DTPオペレーターという仕事には専門的知識や経験が必須と考えている方もいらっしゃるかもしれません。

未経験でもできるのか、わかりやすく解説していきたいと思いますので、参考にしていただければ嬉しいです。

DTPオペレーターの大まかな仕事内容

DTPオペレーターの仕事内容は、勤め先によっても大きく変わりますが、主な印刷物は大きく以下のように分けられます。

それぞれの特徴について詳しく紹介します。

量販店のチラシや広告などの制作

広告業界で大半を占めるのがスーパーやドラッグストアなどの量販店のチラシ制作です。

食品販売店の場合、週刊でチラシを発行していることが多く、作業はかなりのスピード勝負となります。

年末年始やお盆などの売り出し期間には、号外でチラシが発行されることも多く2、3本、時にはそれ以上の本数を同時進行することもあります。

チラシ制作においては、とにかく他社のチラシよりも目立つこと。

それに加えて見やすいこと、企画内容が購買層に伝わりやすいことなどが求められます。

沢山の商品を扱う上で、目玉商品はどれなのか、メリハリをつけつつ全体のバランスを考えた紙面構成にする必要があります。

適切な書体の使い方に加え、色使いや写真と文字のバランスなどを総合して調整できるセンスも必要です。

また、膨大な商品写真や情報などが発行元から送られてくるため、情報を整理する能力が最も求められるのがチラシ制作と言えるでしょう。

ポスター、パンフレット、イベント告知のフライヤーなどの制作

ポスター、パンフレット、イベントチラシの制作は、比較的デザイン要素の高い仕事となります。

DTPオペレーターの他にデザイナーがいる場合は、レイアウトやデザインが指示されますが、昨今はオペレーターとデザイナーの境界線があいまいなこともあり、すべてにおいて制作のみを行えばよいというわけにはいかない傾向にあるようです。

必要な情報をわかりやすくまとめ、全体のバランスを見ながら文字組を調整する作業には、高いセンスと経験値が必要になります。

また、書体に関する知識も必要で、インパクトがある書体やデザインに適した書体の選択はもちろん、文字の使い方や整え方など細かな配慮が必要な場合があります。

基本的にポスターやパンフレットは4色展開のものが多く、写真の色分解などの技術も必要になりますし、ものによっては印刷後の色の再現などを実際に見て調整する「色校正」という工程も発生する場合もあります。

量販店のチラシや単色が多い書籍の制作などと異なり、色合い、レイアウト、文字サイズなどにフォーマットがないため、能力の差が出やすい仕事と言えるでしょう。

あらかじめフォーマットが決まった出版物などの制作

書籍やフリーペーパー、雑誌、写真集など、あらかじめレイアウトが決まっているフォーマットの場合、出版元の会社から文字データが送られてきます。

それらの文章を禁則処理などを駆使して見やすく読みやすく整え、所定のフォーマットに流し込む作業というものもあります。

一見簡単な作業のように聞こえますが、字間や行間の詰めなどの調整は制作する人によって微妙に異なり、誰が見ても読みやすくスッキリと整えられた文字組にしていく作業は、想像以上に集中力と体力を必要とします。

また、書籍などのように複数のページで構成される出版物の場合、デザインやレイアウトに一貫性が求められることが多く、几帳面でコツコツと作業を進められる根気強さが求められます。

未経験からDTPオペレーターになるには?

多くの印刷会社やデザイン会社では、DTPオペレーターは経験者を優遇する傾向にあります。

実際、印刷業界は多忙なことが多く、紙媒体の市場は縮小しつつあるとはいえ、常に人材が不足していると言っても過言ではありません。

そのため、すぐに戦力になる人材が求められるのです。

DTPオペレーターを目指す多くの人は、美術系の大学や短大、専門学校を出ていることが多いのですが、やる気さえあれば未経験でも採用される可能性は十分あります。

では、未経験からDTPオペレーターになるにはどうしたらよいのでしょうか。

DTP関連のアプリケーションをある程度使えること

DTPオペレーターになるには、完全に知識がない状態というのはやはり難しく、最低限でもDTP関連のアプリケーション(イラストレーター、フォトショップ)を使えることが必須条件となります。

