ハウスクリーニングの仕事内容や、向いている人・向いていない人の特徴、働くメリットなどについて解説します
ハウスクリーニングの仕事について今回は具体的にご紹介できればと思います。
ハウスクリーニングはいい印象をお持ちの方もいれば、「あまりやりたくないなぁ」という、マイナスの印象が強い方もおられるかもしれませんね。
この記事では、実際にハウスクリーニングの仕事がきついかどうか見極めていただく為に、11個の業務を深くまで掘り下げてお話しさせていただきます。
ハウスクリーニングの仕事内容がどんな人に向いているのかをこの記事でチェックしてみてください。
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目次
閉じるハウスクリーニングはどんな仕事?
ハウスクリーニングとは、簡単に言うと「家をキレイにする仕事」です。
ただし、一般的な“掃除”ではなく、「クリーニング」なので、落ちにくい汚れまで、細かい部分まで、お客様のためにキレイにするのが仕事となります。
主に、賃貸物件での入居に向けた原状回復のためのクリーニングや、すでに生活している自宅の水まわりのクリーニングなどが、仕事現場となります。
他にも、オフィスビルなどの定期清掃や日常清掃、宿泊施設などの客室清掃などのお仕事もありますが、この記事では上記の仕事について触れていきます。
ハウスクリーニングの大まかな仕事内容
「家をキレイにする仕事」ですが、大まかに分けると以下のように分類できます。
浴室、キッチン、トイレ、洗面台、ベランダ、玄関、収納、窓、換気扇、エアコン、巾木から床、仕上げのワックスがけ、その他の作業(パッキン交換、網戸の張り替え、床のワックス剥離清掃、各種部品交換など)となります。
所属する会社や物件の管理会社の依頼などによって作業内容は変わることもありますが、主に上記の箇所をキレイにすることがミッションです。
仕事上の役割とは?
前項で、「家をキレイにする仕事」として、内容をご紹介しましたが、これらはあくまで現場内での業務です。
現場作業の前後にも様々な役割が求められます。
例えば、作業に必要な備品の整備・調達、移動のための車の運転、作業に関しての指示受け・受注や完了報告、使用した雑巾の洗濯などが挙げられます。
これらは分担して行うことが多いため、必須事項ではありませんが、車の免許を持っており、狭路にも対応できる運転技術があれば、貴重な戦力として認められることでしょう。
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ハウスクリーニングの仕事は大きく3個の分野に分けられる
空室クリーニング
空室クリーニングは、賃貸や分譲などの物件で、退去後の原状回復に含まれるクリーニングの仕事です。
今住んでいるお家、毎日きれいにしていても、家具家電など全ての物を撤去したら、色々な汚れや破損などが見つかる物です。
例えば、見えやすいホコリ、水垢、水道付近のサビ、キッチンの油汚れ、お風呂のカビ、フローリングに付いた汚れ、エアコン内部のカビ、壁紙に付いたシミ、などなど、普段の掃除では手の届かない汚れもたくさん付いています。
それらをすべて取り除き、まるで新築のようなキレイなお部屋に仕上げるのが、空室のクリーニングです。
在宅クリーニング
在宅クリーニングは、入居者が住んでいるお宅に訪問し、入居者のニーズに合わせたクリーニングを提供する仕事です。
キッチン、浴室、洗面台、トイレ、換気扇、エアコンなど、「住んでいて気になるけど、自分では掃除しきれない」というお悩みを解決します。
他にもあるクリーニングの仕事
一般の方が住んでいるお家以外にも、色々なクリーニングの現場があります。
オフィスや学校などの定期清掃、新築や改築したオフィスや工場などの清掃、ホテルや旅館などの客室清掃、ビルなどのメンテナンス(清掃)、といったものがあります。
毎日業務を行う現場から、定期的に清掃する現場、単発的に発注がある現場など、所有者のニーズによって様々です。
この記事では、空室と在宅のクリーニングに絞って、その仕事の中身をご紹介していきます。
ハウスクリーニングの11個の主な業務
浴室クリーニング
浴室内の壁、浴槽、鏡、水道などの金属部分についた水垢やカビなどの汚れを全てきれいに落とします。
排水溝内部や、エプロン(浴槽の側面がパカッと空くものもありますが、そのカバーのこと)内部の毛やヌメリなども対象になります。
水垢は、水道水に含まれるカルキやカルシウムなどが固まって発生する汚れで、酸性系の洗剤を活用して汚れを落としていきます。
