社長室とはどんな業務をするところ?仕事内容や会社においての役割、なり方など詳しく解説します!
社長室の仕事についてここで詳しくお教えしたいと思います。
社長室とはどんな業務を任されるのか、その業務内容をすぐに即答できる人は、元々社長室勤務であった人やそばで実際にその業務を見聞きしていた人ぐらいではないでしょうか。
それくらい社長室の仕事とは見えにくいものです。
特に社長室は機密を扱いますので、業務内容を社員にも公表できない場合も多く見えにくいのが特徴です。
そんな知られざる社長室の業務をここではじっくりと見て行きたいと思います。
目次
閉じる社長室の仕事はどんな仕事?
実は社長室の業務と言っても、正直企業によって大きく異なるのが現状です。
社長付きで社長の特命ミッションにかかりきりになっている社長室もありますし、経営企画室が社長室を兼任している企業もあります。
また、大勢の秘書が常駐している社長室もあります。
しかし、どこの企業でも一緒なのは、社長室の最大の業務は社長の補佐をするチームであり、社長が動きやすいようにその足回りを整える事が最大のミッションであるという事が言えるかと思います。
社長室の大まかな仕事内容
社長室は社長を中心に回っています。
社長の業務を取り仕切り、進捗管理やアポイント管理などをするのが社長室の仕事といえるでしょう。
大勢の秘書で構成されているケースもありますし、社長室、秘書室、経営企画室などで合わせて社長室と呼ぶ場合もあります。
企業によって、また社長の気質などによっても形が変化するのが社長室ですが、共通する項目として社長室のミッションは良い企業づくりにあるといえるかもしれません。
秘書業務
社長室の仕事は基本社長の補佐的業務になります。
その中の一つが、社長のスケジュール管理などになります。
社長業を行う為に社長は外部の方との打ち合わせなどが入る事もあります。
また社長が倒れるなどの事があっては企業には一大事となりますので、健康面も含めて社長の補佐をする必要が出てきます。
PA(パーソナルアシスタント)までは行きませんが、それでも、社長の動きや社長に相談に来る人の面会時間の設定や外出などの予定を上手く入れて行く必要があります。
そうした事から、全社への通達なども含めて社長の補佐として動く事が必要とされます。
専任の秘書がいる場合などには秘書が社長室付きという事が多いでしょう。
社長秘書の仕事内容は、こちらの記事を参考に!
事業部の進捗確認報告
社長は全社の動きに目を配りたいと考えています。
各部署がどのような動きで動いているのか?
そしてそれをどのようにシナジーを持って効果的に社外に送り出していけるかなどの調整が必要になります。
そうした時に、各事業部にパイプを持ち、常に事業部の最新の情報を持っている事が、必要になります。
なので、社内にパイプを巡らせて、数値的にどの事業部がどのような状況に現在あるかなどについて、最新の状況を、理解している事が重要になって来ます。
特命業務
社長の特命による任務などが発せられる事があります。
新しい部門の立ち上げや、現状をより良くしたいと思う部署の後方支援などがそれにあたる事もあります。
また、コミュニケーションが希薄な部門ともっと親密感を上げたいなど、社長により特命の任務は変わってきますが、社長の意向を組んでそれを実施していくのがこの業務になって来ます。
基本的には社内のネゴシエーションと社内の活性化がメインとなるというイメージでしょうか。
社長室の仕事はどんな人に向いている?向いている人の4個の特徴とは?
社長室の仕事に向いている人の特徴について考えてみましょう。
社長室のメンバーは基本的に社長に直接業務を指示される立場にあります。
要するに会社のトップから業務上の指示などを受けるという事です。
なので、物怖じする人や、気後れするようなタイプの人にはあまり向いていないと言えるでしょう。
役職が上の人とも業務的な内容を把握する、やり方の手順についてなど堂々と意見をいえて、かつ自分の思う所をちゃんと伝えられる人が社長室には向いていると言えます。
また、社長からのメッセージなどを取締役などに伝える業務も発生しますので、自分よりも上位の役職の人とのやり取りが多くなります。
社長の忙しいスケジュールの合間を縫ってのやりくりなどが必要とされる、要するに映画の助監督的な役割を担っているのが「社長室」のメンバーといえるのでは無いでしょうか?
