誰もが子どもの頃は学校に通い、沢山の先生に出会ってきたはずです。

それ故、学校の先生という仕事は多くの人にとってイメージのしやすい職業なのではないでしょうか。

しかし教員は、自身が学校に通っていた時には想像もできないほどの仕事の量に日々追われています。

ここでは、教員の仕事内容をその与えられた役割ごとに解説し、そのやりがいや面白い点について紹介します。

教員の仕事は大きく3つの役割に分けられます

担任を持つ先生

学校の先生と言ったら、担任の先生をイメージする人が多いのではないでしょうか。

担任の先生とは文字の通り、自分の学級を持って学級経営をする先生のことです。

授業や部活動指導に加え、自分の学級の子どもたちの生活指導・保護者の方々との面談なども行います。

担任を持たない先生

管理職である校長・副校長、保健室の先生や副担任の先生のことです。

副担の先生は自分の学級を持っているわけではありませんが、所属している学年の子どもたちを広く見て学級担任のサポートなども行います。

部活動顧問をしている先生

担任を持っている・持っていないに関わらず、校長・副校長・保健室の先生以外の先生は、基本的に何かしらの部活動の顧問をしています。

学習指導や生活指導の他にも、放課後に部活指導を行います。

休日にも部活動を行うので、ほとんど休みがない先生が多いです。

担任を持つ先生の3つの業務

学級経営

学級担任の先生はその学級の子どもたちがより良く成長していけるように導いていく存在ですが、先生ばかりが指示を出すのではなく、委員会や係活動決めなど先生と子どもたちが一緒になって作り上げていくものが「学級」です。

子どもたちが主体的に物事を決めて学校行事や日々の活動に向かっていくことができるように、学級の一人一人のことをよく見て関わっていきます。

また、子どもたちの成長をサポートすることはもちろん、毎日の提出物の管理も行います。

宿題や連絡帳、大事な書類など、子どもたちが決められた期日や時間までにしっかりと持ってこられるように連絡をします。

保護者との面談・家庭訪問

夏休みや冬休みなどの長期休みには、保護者の方との面談を行います。

学校によって二者面談であったり三者面談であったりと様々です。

また家庭訪問は、入学や進級したときなど大きな節目で行います。

子どもたちが住んでいる住所の確認をすることはもちろん、挨拶を兼ねている場合が多いです。

面談や家庭訪問を行うためのスケジュールの希望調査とその調整も、学級担任が自分で行います。

学期末での生活面での評価

学級担任をしていると必然的に学級の子どもたちと関わる時間が多くなりますし、一人一人のことをよく見ることもできます。

それ故に担任の先生は、学期末の成績をつける際に日々の生活の様子の評価も行います。

毎日の生活指導の声かけはもちろん、自分自身が子どもたちのお手本となれるような振る舞いをすることが大切なので、学期末での評価はある意味では自分の行動が反映されているのかもしれません。

担任を持たない先生のそれぞれ2つの大まかな業務

校長・副校長

学校運営

校長は学校の顔として、学校内外の行事に出向きます。

子どもたちが集まっての朝会や職員集会での挨拶、入学式・卒業式での式辞など、学校を治める長として人前に立って発言する機会が圧倒的に多いです。

出張や大きな仕事がひと段落ついているときは、授業中に校内をまわって子どもたちの様子を見たり休み時間に声をかけたりするなど、学校全体の子どもたちを温かい目で見守っています。

副校長は校長のサポートをしつつPTAや学校全体の職場環境の管理を行うなど、主に学校内の管理の仕事が多いです。

子どもたちのことを見守りながらも、職員の勤務時間やその働き方をよく見ています。

また、モンスターペアレントの対応など何かしらの問題が起きた場合や学年での対応が難しい場合は、先生方の相談に乗りつつ一緒に対処していきます。

職員の管理

管理職である校長と副校長は、職員一人一人が気持ち良く働くことができるように配慮しています。

一人に対しての仕事量があまりに多すぎないか、人間関係で困っていることはないかなど、個人の力が発揮できるように職場環境を整えることが大事な仕事の一つです。

実際に、筆者自身も職員室内での人間関係に困ったことがあったのですが、校長と副校長に相談し対処してもらったことで解決することができました。

保健室の先生(養護教諭)

