養護教諭の給料はどのくらい?私の周りの相場や給料の決まり方を紹介します
養護教諭求人が気になっている方はぜひ参考にしていただければと思います。
そもそも養護教諭とは簡単に言えば保健室の先生です。
学生時代、あなたにとって保健室とはどのような場所でしたか?
きっとお世話になった方はこの職業を目指しているのではないでしょうか?
では、そんな養護教諭の募集内容や詳しい業務内容、おすすめな求人のポイントについてまとめてみました。
養護教諭の働く場所も具体的にいくつかご紹介させていただきますね。
目次
閉じる養護教諭求人のおおまかな仕事内容
おおまかな仕事内容
保健室の先生は、正式には「養護教諭」という職名です。
学校教育法により、学校には養護教諭を配置することが定められています。
その仕事内容は大きく分けて4つの分野に分かれています。
①児童生徒の健康管理
学期ごとに身体測定の他、年に一回の内科健診や歯科健診などを企画運営します。
またその結果を整理し、保護者や児童生徒にフィードバックします。
日常的には、ケガや病気の場合の救急処置を行います。
②児童生徒の健康教育
お便りや掲示物を作って健康に関する情報を発信したり、担任の先生と協力をして授業を行ったりします。
③学校の環境衛生
水質検査や空気の検査を行い、学校の衛生を保ちます。
もし何らかの異常が見つかった場合には、管理職と一緒に対応を行います。
④児童生徒への健康相談活動
心身に悩みを抱える児童生徒に対応します。
内容によっては、医療機関や児童相談所、カウンセラーなどど連携して対応に当たることもあります。
養護教諭の仕事は会社でどういう役割を求められる?
一つの学校に対して、養護教諭の配置は1人のみという場合がほとんどです。
そのため、養護教諭は専門職として、健康や衛生に関する諸問題を一手に引き受けています。
例え経験が浅くても、専門職として責任のある行動や発言が求められます。
養護教諭求人の働き先にはどんな種類があるの?
養護教諭の働き先は、幼稚園・小学校・中学校・高等学校・特別支援学校など、全ての学校機関にわたっています。
下の項目で詳しくみていきましょう。
養護教諭求人の募集でよくある施設や事業形態のパターン
養護教諭になるには免許状が必須
養護教諭になるためには、養護教諭の免許状が必要です。
養護教諭養成課程のある大学で、規定の単位や実習を行うことで免許状を取得することができます。
免許状は、大学院卒の場合の専修免許・4年制大学卒の場合の1種免許・短大卒の場合の2種免許の3種類です。
ここでは、養護教諭の免許がある前提で、どうしたら養護教諭として働くことができるのかを解説していきます。
公立学校の養護教諭(正規採用)になるには
公立学校に正規採用になるためには、自治体が実施している教職員採用試験に合格しなければなりません。
採用試験は、年に1回7月から8月にかけて行われる場合が多く、各都道府県教育委員会や政令指定都市教育委員会が主催しています。
試験の内容は、専門教科や教職に関する学科試験の他、実技試験、面接、模擬授業などを行います。
公立学校の養護教諭(講師)になるには
採用試験の養護教諭の倍率は、どこの自治体でも5倍~20倍とかなり高く、公立学校の正規採用の養護教諭になるのは狭き門と言えます。
しかし、公立学校に勤める道が他にないわけではありません。
自治体によって名称は異なりますが、「講師登録」をすることで、講師として働くことができるのです。
例えば養護教諭はほとんどが女性なので、出産や育児のために1年近く休業する人が多くいます。
その代替教員として、講師登録をしている者に連絡が入り、勤務地などの条件が合致すれば採用になります。
他にも、療養休暇や介護・看護休暇の代替であったり、急な退職などで正規採用の養護教諭が足りなくなってしまった場合に、声がかかるようです。
私立の学校の養護教諭になるには
私立の学校であっても、養護教諭の免許状は必要です。
さらに、募集内容によっては看護師の資格や経験がある者を求めている場合もあります。
私立学校においては学校独自に採用を行っているため、募集の時期は様々です。
人事が動く12月から3月にかけてが多いですが、急な欠員が出た場合に募集が行われることもあります。
私立での採用では、非常勤講師の募集が多い現状にありますが、講師として何年か雇用されることによって正式採用される場合もあります。
養護教諭求人でよくある募集内容とは?