趣味であっても、これらのアプリケーションをある程度使えることはかなりの強みとなります。

独学でDTP関連のアプリケーションを使えるようになるには

現在はDTP関連のアプリケーションの王道と言われるイラストレーターやフォトショップに関しては、沢山のマニュアルが出版されており、書店などで簡単に手に入ります。

そのようなマニュアルを使い、簡単なチラシや印刷物を作り、希望する印刷会社やデザイン会社に作品を持ち込み、交渉するというのが最も現実的な方法と言えます。

デザイン性が高くなくても、基本的な文字組や文字の詰め、行間などは実経験を通してレベルアップできますし、データの作り方に関してはそれぞれの会社で微妙に異なることが多いので、実務を通してそれらの技術を身に着けることができます。

未経験でもやる気や、将来のビジョンをしっかりと持っていること

未経験でDTP関連のアプリケーションを全く使えない状態でも、採用される事例はあります。

実際にDTPオペレーターとして働いている人の中には、未経験から採用された人は何人かいます。

完全に未経験からDTPオペレーターになるには

DTP関連のアプリケーションをある程度使えることが必須条件と述べましたが、やる気や将来のビジョンをしっかりと持っており、将来的に企業の戦力になる人材であれば、未経験でも採用される可能性は十分にあります。

そのためには、とにかく勤勉であることが最も大切です。

職場は学校ではないので、自ら聞かない限り手取り足取り教えてくれる人は少ないでしょう。

特に多忙の印刷業界ではそのような光景が多く見られます。

優しく教えてくれる人も中にはいるかもしれませんが、自ら知識を吸収するアグレッシブさがあれば、実務を通して知識や技術を身に付けることは十分可能と言えます。

未経験で採用されるには、とにかく自身のやる気となぜDTPオペレーターになりたいのかという動機をしっかり説明でき、自己PRできるかどうかが重要になるでしょう。

DTPオペレーター未経験の場合の就職先や募集状況は?

DTPオペレーター未経験でも採用してくれる就職先は、残念ながら多いとは言えないでしょう。

しかし、やる気や志望理由がしっかりしていれば、多くの企業は積極的に採用を考えてくれるはずです。

DTPオペレーター未経験者の主な就職先

DTPオペレーターは、印刷会社や広告代理店、デザイン会社のほか、出版社の制作部(DTP部門)などで働きます。

それぞれの会社によって役割は異なり、デザイン要素の高い印刷物を作る会社から、ひたすら印刷会社に納品するデータを作る仕事、またはその両方をこなさなければいけないなど、業務の幅はかなり広いと言えます。

もしも未経験からDTPオペレーターになり、将来デザイナーとして活躍したいと考えるなら、就職先もそのビジョンを見据えて選ばなければなりません。

また、現在は印刷業界の不況や紙媒体の市場の縮小から、DTPオペレーターの求人は多いとは言えません。

さらに、不況や印刷物の価格競争の煽りを受け、数をこなさなければ生き残れない状況に追い込まれています。

そのため、即戦力となる経験者を優遇する傾向は年々高まっており、知識の乏しい未経験者の求人は極めて少ないと思った方が良いでしょう。

印刷会社

DTPオペレーターとして最も一般的な就職先です。

規模が大きくなれば制作部署内でも量販店のチラシ制作、広告・ポスター制作、パンフレットや書籍などの頁物制作部門と、たくさんのチームが作られます。

規模が大きければ大きいほど求人人数は多くなりますし、仕事も細分化されるので、生涯DTPオペレーターとして働く場合や、未経験で働く場合は有利と言えます。

また、印刷物の出来上がりに関して一貫して業務に携われる可能性もあり、データ作成上の表現と印刷で可能な表現の誤差などに関しての知識や経験値を積むにはベストな就職先と言えるでしょう。

広告代理店

印刷会社に並ぶ就職先として広告代理店が挙げられます。

こちらも規模が大きくなれば先述した印刷会社のように、量販店のチラシ制作部門や広告・ポスター・パンフレット制作部門などあらかた分けられている場合が多いです。

業務としては印刷会社の制作部と変わらない部分もありますが、印刷会社と大きく異なる点は、業務は納品用のデータ制作までというところです。

印刷に携わらないため、データ制作上の表現と印刷で可能な表現の誤差に関しての知識は得にくいのですが、その分多くの種類の案件を経験することができるかもしれません。

出版社の制作部

主に書籍や雑誌の制作になります。

ある程度フォーマットの決まった印刷物の制作が多いので、未経験でも採用される場合は高いと言えますが、装飾が少なくなれば少なくなるほど字間や行間、禁則処理などの文字の扱いに関しての知識が必要になってくるので、思いのほかセンスの問われる職場と言えます。

