、患者さんは別です!
患者さんにとっては病気の名前や薬名、病気の内容を聞いても疑問だらけです。
「大腿部」と説明をしても、体のどの部分を示しているのか分かりにくいですよね?
患者さんに分かりやすく伝えるには「足の太ももの部分」というように誰が聞いても分かりやすく説明する必要があるのです。
患者さんの表情や返ってくる言葉に注目してきちんと理解できているのかを観察しながらコミュニケーションを取るようにしています。
分かりやすい説明をするとこの看護師さんの説明は分かりやすい、分からないことを訊いても大丈夫だという安心感に繋がります。
そして病気や治療についてきちんと理解してもらえると治療もしやすく、効果も期待されやすいのです。
看護師をしていると日々分からないことや勉強しなくてはならないことが出てきます。
医療は日々進化しているため、新しい情報もどんどん入ってきます。
仕事で分からないことがあっても、忙しいとつい後回しにしてしまいがちですよね。
後回しにしてしまっても後々きちんと勉強して理解することができればいいのですが、忙しいとそれもできないままの状態も少なくありません。
そして疑問に感じたことを忘れてしまい、業務で同じ場面に遭遇した時にまた失敗をしてしまうということがあります。
私は疑問に思ったことはその日の内に解決するように心がけています。
自分で疑問点を調べ、分からないことは先輩に確認しておき、次に同じ場面に遭った時に活かせるようにしています。
そうすることで疾患や治療、看護技術を自分のものにできるようになるからです。
復習をしたり再学習をすることは看護師として大切です。
とは言え看護師の仕事は忙しいのでなかなか自己学習の時間を取ることも難しいでしょう。
効率良く仕事をするためには、業務中に知識を身につけるということも大切です。
実践したり見学する際にただ「見る」「行う」だけでなく、そのやり方や方法、なぜそのように行う必要があるのかなどを考えながら行います。
ただただ日々の業務を行っていくより、仕事をしながら技術や知識を高めようとすることで効率良く仕事を行える技術も身につけることができます。
仕事ができるようになることで自分の自信にもなりますし、スキルアップすることでやりがいに繋がります。
その結果が出れば、周りからも評価してもらうこともできます。
整形外科のやりがいについて今回はご紹介してみました。
整形外科の患者さんは精神面では比較的元気で、回復をしていく方は多いです。
そのため、患者さんとコミュニケーションを取る機会が多いのが特徴です。
やりがいに関しても、患者さんと関わる中で得られることが多いのではないかなと感じます。
看護師として頼られることはやりがいに繋がります。
何か人のために役に立ちたい、患者さんに元気を与えられる看護師になりたいと思える人には、整形外科での仕事はやりがいを感じやすい職場だと思います。
今回の記事を読み共感できることがあれば、今後整形外科で働くことを検討してみてはどうでしょうか。
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整形外科での看護師の仕事というと、どんな内容なのかすぐにはイメージが湧きにくいですよね。私も初めは「腰が痛い症状の患者さんが行く病院」「骨折などの怪我をした患者さんが来る病院」という簡単なイメージでした。この記事では、実際に整形外科外来で働いた経験を基に仕事内容や役割、患者さんへの関わり方、やりがいについてお伝えしたいと思います。整形外科に配属になった方や転職で整形外科を検討している方がイメージしやすいようにご説明していきますね。整形外科の基礎知識整形外科の主な疾患整形外科を受診される患者さんの疾患は、骨・関節・筋肉・神経系に関するものが主です。外傷性疾患(打撲・捻挫・骨折・脱臼・断裂・擦り傷
転職を成功させるには、自分に合う職場や条件をしっかり見極めなければいけません。実際に転職したとして、その職場が自分に合わなかったという可能性もあります。今回の記事は、「整形外科に転職したいけど…」と考えている方に、整形外科の看護師への転職で失敗しないための心構えや知っておくべきことを詳しくご紹介したいと思います。整形外科看護師へ転職をお考えの方は、是非最後まで読んでみてください!整形外科の看護師への転職で失敗しないために知っておくべきこと譲れない条件を考えてみよう整形外科で働きたいと思い仕事探しをしようと考えた後に、譲れない条件を明らかにしておくことをおすすめします。例えば「残業が少ない」「勤