2021年3月30日

解体業求人が気になっている方は、ぜひ最後までこの記事を読んでいただけたらと思います。

そもそもみなさんは、解体の仕事とはどんなことをしているのかご存知でしょうか?

解体業というのはあまり周知されていないマイナーな仕事ですが、業務内容を知れば面白みのある仕事だと言えます。

今回は、解体業を経験した筆者が、解体業者の求人の特徴と募集内容などを詳しくご紹介させていただきます。

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解体業のおおまかな仕事内容

おおまかな仕事内容

読んで字の如く、家やビルを壊す仕事です。

通常は古くなった建物や、オーナーが代わり新しい建物に変える場合に現状の建物を壊します。

解体専用の重機などでコンクリートや木造建築物を壊していきます。

解体のメインは重機を扱うオペレータの業務となりますが、その他の細かい部分は作業員が人力で大きな金槌やバーナーなどを用いて解体していきます。

また解体中には埃や煙も発生するので、水撒きの作業員も必要です。

解体後の瓦礫等をダンプカーで収集運搬し中間処理場まで運ぶまでが解体業の仕事です。

かなりのハードワーク(重労働)であることに間違いありません。

解体の工程も事前に正しく計算して取り掛からないと事故や怪我、非効率な作業となり予定通りの日数で終了することができないため、綿密な計画も必要となります。

解体業はどういう役割を求められる?

新しい建物に建て替えるので、必要な仕事となります。

首都圏や駅前、商業施設では既にビル等が建っているので、解体は必然です。

ただし埃や煙、振動が起きるので近隣の住民や企業に迷惑がかかります。

事前の仕事として、周囲へのお知らせ、解体の承諾を得ることも必要です。

解体業にはどんな種類があるの?

