予備校講師の年収と聞いて、あなたは高いと思いますか?

それとも低そうですか?

最近はテレビでカリスマ予備校講師といわれる人がよく取り上げられます。

「いつやるの今でしょ」の流行語を生みだすなど注目度も高いです。

またカリスマ予備校講師ともなれば、年収は2億以上稼ぐ人もいるほか、各地の予備校を飛行機で移動する売れっ子講師もいるそうです。

このように、一見予備校講師は高収入なのではと錯覚してしまいそうになりますが、そこには<人気商売>という厳しい現実があります。

生徒から人気がでなければ、授業すらさせてもらえず、極端な話、給料は学生塾講師アルバイトのほうが稼いでいるのではということも・・・・。

予備校講師の仕事を語るにおいて、欠かせないキーワードは<人気>です。

人気により、給料が激しく変わってくる予備校講師。

本日は予備校講師の年収はどのくらいなのかを、実際に予備校で働いたことのある私の周りの相場や時給の決まり方を含めて解説します。

予備校講師の給料の相場はどのくらい?

公的資料で、予備校講師のみに限定して平均年収をまとめたものは見当たりませんでした。

しかし、同様職種として個人教師・塾・予備校講師をまとめた平均年収であれば、厚生労働省が発表しています。

平成29年の賃金構造基本統計調査では、それら職種の平均年収、勤務状況は以下です。

  • 平均年齢35.2歳
  • 勤続年数7.4年
  • 労働時間169時間/1月あたり
  • 年間平均賞与40万円
  • 平均年収 362万円

これは塾講師なども含めた平均年収であり、正確なものではありませんが、一般企業の平均年収が420万円ということを考えると、予備校講師の給料相場は決して高いとはいえないでしょう。

給与の相場は?

新卒で予備校に講師職として就職した場合、給料相場は、18万~20万です。

これは一般の企業の初任給水準と同レベルです。

他の会社と違うのが、そこからの昇給が本人の能力、人気度、生徒の合格実績に大きく依存するという点でしょう。

予備校講師の給料は、基本報酬額×担当コマ数で決まることが多いです。

基本報酬額は、新人であれば数千円、人気予備校講師となれば数万~数十万と幅があります。

担当授業コマ数は、基本的に人気があれば、任せてもらう授業数も増加します。

そのため、能力、人気、実績がない講師は、年収はのびないです。

年収が伸びないため、辞めていく講師も多く、実際に私が働いていた感覚では30万円いけばよいほうという感じでした。

なお、予備校講師は、正社員での採用もありますが、毎年更新の契約型採用が多いです。

そのため予備校講師は個人事業主として、1つの予備校にとどまらず、複数の予備校と契約し、掛け持ちをする人もいます。

また人気カリスマ講師ともなれば、授業以外にも参考書、問題集の執筆も収入基盤となります。

そのため、稼ぐ講師は1,000万円以上も可能です。

一握りの超カリスマ講師ともなれば、その年収は2億ともいわれます。

完全に実力主義という意味ではプロ野球の年棒をイメージして頂くとわかりやすいかもしれません。

ちなみに、似ている職種として塾講師がありますが、塾講師も非常勤採用はありますが、予備校講師に比べると正社員採用が多いです。

給料に実績なども反映されますが、勤続年数に応じて昇給するため、昇給幅は低いながら安定感があるといえるでしょう。

給与にも響いてくる基本給以外のものは、どうなっているの?

