飲食コンサルタントの仕事内容とは一体どんなことをしているのでしょうか?

飲食店を経営することとはまた違うのでしょうか?

あまり一般には聞きなれない飲食コンサルタントの仕事ですが、25個の業務に分けて詳しくご説明したいと思います。

飲食コンサルタントを目指している方や興味の有る方は、この記事を読んでいただければ必ず参考になると思います。

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飲食コンサルタントの大まかな仕事内容

飲食店コンサルタントの仕事は、お店の新規出店時、又は営業している店舗を繁盛店に導くプロデュースをするのが大きな目的です。

特に新規出店時のプロデュースは、クライアント様とコンセプトから運営方法・店舗づくり各種手続き等、多岐にわたりサポートします。

プロデュース次第で店舗の売り上げを大きく左右するので非常に責任の高い仕事ですが、その分自身がプロデュースした店舗が繁盛店になった時の達成感は大きい仕事です。

飲食コンサルタントの仕事は大きく8個の役割に分けられる

役割①出店計画

どこ(エリア・場所)に出店するかの段階から、どの様なお店にするかをクライアント様のご意向をお聴きしながら、出店計画をご提案します。

役割②店舗造りのタイムスケジュール管理

店舗オープン期日に間に合うようタイムスケジュールを作成し、進行管理をします。

役割③機材・資材・備品・食材等の手配

店舗規模に合わせた機材等の手配を、クライアント様の代わりに手配します。

仕入れのコストを抑えるのもコンサルタントの重要な役割です。

役割④メニューのご提案

集客ターゲットに合わせたメニューを構築しクライアント様にご提案します。

メニューは飲食店の命なので、評判を左右する重要なご提案になります。

役割⑤各種手続き

保健所の営業許可書・消防等の手続きのサポートを行います。

役割⑥マニュアルの作成

運用ルールや接客マニュアル・衛生マニュアル等の作成を行います。

役割⑦従業員教育

開店初日にスムーズに営業できるよう、事前研修・プレオープンを通して従業員教育を致します。

役割⑧オープン後の管理の仕事

クライアント様にもよりますが、毎月2回程度ミーティングをし、課題を抽出し業務改善を行います。

オープン後は、ソリューションが大きな仕事に成ります。

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役割①出店計画の4個の業務役割

出店計画前のリサーチ

出店する際の計画に非常に重要な仕事になります。

特に、出店エリア場所・出店する店舗形態などを決める為に、リサーチでより多くのデータを収集する必要があります。

同じエリアでも場所により大きく集客が変わります。

また、オープンするエリアの見込み客層やエリアに有る飲食店のリサーチも出店計画の参考データとして役に立ちます。

例えば、様々な飲食店が出店しているエリアにバーが1店舗もない場合、安易に競合がないからバーが上手くいくと考えるのは命取りです。

バーの需要がない可能性も高いので、様々なリサーチで判断する必要があります。

出店計画

リサーチによるデータを基に、出店場所の確定・どの様な店舗にするか、また、出店準備に掛かる資金の概算等、出店するまでの全てオペレーションの策定等を行います。

ここでは、お店のコンセプトに合わせた計画が重要な仕事になります。

店舗造りのプロデュース

コンセプトを基に店舗デザインや配置などをご提案し、クライアント様が納得するお店の設計をします。

ターゲットの集客層に合わせたデザインや従業員が作業しやすいお店造りがポイントになります。

人員配置の構築

店舗規模・見込み集客数・売上見込みを合わせて、人員配置を考えます。

まだ開店前なのでお客様の流れは分かりませんが、周囲の店舗の集客情報をチェックし、繁忙日・通常・暇な日毎に配置人数を確定します。

また、時間帯により集客のボリュームが有る時間帯・暇な時間帯・通常により人員数を確定します。

作業効率をUPさせる為には、無駄をなくし、配置された人員がどの時間帯でも100%の稼働で回るよう配置を考えます。

3人で足りるところを5人配置したら明らかに無駄が生じます。

飲食店はマンパワーが命ですが、無駄な人件費が発生した場合経営が苦しくなるので命取りです。

