今回は「医療機器メーカー」に関する転職の注意点などについて、詳しく解説をしていきます。

医療業界は、昔から安定した業界として人気があるうえに、給与水準が高く、未経験者でもチャレンジができる業界としても定評があります。

大切な転職活動を成功させるために、どの様な点に注意すべきかを解説したいと思います。

自分には「どんな仕事」が向いているか、診断するにはこちら →
(正社員希望の人限定)

まずは「医療機器メーカー」の仕事例をチェック

医療機器メーカーの転職で注意したほうが良い3個のこと

メーカーであるか?販売代理店であるか?の見極め

医療という業界は、税金や社会保険料などの公的資金が多く注入されている業界であるために、医療機関や医療従事者と関連業者とのお金のやり取りについて、非常にシビアなチェックを国や地方自治体から受けることになります。

そのため、医療機器や薬などの製造と販売に関しても、法律や業界の自主規制などによって厳しく規制がされていて、一般商材の商流よりも複雑な販売ルートを形成していることが特徴です。

このような背景があるため、医療機器についても、医療機器の開発および製造を行っているメーカーが直接、医療機関に販売を行っているケースは珍しく、一般的には「販売代理店」と呼ばれる医療機器販売に特化した代理店を介して、自社製品を販売することとなります。

転職する際に注意が必要なことが、エントリーしている企業が、メーカーなのか、それとも販売代理店であるか、正確に理解しているかということになります。

どちらが企業として優れているということはなく、あくまでも役割や市場におけるポジションなどの違いがあるので、注意が必要ということになるのですが、よくある失敗談として、大手メーカーだと思って入社をしたのだが、実際には大手メーカーの冠を頂いている子会社の販売代理店だったというケースです。

このケースで問題となるのが、将来的なキャリアパスなどに大きな違いがあるということになります。

販売代理店は、あくまでも一地域に根差した販売会社になるので、基本的な職種は「営業」ということになります。

医療機器営業を生涯通じて従事したいという人であれば、全く問題なく、理想的な就職になるのですが、例えば、メーカーに所属をして、新しい医療機器の企画などに携わることや、海外への販路拡大であったり、国内市場におけるマーケティング業務などに従事したいという、将来的なキャリアパスに対する希望があった場合には、明らかなミスマッチが発生しており、結果的に失敗となってしまいます。

メーカーと代理店には、同じ企業名を持つものも多くありますので、企業名だけでなく、ホームページなどから沿革や企業概要などをしっかりと事前確認をし、企業説明会などがあれば、将来的なキャリアパスにどのようなものが用意されているのかを確認するようにしましょう。

企業背景をしっかりと把握しておく

医療機器メーカーによくあるのが、その企業体系について、ざっくりと「外資系」などと説明をしていて、実態がよく分からないケースです。

外資系と聞くと、アメリカやドイツなどに本社を構える企業の日本法人と、勝手にイメージしがちですが、外資系と言っても、背景はさまざまであることをよく理解しておきましょう。

例えば、本社の所在についても昨今では韓国であったり、中国であったりと医療機器先進国であるアメリカやドイツに限りません。

また、募集している企業も、本国直轄の日本法人という場合以外に、単なるフランチャイズで、本社とは何ら資本関係がない場合など、実態はさまざまになります。

さらに、外資系企業として大手有名企業のグループ会社の場合でも、実際で言えば、グループに所属しているだけで、業務自体には何の相互関係もない場合も多くあります。

日系企業にも同様のケースはあるので、企業名や募集要項、イメージだけで判断をせずに、ホームページや企業説明会、口コミサイトなどから、あらゆる情報を入手して、実態を把握することが非常に重要となります。

医療業界に精通している人でも、これらの見極めは難しい作業になるので、医療に関して知識のない人が、取扱製品や採用担当者からの説明を聞いただけでは判断できないと思う方が賢明です。

結果的に、思っていたものと違うといった誤りがないように、しっかりと情報収集に努めましょう。

事業領域や取扱製品に関する正確な判断が難しい

医療という領域は、非常に専門度が高く、医療機器という分野については、いずれもニッチな世界となるので、求人票や企業ホームページで記載されている情報に記載されている、表向きのポジティブな内容しか理解することができません。