物怖じしない人
社長室の仕事をしていると、取締役など企業でも責務が重く社長に近い決済権を持つ人達と接する事が多くあります。
また、社外からのお客さまも社長と同様の重責と決定権を持つ方々である事も多いのが現状です。
そうした時に、物怖じしてしまい、相手に不自然に思われるような行動をしてしまう人などには向かないといえるでしょう。
気さくな人
社長室の仕事には横断的に社内に関わり現場の声を拾い上げられる力が必要になります。
現場がどうした事が問題で、業務の流れが悪くなっているのか?
そのボトルネックを解消する事で企業が上手く回るようになる事が多くあります。
人手不足の部署や、改善が必要なセクションについて、それとなく他部署であっても情報が入ってくるような状況を作りだせる能力が社長室のスタッフには必要になって来ます。
その為に気さくに困っている人に声をかけたり、社内ですれ違いさまに頭を下げたり、通常普通の事ではありますが、なかなかできない事でもあるそうした日常的な人間関係を大切にできる感覚を持っている人は社長室のスタッフとして、向いているといえるでしょう。
メンタルのタフな人
社長室のスタッフにはメンタル的にタフな要素が必要とされます。
他の部署に行ってその部署の意向とは異なる社長からのオーダーを伝えるなど、色々その部署との折衝などが必要になります。
また、業務上社長がイメージする企業のビジョンに無理が生じる場合、それについて、社長室としては、補佐的に社長にアドバイスをする場面も出てくる事があります。
そうした時にも強い心で業務として、熱意をもって仕事に当たれるメンタルを必要とされますので、メンタルの強い人が向いているといえるのでは無いでしょうか。
どんな業務も嫌がらずこなせる人
社長室の業務は、時に自分達で会議室のセッティングや懇親会の手配などを行う必要がある場合があります。
また、社長のお客さま対応などで、急に昼食などを準備せざるを得ない場合もあります。
そのような時に焦る、そんな仕事は自分の仕事では無い、と思ってしまいがちな人は社長室業務には向いていないと言えるでしょう。
どんな業務にも嫌悪感を表さずに前向きに汗を流す事をいとわない人が社長室向き人材の資質と言えるでしょう。
社長室の仕事で活かせる経験
社長室の仕事で活かせる経験は多岐に及びます。
勿論社長と企業を良くする為に企業の改革に望む場合もありますし、常にアンテナを立てて他部署の動向などを報告する義務なども生じて来ます。
そうした業務を行う時に必要になってくるのがコミュニケーション能力です。
また、社内にも秘密の情報などを扱うケースもありますので、口が軽く何でも喋ってしまう人などは向いてないかもしれません。
ONとOFFをしっかり使い分けて、能力を発揮できる人が社長室向きの人材といえるでしょう。
総務部での経験
どうしても他部署と折衝や社長からの意向を伝える役目などが中心になって来ますので、コミュニケーション能力が高い人が求められます。
しかも、単なるコミュニケーション能力だけではなく、ネゴシエーションなどを含む業務遂行の為の協力者を募る能力も求められます。
そうゆう意味ではコミュニケーション力が高く、人を巻き込み、自分の業務を手伝ってもらえるようなキャリアの人が向いている業務といえるでしょう。
総務部と経理部は唯一社内で全部署に関わって業務をしている部署といえますが、中でも、総務部の部員は、社内他部署のメンバーとも広く浅く交流がありますので、情報収集や社内キーマンへの理解が高いと言えます。
また、コミュニケーションも普段から取っている事が多いので、社長室の仕事で活かせる経験を持っているといえるでしょう。
秘書としての経験
秘書の業務はサポート職と言われています。
グループ秘書であっても、単独の秘書であっても誰かの業務のサポートや進行管理、スケジュール管理、アポイントメント管理などが求められる業務と言えます。
社長室の仕事も社長の意向に寄り添って、社長の思いを実現していくためのサポート職が本業と言えます。
秘書業務の経験者は、普段からそうした相手の要求するものを洞察し作り上げる能力に長けていますので、社長室業務には向いている経験といえると思います。
また、社内においても取締役や部長以上の上長との交流も深く、如才なく立ち回る事が要求される業務ですので、社長室業務に最適なキャリアといえるのでは無いでしょうか。
この仕事に就いた後のキャリアアップの道は?
