2020年7月6日

お花は、あなたの日常に彩りをもたらしてくれます。

また、お花はその場に特別な雰囲気を演出するものでもあります。

そのため、人生の節目やイベントにおいてお花の持つ意味は大きいです。

例えば、毎年母の日に、人はカーネーションに感謝の意を込め花を贈ります。

また、結婚式やお葬式などでも、お花は人生の節目を特別なものにします。

そんな綺麗なお花に囲まれて、人々の想いを花に込める仕事である花屋さんは素敵ですよね。

最近はフラワーコーディネーターという資格を取得する若い女性も多く、花屋さんに就職・転職したいと思う方も多いでしょう。

花屋さんで働くには、資格や学歴は必要なのでしょうか。

また、花屋の求人内容はどういうものが多いのでしょうか。

今回は、花屋の求人でよくある募集内容や、正社員・バイトの違い、気になる疑問について解説します。

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花屋のおおまかな仕事内容

おおまかな仕事内容

花屋の仕事は大まかに以下の通りです。

経験や資格、店の規模により任せられる仕事内容に差があります。

仕入れ

花屋は鮮度が命です。

そのため基本的に営業日は毎日早朝に市場に仕入れにいきます。

店の規模によっては、週に数回の仕入れという場合もあるようです。

鮮度が良く、売れ筋に必要な花、また注文を受けたアレンジメントに必要な花を不足なく仕入れるためには、目利き能力と経験が必要です。

そのため、この業務はオーナーや店長などが行う花屋が多いです。

開店準備

仕入れた花を、鮮度良く保つための作業を中心に行います。

具体的には、湯あげ、水揚げといわれる作業です。

また店内の湿度、水の温度管理も重要な作業です。

接客

来店されたお客様のニーズをヒアリングし、季節のお花や色味の提案をします。

母の日前などの繁忙期には、短期アルバイトを雇い対応する花屋も増えます。

製作

注文を受けたアレンジメントや、花束を製作します。

「お任せでお願いします」「可愛い雰囲気で」のようなオーダーも多く、花屋のセンスの見せどころでもあります。

繁忙期には深夜まで製作作業に追われることもあります。

ブライダルと提携する花屋であれば、式場で装花製作を行います。

また、店舗の外観装花を請け負う場合は、同じように実際の現場で飾り付けを行います。

店舗業務ほか

清掃の他、店内ディスプレイやPOPの飾り付けを行います。

また花は生物のため値段管理も重要で、値段の付け替えも行います。

配送サービスを展開する花屋であれば、配送業務を任せられることもあります。

また、最近はネットショップを持つ花屋も増加しており、ネットショップ上で注文された予約の管理、発送業務が発生することもあります。

他にも店長クラスであれば、売上管理や人材の育成なども重要な仕事です。

花屋はどういう役割を求められる?

花屋に来るお客様は、具体的なお花の名前などは詳しく知らない状態で来店されます。

漠然としたイメージから、贈る目的、贈るシチュエーション、相手のイメージなどを聞き、ぴったりの花束を作る役割が求められます。

誰かの記憶に残り人を笑顔にさせる、そんな花を届けるために、花屋は仕入れや鮮度管理などを行うのです。

花屋の求人でよくある募集内容とは?