上で述べたように、養護教諭の求人は公立か私立かによって大きく異なります。
公立学校に採用になった場合は、講師であっても公務員となります。
給与相場
4年制大学卒の初任給は、20万円程度です。
短大卒の場合の初任給は18万円程度になります。
地域手当や特業手当などの手当てによって多少金額は前後します。
職歴がある場合はそれも加味されるため、25万円程度からスタートする場合もあります。
私立高校の場合は学校独自に給与額を決められるため、雇用先によって差は大きくなります。
非常勤講師として、時給制で働く場合もあります。
時給の場合は1500円から2000円くらいの募集が多いようです。
勤務時間や休日、残業
ほとんどの学校はカレンダー通りなので、基本的には月から金曜の週5日間の勤務になります。
最近では土曜日に授業を実施している学校も増えてきています。
その場合は、休日出勤の手当てが出るのではなく、別日に休暇として振り替えられます。
夏休みや冬休みなど、児童生徒がいない期間にまとめて休みを取る場合が多いようです。
公立学校の教員は公務員のため、残業手当はありません。
福利厚生
公立学校の場合は公務員となるため、福利厚生は手厚いイメージですが、実際には民間企業と大きな差はありません(一昔前はずいぶんと優遇されていたようですが・・・)。
年金も厚生年金と一元化されることが決まっています。
地域の教育関係の施設(科学館や博物館など)には割引価格で入れることが多いようです。
私立学校は雇用先によって大きく異なります。
勤務場所
養護教諭の免許状は、学校種を限定したものではありません。
そのため、小学校・中学校・高等学校・特別支援学校と全ての学校種で勤めることができます。
採用は少ないですが、幼稚園の保健室や大学の保健センターでの募集にもエントリーすることができます。
求められる人物像
責任感のある人
養護教諭は児童生徒の命に関わる専門職です。
学校に一人しか配置されていないことも多いため、養護教諭としての意見や行動を求められます。
責任感を持って日々の職務に当たる必要があるのです。
社会常識がある人
どんな仕事にも言えることですが、会社も学校も多くの人が働いている組織であり、自分自身もその一員であるという意識が必要です。
周囲の職員とのつながりを大切しながら職務に当たることのできる人を、採用側は求めています。
おだやかで優しい人柄
最近は、児童生徒の心の健康問題も学校においては重要な課題です。
悩みを抱えた子どもたちの相談にのることも少なくありません。
苦しんでいる子どもたちが「保健室の先生になら話をしてみようかな・・・」と思えるような人柄が重要でしょう。
\「自分でも出来そう!」と思ったら/
必要なスキルや資格、経験
養護教諭の免許状は必須です。
養護教諭免許は、看護師資格や保健師の資格のある方であれば、わずかな単位履修のみで取得することが可能です。
採用先によっては、看護師の資格や経験があると有利になることもあります。
また、心肺蘇生法や救急処置のスキルを身に着けているといいでしょう。
採用の必須条件ではありませんが、消防署や日本赤十字社で行っている講習を受けていると、採用の際にアピールできます。
養護教諭求人のおすすめ求人のポイント
養護教諭は責任が重い分、やりがいのある仕事です。
おすすめのポイントをいくつか紹介します。
子どもたちと心を通わせられる
授業を行い評価をつける一般の先生方と異なり、養護教諭は子どもを評価する立場ではありません。
そのため、保健室の先生なら本音が言えるという児童生徒も少なくありません。
私は公立の小中学校で勤務した経験がありますが、保健室を頼りにしている子どもたちがたくさんいました。
仕事が未熟で自信を無くしてしまったときも、あの子たちのために明日も頑張ろうと思うことができました。
自分らしさを生かせる
基本的に一人で勤務することが多い養護教諭にとって、保健室は自分らしさを生かすことのできる場所です。
様々な保健室を見てきましたが、自作のイラスト飾っていた先生、リラックス効果のあるアロマを焚いていた先生、花や観葉植物を育てていた先生など、養護教諭一人一人、全く違った保健室を作っていました。
もちろん児童生徒のためというのが大前提ですが、個性を生かせる場だと思います。
女性にとって働きやすい
正規採用になった場合には、学校は女性が一生働くことができる現場だと思います。
産休はもちろん育休もしっかり取ることができますし、復帰後の身分も保証されています。
子育てをしながら働く人が多いので、周囲の理解も得られやすい状況です。
学校現場は多忙なので、子育てと仕事の両立は容易ではありませんが、同じ仲間がたくさん働き続けているというのは心の支えになると思います。
\この仕事に「やりがい」があると感じた人は/
仕事と子育てを両立するには、こちらの記事を参考に!