また、オープンしてから集客動向がつかめたら、再度配置を調整する必要があります。

役割②店舗造りのタイムスケジュール管理の2個の業務

タイムスケジュールの作成

オープン日から逆算し、従業員教育の日程・機材等の搬入・店舗清掃・営業許可書の申請ができる日程で、店舗を完成させる必要があります。

タイムスケジュールを作成し、店舗完成期日を明確にする必要があります。

各施工業者様との打ち合わせ

各施工業者様と念密な打ち合わせをし、完成期日に間に合うよう管理します。

常に確認をし、漏れのないよう、管理することが重要です。

役割③機材・資材・備品・食材等の手配の4個の業務

機材手配の業務

ここで言う機材は、冷蔵庫・冷凍庫や各種ストッカー等です。

機材に関しては、店舗規模・集客見込み規模に合わせ手配します。

クライアント様の予算内で導入するようになるので、新品~中古まで幅広く探す必要が有ります。

また、店舗での配置場所を考えながら手配しないと、店舗配置場所に合わない機材を導入することになり、デッドスペースができ、作業効率にも影響します。

資材の仕入れ

資材の手配は、必要最小限で手配します。

1週間の消費見込で手配をします。

在庫を多く持つと保管場所の確保・また資材の劣化に繋がります。

当然ですが、仕入れ先はより安い業者を探し、その業者から仕入れられるようサポートします。

1個何銭の違いでも1年間で大きくコストが変わるので仕入れ先の選定は重要です。

備品の手配

調理器具やお皿グラス等は基本的に店舗雰囲気に合わせて揃える必要があります。

その為に、コンサルタントは様々な仕入先業者と繋がりを持っておく必要があります。

知らない店舗で気に入った商品があっても数が揃わない場合が多いです。

食材の仕入れ

食材の仕入れについてはクライアント様の考え次第ですが、個人店であれば、生鮮品に関しては近くの市場で購入をおすすめしています。

自分の目で食材を選ぶのが一番間違いがなく、また旬やトレンドが分かるので、市場を中心に様々な販売店に出向いて仕入れすることが自己スキルの向上にも繋がります。

自分で仕入れに行く時間がなかったりどうしても業者で仕入れたいというクライアント様には、業者をご紹介することもあります。

役割④メニューのご提案の3個の業務

メニューの選定

店舗コンセプトに合わせメニューを考案します。

この時、和・洋・中は別として、お食事処か居酒屋かバルか等によりメニュー数、1メニューの内容量、盛り付け方等が大幅に変わります。

店舗コンセプトに合わせクライアント様と確定していきます。

メニューレシピの作成

メニューが確定したら、それぞれのメニューレシピを作成します。

特にアルバイトが多い店舗においては、誰でも同じ味に作れるようなレシピ作りが重要です。

メニュー価格表の作成

各メニューの完成品を写真撮りし、メニュー表を作成します。

文字だけのメニューより、ビジュアルもあった方が、ご来店したお客様が食べたいという意識が高まります。

メニュー表はお客様の注文意識を高める効果があるので、コンサルタントの腕の見せどころです。

役割⑤各種手続きの1個の業務

店舗を営業するには、各種申請手続きをする必要があります。

どこにも申請をせず勝手にお店を開業することはできません。

開業届や保健所営業許可書申請等の手続きのサポートを行います。

全ての届け出が完了した時点で、お店をオープンできます。

特に、保健所は何も知識がない方が申請した場合、査察時に改善箇所を指摘されオープンが遅れるケースも多いです。

役割⑥マニュアルの作成3個の業務

運用ルールの作成

入店から退店までの行動基準を従業員に徹底させる為に、運用ルールを作る必要があります。

その為に、クライアント様にヒヤリングしながら、運用ルール・行動基準等のマニュアルを作成します。

接客マニュアルの作成

飲食店で働くのが初めての方にも分かりやすく、接客の基本についてマニュアル化する必要があります。

ご来店頂いた全てのお客様に楽しく一時を過ごして頂くために、接客マニュアルは重要です。

ただ、マニュアル通りの接客だけでは味気ないですよね。

やはり従業員が楽しく働いている雰囲気のお店は、お客様も楽しい気分になります。