花屋の雇用形態は正社員の他、パートやアルバイトなども多いです。

働く人も学生から主婦まで幅広い層が活躍しています。

また、花屋はその需要から、とても季節の繁閑の差が多い仕事です。

例えばクリスマス、卒業式シーズン、母の日などは目の回るような忙しさです。

そのため、期間限定のパートやアルバイトを雇用し対応するお店が多いです。

花屋の募集は求人誌や求人サイトで募集がかけられる他、フラワーアレンジメント専門学校などに直接求人がいく場合もあります。

また花屋の多くは個人経営の店が多く、人材募集が店頭に貼られるケースも多いです。

給与相場

正社員求人の場合、花屋の年収は350万円~400万円前後が多いです。

花屋の仕事は朝から晩までということもあり、肉体的にもハードな仕事であることを考えると、給料相場は他と比較し高いとは言えません。

なお、アルバイトやパートなどの場合は、時給850円~900円前後が多いです。

勤務時間や休日、残業

正社員の場合、1日8時間程度のシフト制で勤務という求人が多く見られました。

土日も営業している花屋も多く、基本的には休みもシフト制です。

残業については、繁忙期ともなれば予約数をこなすために深夜まで作業が続くこともあります。

アルバイトの場合は柔軟に働ける傾向にありますが、土日は休みたいスタッフが多いため、出勤できる場合は採用されやすくなるでしょう。

期間限定アルバイトの場合、期間中すべて出勤可能であれば重宝されるでしょう。

福利厚生

社会保険や住宅手当などは、求人先の花屋の規模により差があります。

全国展開するような花屋など、傾向として大手花屋の方が福利厚生が充実している印象です。

勤務場所

花屋と一言で言っても、働く規模により勤務先は花屋の店舗でない場合もあります。

個人経営の花屋であれば、店舗で働くことが大半です。

一方、大手であれば分業化がすすめられています。

本社であれば、営業や事務を中心に担います。

事務は各店舗の売り上げや、ネット注文の管理を行います。

営業は大口のブライダルや店舗装飾を中心に、既往客フォローや新規顧客開拓を行います。

このような大型花屋の場合、店舗は主要な都市や繁華街を中心に展開され、一般のお客様の対応を行います。

店舗によっては結婚式場に装花室という形で営業をしているところもあります。

この場合は、その式場で結婚式をあげる新郎新婦を相手に接客します。

また最近はネットで予約を多く受ける花屋も多く、配送センターを構え配送業務を一元化しているところもあります。

求められる人物像

花を愛する人

花の特性をよく理解し、花の持つ魅力を広めたいという意欲がある人が採用されます。

肉体的にもハードな仕事のため、単に「綺麗」という憧れだけでは続かない仕事なのです。

ハードな肉体労働にも自信がある人

花屋はそのイメージとは真逆に、肉体的にとてもハードな仕事です。

水の入った重いバケツを持ち上げることは勿論、中腰で作業することも多いです。

また、朝から晩まで働くこともあり、健康や体力に自信がなければ続けることは難しいでしょう。

コミュニケーション能力がある人

花屋の仕事は基本的に、製作の前にニーズのヒアリングを行う接客があります。

お客様は、日常を彩る花から特別なシーンを彩る花まで様々なニーズを持ち来店されます。

お花を選ぶ時間も楽しいものにしつつ、的確な接客ができる人が重宝されます。

季節感があり、想像力豊かな人

日本には四季があり、お花はそれを表現するのに役立ちます。

日頃から季節感を大切にし、季節の移ろいを楽しめる人は花屋の仕事を楽しめるでしょう。

また、花束やアレンジメントはお客様の漠然としたイメージのオーダーに基づき製作します。

花屋が花の特徴、値段などを総合的に判断しながら製作しなくてはいけません。

お客様が相手に渡すシーンを想像しながら作ることが求められます。

必要なスキルや資格、経験

花屋に特別な資格や学歴は特にありません。

ただ宅配を任されることもあるため、アルバイトであっても自動車運転免許はあるほうが良いでしょう。

またフラワーデザイナーの資格や国家資格のフラワー装飾技能士資格を取得することで、自分の技術力を客観的にPRできます。

花屋業界は、未経験のアルバイトからスタートし経験を積み、正社員になるケースが多いです。

アルバイトは採用されやすく、チャレンジしやすいです。

まずはアルバイトとしてでも現場に飛び込み経験を積むことがキャリアアップの近道です。

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花屋のおすすめ求人のポイント

大手花屋の求人

大手花屋であればマニュアルや研修体制がしっかりしているため、未経験でもスタートしやすいです。

また、昇給規定なども整備されているため、昇給昇格の基準が明確でやる気に繋がります。

福利厚生がしっかりした求人

花屋の給与は前述したように、高いとは言えません。

一見同じ給与水準でも、福利厚生がしっかりしていれば実質的な給与水準は上です。

花屋の求人の雇用形態による違い

花屋の求人は大きく正社員とパート・アルバイトに分けられます。

正社員の良いところは、安定した雇用が魅力です。

一方で花屋の仕事は時間的にも長時間労働になりやすく、正社員として責任がある立場を任された場合、仕入れなど早朝出勤などもあるでしょう。

パート・アルバイトの魅力は、柔軟に働けることです。

また、花屋の正社員求人は少ないですが、パート・アルバイトの求人は比較的多いです。

