養護教諭の仕事は具体的にどういうことをするのでしょうか?

まず「養護教諭」とは、分かりやすく言えば「保健室の先生」のことです。

幼稚園・小学校・中学校・高等学校・特別支援学校に勤めるので、子供の頃、学校で怪我や病気をした際にお世話になった方も多いのではないでしょうか?

実は養護教諭は、怪我や病気の対応以外にも多くの業務を担っています。

そこで今回は、あまり知る機会がない養護教諭の具体的な仕事について項目ごとに詳しく解説します。

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養護教諭の仕事は大きく5個の役割に分けられる

養護教諭の仕事は「保健管理」「保健教育」「健康相談」「保健室経営」「組織活動」の五つに大別されます。

この分類は、学校保健安全法という法律を基にしたものです。

項目ごとに詳しく見ていきましょう。

保健管理に関する仕事

保健管理は「心身の健康管理」と「学校環境の管理」の二つの業務に分けられます。

「心身の健康管理」とは、救急処置や健康診断の実施、健康観察による健康問題の把握、疾病の予防・管理のことです。

「学校環境の管理」とは、学校環境の衛生管理や校舎内外の安全点検のことです。

保健教育に関する仕事

保健教育は「保健指導」「保健学習」「啓発活動」の三つの業務に分けられます。

「保健指導」とは、個人や集団に対して心身の健康に関する内容を指導することです。

保健室で行う場合もありますし、学級担任の先生と共同して学級で行う場合もあります。

「保健学習」とは、保健体育の授業や総合的な学習の時間における保健に関する内容に参画することです。

「啓発活動」とは、お便りや掲示物などを通じて児童生徒や教職員、保護者や地域の方の健康に対する意識向上にアプローチすることです。

健康相談に関する仕事

健康相談とは、児童生徒の心身の健康課題への対応を行うことです。

内容によっては教職員や保護者、医療機関などと連携して対応を考えることもあります。

保健室経営に関する仕事

保健室経営とは、保健室経営計画を作成したり、保健室の設備や備品の管理及び諸帳簿等の保健情報の管理を行ったりすることです。

組織活動に関する仕事

組織活動とは、児童生徒の保健委員会を組織して指導することや、地域学校保健委員会を組織運営し関係機関や大学等と連携を図ることです。

保健管理に関する5個の業務

救急処置活動

養護教諭の仕事で一番イメージしやすいのが、「救急処置」でしょう。

怪我や体調不良で保健室に来室した児童生徒の対応をします。

保健室で手当てをしたり休養をさせたりするだけでなく、病院受診や家庭での休養の判断も行います。

命に関わるような意識消失や大出血があった場合には、心肺蘇生法や救急法の手技を用いて対応します。

健康診断の実施

学校種によって違いがありますが、内科検診や歯科検診などの健康診断は年度毎に1回、視力・聴力検査や身体測定などは学期毎に1回程度実施されます。

養護教諭は健康診断の計画や準備、測定、結果の整理などを一手に引き受けています。

健康診断の結果は個人毎に記録をし、家庭に通知したり健康情報として集約したりします。

健康診断を実施する4月~6月、9月、1月は養護教諭にとって繁忙期と言えるでしょう。

健康観察

小学生のとき、毎朝「はい、元気です」「風邪気味です」など自分の体調を先生に伝える健康観察を行っていた人も多いのではないでしょうか。

養護教諭はその健康観察の結果から子どもたちの健康問題を把握し、管理職や他の教職員に報告して対応するという業務も行います。

例えば風邪気味の子どもが増えてきた場合には感染症予防を促したり、欠席が続いている子がいた場合には個人面談や家庭訪問を検討したりします。

その他にも子どもの保健室来室時の言動や授業の様子などをよく観察し、心身の健康に問題がないかを常に見ておくことも大切な業務の一つです。

疾病の予防・管理

疾病の予防・管理には主に二つの業務があります。

一つは「子どもたちの持病やアレルギーの管理を行うこと」です。

学校には様々な疾病を抱えながら過ごす子どもたちがいます。

養護教諭は、その子どもたちが安全に学校生活を送れるように医師や保護者と連携し、配慮する事項などを決める役割を担います。

運動制限の有無や給食時の注意、急変時の対応などを確認し、他の教職員へ情報共有しています。

もう一つは「感染症流行の予防と対応」です。

子どもたちが集団で生活をしている学校は感染症が流行しやすい環境です。

養護教諭は地域や近隣学校の感染症流行状況を確認し、教職員や児童生徒、各家庭に注意を呼びかけます。

またインフルエンザや感染性胃腸炎の流行時期には教室や手洗場、トイレの消毒を行い、学校内で感染症の流行が拡大するのを未然に防ぐよう努めています。

学校環境衛生の管理

学校保健安全法という法律において、学校の環境衛生基準が定められています。

例えば飲料水の残留塩素濃度は0.1㎎/L以上であること、教室内の二酸化炭素濃度は1,500ppm以下であること、教室の気温は17度以上28度以下であることというように基準が決められています。