体調不良の子どもたちの対応

授業中や休み時間、放課後の部活動など時間を問わず、怪我や体調不良などで来室する子どもたちの処置をします。

小学校低学年などでは、分の不調を的確に自分で説明できない子どももいるので、気持ちを上手に読み取ってあげる必要があります。

中学校に上がると、なるべく授業中の来室は避け休み時間に来るように指導する先生もいます。

どの校種においても、誰がどの時間になぜ来たのか、そしてどのような処置をしたのかを毎日記録してまとめています。

学校内の清掃管理など

保健室の先生は、子どもたちが所属する委員会などの集まりでは、校内をより美しくしたり、綺麗な状態を保つために配属されていることが多いです。

そのような委員会活動での指導に加え、必要な学校ではワックス掛けの手配なども行います。

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学級担任を持たない先生(学年長・副担任)

学年指導

校長・副校長・養護教諭以外の学級担任を持たない先生は各学年に配属され、副担任としてその学年全体の子どもたちを広く指導します。

この副担任という立場の先生は、全教科を担任の先生一人で教える小学校ではあまり見られませんが、教科ごとに先生が変わるという性質上、中学校や高校では一般的です。

学級担任とは違い、直接的に一つの学級の運営に関わるということはありませんが、行事のときなどは子どもたちや学年の先生と一緒になって準備や練習に臨みます。

学級担任のサポート

仕事量が多い教員の仕事には、授業の準備から評価に至るまでに加え、部活指導や生活指導、児童会や生徒会の活動などがあります。

更に学級担任をしているとなると、そこに毎日の提出物チェックや学級通信の作成・印刷を行います。

このような仕事を全部一人でこなすのは、あまりにも過酷です。

そのようなときこそ副担任の出番です。

昼食指導を代わりに行ったり、必要なプリントを印刷したり、集まった書類を整理したりなど、できることを手伝います。

更に、学級担任が出張や大会の引率などで学校を離れているときも副担任が学級に行き、普段学級担任がこなしている業務をやります。

部活動顧問の3つの業務

部活指導

小学校で特設されている場合や中学校以上になると、放課後は部活動の時間になります。

子どもたちが怪我をしないよう、トラブルが起きないよう、また、安全に活動に集中できるように側で見守る必要があります。

自分が経験してきた競技や種目に配属されるかは校長の采配次第ですが、経験の有無に関係なく子どもたちと一緒に活動することが大切です。

技術向上のために外部から指導員を招いている場合でも、責任を持って子どもたちの側にいることが大切です。

大会引率

運動部・文化部に関係なく、大会があるときは顧問である先生が引率します。

外部からの指導員をお願いしている場合でも引率中の責任は顧問にあるので、事前の子どもたちへの指導を含めて、計画をしっかりと立てておくことが大切です。

また、基本的に大会に参加する際は学外に行くことになるので、会場までの交通手段やその日の日程を保護者の方々に前もってお知らせしておく必要があります。

大会が終わって結果が分かり次第、学校に連絡することを忘れてはいけません。

事務作業

部活動の顧問をしていると、子どもたちの指導以外にも多くの仕事があります。

毎日の練習時間や休日の練習の活動予定作成、いざという時のための連絡網作り、大会参加のための手続き、ユニフォームの購入など、多岐にわたります。

授業の準備や学級・学年経営の合間を縫って作業しなければならないので、時間を上手に使わなければなりません。

特に大会に参加する際の手続きには期限があるので、気付かない内に過ぎていたり忘れてしまっていたということがないように気を付ける必要があります。

教員の仕事の良いところ

やりがいを感じるポイント

教員として働くと、教科指導や部活指導に加え生活指導までやるのであまりの仕事量の多さに辛い面ばかりが見えてきますが、他の仕事では決して味わうことのできないやりがいを味わうことができます。