仮に、医療業界で長く就業してきた経験者であっても、取り扱う製品が異なり、担当する領域(診療科)が違えば、全く分からないほど、専門性が高い分野になります。

そのために、入社してからでなければ、現実的な企業に関する情報を理解することができないというのが、最大の注意点と言えます。

その企業が、市場においてどのようなポジションに位置して、製品がどのような評価を得ているのかというのは、入ってみなければ分からないというのが実際です。

このリスクを回避するためには、なるべく多くの客観情報を口コミサイトや先輩社員から入手するということが重要になります。

基本的に、口コミサイトの情報は、その企業を辞めて転職をしようと考えている人からのネガティブな情報が多く、また、社内に現職で働いている先輩社員の場合には、さまざまなリスクを考えたり、辞めようと思っていない人が多いので、過剰にポジティブな情報を発信するケースが多くみられます。

そこで、両方の情報を上手にすり合わせて、中間地点となる評価を分析し、導き出していくことが重要となるので、ネガティブ・ポジティブ両方の情報をまんべんなく入手するということがポイントになります。

転職を成功させるためには何をすれば良い?

業界構造をよく理解する

前述の通りに、医療業界は非常に特殊な業界構造を持っています。

そのために、一般的な流通経路や商業上の通例などとは異なるルールなどが存在しており、それに応じた企業構成や役割などが存在しています。

漠然と医療業界で働いて、良い給料をもらいたい!

と考えていても、どのような企業で、どのような職種について、どういう仕事をしたいのかが理解できていなければ、結局転職をしても、思っていたものと異なっていた。

思ったよりも給料が少なかった。

想像よりもハードワークだった。

といった入社後のギャップに対して後悔することになってしまいます。

先ずは、医療業界について、ビジネスという観点で理解するように努めましょう。

自分自身がやりたいことを明確にする

前述の通りになりますが、転職するにあたって、自分自身が実現したいことを具体的にすることが重要となります。

なぜ医療業界なのか?

なぜ医療機器メーカーなのか?

そこでどのような仕事をしたいのか?

将来はどのような道を歩みたいのか?

現時点での不満を解消することだけに焦点を当てずに、一段高い視点から、自分自身が現時点で実現したいことを整理して、将来的にどうなりたいのか、キャリアパスとしての一貫性があるかを考えてみることが重要になります

自分には「どんな仕事」が向いているか、診断するにはこちら →
(正社員希望の人限定)

転職するに当たっての必要な心構え

医療という特殊な世界に関わることを理解しておく

医療業界は、一般商材を取り扱うビジネスとは異なる、特殊な業界となります。

とりわけ、医者という特別な存在に対する関係性については、一般ビジネスにおけるユーザー・クライアントと業者という単純な主客関係とも異なる、特別な関係になります。

そのなかでは、一般的には理解できないような理不尽な対応などが求めれることや、社内での業務、役割および評価などについても、普通では理解しがたいような内容があるということを入社する前に理解をしておきましょう。

郷に入れば郷に従え、それぞれの世界には、それぞれの世界における常識がある。

このことを理解し、納得できるかが重要です。

勤務時間が不規則で、休日出勤が多い

医療機関は24時間365日患者さんの命を守るために稼働し続けています。

そこでの医療行為に使用される機器を販売することが医療機器メーカーの仕事になるので、当然ですが、働く従業員にも同じ条件が求められます。

緊急対応が必要となれば、夜中だろうが、正月だろうが関係なく対応をしなければなりません。

また、医療業界特有になりますが、毎週末に全国各地で開催されている各種学会にて、ドクターへの対応をなどを行うことは、各メーカー共通の商習慣として未だに残っています。

そのために、勤務時間に関しては定時という概念が薄く、また、土日出勤が非常に多いことを理解しておく必要があります。

結果的に、給料水準が高くなるというメリットがあることも重要です。

医療機器メーカーの転職で年収を上げるためにやるべきこととは?

