2020年7月6日

日々の生活にはインターネットや家の近くの食品量販店などがとても便利ですが、デパートは今尚そんな身近にあるお店とは一線を画しています。

少し高級なものや特別なときのご進物などの食品はもちろん、洋服や化粧品、更には日用雑貨などなんでも揃うのがデパートです。

そこに漂う上品な雰囲気を好み、買い物をするならデパートが良いという方もいるのではないでしょうか。

食品量販店や大型ショッピングモールの販売員に比べ、デパートの従業員は立ち振舞が優雅で対応も丁寧であることが多いと言われています。

その姿は販売業の鏡と言うことができるでしょう。

今回はデパートの仕事内容や求人についてお話していきます。

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デパートの大まかな仕事内容

デパートの従業員は主にどのような仕事をしているのでしょうか?

ありとあらゆる物を販売しているデパートですから、働く部門やポジションによって仕事内容は大きく変わります。

いくつかの部門をご紹介していきましょう。

食品部門

デパートの地下にはいわゆる「デパ地下」と呼ばれる食品販売のフロアがあります。

デパ地下にはスイーツや和菓子、すぐに食べられるお惣菜からお弁当、食料品を取り扱うスーパーまでがテナントとして入っています。

食品部門の販売員の仕事は実に様々です。

その場で焼き上げているパン屋さんもあれば、工場から送られてきた商品をディスプレイして販売するお店もあります。

和洋菓子は基本的にはデパート内で作ることはしておらず、毎朝入荷される商品を店頭に並べ販売します。

「接客販売」は何よりもお客様に気持ち良くお買い物を楽しんでもらうための対応が重要になります。

絶えず笑顔で接し、お店の商品をお客様に売り込むのが主な仕事です。

対してお惣菜やお弁当などを販売するお店は専用のキッチンを持っており、その場で調理したものを販売しているお店が多いです。

調理を含む接客販売の場合、料理をしながら接客もするという器用さが求められる仕事でもあります。

料理を提供する飲食店も併設している場合があり、そこでの仕事は一般の飲食業と同じとなります。

デパートの食品スーパーで働く販売員もいます。

一般のスーパーよりも少し高級な商品を扱いますので、見たことのないようなお魚や珍しい限定品なども店頭に置かれています。

販売員の仕事はレジ、接客、商品管理や発注などになります。

デパ地下の求人を探す時は、こちらの記事を参考に!