あくまでも基本に忠実に且つ従業員のそれぞれの個性が出ているお店は、魅力がありますよね。

衛生マニュアル

食中毒発生を防ぐ為に重要なマニュアルです。

徹底した衛生管理を図る為に、マニュアルを作成します。

また、お金を頂いて食べ物を提供するわけですから、より最高の状態で提供する為にも衛生マニュアルは重要な役割があります。

役割⑦従業員教育の4個の業務

店舗コンセプト等の周知徹底の研修

まずは働いて頂く従業員の方に店舗のことを理解してもらうために、クライアント様の店舗設立の想い、店舗のコンセプトをしっかり認識して頂く教育をします。

ただ働いてもらうのではなく、同じ目標に向かって働いて頂くことが重要になります。

目標作りもコンサルタントの重要な役割の一つです。

各種マニュアルの研修

運用マニュアル・接客マニュアル・衛生マニュアルをしっかり理解して頂く為に、研修を行います。

マニュアルを説明しながら、経験談や実際にロールプレーイングを交え、実践に近い状態で研修を行います。

実践研修

実際に配置について、お客様役の人が来店してから退店するまでを実践します。

ホール・調理全てオープン時と同じ状況で実践します。

仕事の流れを体で覚えてもらうのに非常に重要です。

実践研修なしでいきなり本番(オープン)では、従業員の作業効率が悪くなりお客様に迷惑をかける可能性が高いです。

プレオープン

従業員での実践研修を経て、プレオープンします。

特定のご招待した方に接客をしますが、よりオープン時に近い状況なので、プレオープン終了後に課題抽出のミーティングを行い軌道修正を図り、オープンに備えます。

徹底した教育により、オープン当日にご来店したお客様に満足して頂く為にサポートするのもコンサルタントの重要な役割の一つです。

役割⑧オープン後管理の4個の業務

定期的なミーティング

毎月2回程度のミーティングを実施し、課題を抽出し今後の施策を検討する。

データ分析

来店客数・単品別売り上げ・平均客単価等の分析、またロス率等のチェックをします。

データ分析を基に、定期ミーティングで課題を抽出し改善していきます。

改善提案

まず集客については、実際に来ているお客様の年齢層・男女比について分析します。

その結果、集客拡大に繋げる施策を打つ提案をします。

メニュー内容については単品別売上実績・ロス率を見て、カット商品や売れ筋に類似するメニューを提案し、お客様が飽きないメニューを提供し続ける役割があります。

また、話題になる人気商品を作り出すのもコンサルタントの大きな役割になります。

売上管理・利益管理

日・週・月の売上動向を捉え、売上の低い曜日・週に対しての販促の提案をしたり、毎月そのお店のサービスデー等を設け、常に売上UPに繋げる役割があります。

また、利益率・利益高もしっかり管理し、繁盛店に導く役割も重要です。

飲食コンサルタントの仕事の良いところ

常に新しいお店・人との出会いがあり、人脈の幅が広がることと、案件をこなす毎に自己成長が図れることが良いところです。

通常の仕事と比べ達成感が大きいところも、飲食店コンサルタントの仕事の良いところです。

やりがいを感じるポイント

やりがいは、自分の提案が成功した時です。

小さいところで言いますと、提案したメニューが人気商品になった時、また当然ですがコンサルタントをしたお店が繁盛店に成りった時の達成感は、更に頑張ろうと言う気持ちになります。

面白いポイント

お店づくり・メニュー提案その他全ての案件に創意工夫が必要で、常に新しいアイデアを考えながら仕事をするところが面白いポイントです。

また自己のスキルUPを図る為に人気店に食べに行ったりしますので、食べるのが好きな人には最高の仕事です。

まとめ

飲食店コンサルタントの役割・業務についてご紹介しましたが、飲食店コンサルタントは、現場第一主義での仕事が殆どです。

机上の空論は通用しません。

ですから、飲食店勤務経験者且つ飲食の仕事が大好きな人が、飲食店コンサルタントの仕事に向いていると思います。

また、飲食店コンサルタントの仕事の根本は飲食店にご来店して頂くお客様の満足感向上が一番で、それによりコンサルタントをしたお店が人気店になるのが、理想だと思います。

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