歯科医療事務の仕事内容を具体的にここではご紹介させていただきます。

女性に人気のある職業の一つが歯医者の医療事務。

歯科医院の事務が主な仕事ですが、地域を選ばずに長く働ける就職先なので、検討されている方も多いのではないでしょうか?

そんな歯科事務の仕事内容をまとめてみました。

向いている人の特徴や、活かせる経験などをぜひ参考にしてみてください。

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歯科医療事務の4個の業務

歯科医療事務の業務1:受付

ご予約の患者さんが来院したら保険証と診察券を確認し、お名前と予約日時に間違いがないかチェックします。

初心の患者さんの場合は問診票を記載していただき、保険証と問診票をもとにカルテを作成します。

カルテができたら歯科衛生士に渡すか、自分自身で患者さんを診察室にご案内します。

急患の患者さんの場合は、症状の聞き取りをして、どのタイミングで診察の順番に組み込むかを医師に相談します。

診療後、医師が診療内容をカルテに記載するのでレセプトコンピュータ(レセコン)に入力します。

診療中は随時、患者さんからの問い合わせや予約の電話に応対します。

治療に関する問い合わせは、必ず医師に確認をします。

歯科医療事務の業務2:会計

診療後、歯科衛生士やドクターから回ってきたカルテをもとに、患者さんの自己負担額の会計を行います。

次回の予約を取り、診察券に書き込んで患者さんにお渡しします。

1日の診療の終わりには、日次締めとレジ締めを行います。

経理帳票のため、振替伝票を作成します。

歯科医療事務の業務3:治療補助

医師や歯科衛生士の治療補助も大切な業務です。

患者さんを診察室にご案内し、うがい用の紙コップをセットして、患者さんに診療用のエプロンを付けます。

治療に必要な薬品や器具を準備します。

治療中は医師や歯科衛生士の指示により、カルテに記入したり、歯周ポケット検査表に書き込みをしたり、バキュームで口腔内の唾液を吸ったりします。

診療が終わったら、治療に使用した薬品や器具を片付けます。

器具は消毒と滅菌を行い、次の患者さんのために基本セットなどを準備しておきます。

歯科医療事務の業務4:レセプト

レセプトとは、患者さんが受けた保険診療について、医療機関が保険者に請求する診療報酬明細書です。

1ヶ月分まとめて請求処理を行い、毎月10日までに提出します。

当月に来院された全ての患者さんのレセプトと、レセプト集計一覧をプリントアウトします。

医師のチェックを受けた後、国民健康保険団体連合会と社会保険診療報酬支払基金に分けてそれぞれ綴り、期日までに到着するように郵送で送ります。

記入漏れや記入ミスがあるレセプトは戻され(返戻)、その分の診療報酬は支払われません。

(記入漏れやミスを訂正し再提出して認められれば、月遅れにはなりますが支払われます) 国保や社保から支払われる診療報酬が歯科医院の収入の多くを占めますので、この業務はとても大切な業務になります。

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求人によくある『歯科助手』とは違うの?

歯科助手は「治療補助」の仕事がメインの仕事になります。

歯科医療事務と歯科助手を兼任するところは多いですが、完全に分業している歯科医院もあります。

歯科医療事務と歯科助手が兼任なのか募集要項で分かりにくいところもありますので、確認をしておいた方が良いと思います。

歯科医療事務の仕事はどんな人に向いている?

