小学校の頃の自由さからうって変わり、中学校に入学すると新たな勉強に部活動など、子どもたちにとってはたくさんの変化が待ち受けています。

そのような急激な変化にも子どもたちの側に寄り添って成長させて行くのが、中学校の先生です。

誰しもが通っていた中学校、様々な個性を持った先生に出会ったことでしょう。

小学校の先生が優しいお母さんだとすれば、中学校の先生はどっしりと構えたお父さんのようなものです。

ここでは、まるで父親のような厳しさと優しさを持った中学校教員になるにはどうすればいいのか、勤務内容や就職方法、将来性に触れながら、多くのことについて紹介していきます。

中学校教師になるには?

中学校で勤務する教員になるためには、各都道府県や市町村で行われている教員採用試験に合格することで、正規採用である教諭になることができます。

合格は狭き門ですが、近年は倍率も下がってきて入るようです。

また、仮に教員採用試験を突破することができなかったとしても、臨時講師として中学校で先生として働くことができます。

中学校教師になるために勉強しておくべきこと

中学校教員として勉強しておくことは、まず、自分の専門の教科を子どもたちに教える際に、どのようにすれば理解しやすくなるかという指導方法です。

生徒一人一人の理解度は差があるものです。

理解の早い子にとっては楽しいものも、苦手に感じている子にとっては苦痛な時間ともなり得ます。

そのような差を少しでも無くすためにも、生徒たち一人一人が楽しみながらしっかりと頭をつかい、知識を身につけていくことのできるような配慮が必要です。

また、生徒たちは先生の話を聞くことが大好きなので、自分自身の人間性を高めるためにも様々なことに興味を持って勉強に当たると良いでしょう。

生徒との話にも花が咲きますし、授業や学級、部活動経営にも繋がっていく可能性もあります。

持っておくべき資格とは?

自分の専門の教科の中学校教諭1種免許状と中学校教諭2種免許状のうちの、いずれかが必要です。

社会人採用枠やスポーツ採用枠を設けている自治体もあります!

中学校教諭として働きたい人が一度は受けるであろう教員採用試験には、社会人やスポーツで優秀な成績を収めた人に向けての特別な枠を設けている自治体もあります。

社会人枠では一定期間以上の勤務年数と専門的な知識、スポーツ枠では大会などでの好成績を条件に教諭としての道を解放しています。

この2つの枠の場合は教員免許状は特に必要ありませんが、採用後に研修を経て特別免許状が交付されることになっています。

中学校教師の就職先や募集状況は?

中学校教員として働きたいとは思っても、先生になるためには教員採用試験に合格するしか方法はないものなのでしょうか。

そのようなふとした疑問や、中学校の種類、教職員の募集状況や教員の給与にも触れながら、その働き方について紹介します。

中学校教師の主な就職先

一口に中学校教員と言ったとしても中学校は公立中学校、私立中学校、附属中学校の3種類に分けられます。

それぞれの学校で働くためにはどのような手順を踏めばいいのか、また、どのような違いがあるのかについて紹介します。

公立中学校

教員採用試験を突破した新採用の先生を含めた先生方は、各都道府県や市町村立の中学校に赴任することになります。

初任の学校や転勤先についての希望は聞かれますが、自分の希望した学校に必ずしも赴任できるとは限りません。

経験のまだ浅い若い先生は特に、自分の希望は通らないと思っても良いかもしれません。

また、臨時講師として勤務することになるのも、公立中学校であることがほとんどです。

私立中学校

教員採用試験ではなく、私立中学校が独自で行う選考を受けることで私立中学校で勤務することができます。

教員採用試験は毎年実施されますが、私立の中学校の先行は毎年行われるとは限りません。

なんらかの理由で欠員が出たときにのみ先行が行われることになるので、私立中学校で勤務したい場合は、こまめにホームページをチェックしておく必要があります。

大学などの附属中学校

大学などの付属の中学校は、その附属先が公立なのか、私立なのかでなり方が異なります。

国公立の大学などの附属中学校に勤務するのは、教員採用試験を突破した先生の中から選ばれます。

新採用の先生で最初から附属の中学校に赴任されるということはありません。

時々、臨時講師として附属中学校に配属されることはあります。

一方で、私立の大学や高校に附属している中学校の場合は、私立中学校と同様に、教員採用試験ではない独自の選考を受けることになるので、希望している場合は確認が必要です。

中学校教師の働き口はどの程度あるの?

