ここでは、製薬会社の将来についてご紹介したいと思います。

就職活動中の皆さんにとって将来も変わることなく発展維持できる会社を望まれているはずです。

今だけが良いと思われる方は、ほぼいないと言う大前提で話を勧めさせていただきます。

製薬会社業界はこの先大丈夫なの?どういう形で発展して行くの?という質問を多く受けます。

結論から申し上げて、製薬会社の将来性は明るいです。

国内産業としても当然ですが世界産業としても将来は明るいと考えられます。

2019年現在世界人口は70億人、2050年には90億人、2100年までには110億人と言う国連の人口推計が発表されています。

この統計データはあくまでも推計であり、世界恐慌、大災害、世界大戦等が無く、今までの流れでの世界人口推計になります。

しかし、どのような場合に遭遇しても、世界人口としては減少することは考えにくいとされています。

人間は生物である限り疾病と言う課題が就いて回ります。

そうした中、医薬品は重要かつ必須のモノとなるのは必定です。

そこで、今論じた単純な理由以外にも製薬会社の将来が明るく、会社の選択を誤らなければ自分自身の自己実現にも大きく寄与できます。

以下に、筆者自身がこの仕事を行っていてずっとやっていたいと思う理由をご紹介したいと思います。

製薬会社の仕事内容は?

製薬会社における職務内容に関しては、配属される部署により非常に異なった職務になります。

一般的な医療用医薬品会社の場合、研究開発、製造、販売、薬事、マーケティング、学術等に分かれます。

無論、会社組織ですので、間接部門として経理や人事もあります。

医療用医薬品会社での主要部署としては、研究開発部門、と販売部門がその中心に据えられます。

研究開発では、新薬の開発、新規物質の発見などその名の通り研究し、開発して行くことが職務です。

研究開発にはいくつかの段階があります。

前臨床試験と呼ばれる動物実験段階、臨床試験と呼ばれるヒトを対象とした試験などがあります。

さらにもう一つの花形は販売です。

この販売は、他産業とは異なり、医薬情報担当者と呼ばれるいわゆるMRが担当します。

このMRは、自社薬剤のみならず他社医薬品についての知識や、医学関係の知識も身に付けた者になります。

こうしたMRの活動が新薬として上市された医薬品の成否を握ることになります。

しかし、一方では、薬剤が今後世界で受け入れられるかという問題はマーケティング部門が重要になってきます。

例えば、オーファンドラッグと呼ばれる薬剤があります。

希少疾病用医薬品と日本語では言われます。

日本においては、対象患者数が5万人未満の疾患に対する治療薬が製薬会社によって申請承認を受けたりします。

そのオーファンドラッグばかりを開発していても、マーケット的に小さいため利益が上がりません。

そのため日本では薬価(薬の公定価格)を引き上げることでその弊害をなくすよう努力しています。

しかし、オーファンドラッグでは利益は追及できないと言うことで、敢えて申請しない製薬メーカーも多いようです。

癌・高血圧・心筋梗塞・脳卒中などのメジャー疾患で勝負する製薬会社は、将来的にも明るい未来が待っていることだと言われています。

この仕事をずっとやっていたいと思う8個の理由

上述のように各種の製薬会社における仕事があります。

しかし、どの職場に就こうとも製薬会社としての魅力があればどの部署でも幸せに就労できることができます。

筆者は、製薬会社に長年勤めているため、各部署の内容を熟知しています。

その結果、この仕事をずっとやって行きたいと思っています。

その理由を卑近な例を交えて8つご紹介したいと思います。

待遇が良い

製薬会社はそもそも待遇が他産業に比べて良いと言われています。

これは実感としてもそのように思います。

筆者の経験上外資系は特に待遇が良いと思います。

しかし、一方では能力主義的な所があります。

自分自身が頑張って行けると考える方には、うってつけの産業だと言えると思います。

給与が能力によって決められる

自身の会社に対する貢献が給与に直結していると実感できるのが製薬会社だと思います。

特に営業職などは、その実績が直ぐに数値となって出て来ることでそう思えたりします。

自身の給与アップのためには、努力して頑張れば報いられると言う達成感も大きく存在することも大きな理由になります。

「はたらき方改革」の先を進む

製薬会社では、古くから専門職、総合職等の得意な職制が布かれている会社が多くありました。

よく言われたのが、「ノーベル賞」を受賞できそうな一人の優秀な研究者だけど、部下の育成が出来ない人と、全く個人能力としては劣るが、1000人の部下を育てることが出来る人をどう評価するのか?という問題に取り組んできた歴史があります。