養護教諭求人の雇用形態による違い
前述の通り、公立学校か私立学校かによって雇用形態や待遇は大きく異なります。
また、正規採用か講師なのかによっても違いがあります。
安定した身分で長く働きたいのであれば、公立学校での正規採用を目指すのが一番です。
講師登録をして講師として経験を積みながら、何年か採用試験を受け続けている養護教諭のたまごはたくさんいます。
勤務先や給与の条件が良ければ、私立学校もいいでしょう。
公立学校には定期人事異動がありますが、私立学校は正規採用になればずっと同じ学校に勤務することができます。
自分にあった養護教諭求人の選び方や注意点
ここでは項目ごとに、養護教諭の求人の選び方について解説します。
雇用形態から探す
正規採用のフルタイムであれば、身分や給与は保証されていますが、採用倍率も高いです。
私立学校で、養護教諭が複数配置されているところであれば、週3回勤務といったパートタイム的な求人募集もあります。
まずは経験を積んで、養護教諭としてスキルを磨くのもいいでしょう。
学校の種類から考える
公立学校か私立学校かによって、身分や待遇は大きく異なります。
募集要項をしっかり確認することが重要ですね。
給与や雇用条件から考える
公立学校のフルタイムであれば、正規採用でも講師でもスタート時の給与はほとんど変わらず、20万円程度です。
時給制の非常勤講師になると1500円前後の時給で働くことが多いようです。
エリアから考える
公立学校であれば、どこの都道府県でも募集を行っています。
学校数が多い都市部のほうが採用されやすい!という話もあれば、団塊の世代が大量に退職している地方がねらい目だ!という人もいます。
噂の真偽は、自分の働きたいエリアの先輩養護教諭に聞けるといいですね。
養護教諭求人についてよくある疑問
養護教諭について、よく聞かれる質問にお答えします。
男性でもなれますか?
養護教諭は女性に限定された職業ではありませんが、実際に働いている方はほとんどが女性です。
男性養護教諭の場合は、「男子校」「特別支援学校」「養護教諭が複数配置で相方が女性の学校」に採用されることが多いと聞いたことがあります。
養護教諭ってヒマですよね?
一日保健室にいる養護教諭は、確かにヒマそうに見えるかもしれません。
しかし、意外に書類作成関係の仕事が多く、子どもがいない時間はパソコンに向き合っていることが多いです。
また時期によっては保健室が大混雑することもあり、座る暇もないときもあります。
ヒマそうに見えるのは、保健室の先生がおだやかな雰囲気で働いていたせいかもしれません。
部活動の顧問にはなれるの?
養護教諭が部活をもたされるかは、学校の裁量によるので一概には言えません。
養護教諭も教員であることには変わらないので、部活動の顧問になり指導したり引率したりすることは可能です。
ただ養護教諭が顧問を持っていると、部活動の時間帯に保健室が不在になってしまい急な傷病に対応できないことから、養護教諭には顧問を持たせない学校が多いようです。
まとめ
知っているようでよく分からない保健室の先生、養護教諭についてまとめました。
私は公立の小中学校で勤務した経験があります。
忙しくて責任が重くて大変なこともありましたが、やんちゃで可愛い子どもたちに囲まれて楽しい毎日でした。
養護教諭はとてもやりがいのある仕事です。
養護教諭を目指す方にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。
リクナビNEXTに会員登録をした後、自分の経歴やキャリアプランを匿名で登録してみましょう。そうすると、企業から好条件のスカウトを受けることがあるのでお得です。転職の成功確率も上がりやすくなります。
養護教諭求人についてもっと深堀りした情報を見る
養護教諭の転職で注意したほうが良い5個のこと
かつての日本では、一度勤めたからには生涯その会社に勤め続けることが美徳とされていました。しかし今や、経験やスキルを基に転職をし良い条件で働くことを求めるのは当たり前のことになりつつあります。それは養護教諭としても同じことです。養護教諭の場合、転職にはいくつかのパターンがあります。まずは職種を変えずに養護教諭から養護教諭へ転職する場合。これは、自治体や法人、学校種、雇用形態や給与を変えたい場合に行います。もう一つは養護教諭から違う教員を目指す場合。後述しますが、免許状があれば可能です。最後は養護教諭から民間企業に勤める場合。社会人経験を活かして、新卒者とは差別化したアピールができると良いですね。
養護教諭として働くメリットとは?働き方も様々!興味がある人はチェックしてみよう!