大きく分けて以下の五つの仕事が存在します。

  1. ビルの解体
  2. 一軒家の解体
  3. 橋梁の解体
  4. 煙突の解体
  5. アスベスト除去

解体業の募集でよくある施設や事業形態のパターン及びよくある職種

施設の解体は、〇〇興業や〇〇建設工業等の土建会社がほとんどです。

解体専門の会社もありますが、建設会社が建築と解体と一括して請け負う場合もあります。

とび工、鉄筋工、オペレータ工(重機運転手)、現場監督等の募集

とび工は、内部の細かい解体はもちろんですが、解体前の外壁を防音パネルで囲う為の要員として必要です。

鉄筋工は、建物内の柱や梁内部の鉄筋をバーナーで切断する業務を担います。

オペレータ工は、重機を運転してコンクリートや木造の人の手では時間の掛かる部分を少しづつ壊していきます。

オペレータ工の業務は経験と熟練の技術も要るので、資格免許を持っているだけでは即戦力にはなりません。

現場監督は、事前の工程計画に沿って作業が進んでいるかの確認、問題が起きた時の対処、近隣への配慮等が業務です。

特に近隣周辺へは多大な迷惑がかかるので、日々埃や煙、騒音、振動には気を配り、何かあれば直ぐに対処できるようにしておく必要があります。

解体業でよくある募集内容

未経験でも大丈夫ですが、普通運転免許証は必須です。

よく募集している職種としては以下の四つがあります。

  • 廃材の搬出作業員募集
  • とび工募集
  • オペレータ(重機運転手)募集
  • 鉄筋工募集

高給で日当払い、週払いOK。

寮完備。

アットホームな雰囲気で働きやすい(家族経営も多いです)等が多く見受けられます。

給与相場

日給:約9,000円~2万円 月給:約25万円~50万円

勤務時間や休日、残業

基本は週休2日(土日)ですが、現場によっては土日出勤があります。

近隣との制約もあり、基本の勤務時間は9時~17時となっているため、残業はありません。

福利厚生

寮完備が多く見受けられます。

その他、昼食や晩ご飯まで支給される所もあります。

勤務場所

基本的には現場作業がメインなので、勤務場所はその解体が終わるまでは現場のみとなります。

朝事務所に集合して作業員全員で一緒に車で現場へ行き、帰りは一緒に事務所へ帰ってくるパターンも多く見受けられます。

事務所は着替えや待機、食事等で利用するケースがほとんどです。

大きい会社になると本社よりも支社での配属となり、そこから現場への行き帰りか、直行直帰などもあります。

求められる人物像

ガテン系ですので、体力と力がある方は向いています。

オペレータ(重機運転手)以外は効率良く作業が進めるようにテキパキと動くことが要求されます。

瓦礫の上での作業となるので、周りの状況をよく見て理解し、自分自身も気を付けて(安全確保等)作業しなければなりません。

おっとりした方は向いていません。

またベテラン作業員の職人気質の方も多く、現場での罵声も少なくありません。

その罵声に耐えられる強いメンタルも必要とされます。

現場監督は、近隣への事前の挨拶や説明が求められます。

現場では親方や作業員とのコミュニケーションも必要なので、職人気質の方と上手に付き合う方法も必要とされます。

頭で考えるのではなく素直な気持ちでぶつかることで心が開けてきます。

必要なスキルや資格、経験

まず作業員は特に資格やスキルは必要ありませんが、それなりの経験は必要です。

オペレーター(重機運転手)がスムーズに作業できるように準備や段取りをする役目があります。

現場それぞれでの工程や方法を熟知し、効率良く作業を進めることができるかどうかも作業員の責務となります。

次にオペレータは、ただ重機を走らせるわけではなく操作や解体の技術が必要です。

重機の種類も挟むタイプ、鉄骨やコンクリートを切断するタイプ、掴むタイプがあります。

どの現場も経験とその建物に合わせた解体方法で実施しなければなりません。

一歩間違えると大事故や大災害も免れないので細心の注意が必要です。

最後に現場監督は、資格等は必要ありませんが日々の現場での工程管理や、作業員全員の仕事ぶりの把握と管理、近隣への配慮、安全確保等の気配り、目配り、心配りが必要とされます。