このことは、今現政権で提唱されている「はたらき方改革」のずっと以前からの課題として取り組んでいると言うことです。

製薬会社では人材が育つ要素が非常に高く、これもずっとやっていたい理由になります。

夫婦で働ける程度の仕事量

余りに忙しすぎて、夫婦共働きが出来ない企業が多くあります。

はたらき方改革でも提唱されている内容ですが、夫婦そろって就労できる環境が製薬会社にはあります。

つまり、その従業員の環境に応じて、その能力を100%以上発揮させるための組織・制度作りが進んでいると言うことです。

海外への赴任なども魅力

筆者の場合、外資系メーカーに在籍していたことから、アメリカ、ドイツに赴任したこともありました。

どちらも母国語は英語とドイツ語ですが、全ての仕事は英語で十分でした。

夏のバカンスシーズンでは1ヵ月近くの連続休暇などが認められたりしましたので、各地の観光地などを十二分に楽しむこともできました。

高付加価値な物を取り扱っていると言う自負

歯車一つを作って販売するのと、何百人何千人の命を救うことのできる薬を製造販売しているのとでは、ある意味その価値が異なります。

究極の付加価値を生む医薬品に携わっていると言う自負心が芽生えるようになります。

そんな自負心のため、まだまだこの仕事を続けて行きたいと思えるわけです。

知的好奇心の欲求を満たされる

製薬会社の中には、単調で知的作業ではない仕事も中にはあるでしょう。

しかし、筆者自身、製薬会社にいてそうした仕事に就いている人をあまり知りません。

多くの従業員はどの部署であれ、知的好奇心を満たせるだけの仕事内容があります。

社会的ステータスが高い

一般的に製薬会社に勤めていることで、社会的ステータスが向上します。

職業自体の対象が医師や薬剤師であることから自然と高くなる傾向にあります。

けど、製薬会社って大変なところも・・・。

製薬会社の良いところばかりをご紹介しましたが、そればかりではありません。

大変な所も多く存在します。

その点をよく理解しておくことで、対処する方法を見つけておくことも重要です。

ここでは、大変だと思われることを順にご紹介したいと思います。

自分には無理だと思われるかもしれませんが、上に示した続けたい理由との相対比較で考えて下さい。

勉強を怠ると・・・

日進月歩という言葉があります。

まさしく医学・薬学の世界ではこの言葉が当てはまります。

少し専門用語が入りますが、若干詳細にご紹介しましょう。

自社が製造開発している薬剤の薬効があります。

その同一薬効を示す薬剤が新発売された場合、その薬剤の作用機序は?副作用は?相互作用は?等の知識が無ければ医師や薬剤師に照会できません。

結果、自社製品が処方されなくなるわけです。

医薬品の場合、全ての部分で負けていると言うことはありません。

そこで、自社製品の優っている部分を知ることも、劣っている部分を知ることも重要です。

この場合、会社の言う通りであれば誰でも出来ますが、自身の勉強でより客観的な知識を持っていることが大変な部分になります。

専門家からの叱責をうけることも・・・

例えば、高血圧治療の専門家に高血圧治療薬の説明をしつこく行ってしまった場合、「釈迦に説法」というような事態になります。

さらに、医学・薬学に関して、臨床現場に居る人には敵いません。

そうした方々から、単に薬剤の紹介をしている製薬会社に対して大きな叱責を受けることがあります。

精神的に大きなストレスになります。

既存品ばかりで新薬が出ない・・・

多くの医療用医薬品メーカーで経験することですが、新薬を継続的に発売し続けることは至難の業です。

他社からの導入品を入れても難しい問題が就いて回ります。

すでに陳腐化した医薬品しか売れない場合のストレスは大変なものになります。

既存の薬剤が、その薬効領域で唯一無二の物であれば比較的このストレスは和らぎますが、そうでない場合には多大なストレスが待っています。

自己管理が大変

営業職の場合、直行直帰が定番化することが多く自己管理能力が求められます。