ここでは、3つのやりがいを紹介します。

子どもたちの笑顔

仕事量も多く大変なことばかりだと思われがちな教員の仕事ですが、その大変さを忘れさせてくれるほど大きな力を持っているのが、子どもたちの笑顔です。

学校行事で大きなことを成し遂げた後はもちろんですが、休み時間でするお喋りで見せる笑顔など、ありきたりな日常の中にも沢山の笑顔があふれています。

どんなに体力的・精神的にキツくなったとしても、子どもたちの純粋な笑顔を見ると疲れも飛んでいきます。

子どもたちの成長

4月の最初から3月の終わりまで年度間を通して子どもたちと接していると、その成長具合に驚かされます。

身長が伸びたり顔つきが大人っぽくなってくる身体的な面はもちろん、精神面でも大きく飛躍します。

教員は子どもたちがより良く成長できるように声をかけ、導きます。

そのアドバイスやなんてことのない一言がその子どもにとって大きな変化をもたらす言葉になるのだとしたら、責任こそ大きいものの、それと同時にとても嬉しいことなのではないでしょうか。

自分のスキルアップ

最初は自分の時間も上手く使えず、何をやるべきなのかも分からないですが、教員として年数を重ねていくと授業の質も向上しますし、子どもたちとの関わり方も変わってきます。

年数が少ないと子どもたちにとって年の離れたお兄さんやお姉さんのような存在になりがちですが、年数を重ねることによって子どもたちの心に響く声の掛け方や叱り方が分かってくるのです。

教員のスキルアップは子どもたちの成長のためにも不可欠ですし、保護者の方々の安心にも繋がります。

面白いポイント

日々、時間と仕事に追われる教員としての仕事ですが、子どもたちと関わるこの仕事ならではの面白さが数多くあります。

ここでは、その中から3つ挙げてみます。

学校・学年ごとにカラーがある

当たり前ですが、学校や学年ごとに持っている雰囲気が全く違う点が、教員として働くにあたって面白い点です。

勉強も運動も一生懸命頑張る学年もあれば、成績は芳しくなかったとしても精神面で安定していたり、トラブルばかりの学年であったりなど、配属された学年ごとにカラーがあるのです。

入学から卒業までを通して見ると、その成長に伴って持っている雰囲気が変わっていくのもまた面白いです。

教員の声のかけ方によって良い方にも悪い方にも傾いてしまうので、一言一言に気をつけて発言しなければならないですが、自分の関わってきた学年に特別な想いを持てるのが嬉しい面でもあります。

子どもたちならではの発想

一つ質問をしたとしても、子どもたち一人一人から返ってくる答えは十人十色。

しかも、先生たちの予想もしないような回答ばかりです。

算数や数学のような一つの答えを求めるものではあまりこのようなことはありませんが、国語や道徳のような個人の意見を問うようなものでは、特に小学校の場合は面白い回答を聞くことができます。

恩師とともに

自分が学生時代に住んでいた県で教員として働くことになった場合は、自分のお世話になった先生と一緒に机を並べて働くことができる可能性があります。

筆者は実際に恩師と一緒に働くことができたのですが、とても嬉しいものでした。

自分が子どもの頃は気づかなかった教員目線での細やかな配慮や子どもたちとの関わり方など、大人になっても指導してくれる恩師の存在は、改めて大きなものだと再確認することができます。

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まとめ

教員と一言で言っても、担任をしているかそうではないかによってその仕事の内容に少しの違いがあります。

毎日限られた時間の中で沢山の仕事に追われ、多忙を極めている教員ですが、他の職業では感じることのできない達成感や面白さに溢れています。

教員として子どもたちのために何ができるか、自分を追い込んで考えすぎるのではなく、自分に与えられた役割を子どもたちと一緒に毎日を楽しみながら過ごすことが大切です。

担任として学級を持つと確かに忙しくはありますが、格別の楽しさと達成感を味わうこともできます。

また、担任ではなかったとしても、学年全体の子どもたちを満遍なく見守り、全体の中から個を見る力を養うこともできますよ。

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