診療放射線技師の仕事内容は、レントゲンやMRI、CTを撮るくらいしか知らないという方が非常に多いかと思います。

そんな診療放射線技師の仕事を詳しく知りたいという方はぜひ参考までにご一読いただけたらと思います。

今回は詳しい業務内容や役割に関してお伝えしていきます。

診療放射線技師は放射線を扱うので、危険が伴う職業ですが、働くことでのメリットもたくさんありますので、興味を持っていただけたら幸いです。

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診療放射線技師の大まかな仕事内容

診療放射線技師の仕事内容ですが、主にレントゲン、MRI、CTを撮る仕事という認識で間違いありません。

イメージ通りの仕事ではあるのですが、それ以外にも役割はいくつか存在します。

ざっくりとお伝えはしておりますが、単純にボタンを押すだけの仕事ではないため、診療放射線技師が撮影して異常がないかなどチェックするのです。

撮影したら終了というわけではなく、撮り方を失敗してしまうと患者の病気の発見が遅れてしまうので、命に関わることもあるのです。

診療放射線技師の仕事は大きく3個の役割に分けられる 

診療放射線技師の役割は大きく分けて3つあります。

「各種画像検査」「放射線治療」「放射線管理」ですね。

一般的な診療放射線技師の役割をご紹介したします。

各種画像検査

レントゲン検査、CT検査、MRI検査以外にも検査項目はいくつかあります。

消化管造影検査、骨密度検査、血管造影検査、超音波検査、マンモグラフィ検査などですね。

あまり知られていないのが骨密度検査、血管造影検査でしょうか。

漢字を見れば大体何をする検査かは理解していただけるでしょうが、中にはそんなに頻繁には行わない検査も多いです。

放射線治療

放射線治療というのは最近耳にすることが多いかと思います。

以前ニュースで「癌細胞などを放射線治療で死滅させる」という風に放送されていましたので、イメージしやすいのではないでしょうか?

基本的に診療放射線技師の仕事は検査なのですが、場所によっては放射線治療を行うこともあります。

放射線管理

放射線の管理も仕事に含まれます。

放射線というのは本来人間の体に対して有害なものにあたるので、管理を怠ってしまうと自分が過剰に被ばくしてしまう恐れがあるのです。

2011年3月11日の大地震で福島第一原子力発電所の事故が起こった際、放射線の恐ろしさをニュースで報道されていたのでご存じでしょう。

きちんと管理されていないと患者さんが過剰に被ばくしてしまう、または自分自身が過剰な被ばくをしてしまいますからね。

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各種画像検査の4個の業務

各種画像検査の業務についてご紹介していきましょう。

レントゲン検査、マンモグラフィ検査など聞いたことがあるものや、マイナーな血管造影検査や骨密度検査もお伝えしていきます。

一番分かりにくいのが血管造影検査かと思いますので、こういう検査もあるよという風に認知して頂ければ良いかもしれません。

レントゲン検査

主に胸のレントゲンを撮るのですが、肺の病気について調べます。

肺がんや胸水、気胸、肺結核などの病気を見つけることが可能です。

レントゲンの検査というのは異常があるかないかをチェックする検査ですからね。

ほとんどの人が当たり前のように受けている検査で特に何も感じていないようですが、何かあった場合はレントゲンだけではなくCT検査も行う必要があります。

マンモグラフィ

マンモグラフィとは乳がんを発見するために行うもので、乳がん検診では大体40歳以降の女性がマンモグラフィ検査の対象となります。

最近では、若年層でも検査を受ける方も多くなってきています。

部位が部位だけに女性の診療放射線技師が行うことが多いです。

乳房全体を機械で圧迫し、乳房を薄く伸ばした状態で撮影を行います。

放射線の被ばくを最小限にすること、病変を見やすくするために圧迫を行います。

圧迫による痛みを感じる人が多い検査です。

ほとんどの人は大体2年に1回、あるいは1年に1回くらいの頻度でマンモグラフィを用いた乳がん検診を行います。

血管造影検査

血管造影検査というのは造影剤を血管に流し込んで血管の影を作り、血管の形や血流の状態を連続して撮影するものです。

この血管検査で何が分かるのか?ということですが、脳や心臓など全身疾患の治療に役に立つ検査です。

血管造影検査の結果によって今後の治療方針に必要なことが分かるので、重要な検査だと思ってください。

基本的にほとんどの検査は診療放射線技師のみが行いますが、血管造影検査は医師と看護師の処置が必要となります。

造影剤を血管に入れるために股関節付近や腕の動脈にカテーテルという細い管を差し込むのは医師であるため、診療放射線技師のみではできない検査なのです。

骨密度検査

骨密度検査は骨粗しょう症の検査になります。

この検査は骨量の現象を調べる検査であり、骨密度検査の機械に腕や足元を入れてもらって測定する感じですね。

病院では骨粗しょう症による骨折が起こりやすい腰椎や大腿骨で測定を行うのですが、クリニックでは手や腕、足元などの部位を機械で測定します。

そんなに頻繁に行う検査ではないためあまり重要視していない方もいますが、年配者には必要な検査です。

この検査で骨粗しょう症だと診断されますし、また骨の状態によっては骨折するリスクが高いため何に注意しなければいけないかなども病院で患者さんの家族に話をすることもあるのですよ。

放射線治療の2個の業務

放射線治療は癌の治療を行います。

早期発見できた場合、放射線治療によって癌を死滅させることが可能です。

日本人の2人に1人が癌だと診断され、3人に1人が癌で亡くなると言われています。

近年放射線治療によって癌の早期治療を行っていますが、まだまだ放射線治療を行っている病院は少ないです。

現在は放射線治療は30%にまで増えており、診療放射線技師の需要がさらに高まっている状態にあります。

治療計画

診療放射線技師だけが行うのではなく、医師や看護師、医学物理士などと診療放射線技師が協力して治療計画を立て、精度の高い放射線治療を行います。

癌が見つかったからすぐに放射線治療を行うというわけにはいかず、癌がどこの部位にあるのかにもよって治療方法が変わってくるので、まず治療計画用のCT撮影を行い、状況によってはMRIも撮影します。