美容部門

デパートのグランドフロア1階にあるのがお化粧品のフロアです。

薬局やショッピングモールでの商品とは少し違う「デパートコスメ」「デパコス」と呼ばれるお化粧品を取り扱っています。

ここで働く販売員は「美容部員」と呼ばれ、デパートの販売員ではなく化粧品ブランドショップと雇用関係にある場合が多いです。

訪れたお客様のお話を聞き出し、悩みに応じたお化粧品をおすすめしたり場合によってはタッチアップや化粧直しをしたりします。

試してもらうことで商品の購買意欲に繋がるため、一日に何度も異なるお客様にお化粧を施すこともあります。

商品知識を兼ね備えるのはもちろん、販売員自身ががブランドのイメージを表すためとても細かくお化粧の仕方や身だしなみが決められています。

洋服やブランドショップの販売員

デパート中には洋服や高級ブランドショップのお店もあります。

このテナントの販売員もブランドショップからの直接雇用となるでしょう。

主な仕事は接客販売、商品の管理や発注、商品のディスプレイなどになります。

販売員以外の仕事

このようにデパートの仕事は実はデパートからの直接雇用ではなく、各ショップの社員やアルバイトである場合がほとんどです。

もちろんデパートの社員であっても接客販売を主にする人もいますが、それ以外の仕事を行いながら全く店頭に立たない縁の下の力持ちに徹する人も存在します。

デパートに所属する社員は、一体どのような仕事をしているのでしょうか。

ご紹介しましょう。

バイヤー

一般の販売員があまり関わることのない職種ですが、デパートには必ずバイヤーがいます。

どの商品をどれだけ仕入れて店頭に置くかを決めたり、どれだけ売上を見込めるかの予想を立てたり、新しい商品の発掘をしたりしています。

営業

デパートは、独自のシステムやカードの利用状況で大量に購入してくれるお客様を把握しています。

そのお得意様に向けて特別な商品をご紹介したり、実際にご自宅に伺って商品を売り込んだりする営業担当がいます。

人事

デパートには接客や販売における厳しいルールがあります。

他の会社やショップの社員・派遣・パート・アルバイトなどに百貨店の教育を施す人事担当者がいます。

入店前に必ず参加しなければならない講習会や定期的に行われる勉強会などで講師を務める方も多くいます。

その他、販売促進、イベント担当、受付など沢山の社員たちの力でデパートの営業が成り立っています。

デパートでよくある募集内容とは?