中学校教員の働き口は、単刀直入に言って少ないです。

中学校教員として勤務するために必要な教員免許状を持っている全員が、教員として働くことを希望しているという訳ではありません。

しかし、少子高齢化に伴い中学校が合併したり、廃校になったりと子どもたちや学校の数が減少することで、中学校教員の働き口も減っていきます。

大量採用されていたという団塊の世代が退職していっている事で、だんだんと採用の門戸も広がってきてはいるようです。

中学校教師の転職事情

中学校教員は、教員採用試験を突破した正規職員であれば、定年退職まで教諭として勤め上げる方がほとんどですが、中には早期退職をして新たな人生を歩む先生もいます。

教壇に立っていた経験を生かして塾講師をしたり、全く関係のない仕事に就いたり、自分の趣味に没頭したりなど、退職や転職後の過ごし方はその人によって様々です。

実際に、筆者の友人は中学校教諭を自主退職し、その後自分で資格を取るために勉強して、現在は医療事務をしています。

一方で、臨時講師の場合は、次回の臨時講師の話がくるまでの間を教員採用試験の勉強にあてる先生もいます。

しかし、臨時講師の話も必ずしも来るとは限らず、その任期もどれくらいのものになるのかも分からないので、話が来るまでの期間の繋ぎとして塾講師として働く人もいます。

中学校教師の平均給与はどれくらい?

中学校教員の新卒初任者で、基本給を約18万円もらうことができます。

寒冷地手当や住居手当、通勤手当など諸手当が付くので、そこに更に加算されます。

様々な天引きで、手取りで20万円ほどになるでしょう。

年功序列型の給与形態になっているので、1年経つごとに昇級します。

中学校教師の仕事の探し方とは?

中学校の先生として働きたいとは思っても、どのように就職まで漕ぎ着けるのかはなかなか考えつかないものです。

ここでは、中学校教員としての仕事を手に入れるための道筋を3つ紹介します。

教員採用試験

もっともポピュラーなのが、各都道府県や市町村で実施されている教員採用試験の募集要項を見ることです。

教員採用試験は毎年実施されているものです。

日程によっては複数県の試験を受験することができるので、確認しておくと良いでしょう。

教育公務員として、安定した給与を得ながら勤務することができます。

臨時講師として、講師登録をする

教員採用試験に合格できなかったとしても、臨時講師という立場で中学校の先生として働くことができます。

この場合、必ずしも話がくるとは限りませんが、常勤の臨時講師としての話をもらうことができれば、正規職員である教諭と同じ仕事をする機会を得られます。

また、非常勤講師というフルタイム勤務ではない講師としても話をもらうことがあるので、自分のライフスタイルに合わせた働き方を考えて、教育委員会へ講師登録をしておくと良いでしょう。

職業安定所や各教育委員会に問い合わせる

年度末の2月末から3月にかけて、学校で子どもたちの生活を支える「学校生活サポート」や、特別な支援を必要とする子どもたちを支える「支援員」というパートタイムのような勤務形態の募集が、職業安定所にかけられます。

学校生活サポートや支援員は臨時講師とは異なり、自分の担当する教科や部活動はありませんが、教科担任の先生と一緒に教室に行き、子どもたちの理解を深めるために支える役割を担うものです。