デザイン会社

この場合、DTPオペレーターというよりはデザイナー要素のほうが高くなるのですが、地方のデザイン会社などは量販店のチラシも請け負う場合が多く、思いのほか人手不足の可能性が高いです。

また、新人はDTPオペレーター要素の高い仕事を回される場合が多く、禁則処理をはじめとした文字の扱いを働きながら学べると共に、経験を積めばデザイン要素の高い案件も手掛けることができるので、将来はデザイナーを目指したいという人には最適な就職先と言えます。

未経験可能な募集はどうやって見つける?

DTPオペレーターに関して多くの求人は経験者優遇ですが、未経験者OKの求人も全くないわけではありません。

しかし、やはりすぐに戦力になる人材が採用されやすいのは確かです。

それでは、未経験者募集、または未経験者歓迎の求人はどのように探したらよいのでしょうか。

インターネット検索を活用する

インターネット上には沢山の求人情報サイトがあります。

「DTPオペレーター 未経験」のキーワードで検索すると思いのほか多くの求人がヒットします。

中には研修制度を採用している企業もありますので、そのような制度を活用するのも一つの手です。

しかし、実際にはすべて経験者優遇となっている場合が多く、未経験でも採用してくれる企業はそう多くないと覚悟しておきましょう。

ハローワークなどを活用する

地域のハローワークにもDTP関連の求人情報は多く掲載されています。

こちらも多くは経験者優遇となっていることがほとんどですが、未経験でもやる気や動機がはっきりしていれば採用を前向きに考えてくれる企業があるでしょう。

応募の際に係の人に一言伝えてもらったり、自作した印刷物を持ち込んでみたりするのも良いでしょう。

また、地方の場合は経験者優遇と言っても、その経験者がなかなかいないという場合が多々あります。

そのような場合は、未経験でも採用してもらえる可能性は高くなるでしょう。

就職したい印刷会社や広告代理店にダイレクトに連絡する

求人は出していなくても、随時募集を行っている企業はたくさんあります。

就職したい印刷会社や広告代理店があれば、積極的に問い合わせをしてみましょう。

そのような能動的な行動を買ってくれる場合も大いにあり得るので、DTPオペレーターになりたい人はぜひ積極的に活動してみてください。

経験者が語る!DTPオペレーターに向いているのはこんな人

DTPオペレーターになるにはある程度の向き不向きがあります。

印刷物制作に誤植やミスは許されません。

特に日付や価格のミスは致命的です。

以下ではDTPオペレーターに向いている人の特徴を紹介します。

几帳面な人

印刷物データ制作には細かな約束事やサイズ指定などを守らなければなりません。

また、図形や写真を配置する際は正確に配置する必要があります。

そのため、ズレなどが気になるなど、少し几帳面すぎるくらいの人がDTP作業には向いているといえます。

また、自分が制作したデータを他の人が修正することも多くあるので、他の人が修正しやすいデータ作りや作業方法を考えられる人が求められます。

地道な作業を行うことが得意な人、好きな人

入稿した文字データを印刷物に作り替える際、特にカタログ製作ではひたすらコピー&ペーストを行う作業なども発生します。

単調な作業でも集中力を切らさず、正確に行える人が求められます。

勤勉な人

未経験でDTPオペレーターになりたいという人は特に勤勉であることが求められます。

DTPオペレーターは沢山の知識を必要とする専門職になるので、疑問に思ったことはどんどん先輩に質問し、知識や経験を増やしていくことが必要になります。

DTPオペレーターの仕事に興味がある方へ

普段何気なく目にしている広告やスーパーのチラシにも沢山の技術が詰め込まれています。

DTPオペレーターになるには、まず様々な印刷物に沢山触れることが大切と言えます。

狭き門ではありますが、未経験でもチャンスを求めて行動してみてくださいね。


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