デパートの求人で一番よくある募集は何と言っても販売員です。

デパートは厳しそうというイメージがありますが、身だしなみなどの細かい規制を守ってさえいれば、とても働きやすい職場です。

販売業としてはお給料も悪くありませんので、接客の経験がある方にはおすすめです。

加えて年齢層も若すぎないので、主婦の方にも人気のある業種です。

給与相場

販売員としてデパートに勤務する方法はいくつかあります。

 ・デパートの直接雇用

 ・出店している会社・ショップとの直接雇用

 ・派遣会社に登録し派遣社員として勤務

デパートに直接雇用される正社員や、出店している会社・ショップの正社員の給与は月に17万円~20万円の間が相場と言えます。

また、派遣社員の給与は時給で計算され、おおよそ1,200円〜1,400円の間となるでしょう。

一日8時間勤務の21日または22日出勤の募集が多く、月給は約20万円です。

月給は派遣社員の方が高くなることもありますが、賞与があるので年収としては正社員の方が高くなるでしょう。

勤務時間や休日、残業

デパートの雇用条件は厳しく定められているため、度を超えた残業や無理な休日出勤などはほとんどありません。

勤務時間は朝の8時や9時からの約8時間、休日は月に8日〜9日です。

営業終了時間がきっちりと定められていますが、お客様が退店されるまでは片付けができません。

閉店作業開始が遅くなり、少しの残業が発生するのはよくあることです。

福利厚生

福利厚生もしっかりと整備されています。

派遣社員としてデパートに勤務する場合は、2ヶ月以上の契約や労働時間などの条件を満たせば派遣会社で社会保険に入ることができます。

求められる人物像

販売業で一番大切なのは人あたりの良さです。

接客に人あたりの良さは欠かせませんし、多くの従業員と一緒に働くことになるので人間関係の構築はとても重要です。

人見知りをせずお客様に話しかけることのできる人、周りと協力しながら仕事ができる人が求められます。

必要なスキルや資格、経験

デパートの販売員として働くのに特別な資格は必要ありません。

接客販売の経験があれば重宝されますし、職場にもすぐに馴染むことができるでしょう。

ご進物の多い売り場の場合は熨斗についてや包装についての様々な知識が必要となる場合もありますが、入社以前に求められるものではありません。

現場で経験を積みながら覚えていけば良いと言う会社がほとんどですので、心配は要りません。

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デパートに向いているのはこんな人

デパートでの仕事はそれほど敷居は高くありません。

求人数も多く特別な技術や経験を必要とする仕事ではありませんが、向き不向きははっきりしています。

向いている人であればストレスなく働くことができますが、向いていない人にとっては堅苦しく感じてしまうこともあるでしょう。

まず、向いている人の特徴から見ていきましょう。

明るく話し上手・聞き上手な人

人見知りをしない明るい人はデパートの仕事を楽しむことができるでしょう。

毎日違うお客様がご来店し、その来店動機や目的の商品も全て異なりますので、お客様と会話をしながら目的を聞き出しおすすめする力が必要です。

特にお客様が求めているものを理解し、納得いただけるものを提案することができるようになると、やりがいを感じることができるでしょう。

向上心のある人

デパートの日々の仕事は、ご来店されるお客様は異なっても基本的に仕事内容は同じです。

お伺いをし、梱包・お会計をして商品をお渡しするという流れが一日に何度も繰り返されます。

そのため、販売員の中には「つまらない」と感じてしまう人もいます。

そのような気持ちで店頭に立つのはとても失礼です。

同じ流れの仕事でも、自分で改善点を見つけて更にスムーズに接客販売ができるようにと考えられる人が向いています。

相手の立場に立てる人

デパートの仕事で大切なことの一つに、お客様の立場に立つことが上げられます。

インターネットで何でも注文できる時代に、実際店舗に足を運んでくれるお客様はとてもありがたく貴重な存在です。

お客様の中には何分も店頭で迷ったり、一度購入されたものを交換したいと言ったりする方も中には見えますが、そんな時にも笑顔で対応できる人が向いています。

規律・規則に従える人

デパートの従業員たちは、就業中は個性的な髪型やネイル、またはアクセサリーが許されていません。

清潔感があり丁寧で気品のある接客ができるように身だしなみや言葉遣い、振る舞いは厳しく指導されています。

男性であれば髭は許されませんし、アイロンのかかっていないシャツなどもNGです。

細やかな規制や規律に従うことのできる人が求められています。

デパートに向いていないのはこんな人

続いてデパートでの仕事に向いていない人の特徴をご紹介しましょう。

感情が顔に出る人

普段は愛想が良く接客できる人でも、不測の事態の時に感情が顔に出てしまう人はデパートの仕事に向いていません。

私が一緒に働いていた人を例にとってみましょう。

普段は愛想も良く商品の売り込みも上手な人でしたが、ある日閉店間際にご来店されたお客様に対して眉間に皺を寄せる表情をしてしまいました。

販売員としては絶対にしてはいけない表情です。

その対応がクレームとなり、その方は働いていたデパートに出入り禁止とされてしまったのです。

デパートは接客に重きを置く仕事ですから、お客様から名指しでクレームを受けてしまうと、このように出入り禁止となることもあります。

必要以上の売り込みをする人

お客様への声がけや、商品のおすすめはとても大切な仕事です。

しかし、必要以上に商品を紹介したりお客様の表情を読み取れない人はデパートの販売員には向いていません。

もちろん、そのような強い営業を求められる職種もありますが、あくまで「デパートの販売員」としては不適格なのです。

お客様のお買い物の手助けをするのが販売員の仕事であり、ノルマ達成のためや売上の確保を一番に考えてしまう人は他業種を選ぶことをおすすめします。

おすすめのデパートの選び方のコツとは?

大きな都市に行くといくつも有名デパートがあります。

実はデパートによって規則が厳しかったり、売り場の雰囲気が良くないといった声を聞いたりすることがあります。

働きやすいデパートを選ぶにはどこに注目すれば良いのでしょうか。

長年働いている人の意見を聞く

長年デパート勤務をしている人には、今まで様々なデパートで働いてきた人が多いのが特徴です。

例えば和菓子の販売員であっても転勤があり、他の近隣デパートでの勤務経験があったりします。

そんな方のお話はよく聞き、大いに参考にしましょう。

場所や客層を参考にする

都市の中心にあるデパート、主要な駅と直結しているデパート、少し外れた場所にあるデパートではお店の雰囲気が全く違います。

客層も一見さんの多い駅周辺と地域に密着しているお店では大きく違っており、接客の方法も異なります。

駅周辺で多くのお客様を迎える方が向いているのか、地域密着型で常連さんのお客様を迎える方が向いているのかをよく考えて選びましょう。

人の入れ替わりが激しいところは避ける

これはどの業種にも言えることですが、長い間求人を出し続けているお店や販売員の入れ替わりが激しいお店は避けましょう。

一つのお店に多くても3人〜4人の従業員しかいないので、人間関係は働きやすさに直結します。

人が定着しないお店は必ず何か原因があります。

まとめ

今回はデパートの仕事についてご紹介しました。

デパートの仕事は販売員の中では待遇も良く安心して働ける職場です。

また、デパートで働いていたという実績と信頼は他の業種でも大きく評価されます。

これから先、接客業を続けていく上で大きなアドバンテージとなりますので、ぜひデパートでの勤務を視野に入れてみましょう!

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