語学スキルを身につける

医療機器メーカーで年収を上げるために重要なポイントにあげられるのが「語学力」になります。

とりわけ重要となるのが「英語」と「中国語」です。

医療の世界における共通語は「英語」です。

何となくドイツ語が共通語として使われているようなイメージがあるかもしれませんが、現在では、世界の医療をリードしているのがアメリカとなるために、医療業界で使用される用語の多くが英語になっています。

そのため、実際の業務で日々必要にはならない国内営業などでも、英語のスキルが身につけられていると、資格手当などによって年収ベースがアップしたり、将来的なキャリアパスとして、より高い職務に、早期に就くことが可能となるなど、何かと有利に働きます。

また、医療機器メーカーの多くが、ビジネス展開をグローバルに行っており、且つアメリカに本社を置く外資系企業が少なくありません。

そのため、社内共通語が英語であったり、将来的には海外勤務の可能性があるために、英語力を求められるケースがあります。

そして、国内企業の場合には、中国を中心としたアジア圏への事業展開を行っている企業が多く、中国語のスキルが求められるケースなどもあります。

MBAなど付加価値を身につけておく

医療機器メーカーでの職種は、非常に幅広いものが存在していますが、一般的に営業職などの現場職に比べて、より広範囲での活動や責任を求められる企画やマーケティング職のほうが、給与水準は高めに設定がされています。

このような、非営業職への就業を希望する場合には、MBAなど事業戦略立案やマーケティングに直結する資格を保有していることが重要になります。

より高い報酬を得られるために、先ずは自己投資と、スキルアップに対する努力が必要となります。

医療機器メーカーで人気な職種や業界とその理由

医療機器メーカーでの転職においてどのような職種が人気となっているのかを解説します。

営業職

医療機器メーカーで働くうえでの登竜門とも言うべき職種が営業職になります。

多くの場合が、短期間でも現場を知る意味で、何らかの形で営業職を経験したのちに、さまざまな職種に移っていきます。

医療機器メーカーの仕事における基礎を学ぶことができる基幹業務です。

人気な理由

営業職が人気となる最大の理由は、「経験不問・スキル不要」という誰でもがチャレンジできるという点です。

医療業界未経験者や営業未経験の人材でも幅広く採用されるのが営業職です。

入社後に概ね3ヵ月程度の導入研修が設定されていて、医療に関する基礎知識や、自社製品に対する知識と営業テクニックなどを徹底的に教わるのが一般的です。

ここで身につけたスキルに関しては、営業職という点では幅広く活用できる汎用性の高いスキルとなるので、トレーニングを受けるだけでも十分な価値のある内容となっています。

医療機器営業の仕事が向いている人の特徴は、こちらの記事を参考に!

マーケティング職

市場分析やニーズ探索、新製品に対する販売戦略の立案など、現場での営業活動を支援する部門となります。

どちらかというと、営業を経験した人材が、その次のステップとして進むケースが多く、自社内でステップアップするケースのほかに、転職の形をとって、別企業へステップアップするケースも珍しくありません。

人気な理由

営業と違って、日々のノルマに追われることなく、営業成績に左右されない中長期での仕事を楽しむことができる点が、マーケティングへのキャリアチェンジを望む一番の理由となります。

そのほか、営業職の上級職という観点からも、給与水準は高めに設定されてい点や、より幅の広い、大きな事業を手掛けることができるスケールメリットなどが魅力になっています。

自分にあった医療機器メーカーの求人の選び方や注意点

医療機器メーカーでの転職に際して、求人情報に関する選び方や注意点などのポイントを解説します。

【選び方①】雇用形態から探す

医療機器メーカーでの雇用形態は、概ね「正社員」となります。

なかには期限付きとなる「契約社員」での雇用形態もありますが、基本的に医療機器の業界については、未経験からのスタートで一人前となるまでには3年程度が必要となるとされていて、3年を過ぎたあたりから昇格などが設定されている企業が多いため、正社員での採用求人がオススメとなります。

【選び方②】職種から探す

先ずは「営業職」での求人へのエントリーがオススメとなります。

業界経験者で高い専門性や実績を持っている人材であればマーケティングなどの専門職へのエントリーも可能となりますが、そのような場合を除けば、基本的な基幹業務となる営業がオススメです。

【選び方③】会社の業態から考える

「メーカー」と「販売代理店」があるので、メーカーを選択するようにしましょう。

【選び方④】給与や雇用条件から考える

給与や雇用条件に関しての注意点ですが、年俸制の場合には、月額での支給額がいくらの設定になっているのか?