誰も見ていないから何をしても良いと言うことは無く、何らかの仕事を行うようにしなければなりません。

人生の価値観が変わってしまう

二つの意味で、人生の価値観が変わってしまうことがあります。

第一に、医薬品に関する価値感です。

先ほども触れましたが、需要の少ない薬剤開発は消極的で、需要の大きな薬剤開発が積極的であると言うことです。

全ての疾患に対して平等に開発がなされていると思っていたことが、経済原理に左右されて開発されていると言うことです。

第二に、ステータスの高い人たちが渉外対象になることから、その生活感が一般庶民とは少々異なり、生活感としての価値観が変わってしまうことが上げられます。

企業利益との板挟み

例えば、処方薬の場合、10mgで十分に効果が発揮される場合でも、処方量拡大目的で、20mgまで増量して処方するように勧めてしまうということです。

こうしたことは、業界では暗黙知として知られたことです。

製薬会社の将来性とは?

製薬会社の将来性に関してご紹介したいと思います。

どのような職に就くにせよ、将来性の無い業種を選びたくないものです。

その点、製薬会社の将来性について種々の視点から見ていくことにしたいと思います。

総合的な将来性

まず、総合的な将来性に関してご紹介したいと思います。

製薬会社は人の健康回復・維持・増進に役立つ医薬品を供給している点で必要不可欠な企業として存在します。

その事を前提とした場合、将来性は大いに明るいと言えます。

現代では生活改善薬という病気とまでは言えないけれど、一般生活をより良く過ごせるようにする医薬品も出ています。

そういう現状からも将来性は豊かだと言えます。

医薬品製造の一極化

医薬品製造は、そのほとんどが化学合成による創薬になります。

したがって、同じ工場生産ラインでの製造が効率的になります。

そのため、一極に集中して製造を行う方が経済効果も上がります。

現在、世界中に数多くの製造ラインがありますが、この集約化が進むのは自明の理となります。

そのため、吸収合併を中心とした企業再編が将来益々進むことになると考えられます。

人口爆発による感染症・疾患の蔓延

高度成長を遂げたわが国日本ではあまり感じられないことになりますが、世界的に人口は爆発的に増加しています。

特に発展途上国における人口は、その一途をたどっています。

そのため、衛生環境の悪化、ケア体制の不備、教育の不徹底などにより感染症や疾患の絶対数が増加しています。

結果、治療薬自体の需要は飛躍的に上昇することになります。

製薬会社にとっては発展の一助となることは明らかです。

景気に左右されない

昔からよく言われることですが、一般産業では社会の景気状況に大きく左右される産業が殆どです。

しかし、製薬会社の場合は、患者さんが景気に左右されることはあまりありません。

病気になる時には、薬が必要になることに違いはありません。

そのため、製薬会社の売上については景気に左右されないと言う利点があります。

一方、好景気でもその影響はあまり受けないことを考えなければなりません。

他産業を巻き込んだ将来像

製薬会社の場合、その進出する領域に関しても十分理解しておかなければなりません。

医療用医薬品のみではなく、医療器具、バイオサイエンス等の他産業も巻き込んだ状況を考えるべきだと言えます。

将来的には、一つの製薬会社が多くの部門を抱えることになっていく事でしょう。

まとめ

ここでは、筆者自身の思いを踏まえて、この仕事をずっとやって行きたいと思う理由をいくつか挙げました。

しかし、一方では楽なことばかりでは無くしんどく思うことも多くあります。

製薬会社に就職希望の皆さんにとって総合比較してみてどうなのかということで判断して下さい。

さらに、製薬会社全体の将来像がどのようなものなのかについてもいくつか紹介しました。

雨、曇り、晴れの区分で言うと、晴れていることには間違いなさそうです。


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