養護教諭はこの基準に照らし合わせ、校内を衛生的で安全な環境に保つように管理しています。

年に何度かは学校薬剤師と共にプール水の衛生や教室の空気、照度などの測定も行っています。

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保健教育に関する4個の業務

個別の保健指導

個別の保健指導では、児童生徒個人の抱える健康課題についてアプローチします。

例えば睡眠時間が短く体調を崩しがちな生徒に適切な睡眠の取り方や生活習慣の改善を指導したり、望まない妊娠や性感染症に感染する危険があるような交際をしている生徒に避妊の重要性や性感染症のリスクを指導したりします。

集団への保健指導

集団への保健指導は、学級活動や小学校の生活科などの時間に各教室で行われることが多いです。

テーマは歯科保健であったり感染症予防であったり、その季節や学級の実態、担任の先生の要望などによって様々です。

その他にも、宿泊学習の事前指導で登山中の衛生害虫や怪我のリスクなどについて学年集会で話をするという場合もあります。

保健学習への参画

保健学習は保健指導とは異なり、学習指導要領に則った内容について指導を行います。

端的に言うと、保健体育の授業を行うことを指します。

養護教諭は担任の先生や体育科の先生と共同してゲストティーチャーやティームティーチング形式で参画することが多いです。

筆者の経験上、特に思春期の心身の変化の単元は依頼が多くありました。

体育科の先生は男性が多く、思春期の女子生徒が抵抗感を持つ内容を指導する場合に養護教諭が参画することでソフト且つ専門的に指導ができると評価されていました。

健康増進のための啓発活動

保健室の前の廊下に、養護教諭自作のポスターや教材が貼ってあるのを見たことがありませんか?

そのような掲示物を通して健康増進を訴えたり、月ごとに保健だよりを発行して各家庭に呼びかけたりすることを啓発活動と言います。

季節や感染症の流行状況によって啓発することのテーマは変化します。

例えば5月であれば「健康診断の受け方と結果の見方について」、6月は「歯と口の健康習慣について」、7月は「水泳学習前の健康管理と水の事故」といった内容を扱っていました。

健康相談に関する2個の業務

心身の健康課題への対応

近年は、学校における子どもたちの心のケアの重要性が叫ばれています。

最近ではスクールカウンセラーが非正規ながら公立学校にも配置されるようになってきましたが、子どもたちにとってカウンセリングルームはやや敷居が高い場所と言えます。

そのような場合に悩みを相談する入り口となるのが保健室です。

養護教諭は「健康相談活動」という名目で児童生徒の心身の悩みに対する相談に乗ります。

その場での傾聴や問題の明確化によって悩みが解決する場合もありますが、深刻な場合には保護者や他の教職員とも連携しながら対応にあたります。

支援にあたっての関係者との連携

養護教諭が健康相談活動において連携する相手は、保護者や教職員だけではありません。

前述の通り、スクールカウンセラーが対応するのが適切と判断した場合には相談の予約を取るようにします。

また地域の警察や医療機関の協力が必要なケースでは、管理職に相談しながら外部機関とも繋がります。

いじめや虐待など深刻なケースにおいては、今や学校だけで問題を抱え込むのではなく様々な機関と手を携えながら解決を目指すことがスタンダードになっています。

保健室経営に関する3個の業務

保健室経営計画の作成

保健室経営計画とは、平成20年の中央教育審議会答申において「当該学校の教育目標及び学校保健目標などを受け、その具現化を図るために、保健室の経営において達成されるべき目標を立て計画的・組織的に運営するために作成される計画である」と述べられています。

