
どんな仕事が自分に向いているか、性格診断でチェックしてみませんか?
『絵なんて見ても分からない!』
私もです。
作品の題名が ”母なる大地”
『どこが?』
目が点になる事がしばしばあります。
専門家でなければ詳しい事は分かりません。
それでも私は画廊で働いていました。
働くきっかけは、水中カメラマンの個展に出かけたのがきっかけでした。
写真なら綺麗、素敵、感動した!と素直に言えます。
絵だと構えてしまう自分がいました。
私が実際に画廊で働き、数多くの作品を売った経験のもと、若い人には縁がない?と思われがちな画廊求人について説明致します。
自分には「どんな仕事」が向いているか、診断するにはこちら →
(正社員希望の人限定)
主に、接客、販売、レンタル、個展、海外アートフェアの出展です。
扱っている作品にもよりますが、作家さんを抱えている画廊では個展の準備も大きな仕事です。
準備内容は顧客リストからDM発送、作家のパンフレット、スケジュール管理、レイアウト。
画廊の規模にもよりますが、小さい画廊は全てこれらを行います。
アートギャラリーでの運営、アーティストの発掘、展示企画、版画の企画販売などがあります。
基本給20万〜30万
賞与年2回 50万〜150万
この賞与の場合はインセンティブ方式(歩合)がほとんどです。
10時〜19時
年間休日数112日
平日休み
通勤手当、健康保険、厚生年金保険、労災保険。
育児休職制度、育児勤務制度、妊婦勤務制度、出産休暇、社員再雇用制度、介護休職制度など。(女性の社員が多いため、女性を意識した福利厚生が多くあります。)
勤務地はだいたい駅から5分くらいの良い立地にあります。
大学卒、未経験大歓迎!
ワード、エクセル、パワーポイントの基本操作ができることが必要です。
学芸員資格をもっている方は優遇致します。
自分には「どんな仕事」が向いているか、診断するにはこちら →
(正社員希望の人限定)
画廊は、少しお固いイメージを持たれる方も多いですが、最近はかなりの変化があります。
絵の販売だけでなく、それを目的とせず運営している会社もあります。
私は、経験者でもあるので、販売よりも個展や企画に力を入れている会社をおすすめします。
ギャラリーと併設して、カフェやバーを運営している会社があります。
職種で言いますと、バーテンダーやウェイトレスとなりますが、若手の作家を毎月展示しているため、アート好きにはたまりません。
企画に参加できるチャンスもあります。
ユニークなギャラリーではある為、若い人に人気です。
直接、絵を売ったりする事がない為、気楽に働けます。
最近、画廊の求人で求められるようになった英語のスキル。
日常会話レベルではなく、ビジネスレベルを求めています。
こういった求人は、全てではないですが、海外アートフェアの出展が多い会社です。
または、顧客が外国の方。
仕事で海外に行きたい!自分の英語力を試してみたい!という方におすすめの求人です。
また、中国語、韓国語を求めている場合もあります。
これは、百貨店の画廊に多い傾向があります。
必須ではないですが、フランス語を勉強していると言ったアピールも良いと思います。
実際にはまったく話せないけど、学んでいると言うだけで、ポイントは上がります。
その理由は私の経験から紹介します。
私が勤めていた会社では、パリ最大のコンテポラリーアートフェアFIACに参加しました。
これは、当時、日本の画廊が参加するのが初めてだったこともあり、注目を浴びました。
私も同行させて頂きました。
しかし、フランス人は英語を嫌います。
地元での開催で、芸術を普段から身近に接しているフランス人の来場は半数以上。
もちろん、世界各国から来るので、作品は英語での紹介になります。
フランス人が来場された際には、現地スタッフにお願いをしていました。
日本の文化も芸術も非常に人気があります。
フランス語をもっと勉強しておけば良かったと少し後悔をした展示会でした。
しかし、英語力を使って世界の芸術と触れ合える、面白い仕事だと思います。
正社員の募集もありますが、契約、パート、アルバイトでの募集の方が多くあります。
実は、離職率も非常に高いこの業界。
理由は、自分の思い描いた画廊と、実際に働いてみた画廊のイメージが違ったと言う方が多いです。
こうならない為にも、ポイントを押さえておきましょう!