治療計画用の画像が撮影できたら、最適な放射線の照射方法を検討し治療計画を作成していく形ですね。

放射線治療開始

治療計画作成後、放射線治療を開始します。

計画の段取り通りに放射線を照射するのですが、通常月曜から金曜日までの5日間毎日放射線を照射し、これを何週間か繰り返します。

1回の放射線の照射自体はすぐに終わるのですが、これを何週間続けるのかは癌の進行具合によっても大きく異なるので、期間は人それぞれであると思っておいてください。

放射線治療が終了しても定期的に診察を行い、再発がないかなどのチェックを行います。

診察に関しては医師の担当です。

ただ、放射線治療をするにあたり患者に声をかけたりしなければいけないため、細心の注意を払う必要がありますよ。

放射線管理の2個の業務

放射線管理は最も重要な仕事です。

単純に検査するだけの仕事ではありません。

医療情報管理、放射線機器管理まで行う必要があります。

医療情報管理

どこの病院でもそうですが、現在電子カルテが主流となっています。

診療放射線技師が撮った写真のデータは、画像保管システムに残しておかなければいけません。

データというものは撮って終わりというわけではないのです。

以前のデータと比べる可能性があるので、絶対に医師の判断があるまでは残しておく必要があります。

放射線機器管理

放射線機器管理というのは、普段自分が行っている放射線機器の定期的な点検を指します。

それぞれ放射線機器は扱いが違うため全部が同じではないのです。

点検の重要さは大体把握されているとは思うのですが、高度な専門知識と道具が必要になるため、診療放射線技師は扱えるようになっておくべきと思ってください。

点検の頻度は病院によって異なるため何とも言えませんが、点検者はローテーションされるので、自分の時は全員神経質になるようですね。

診療放射線技師の仕事の良いところ

診療放射線技師の仕事の良いところについて、やりがいを感じるポイントや面白いポイントについてご紹介していきましょう。

やりがいはその仕事ならではのポイントですね。

面白さは人それぞれかもしれませんが、以下のような部分を重視して頂けたらと思います。

やりがいを感じるポイント

やりがいを感じるのは、病気の早期発見ができた時や画像が上手く撮れた時などですね。

この辺は本当に診療放射線技師でないと味わえないやりがいかもしれません。

画像が上手く撮れたという言い方は分かりにくいかもしれませんが、この辺をもう少し掘り下げていきましょう。

病気の早期発見ができる

診療放射線技師の役割は体に異常がないかを調べることです。

病気の早期発見ができるというのは、患者の健康を守るということにも繋がります。

あまり重要視されていない部分かもしれませんが、本来であれば病気になる前に早期発見ができれば一番良いのです。

病気になってしまうと助からない人もいますからね。

自分の大切な人達の健康を守るには病気の早期発見が重要であり、病気を早期に発見するために頑張ろうという気持ちになります。

良い画像が撮れた時

良い画像が撮れた時にやりがいを感じるという人がいました。

画像なんて綺麗に撮れて当たり前ではないのか?と思う方もいるかもしれませんが、病状によってはなかなか見えにくいようです。

分かりやすい画像を撮影するのは結構難易度が高いのです。

診療放射線技師からすれば写真を撮るというのは当たり前ではあるのですが、医師や患者に診てもらうには病状が分かりやすい方が良いため、そういう意味で「良い写真」となります。

医師から「もっと分かりやすい画像を撮って」と言われてしまうこともあるようなので、単にボタンをポチポチ押せば良いわけでもないですね。

診療放射線技師が縁の下の力持ちと言われるのはそういうところです。

面白いポイント

面白いポイントについては診療放射線技師に限ったことではないかもしれませんね。

医療系の仕事で面白いところは医療機器が常に進歩していること、また人によってやり方が違うため勉強になるという点です。

医療機器が進歩している

医療は毎日進歩しています。

そのため同じことばかりの繰り返しではなく、数年後にはやり方が結構変わっている・・・なんてことも多いのです。

現在話題になっている放射線治療も良い例の一つでしょう。

放射線治療のように何かしら診療放射線技師にしかできないことも沢山増えてきています。

医療機器が進歩しているということは勉強しなければいけないことも増えるということに繋がるのですが、単純な仕事ではないため自分にとってやりがいになっているという意見もありました。

人によってやり方が違う

人によってやり方が違うというのはどこでもある話ですが、撮影に関してそんなに違うのか?というと技術力の差によって撮り方も違うことがあります。

別に下手くそとかそういう意味合いではないのですが、同じものをやっても全然違うものができ上がるというのはよくある話ですよね。

一般人からして見ればどれも同じでは?と思うのですが、診療放射線技師にはその違いが分かり、参考になることが多いそうです。

こういうのに気づくのって結構面白いのです。

仕事の幅が広くなりますし自分の刺激にもなるので、自信をつけることにも繋がります。

まとめ

診療放射線技師の仕事は検査だけでなく、放射線治療や放射線管理も重要です。

今は検査しかしていないような所でも、数年後には放射線治療を行っている所もあるかもしれませんよ。

医学というのは常に同じではないのです。

年々病気というものは変化しているため、徐々にその姿を変えてしまいます。

診療放射線技師はこれからも展望が期待できる職業です。

もし診療放射線技師をお考えの方は、その仕事内容の詳細についても是非ともしっかりと目を向けていただけたらと思います。

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