社長室の業務に就いた後のキャリアアップの道としては、どのような業務があるのでしょうか?
社長室の仕事をした人がキャリアアップで就く次の仕事について、ここでは見て行きたいと思います。
他の仕事にもこの経験を活かせる?
社長室の業務経験は他の仕事でも活かす事が可能です。
業態によって社長室の役割は多くありますが、企業のトップのすぐそばにいてその業務を垣間見ながら、企業の改革や拡大にダイレクトに貢献していける仕事ですので、活躍の場は多くあります。
活かせる業務としては「広報の統括管理」や「副社長」「秘書室室長」などがあるかと思います。
副社長
実際秘書室の室長だったメンバーが副社長になるケースもあります。
長らく社長を見て社内で育ちますので、社長の行動や思惑、これからのビジョン、会社への思いを一番受け取るのも社長室のスタッフとなります。
その中で社長室室長は特に社長からの要望や、社長がなぜそのような事を望んでいるのかも含め理解し、その要望に答えて行こうとする仕事です。
ですので、社長室のメンバーは企業にとって社長の思いを一番受け取っている社内の社員であるとも言えます。
また、社長が信頼できない人物が社長室の室長になる事などもほぼありえません。
信頼関係なくして、社長室の仕事を運営する事は不可能です。
そんな社長室を統括する社長室室長が、その経験を持って副社長や取締役、執行役などになる事は少なくありません。
広報統括管理
広報の仕事は内閣で言えば「官房長官」でもあります。
「官房長官」の仕事は総理の意向をわかる範囲でメディアに伝える事でもあります。
という事は総理のそば近くに常におり、その意向を理解している事が求められます。
広報の統括任務も同様です。
広報は企業の顔でもあり、企業の発する公式なメッセージを多方面に向けて発信するセクションでもあります。
常に社長の見るビジョンや社長の目指すところ、その裏付けとなる資料やデーターを把握している必要があります。
そうゆう意味においては元社長室の人員が広報統括として働くのは当然といえるかもしれません。
言葉にしにくいマインドや社長の気持ちを代弁できるだけの知識や経験を豊富に持っている事が望まれますので、長年社長のそばでその活動を見て来た事が社外に発信するメッセージの根幹となる事は確かでしょう。
秘書室室長
社長室業務では前段でも触れた通り多くの取締役と関わる事にもなります。
社長室に秘書室を置いている場合には特にそうした傾向が強くなります。
社長に相談のある取締役がアポイントを取るために、秘書にスケジュール確保の依頼をする姿等を社内で見かけた事も皆さんはおありでは無いでしょうか?
ですので、社長室を経験した事のある人が秘書室長として社長や取締役の補佐にあたるケースもあります。
社長や取締役並びに社外の公的な社長のお知り合いなどに接する機会も多く、常識や、礼儀などが必要とされる部署でもあります。
こうした業務は社長室に在籍する事で経験していく事でもあります。
また、社用で昼食時間が無くなった社長の昼食の買い出しや、社長室の掃除なども仕事となる場合があります。
社長室には社外秘の情報なども多くありますので、そうした情報の扱いなども社長室では学びます。
ですので、秘書室室長などの業務では社長室での経験を活かす事ができるといえるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ここまで社長室の仕事について紹介して来ました。
社長室の仕事は多岐に渡るという事はご理解いただけたでしょうか?
また汚れ仕事も多く、調整役という側面が強いです。
企業の社長になるような人は癖が強くキャラの濃い人が多いのも事実です。
社長が広げて歩く企業のビジョンを叶える為にその後ろについて、社長が実施した実務の後を整備しながら付いてまわるロードローラのような役割も必要とされます。
会社のまさに黒子、裏方として、企業のあり方を整備し、社長に可能な事か可能で無い事かを伝え色々なアドバイスなどを必要とするケースもありますので、タフなメンタルと、細やかな配慮ができるような人が向いている職業といえると思います。