鏡に付いた水垢は、鏡に傷がつきにくく、かつしっかりウロコが落とせる素材を選び、活用していきます。
カビは、汚れが浅いものはブラシなどで磨き、深い汚れには塩素系の漂白剤を使うこともあります。
高級物件では、壁がツルツルしていて傷がつきやすい素材も多いので、現場に合わせてスポンジやブラシ、洗剤などを使い分けながらクリーニングしていきます。
タイルの隙間の目地の部分、壁と床の狭間の部分、天井など、細かい部分にまで汚れが拡散しているのが特徴です。
キッチンクリーニング
キッチンの主な汚れは油汚れです。
油汚れは酸性の汚れなので、アルカリ系の洗剤を使いながらクリーニングしていきます。
レンジフード(換気扇)にも汚れがついていることが多いので、時には分解しながら作業を進めていきます。
コンロや五徳(鍋やフライパンを置く金属)など、固くなった汚れも多いので、根気がいる箇所でもあります。
レンジフードの溝や、シンク内まで全て汚れを落として完了です。
トイレクリーニング
トイレは便器内の尿石が主な天敵になります。
時には削りながら、また根気強く磨きながら、真っ白になるまでクリーニングをします。
ウォシュレット部分が外せるタイプのトイレは、その裏側やノズルまで、あらゆる汚れを落とし切ります。
換気扇にはホコリが付きやすいので、カバーを開けて、汚れを落とし切ります。
壁紙や床の汚れまできれいにして、完了です。
洗面台クリーニング
洗面台は、水垢や石鹸などの汚れも付きやすくなっています。
また排水溝内には毛が貯まりやすいですね。
鏡のウロコや水道まわりの赤い汚れまで丁寧に磨いていきます。
収納がついている場合は、その扉、内部まで全てピカピカにして完了です。
エアコンクリーニング
エアコンは、フィルターとエアコンの外側カバーの清掃までを行う場合と、カバーを外した内部の汚れまできれいにするために高圧ポンプを使って清掃する場合もあります。
高圧洗浄を行う場合は、部屋を汚さないようにするための養生をする必要があります。
またルーバー(風の方向を調整する羽)や熱交換器部分の金属など、壊れやすい部分も多く、あくまで精密機械なので、知識とスキルが必要になります。
ベランダクリーニング
ベランダは土ホコリや苔など、地域や建物によって汚れ具合が違います。
主にホースを使って洗い流すことが多いですが、排水溝が詰まらないように、またきれいにする工夫も必要です。
物件によっては、下の階や路上に水が飛んでしまう構造により水が使えない場合もあるので、臨機応変に作業をしなければなりません。
窓クリーニング
窓ガラスを透明に拭き上げるテクニックは、意外と経験が必要な難しい作業だと思います。
窓枠やレールなども、水洗いを駆使しながら仕上げていきます。
換気扇クリーニング
部屋まわりには、意外にたくさんの換気扇や通気口が設置されています。
それらのホコリや土よごれなどをきれいに落とします。
玄関クリーニング
玄関の扉、土間、靴箱まで、主に土の汚れを清掃していきます。
新たな入居者がまず対面する玄関は、ピカピカにしてお出迎えしたいですね。
部屋クリーニング
壁紙、巾木(壁の下にある、床と壁をつなぐ部分)、天井、電気カバー、スイッチなど、いくつかのポイントがあります。
ホコリだけではなく、飲食物がこぼれたような汚れや何かを置いていた跡など、様々なタイプの汚れがありますが、それらをきれいに拭き取ります。
フローリングの場合、ワックスがけをして完了となる場合が多いです。
その他の業務
クリーニング業では、上記以外にも専門的な作業も依頼がある場合もあります。
スイッチのカバー、水道のパッキン、シャワーホースといった各パーツの交換、壁紙が破れた箇所やつなぎ目の補修、排水のパイプの交換、水まわりのコーキング(キッチンや浴室などにある、壁と水平面の隙間を埋めるゴム素材の部分)、網戸の張り替えなどなど、管理会社やオーナーからの依頼によって対応していきます。
在宅クリーニングに必要な業務
在宅クリーニングの場合、上記の空室クリーニングの作業から、入居者のニーズに合わせたプランで作業を行います。
クリーニングの確かな技術だけではなく、サービス業として、現場での接客や事前の正確かつスピーディーなやりとりなども重要です。
家具家電などの家財を汚さないための工夫も、空室クリーニングよりも細かな気配りが必要となります。
ハウスクリーニングの仕事はどんな人に向いている?
では、ハウスクリーニングの仕事には、どんな人が向いているのでしょうか?