前項で述べた通り、予備校講師は正社員採用と非常勤採用に分かれます。

非常勤採用の場合、福利厚生などは充実していません。

賞与

本人の実績は基本報酬額に反映されるため、そもそも賞与という制度がない予備校も少なくありません。

一方で、賞与を設定する予備校では20万~40万が支給されるようです。

昇給

非常勤の場合、長く続けているからといって自動的にいくら昇給するというシステムをとる予備校は少ないです。

私がいた予備校では、非常勤講師から常勤講師に変換試験をうけ、科目責任者、校長とキャリアアップしていくなかで昇給することが多かったです。

勿論、ある一定程度の人気、実力がないとキャリアアップは見込めません。

予備校講師が給料をあげる=基本報酬額をあげる、授業コマ数を増やすには、人気、実績が求めらえます。

予備校は高校生、浪人生をターゲットにしていて、その目標は志望校合格です。

そのためには日々分かりやすい授業を研究する必要があるでしょう。

各種手当

手当の有無は各予備校により異なります。

正社員の講師職募集は基本的に数が少なく、非常勤講師になるため、手当などは充実していません。

しかし、なかには以下のような場合に特別手当が発生することもあります。

  • 日曜日など本来授業がない日に追加授業を担当(受験追い込みシーズンに多い)
  • 講演会や説明会を行った時
  • 大学の合格実績

なお全国に展開する予備校では、講師は各校を移動するのですが、その経費も講師負担の場合もあります。

予備校ごとに異なるため、必ず事前に確認しましょう。

なお大手予備校で正社員職は募集されていても、講師職ではなく総合職採用として、営業や事務職などをやることが多いです。

求人をみるときは、講師職の募集か確認することをお忘れなく!

予備校講師は男性が多いですが、女性講師も存在します。

予備校講師で働く女性講師にとって頭が痛いのは、妊娠・出産というライフスタイルの変化です。

育児休暇など女性の働きやすい制度を設けている予備校は少ないためです。

給与が高い人は何が違うの?