求人で”アートギャラリースタッフ募集”というのがありましたら、業務内容をしっかり確認しましょう。
受付、接客、事務の募集だったとしても、販売(営業)をする可能性は大です。
この”接客”の中に要約して含められている場合があります。
その際、この営業にノルマがあるのかも確認しましょう。
昔は、よく都内でビラを配りながらギャラリーの勧誘をし版画を売っている会社がありました。
私の勤めていた会社は電話を使いました。
そうです、テレアポです。
しかも画廊のテレアポなので、びっくりされます。
画廊に来てもらい、そこで接客をして絵を売ります。
原画のみの販売だったので、値段も安くはありません。
接客時間もお客さんによりますが、最低でも2時間はかかります。
今はこの方法は売れません。
まず、携帯電話の普及により電話が繋がりません。
SNSの普及により、評判はすぐに伝わります。
時代が変われば画廊も変わります。
企画ギャラリー(コマーシャルギャラリーとも言います。)
作品を展示、企画し販売します。
特に若い作家を扱う画廊が増えたように思います。
これによって現代アートは若者に身近になり入りやすくもなりました。
反対に今まで高級と言われるような有名な作家さんは、実績、信頼のある大手百貨店が取り扱うケースが多いです。
これは一概には言えません。
むしろ、参考にならないかもしれません。
画廊、募集の内容にもよります。
面接時、私はスーツで行きませんでした。
『どうして?』
私は、モード系(黒で全身まとめるファッション)の服装が好きだったため、少しデザインがかった服装で行きました。
理由は、芸術は一人一人の個性があるので、それを売る人間にもその遊びは必要だと思ったからです。
面接の時にもこの話をしました。
採用されました。
パリの出張にも行けました。
雇う側とのニーズが合っている事が大切です。
百貨店の画廊さんでは絶対に採用されないのでこれは参考までにです。
『なぜ、画廊で勤めたいと思いましたか?』必ず聞かれます。
数ある仕事の中から、画廊を選んで来るのですから、それなりに理由はありますよね。
『昔から絵が好き』
『絵を描くことが好き』
『芸術のある空間で働きたい!』など。
これらの回答も良いと思います。
しかし、面接官は耳にたこができるほどこの回答を聞いていると思います。
面白い、変わった事を言えば良いのではありません。
興味深く、簡潔に詳しく伝えることが大切だと思います。
私が面接時に答えた内容は、『もっと、もっと日本で作家さんを育てたいと思ったからです。』
少し、某アイドルグループのファンのようですが、本質は同じです。
自分が育てた作家さんがどんどん知られ、人気が出て価値を付けられるのは、これとない喜びです。
心から、たくさんのアーティストを世界に紹介したいと思っていました。
これを強く願っていたので、フランスのアートフェアーに同行できた際には飛び上がるほど嬉しかったです。
そして、日本人作家を世界に紹介できる喜びを感じることができました。
画廊によりますが、作家を抱えてるかどうか?
ただの販売だけかどうか?