特に支援員は、特別支援学級に属している生徒たちが他の学級の生徒たちと一緒に気持ち良く過ごせるように支え、見守り、手助けをしながら生活指導も行っていくものです。

職業安定所でこれらの仕事を始めとして講師の仕事を探すのも一つの手ですが、教育委員会に直接自分で問い合わせたり、自分の足で赴いてみるのも良いでしょう。

筆者の友人は、実際に教育委員会に行って講師をしたい旨を伝えたところ、即日で勤務先が見つかったことがあります。

考えるよりも、まず行動してみると良いのかもしれませんね。

中学校教師の仕事の将来性とは

中学校教員として仕事をして行く中で、将来的にはどのような形で定年退職を迎えることになるのかを、想像するのは難しいものです。

誰もが中学校に通って、多くの先生方と関わってきたことがあるとは思いますが、実際はどのような将来が待っているのでしょう。

ここでは、その道について3つを取り上げて紹介します。

各中学校の校長や副校長などの管理職

教諭として長い期間過ごすと、管理職になるための試験を受けることができるようになります。

試験は希望した人のみが受けることになっており、担任や副担任として最前線で生徒たちと関わることを選ぶ先生は受ける必要はありません。

生徒のことはもちろん、学校運営や地域との関わり、PTAなど様々なことについて責任を持っていくことになるので、給与の面では主任の先生や一般の教諭に比べると割り増しでもらうことができます。

生徒たちを導く立場としてはもちろん、学校で働く先生方の心の拠り所となったり、学校を牽引するリーダーの力強さも求められることになるので、誰からも信頼されるような人間性を兼ね揃えた方々が、校長や副校長として活躍しています。

新任の教員を指導する指導教諭

指導教諭とは、新採用として働くことになった先生方に学校での働き方や授業の指導方法を教える、「先生の先生」です。

基本的に定年ん退職後の先生方がなられることが多く、特に管理職を経験してきた先生がこの役割を担います。

勤務時間はパートタイムのようなものとなっており、他の先生に比べると短くなっています。

また、夏休みや冬休みのような長期休暇の際は出勤する必要がないことも、特徴の一つです。

一つの学校で勤務する先生もいれば、複数の学校で新採用の先生を指導する方もおり、様々です。

最後まで最前線、教諭として

狭き門であった教員採用試験を突破し、晴れて教諭となったからには、定年退職のときを迎えるまで管理職にならずに最前線で生徒たちと関わりたいという思いを持った先生もたくさんいます。

筆者自身も勤務していた学校に、定年退職を迎えられるまで学年に所属して授業も部活動も全力で指導している方がいらっしゃいました。

その方は3年生の学年所属だったので、生徒たちの卒業と共に自分も退職したいという思いがあったそうです。

その学年の卒業式では、その先生が体育館の真ん中にどっしりと腰掛け、自分の担当した最後の卒業生の合唱や言葉をにこやかに聞いている姿が見られました。

離任式の際はたくさんの生徒たちに囲まれ、「やり切った、ありがとう。」と涙を流していました。

その想いは生徒たちにも充分に伝わっており、ほとんどの生徒が泣いていました。

管理職としてより責任の伴う仕事を行うことも、大きな達成感があるかもしれませんが、最後まで生徒たちと一緒に授業や部活動に打ち込むというのも、教諭としてのゴールなのかもしれません。

まとめ

中学校教員として働くためには、まず4年制大学に入学し、自分の専門の教員免許状を取得する必要があります。

そして、その大学に入学するための受験勉強をする必要があります。

教員として働きたいという思いが固まったのならば、早いうちから勉強しておかなければなりません。

また、教員採用試験に合格するためにも勉強、生徒たちへの学習指導、部活動での技術指導のためにも勉強や研究をするなど、中学校教員としての生活は毎日が探究心と勉強にあふれています。

教育公務員として給与の面が安定している一方で、実際に働いてみるとあまりのその多忙さに驚いてしまうことがあるかもしれませんが、生徒たちと過ごす毎日はリアル青春漫画と言っても過言ではないでしょう。

もし、中学校教員として働くことに興味があるのならば、その思いを生かして、パワフルな生徒たちのためにあなたの力を発揮してみませんか。

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