難しい単語が多く、分かりにくいですね…。

噛み砕いて言うと、保健室として学校をよくするために何ができるかを考え、目標を立て、その実現のための具体的な指導方法などを示した計画を作ることです。

計画を立てるだけでなく、PDCA(Plan/Do/Check/Action)サイクルに則り実行や振り返りなども行います。

現場では年度ごとに計画を作成し振り返りを行う場合が多いです。

例えばむし歯の罹患率が高い学校であれば、むし歯の罹患率の低下や歯科医受診率の向上を目標に掲げ、そのための方策を示す計画を作成することになります。

保健室の設備備品の管理

保健室には様々な備品があります。

冷蔵庫や洗濯機、体重計など家庭にもあるようなものから、デジタル身長系、水銀柱式血圧計やパルスオキシメーター、滅菌機など高価な専門器具も置いてあります。

それらは勝手に購入したり廃棄したりすることはできません。

備品台帳という記録を作り、毎年現有数の確認を行っています。

公立学校であれば備品を購入する公費は税金で賄われていますので、その扱いは厳重です。

また購入してほしい物があるときは自治体の教育委員会に申し立て、予算を付けてもらわなくてはなりません。

「あれが欲しい」と思ってから購入できるまで、1年ちかくかかってしまうこともあります。

諸帳簿等の保健情報の管理

養護教諭は、様々な帳簿の管理を行います。

特に重要なのが「健康診断票」です。

他にも「学校医・学校薬剤師執務記録」や「学校環境衛生検査記録」「保健日誌」「学校事故記録」などが挙げられます(名称は自治体や法人によって異なります)。

中には、5年間や10年間といった保存年限が定められていて耐火金庫で保管しているものもあります。

特に公立学校であれば「公簿」の取り扱いになるので、勝手に廃棄したり改ざんしたりしてはいけません。

決してあってはならないことですが、もし生徒がいじめにより自殺をしたり、後遺症が残るような怪我をしたりといった事故や事件が発生した場合には、養護教諭が管理している諸帳簿が証拠として扱われることもあります。

組織活動に関する2個の業務

児童生徒保健委員会の指導

子どもの頃に保健委員会をやっていたという方はいませんか?

保健委員会では、トイレや流しの衛生管理や健康観察板の配達、保健室での雑事の手伝いなどが仕事として割り当てられていることが多いです。

また、保健委員会の児童生徒を子どもたちの健康推進のリーダーとして位置づけ、各教室で歯磨きや手洗いといったテーマについて発表させたり教えたりさせることもあります。

小学校では保健集会という集会行事があり、保健委員の子どもたちが健康を呼びかけるための劇を行う場合もあります。

養護教諭は保健委員会の顧問になることが多いので、児童生徒の指導を行います。

学校保健委員会の組織と運営

学校保健委員会とは、学校における健康課題について協議し健康づくりを推進する組織のことを言います。

メンバーは養護教諭や保健主事を中心に教職員、保護者、学校医、学校歯科医、学校薬剤師、学校栄養士などが挙げられます。

校内だけではなく各家庭や地域、関係機関と学校が共に連携をして児童生徒の問題解決を目指すという方針の基に行われています。

年に一回程度、会議や講演形式で実施されることが多いです。

養護教諭のやりがいや面白いポイントとは?

ここでは養護教諭の仕事内容についてまとめてきましたが、改めて養護教諭の職務は多岐にわたっていると感じました。

きっと子ども時代に養護教諭と関わっていた人も、これだけ多くのバリエーションに富んだ仕事内容は見えていなかったのではないでしょうか。

養護教諭は保健室でのんびりお茶を飲んでいて、児童生徒が来たときだけ相手をする暇な職業というイメージを持たれている場合も多いです。

漫画やドラマなどでもそういう描写をよく見かけます。

しかし実際には、傷病の対応だけでなく事前の健康管理や健康教育、地域との連携などによって学校全体の健康を推進することを目標に職務にあたっています。

養護教諭のやりがいの一つは、職務の幅が広いことにあると思います。

例えば病院では、どんなに腕の良い医師でも子どもたちに関わることができるのは傷病が起こった後になります。

しかし養護教諭は健康な状態の子どもたちと普段から関わることができるので、健康を損なうことがないように予防したり傷病の被害が最小限で済むようにサポートしたりすることが可能なのです。

まとめ

養護教諭は、管理や教育、組織活動など様々な仕事を行うことで児童生徒の健康をサポートする仕事です。

学校に一人で勤めることが多い専門職なので大変なことも多いですが、やりがいを感じられればとても面白い仕事だと思います。

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