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解体業のおすすめ求人のポイント

おすすめとしては、会社の規模を見ることも必要かと思います。

人数の多い大きい会社か、家族経営で少人数の会社か。

また、福利厚生が充実しているかも重要です。

条件面としては、給与額と支給方法も求人を選ぶ際のポイントとなります。

中には、暴力団関係がオーナーの会社もあるので、慎重に選んで下さい。

会社の規模

自分に合った会社規模が入社後に影響します。

小規模の会社はアットホームで社員全員が家族といった良い雰囲気ですが、人間関係がこじれると居づらくなり孤立してしまうケースも少なくありません。

社長のワンマン経営も目立ちます。

大規模の会社は、サラリーマン化しているので自分は自分の世界でもあり、他人に構っていられる余裕もありません。

前述にもありますが、暴力団関係の会社も中にはあります。

給与の未払いや約束との相違などのトラブルもあるので、慎重に選んで下さい。

福利厚生面

寮の完備や現場までの送迎、食事支給、社会保険等の福利厚生面で優遇されているかどうかも大きなポイントです。

怪我や病気を考えると社会保険や雇用保険、労災保険の加入の有無は大きいので必ず確認しましょう(小規模の会社だと一人親方で国民健康保険の可能性もあります)。

給与面

給与は、肉体労働ですので平均して高給です。

危険を伴う仕事なので、より高給を希望しましょう。

月給、週給、日給も自分の希望に合ったものを選択しましょう。

自分に合った解体業の求人の選び方や注意点

前述の資格の必要な職種、不要な職種と、自分のやりたいものを決めることが先決です。

その上で以下のパターンから探すとより詳細な選択ができます。

入社後に後悔しないようにしましょう。

雇用形態から探す

正社員、契約社員、アルバイト、パート、期間限定雇用など、一般の会社同様にあります。

作業員不足ということもあり、作業員のアルバイト募集が多く目立っています。

職種から探す

直ぐに仕事に取り掛かれるのが作業員です。

ほとんどが小間使いである意味一番大変な仕事ですが、解体業が未経験ならば通らなければならない道でもあります。

オペレータ(重機運転手)の資格と経験があると引く手数多です。

報酬も一番高給と思われます。

会社の業態から考える

解体専門会社だと解体のことしか知識として身につきませんが、建築会社では解体以外のことも勉強ができます。

解体に特化するのか、解体以外も勉強したいかの、という選択方法もあります。

雇用条件から考える

雇用条件では、週休や保険の加入等の条件をチェックしましょう。

エリアから考える

エリアによる選択は難しいと思われます。

解体の現場が主な職場となるので、どこに行くかは不明です。

しかし、朝現場に行く際に会社事務所から車で行くのか、自宅から直行なのか、の違いはあります。

事務所からだと朝が早いので近場のほうが良いと思います。

会社規模から考える

前述した通り、会社規模で入社後の自分のポジションや出世等に大きく影響してくる可能性があります。

それぞれメリット・デメリットはありますが、自分が何をやりたいか、どう成長したいか、というのもある程度明確にしたほうが良いと思います。

中には、高齢でもまだ作業員のままの方もいらっしゃいます(もちろん、それが良い悪いということではありませんが…)。

高齢になればなるほど力仕事はキツくなります。

現場監督であれば基本的には力仕事はしなくて良いので、高齢でもそれほど厳しくはないと思います。

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解体業についてよくある疑問

解体業はメジャーな職業ではないので詳しいことは分からないという方も多いのではないでしょうか。

その疑問にお答えします。

資格は必要ですか?

オペレータ(重機運転手)と鉄筋工は資格が必要です。

その他の作業員や現場監督は資格は必要ありません。

オペレータは、車両系建設機械運転技能講習を受講し資格所得をする必要があります。

外壁の仮囲い(パネルの組立)にはとび工が必要ですが、とび工にも技能講習を受講する必要があります。

未経験者でも働けますか?

作業員であれば未経験者でも働くことは可能です。

危険を伴う仕事ということもあり事前に充分な研修や知識を身につけて現場へ行くので、安心して下さい。

簡単ではありませんが、誰にでもできる仕事です。

どのような技術が必要ですか?

役割分担によりそれぞれ技術は必要です。

作業員はその日の工程をスムーズに円滑に進める為に段取りや準備をし、重機の作業が進めやすいようにサポートをします。

オペレータ(重機運転手)は解体するにあたり重機を壁倒し法などを使用し安全且つ効率良く操作するため、かなりの熟練された技術と経験が必要とされます。

現場監督は技術は必要ありませんが、コミュニケーション能力は必要不可欠です。

それは、近隣住民や安全確保への配慮、作業員との協調性などが問われるからです。

危険な仕事なので保険などありますか?

通常の社会保険の他に、雇用保険、労災保険、使用者賠償責任保険等への加入は必然となります。

作業中の事故や怪我は紙一重なので、自分だけの不注意でも起こり得ることです。

常に危険と背中合わせの仕事なので、保険への加入は必然です。

応募の際や面接時には必ず確認しましょう。

長期的に働くことができますか?

肉体労働と危険を伴う仕事なので、高齢になればなるほどキツい仕事には間違いありません。

覚悟を決めて現場監督やオペレータ(重機運転手)まで出世できれば、長期的に働くことは可能ではないでしょうか。

実際も若手不足の業界でもあるので、高齢の方が多く勤務されています。

1日の勤務終了時には灰や埃で全身真っ黒になるので、若い人はやりたがらない業種の一つと言えるでしょう。

稼げますか?

解体請負も建築と同様に規模によっては億単位での取引きとなるので、給与も高給です。

短期的に集中して稼ぐ事も可能でしょう。

内情を言えば、経費に関しても、外壁の仮囲い(パネル、足場等)と重機(ユンボ)はレンタルでも可能なので、ほとんどが人件費となります。

利益率は建築よりも高いと言われています。

また営業力(入札や人脈、業界内の知名度等)が高い会社であれば高額物件の仕事が獲得できるので、給与への反映も違うと思われます。

高齢者でも働けますか?

業界全体でも人手不足なので、高齢者でも採用の可能性はあります。

ただし、力仕事と体力に自信があること、見た目(体の大きさ等)や瞬発力が重要です。

高齢でもその条件をクリアしていれば雇われる可能性は高いと思います。

まとめ

解体業は、肉体労働+解体独特のコツが必要となってくるので、経験がモノを言う仕事です。

作業員でも多少のコツは必要となるので、ただ建築資材やネコで土砂を運ぶだけのような単純な作業ではありません。

コツとは、解体現場では事故や怪我がすぐに発生してしまう可能性があるため、工程や手順に沿って効率良く段取り通りに遂行する必要があるということです。

向き・不向きもあり誰しもができる仕事とは言い難いかもしれませんが、門戸は広く開かれているので、興味のある方には是非挑戦して頂きたいなと思います。



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