これらを募集時に調べ、面接時の回答を考えると良いと思います。
できます。
どちらかというと、未経験者の方が売れる場合があります。
理由はお客さんと同じ目線で販売することができるからです。
絵の知識が高かったり、言葉巧みに接客していくと、お客さんとのズレが生じます。
未経験者で入った場合、扱っている作家さんの略歴や作風などを勉強し、後は上司の方の接客方法をみて販売するのが一般です。
最近では学芸員のことをキュレーターと呼ぶ画廊もあります。
意味は同じです。
学芸員は、博物館法という(美術館、天文台、科学館、動物園、水族館、植物園)での専門的職員のことを言います。
国家資格です。
大学で取得するケースがほとんどです。
試験を受けることもできますが、試験資格は大卒以上で合格率も高いです。
学芸員を求めている画廊は、販売はもちろんですが、特に展示会に力を入れている場合があります。
画廊の勤務時間や休日ですが、普通の会社とは少し違います。
募集では10時〜19時が多いです。
このため、通勤ラッシュには合いません。
画廊の休日は月曜日休みが多いように思います。
美術館の休館も月曜、火曜日がほとんどです。
私は美術館巡りが大好きでしたので、月曜休みが非常にショックでした。
画廊は女性の職場です。
管理職クラスに男性が少しいますが、ほとんど女性です。
お化粧の仕方、爪、髪の毛、服装は、その画廊の品にも関わるのでかなり気をつけます。
全てナチュラルが定番ですが、服装は制服がありません。
白、黒、紺、ベージュといった自己主張をしないものであれば特に問題はありません。
私のようにちょっと変わった服装ですと、変わったお客さんが付きました。
担当者とお客さんが似てくるとよく言われる業界です。
これは、私の本当にあった経験です。
銀座にも個展をするための画廊を持っていました。
そこは、東銀座の帝国ホテルのすぐ隣と立地が非常に良い場所でした。
画廊の前に1台の黒塗りの車が止まりました。
運転手さんがドアを開け、もう一人の男の方が前を歩き、後ろから普段着の小さいおじさんが出てきました。
しかし、私はこの方が誰だか知りません。
当時、顧客でもありませんでした。
この方が来店されて、質問を2、3した後、500万円の作品を2つ購入されました。
その滞在時間、約10分。
最後に名刺を頂き、正体が分かりました。
某大手教育出版の会長様でした。
私がこの時に学んだことは、人を見て接客してはダメと言うことでした。
この人は買ってくれそう、この人はお金がなさそう、ではないのです。
特に、画廊という場所にわざわざ来るお客さんは”それなり”の人も来店されます。
画廊の場所や作品にもよりますが、普段から言葉使いや応対には丁寧にしておきたいものです。
設けている場合もあります。
これは、求人募集や面接時の時にしっかり確認したいものの1つです。
ノルマがある場合、営業がきつくなります。
このきついの意味は、お客さんに対してです。
クレームの対象にもなりますし、自分自身の精神的なダメージにもなります。
営業には自信があって、ノルマがあった方が燃えるという方には良いかもしれません。
未経験の方で、これを選ぶのはおススメできません。
画廊の離職率の高い理由はノルマが原因とも言われています。
『私は絵が好きなので、画廊で働きたい』と思う方がいたら、私はストップをかけます。
または、画廊の求人をしっかり見直して欲しいと思います。
もし絵が本当に好きなのであれば、美術館やデザイン事務所の仕事をおススメします。
きっと、理想と現実はマッチします。
この仕事はどちらかというと、営業の要素が大半です。
画廊は作品を販売して経営が成り立ちます。
その作品が売れなければ、作家さんも従業員も生活できません。
バブルの時代が終わった時に、何軒の画廊が銀座から消えたことでしょうか。
今は時代も変わり、あの百貨店の画廊であっても若者に人気な作家を取り扱うようになりました。
その意味は、高価な芸術にお金をかける人が前よりも本当に減りました。
ファッションと似た感覚が今はあります。
営業として画廊を選ぶのは面白い経験が積めるかもしれません。
芸術を売ると言うのは、家、車、生命保険などと違って必需品ではありません。
それをどう売るか?
私も働いていた時は、ノルマはありませんでしたが毎日が必死でした。
正直、扱っている作家さんを勉強するよりも、営業力を付けることに重点をおきました。
その売り上げの結果として海外のアートフェアーへの出展が実現できます。
求人募集は”おいしい”ことを書いている場合がほとんどです。
”海外アートフェアーに同行できます!”
”主に個展の準備をしてもらいます!”
ではそれらはどうしてできるのか?
そこを考えて画廊の仕事を探してみると、本当に自分がしたい仕事も見つかるかもしれません。