笑顔で挨拶ができて、細かいことに気配りできる人が向いています。

早さと正確さをもって仕事をこなせる人

患者さんが来院したら、保険証と問診票を預かりカルテを作成します。

カルテができなければ診察に入れないので、素早くデータ入力して作成しなくてはいけません。

また、カルテは個人情報になりますので、慎重に取り扱う必要があります。

毎月一回、治療内容を記載したカルテを元に、診療報酬請求のためのレセプト作成をします。

レセプトは、毎月提出期限が決待っています。

期日までにミスなく提出できるよう、早さと正確さが求められます。

元気のある人

来院した患者さんと最初に接するのが、受付をしている歯科医療事務です。

患者さんの多くが治療に対する「不安」や痛みに対する「恐怖」などを持って来院します。

そんな患者さんに笑顔で対応し気持ちを和らげることができると、治療がスムーズにいくきっかけになります。

パソコン業務がこなせる人

歯科医療事務の仕事では、パソコン操作が必須です。

ほとんどの歯科医院では現在、患者さんの基本情報、カルテの作成・管理、レセプトの作成、レントゲン画像の管理など治療に関することはコンピューターで管理をしています。

それ以外にも、予約管理をパソコンで行ったり医院のお知らせなどの掲示物を作成することもあります。

最近では、SNSを利用して情報発信を行う医院も増えてきたので、パソコンを使う業務が増えています。

パソコンの基本的な操作や、一般的なソフト、ツールなどを使いこなせることが必要になってきます。

歯科医療事務の仕事で活かせる経験

歯科医療事務の経験がない人でも、今までの職歴やスキルを活かすことができます。

接客の経験

歯科医療事務の仕事は、老若男女問わず幅広い年齢層の患者さんと接することになります。

受付で患者さんに対応したり、診察室で症状の確認をする時など、接客の経験があるととても役に立ちます。

常に笑顔で優しい声掛けができると、リラックスして患者さんとのコミュニケーションもスムーズにできるでしょう。

事務やパソコン業務の経験

歯科医療事務の業務には、診療報酬請求などの専門的なものもあります。

しかし、カルテ管理や電話応対、資料の取りまとめや予約のスケジュール管理、一般事務の経験を活かせる業務も多々あります。

また多くの歯科医院では「レセプトコンピューター(レセコン)」が導入されていますし、受付用のパソコンでExcelやWordを使っての業務もあります。

スキルの一つとしてパソコンが使えると、業務を早く覚えることができます。

歯科医院の知識や経験

転職や再就職の場合でも、それまでの歯科医院での知識や経験は活かせます。

歯科医院によって多少の違いはありますが、治療の流れや使用する器具・薬品はほとんど変わりません。

診療報酬請求の手順も大きく変わることはないので、慣れるのも早いと思います。

歯科医療事務の仕事の良いところ

基本的にはレセコン処理なので、入力した治療内容をもとにコンピューターがレセプトを作成します。

レセプトとカルテの内容を比べてチェックする業務をこなしている内に、複雑な保険診療の知識が身についてきます。

やりがいを感じるポイント

やりがいを感じるポイントは沢山あります。

「怖い」「痛い」というイメージを持っていた患者さんが、歯の大切さを知って定期検診に来院されるようになったり、患者さんをお待たせすることなく治療がスムーズに進んでいる時などです。

また、レセプトで返戻が1つもなかった時もやりがいを感じるポイントです。

治療中には緊張している患者さんも、診療後の待合室では緊張がほぐれて様々な話題で話をすることができます。

待合室での患者さんとの楽しいコミュニケーションも、仕事へのやりがいに繋がります。

患者さんの「ありがとう」が嬉しい

治療が終わった患者さんに、笑顔で「ありがとう」と言っていただけると本当に嬉しいです。

歯科医療事務や歯科助手は、医師や歯科衛生士のように患者さんの治療を行うことはできません。

しかし「怖い」「苦手」「痛そう」などの治療や歯科医院に対するネガティブな感情を笑顔や話し方で和らげることはできます。

患者さんからの「ありがとう」は、そんな気持ちで仕事に向き合っているスタッフへのプレゼントだと思います。

面白いポイント

歯科医療の知識が身につく

症状による歯科治療の流れや予防歯科の大切さが分かり、口腔ケアに気を遣うようになります。

歯科医療の知識が身につくため、家族や友人などの相談にものることができ頼りにされます。

身についた知識は一生ものです!

様々な患者さんに出会える

様々な職業の患者さんと接することがあり、診察の合間や受付などでお話を伺うと勉強になります。

沢山の患者さんとの出会いは、仕事を楽しくしてくれます。