養護教諭のメリットについて今回は詳しくお話しできればと思います。小学校・中学校・高等学校・特別支援学校の保健室に勤務する、養護教諭。時には幼稚園や大学に配されることもあります。学生時代に、保健室のお世話になったという人も多いのではないでしょうか。今回はそんな養護教諭について詳しくまとめてみました。興味のある方は、ぜひ最後までご覧いただけたらと思います。養護教諭の仕事の概要とは?養護教諭の仕事は、大きく5つの類型に分けられます。第一は、保健管理です。これは、児童生徒が心身ともに健康的な学校生活が送れるように、様々な管理を行うことを指します。具体的には、日常的に健康観察を行いその結果を集約すること
養護教諭の悩みで多い6個のこととその解決法。
この記事では、養護教諭が抱えやすい悩みをご紹介します。保健室の先生として、幼稚園・小学校・中学校・高等学校の保健室を運営する養護教諭。漫画やドラマにもよく登場しますよね。他の先生に比べると養護教諭はのんびりしているようで暇そうに見えますが、現実はどうなのでしょうか。ここでは養護教諭の本音や悩み、その解決方法についてまとめました。養護教諭の悩みで多い6個のこととその解決法とは?新卒の場合・・・仕事が山積みで、何から手を付けたら良いか分からない!850人以上の大規模校でなければ、一人で勤務することが多い養護教諭。新卒であっても、未経験であっても、採用されたからには一人の養護教諭としての働きが期待さ
養護教諭を辞めたい…と感じる人の5個の理由と乗り越え方とは?
養護教諭辞めたいとお悩みの方はぜひこの記事を最後までご覧ください。小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の保健室に勤務する、れっきとした教員です。保健室でおだやかに業務をこなしている人が多いような印象がありますが、実際のところは養護教諭はきついし、しんどいなんて声も実はあるんです。養護教諭が大変な原因とはいったいなんだと思いますか?ここでは、養護教諭を辞めたいと感じてしまういくつかの理由について紹介していきます。養護教諭を辞めたいと感じる人の5個の理由とは?一口に養護教諭と言っても、勤務先や雇用形態は様々です。正規採用の教諭もいれば、非常勤講師、臨時的任用講師もいます。養護教諭の教員免許を取得
養護教諭の仕事と子育ての両立は可能?両立するためのアドバイスをご紹介します
養護教諭は子育てしながら続けられる職業なのでしょうか?保健室の先生の呼び名である養護教諭。仮病を使って保健室で休ませてもらっていたなど、学生時代に養護教諭との関わりがあった人も多いでしょう。ここでは、そんな養護教諭はママになっても両立しやすい理由についてご紹介していきます。子育てしやすい職業は貴重です!養護教諭ってどんな仕事?養護教諭は、小学校・中学校・高等学校・特別支援学校に一人以上配置することが定められている職業です。仕事内容は、学校教育法には「児童生徒の養護をつかさどる」職務とされています。具体的には何をしているのでしょうか。保健管理児童生徒の健康診断や身体測定、視力・聴力検査などを実施
養護教諭のやりがいは?やっていて良かった3個のことやそこで身につく力とは?
養護教諭のやりがいについてご紹介します。保健室の先生のことを正式には「養護教諭」と呼びます。学生時代にはよく保健室にお世話になっていたという方もいれば、保健室の先生のことを全く覚えていないというくらい縁遠い方もいるでしょう。近年子どもたちの様々な問題がクローズアップされる中で、養護教諭という存在は重要性を増しています。ここではそうした養護教諭の魅力ややりがいについてお話していきます。私はこんな所で養護教諭の仕事をしていました私は今まで、公立の高等学校、中学校、小学校で養護教諭として勤めた経験があります。一番勤務年数が長いのは小学校です。養護教諭経験者として、この仕事のやりがいや子どもとの関わり
養護教諭になるには?資格や勉強しておくべきこと、仕事の見つけ方まで経験者が解説!
養護教諭になるにはどのようなプロセスを踏めばいいのでしょうか?学校の保健室の先生である「養護教諭」。学生時代には身近な存在でしたが、大人になった今、「養護教諭になりたい!」という方はどうすればいいのか、どこで資格が取れるのか、採用は多いのかなどなど、詳しく知っておきたいですよね。そこで今回は、養護教諭のなり方を徹底的に解説します。養護教諭の資格はどのようなものが必要なのか、どういった分野を勉強すればいいのかなど、気になる内容を詳しくお話していきたいと思います。養護教諭になるには?養護教諭になるためには、教員免許を持っていることが必須になります。教員免許には3種類あり、短期大学を卒業した者や他の
養護教諭の給料はどのくらい?私の周りの相場や給料の決まり方を紹介します
養護教諭の給料事情をご存知の方は経験者以外少ないかと思います。そもそも養護教諭とは、いわゆる「保健室の先生」のことですが、一体どれくらい稼げる職業なのでしょうか?一般の先生とはどのような違いがあるのかも気になりますね?ここでは、養護教諭の年収や給料事情についてや、どんな職業なのかを詳しく解説します。また、給料アップの方法もこっそりお教えしちゃいます。保健室の先生の給料事情をこの記事でのぞき見しちゃいましょう。養護教諭の給与の決まり方養護教諭の給与は、パートタイムかフルタイムか、公立学校採用か私立学校採用か、正規採用か非常勤かなど、雇用先や雇用形態によって変わってきます。公立学校に採用された場合