また、その中には残業代が含まれているのか?という内容を確認するようにしましょう。

医療機器メーカーでの仕事に関しては、多くの企業が「みなし残業制」を採用しています。

この場合、提示されている金額には残業代が既に含まれており、提示金額以上の報酬は期待できないと判断するようにしましょう。

また、外資系に多いものに「成果報酬制(=インセンティブ制度)」があります。

これは文字通り、営業成績に応じてボーナスが支給されることになるので、ボーナスがどのような条件で支給されるのかを確認するようにしましょう。

【選び方⑤】エリアから考える

医療機器メーカーの多くはグローバル企業となります。

よって日本国内の全国勤務はもとより、海外転勤まで視野に入れておく必要があります。

少なくとも、国内転勤は必須となる企業が多いので、地元重視という場合には、よく検討する必要があります。

まとめ

医療機器メーカーへの転職について解説をしてきました。

医療機器メーカーは、給与水準が高いことや、安定した事業領域となるために、常に人気がある業界になります。

また、仕事内容についても専門性や社会貢献度の高い仕事になるため、非常にやりがいがあって、達成感や充実度の高い業務になります。

転職に際しても、営業職であれば経験やスキルなどが必要なく、誰にでもチャレンジできるというメリットもあるので、是非一度検討してみては如何でしょうか。

自分には「どんな仕事」が向いているか、診断するにはこちら →
(正社員希望の人限定)




医療機器メーカー求人についてもっと深堀りした情報を見る

医療機器メーカーの仕事はどんな人に向いているの?仕事内容や向き不向き、やりがいについて解説します

医療機器メーカーの仕事は、なんとなく「医療」と付くので理系のお仕事、人のために役に立ちそうなど、大まかにはイメージがつくと思います。今回はそんな医療機器メーカーについて、様々な面から解説します。また、やりがいについてや医療機器メーカーに向いてる人についてもお話しさせていただければと思いますので、自分に合う職種を見極める為にぜひご一読いただき、この記事があなたのお役に立てれば幸いです。医療機器メーカーの仕事の種類と大まかな仕事内容医療機器メーカーでは文系の人も理系の人も、様々な人がそれぞれ専門性をもってチームとして一緒に働いています。一言で医療機器といっても幅広く、扱う製品によっても異なりますが

医療機器メーカーとはどんな会社?仕事内容や役割、なり方など詳しく解説します!

就職や転職をする際の仕事選びのなかで、比較的よく目にするジャンルとして「医療」の領域でのお仕事があるかと思います。日常生活に深く関わる医療の分野だけに、何となく親近感がある一方で、実際にどのようなお仕事があるのかよく分からない業界でもあるのが、この医療という分野になります。いくつかある医療業界でのお仕事の中で、今回は「医療機器メーカー」とはどのような仕事なのか解説をします。「医療機器」と言っても、一体どのようなものを取り扱うものなのか、なかなか分かりにくいと思いますので基本的な部分から、メーカーでの仕事の特徴などを詳しく解説していきます。医療機器メーカーとはどんな仕事?先ず「医療機器」について

医療機器メーカーの仕事内容。激務なの?ブラックなの?役割に分けて業務内容を確認してみよう!

知っていますか?日本の医療機器業界はアメリカに次ぐ世界2位の市場と言われています。国内市場をみても右肩上がりで、近年では3兆円近い数字となっています。そうです。一言で言うと景気が良いです!医療機器業界だけに限りません。健康産業と言われる、サプリメントの販売や健康食品を扱っている業界も右肩上がりです。ここまで書くとお分かりだと思います。こんなに小さな日本ですが、世界でもまれに見る高齢化なので、これらの業界は大変景気がいいです。医療機器業界といっても大きく3つに分けることができます。治療系医療機器診断系医療機器その他の医療機器(歯科用機器、衛生用品など)この中で、もっとも伸びているのは治療系医療機

医療機器メーカーの年収はどのくらい?給与が高い人は何が違う?お金のこと教えます!

みなさんは、医療機器メーカーと聞いて、どういった会社名を思いつきますか?オリンパス?テルモ?ニプロ?といったところでしょうか?世界的に有名な会社なので、ご存知の方も多いと思います。では、日本国内に医療機器メーカーは何社あると思いますか?正解は、1100社以上です。医療機器のマーケットは市場規模が非常に大きく約2兆円、業績も右肩上がりです。この業界自体の裾野もいろいろな分野で広がっています。また、どんな仕事内容、イメージですか?例えば、『お仕事は何をしていますか?』と聞かれ、『医療機器メーカー』です。と答えると、だいたいの方は病院、お医者様とのやり取りと想像されます。もちろん、間違っていません。