キレイ好きな人
まずは、やはりキレイ好きな人でしょうか。
現場によっては、ものすごく汚い現場からかなりキレイな現場まで、玄関を開けてみないと分からないことが多いですが、いずれにしてもキレイにすることが仕事なので、そこにある汚れに気付けるかが重要になります。
例えば、見る方向=光の当たり具合によって見える汚れやムラもありますが、それを落とせているかも、評価ポイントになる場合もあります。
また、一見キレイな部分でも、もう少し拭いてみると汚れが付いていることもあり、それらに気付き、そしてキレイにできるかは、やはりキレイ好きな人の方が得意なようです。
几帳面な人
「キレイ好きな人」と重なるかもしれませんが、「どこまでキレイにできるのか」という能力も必要です。
「四角な座敷を丸く掃く」という言葉があるように、一見キレイになっていても、部屋の角にホコリが残っている状態ではNGです。
見落としやすい金具や、部屋の角、隙間まで手を抜けない仕事でもあるのです。
根気強い人
時々、驚くような汚れに遭遇することもあります。
クリーニングを仕事にしている以上、それに立ち向かわなければならないこともあります。
そんな時、根気強く磨けるかは、仕上がりを大きく左右します。
工夫できる人
根気が必要な場面もありますが、実は工夫次第で楽に、効率的にキレイにできることがほとんどです。
用意されている道具や洗剤などをうまく使い合わせることができれば、スピーディかつ高品質の作業に繋がります。
それは教わることよりも、仕事を通じて自身で気付いていくことの方が多いのかもしれません。
それらを創意工夫できる人は、やはり仕事の評価も上がるでしょう。
逆にハウスクリーニングの仕事に向いていない人の特徴は?
上記で挙げた「仕事に向いている人」の反対に、「向いていない人」はどんな人でしょうか。
見たものに鈍感な人
「キレイ好きな人」の反対ですね。
現場慣れで克服していくポイントではありますが、やはり気付く姿勢を持っているかは欠かせません。
大雑把な人
これも「几帳面な人」の反対です。
「四角な座敷を丸く掃く」ではなく、仕事として「四角く掃ける」か。
これはおそらく仕事に対しての熱量の問題ですね。
責任感が低い人
「仕事に向く人」の各項目も、根本的には「仕事に対して、お客様へ出来うる限りのサービスを提供できているか」のはずです。
新たな入居者のため、住んでいる人のため、物件を売る会社のためなど、どれだけ責任感を持って仕事に取り組めるか、1箇所1箇所を丁寧に仕上げていけるかは、仕事において欠かせません。
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ハウスクリーニングの仕事で活かせる経験
清掃関連の仕事をやってきた人であれば、現場は違えどすぐに活躍できるチャンスは多いのではないかと思います。
しかし、“掃除”ということに関しては、おそらく家や学校の掃除など、「やったことが無い」という人はおそらくいないでしょう。
ハウスクリーニングは、経験や資格が無くても、日々の業務を通して腕を磨いていける、門戸が広い仕事です。
ハウスクリーニングで働くメリットとは?
スキルを身に付けられる
いわゆる、「手に職をつける」ことのできる仕事です。
スキルを磨いていけば、生涯に渡って職を全うできる、大きな武器になるのではないかと思います。
日本全国で必要とされている、無くなることのない仕事である
賃貸物件に人の移動がある限り、その物件ごとに原状回復が必要となります。
首都圏はもちろん、地方でも人の動きが途絶えることは考えられません。
そして、全自動の掃除機は開発されていても、クリーニングを行えるマシンが登場するのはまだ遥か未来でしょう。
クリーニングのスキル、サービス業としてのスキルなどを確立できれば、日本のどこでも、いつまでも、路頭に迷うリスクは低い業種ではないでしょうか。
ハウスクリーニングの仕事の良いところ
やりがいを感じるポイント
キレイな現場でも、かなり汚れが激しい現場でも、作業後にはキレイになったお部屋に感動を覚えることもしばしばあります。
自分のスキルや成果が目に見える仕事なので、毎回やりがいを感じることができます。
ハウスクリーニングの面白いポイント
どんな汚れに対しても、工夫次第で劇的な変化を生むことができます。
「こんなことありえないだろう」と見ていた通販番組のような変化を、自分の手で起こすことができます。
そのコツを掴む瞬間が、面白さを感じられるポイントではないでしょうか。
まとめ
この記事では、「ハウスクリーニング」という仕事を掘り下げてご紹介してきました。
技を磨けば、お客様へ感動を与えられることもあり、衣食住の「住」を通して、社会に貢献できる仕事でもあるのではないかと感じています。
是非、ハウスクリーニングの職人を目指してチャレンジしてみてください!
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