予備校講師は年収の高低が激しい職種です。

一部の参考書などの執筆をこなしたり、テレビ出演をしたりするような超カリスマ講師とまではいかなくても、1000万円~3000万円を稼ぐ予備校講師もいます。

一方で年収は300万代で、辞めていく講師や家庭教師などを掛け持ち、なんとか生活を出来ているレベルの予備校講師もいます。

給料が高い予備校講師は以下の特徴を満たしています。

スキル

予備校講師として、授業の分かりやすさ、生徒の合格実績は給料をあげていく上で欠かせません。

正社員であろうと、年単位契約の非常勤講師であろうと、担当科目を教えるスキルが高く、生徒が殺到するような講師は、うなぎのぼりで給料があがります。

スキルさえあれば、役職がなく、勤続年数が浅くても、給料は伸びるとさえいえます。

予備校講師は学習塾や学校と異なり、進路指導などにはのらないことが多いです。

そして通う生徒は志望校合格という明確な目標があります。

そのため、授業が分かりやすく、飽きさせないというスキルが必要です。

人気講師の授業は、ドラマじたてになっていたり、板書がまとまっていたりと何らかの特徴があるものです。

役職

正社員採用の予備校講師の場合、役職がつくことにより給料があがります。

私がいた大手予備校の校長であれば、給料は1,500万円をこえていました。

勤続年数

勤続年数が長いからといって、給料があがるわけではありません。

ただ長く予備校講師を続けるということは、経験をもとにスキルがあがりやすくなります。

非常勤講師であれば毎年契約を更新し一定レベルを保っていることでもあります。

そのため、傾向としては勤続年数が長ければ、給料は高くなる傾向にあります。

  • 30代 310万円
  • 40代 400万円
  • 50代 480万円

以上が私がいた予備校の正社員の講師職の平均年収です。

地域

人や学校が多い都市部に大手予備校があつまり、競争も激しいことから予備校講師の年収も高くなる傾向です。

参考までに予備校講師の推定年収を都道府県別に記載します。

  • 東京555万円
  • 大阪480万円
  • 愛知440万円
  • 福岡400万円
  • 北海道356万円

青森県や沖縄県では平均年収が310万円と東京と比較すると、200万円以上の差がでることになります。

勿論物価、住宅費などが都心は高いため、平均年収が高いからといって、生活レベルが高くなるかはわかりません。

しかし、求人を探すときは通勤可能な近隣都道府県も探してみるのもいいでしょう。

なお最近は、衛星授業、DVD授業、ネット授業など従来の対面式授業でない形式の授業も増えています。

これは今まで地方の学生が地方の予備校にしか行けなかったことを考えると、地域の枠を超えた競争が激化していくことを意味します。

今後はより一層、スキルがあり集客を可能にする講師が、高い給与を獲得できることになるでしょう。

予備校講師の給料の決まり方

正社員か非常勤か

予備校講師として、大きな違いになるのが正社員としての勤務なのか、非常勤講師としての勤務かということです。

正社員採用の場合、安定性はありますが、他の予備校との掛け持ちなどはできず、年収の上がり方には限界があります。

一方で非常勤講師の場合、毎年更新型の契約で、授業コマ数も流動的です。

そのため安定性には欠けますが、個人事業主として動くことが可能です。

自分の1コマに対する報酬額を予備校側と交渉することも、他の予備校と掛け持ちをすることも出来ます。

人気講師であれば、非常勤講師のほうが高い給料を獲得できるでしょう。

賞与、福利厚生の充実

正社員採用であれば、賞与、福利厚生も給料を構成する大きな要素です。

賞与がない予備校とある予備校では、年間50万円以上の差になることもあります。

また合格実績などに応じて、手当がつく予備校もあります。

予備校講師で給料をあげるためにやるべき4個のこと

予備校講師として給料をあげるために以下を取り組んでみてはどうでしょうか。

大手予備校で働く

中には海外にも進出するような全国区大手予備校もあれば、地場で勢力が強い中堅予備校、個人が運営する小規模予備校まであります。

  • 大手予備校 460万
  • 中堅予備校 380万
  • 小規模予備校 340万

以上が各規模別予備校の平均年収です。

一般的に大手予備校のほうが集客力があり、予備校講師の年収も高いです。

また福利厚生なども大手予備校のほうが充実しています。

大手予備校に就職するのはすぐには難しいかもしれませんが、中堅、小規模予備校で経験を積むことで転職しやすくなることもあります。

都会で働く

前述したように都会にある予備校のほうが、講師の年収も高くなります。

都会にある予備校の求人にも目を通し、よりよい給料条件であれば都会で働くという選択肢も加えましょう。

正社員を目指す

一部の稼げる講師を除けば、正社員になり、安定的な雇用とキャリアアップのチャンスを手にいれたほうがよいでしょう。

正社員になれば、福利厚生や賞与がある可能性もありますし、最終的に校長や責任者になることで年収があがります。

とはいえ、予備校の講師職の正社員採用枠はとても少ないです。

最初から正社員になるというより、まずは非常勤で経験を積み、その予備校で正社員職を目指すほうがいいでしょう。

授業手法の見直し、大学別の傾向分析

何年か予備校講師を続けて、いまいち生徒からの人気がでない場合、授業そのものに問題があるかもしれません。

予備校に通う生徒は、志望校に合格するために、授業を選択します。

そのため、学校の授業と同レベルでは期待外れです。

生徒に「この先生なら苦手を克服できそう」「この先生なら合格できそう」と思わせる授業が必要です。

そのためには、授業の流れをドラマのように作り上げることが必要です。

雑談や板書のバランスを見直しましょう。

また、難関国立や人気私大などでは専門のクラスが開講されます。

そのコマの担当となるためには、大学別の問題傾向分析は欠かせません。

意識としては講師ではなく、自分の授業にどうやったら生徒を集めることができるかという経営者的な視点をもち、自分の授業スタイルを見直すことが大切です。

まとめ

いかがでしたか。

予備校講師は最近テレビでとりあげられるカリスマ講師のように、人気や実績があれば年収2億など、ほかの企業や職種のサラリーマンが稼ぐことのできない年収を稼ぐことも可能です。

予備校講師は正社員採用より、毎年更新型の非常勤採用が多いです。

非常勤というと、一般的に正社員より給料が少ないイメージかもしれません。

しかし予備校講師は非常勤であるがゆえ掛け持ちなども可能になり、必ずしも非常勤だからといって年収が低いとはいえません。

全ては生徒をどこまで自分の授業に集客できるかということにあります。

予備校講師はシビアな実力主義で、給与にも明確にそれが表れます。


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