未経験から花屋の業務を経験したい場合は、まずパート・アルバイトで経験を積む手もあります。

一方、雇用は不安定で店の売上が落ち込んだり店舗が統合された場合は、辞めなくてはいけないリスクもあります。

花屋の仕事を本業として続けたいのであれば、まずは経験を積みましょう。

その後に、正社員になれるよう他の花屋への転職を視野に働くのも良いでしょう。

自分にあった花屋の求人の選び方や注意点

花屋を選ぶ時は自分が何を大切にしたいか、今後どうなりたいかを自分の中で考えた上で選びましょう。

【選び方①】雇用形態から探す

正社員とパート・アルバイトがあります。

安定した雇用を望み、本業としてキャリアアップをしたい場合は、正社員求人を選びたいですね。

家庭や育児、学業と両立を目指す場合は、パート・アルバイト求人がおすすめです。

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【選び方②】給与や雇用条件から考える

福利厚生の有無を見ましょう。

例えば、花屋によっては交通費支給なしというところもあります。

勤務する店舗が遠い場合、負担になります。

また、同じアルバイトでも花屋により時給が100円程度違うこともあります。

幾つか求人を見比べてみましょう。

【選び方③】エリアから考える

花屋もその店舗を構えるエリアで特色が変わります。

例えば、商店街の中やスーパーなどに入っている花屋の場合、お客様は家に飾るお花を毎日買いにくることが多いでしょう。

この場合、常連のお客様は花屋の店員と花に関する会話以外も楽しみたいと思う人もいるかもしれません。

結婚式場に入る店舗の場合、そのお客様は新郎新婦で、自分が手掛けるアレンジメントは式場や花嫁を美しくみせるものです。

一生に一回のことであり失敗は許されない他、より高度なアレンジメント技術が求められます。

店舗により、求められる人柄も少しずつ異なります。

注意点

残業時間不払いの花屋が見受けられます。

残業時間60時間、休日3日で残業代がないなどという悩みを持つ花屋店員もいるようです。

体を壊してからでは遅いです。

また、自分で売れ残りの花をいくらか購入しなくてはいけない自腹営業を課すところもあります。

求人情報だけでは、これらの情報をつかむことは難しいでしょう。

しかし、求人を頻繁に出す花屋は人が長く続かない何か根本の問題があるのかもしれません。

花屋の求人についてよくある疑問

花屋のキツい面は?

給与が低い割に拘束時間が長く、肉体的にもハードな仕事です。

水を多く使うため、手荒れも職業病です。

花の鮮度管理は難しく、花を廃棄するシーンもあります。

花が好きなだけに、花を沢山捨てるのは時に心苦しくなります。

志望動機はどういうことを話したら良いのか

採用側が一番危惧するのは、単に憧れから志望して、実際の仕事のキツさからすぐ辞めてしまうのではということです。

ですから、志望動機はその厳しい現場への覚悟を読みとれるようなものにすると良いでしょう。

例えば短期でも花屋でアルバイトをするなど、現場での経験をPRするのも良いですね。

また、資格は不問の場合が多いですが、資格取得や専門学校通学を志望動機に入れることで熱意や覚悟をPRできるでしょう。

これからどんな花屋が伸びる?

景気により花屋は業績が左右されやすいです。

というのも、花は必需品ではないからです。

例えば新店オープンの装飾も、好景気の時は花で豪華にする企業も不景気の時は他の装飾を施し経費削減します。

そのため、何か強みを持っていない花屋は淘汰される可能性があります。

最近はネットショップ部門に力を入れる花屋が多いです。

花屋にわざわざ足を運ばない層や遠方客も顧客化できるメリットがあります。

店舗営業をやめ、ネットショップ専売にして売上を伸ばす花屋もあります。

また、異業種に展開する花屋大手もあります。

カフェやレストラン事業を花をテーマに展開することで、売上を伸ばそうとする花屋もあります。

花屋で働くのに何か資格はいるの?

私は資格を持っていませんでした。

なので、大きな花束や花かごの注文があったときは、フラワーアレンジメントの資格を持っていたり勉強している人が作っていました。

ただ、お店で長く働いていると、小さな花束などは資格がなくても作れるようになります。

花屋で働いていて花粉症は大丈夫?

私は花の花粉症は特に持っていなかったので大丈夫でした。

スギなどの強力な花粉を持っている花はあまりないかもしれません。

しかし、菊などで鼻が少しムズムズする時期があったので、花屋で働いていて花粉症は必ずしも大丈夫とは言い切れません。

花言葉は覚えないといけないの?

花言葉は絶対に覚えないといけないということはないと思います。

実際に私も覚えていませんでしたし、覚えていなくて怒られたことも失敗したこともありません。

しかし、覚えていて損はないと思います。

お客さんとのコミュニケーションがよく取れたり接客もスムーズにいくかもしれません。

興味があるなら花言葉について勉強してみるのも良いかもしれません。

まとめ

いかがでしょうか。

花屋の仕事は、その優雅さと裏腹に肉体的にもハードな仕事です。

また給与や福利厚生が業界全体として、他より劣る部分もあります。

求人を見るときは、自分が実際に長く勤務できるかをよく検討してくださいね。

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