2020年7月6日

最近テレビなどでよく耳にする「管理栄養士」という職業。

管理栄養士とは厚生労働大臣の免許を受けた国家資格です。

高齢化に伴い、医療の現場などにおいて需要がますます高まっています。

管理栄養士は個人の健康状態に応じた献立の作成や健康状態を改善するための指導を主に行いますが、インターネットやメディアにあふれている食や栄養に関する情報の中から、人々が自分自身に必要な正しい情報を選択し実践できるように指導するということも、管理栄養士にとっては重要な役割となっています。

ここでは、管理栄養士の求人の中でよくある募集内容と自分に合った求人を選ぶためのコツについて解説していきます。

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管理栄養士になると、仕事の幅が広がります! 

病院や介護施設、保育園や学校、更にはスポーツ施設まで様々な場所で活躍する管理栄養士。

人々が生きていくために絶対に欠かすことのできない「食」に関するプロフェッショナルです。

管理栄養士の資格を取得するためには、管理栄養士養成課程を修了する、もしくは栄養士としての実務経験を学歴に応じた年数以上積み、管理栄養士国家試験に合格する必要があります。

病院や老人保健施設などの医療関係の施設で働くためには、診療報酬請求ができる食事栄養指導をするために、栄養士ではなく管理栄養士の資格が必須となります。

更に法令で定められた特定の給食施設においては、管理栄養士を置かなければならないという決まりがあるため、そのような施設の求人においては栄養士よりも管理栄養士のほうが重宝されます。

また管理栄養士の中でも、スポーツ栄養の分野において特定分野管理栄養士として認定されるスポーツ栄養士や、教員免許状を保持する栄養教諭などといった専門性の高い分野に特化してキャリアを形成することもできます。

資格を取得するためには時間もお金もかなり必要になりますが、より専門性の高い仕事をしたいのであれば、栄養士ではなく管理栄養士の資格取得を目指されることをおすすめします。

活躍の場が多い管理栄養士 その求人でよくある募集内容とは?

その専門性の高さから、活躍の場がますます広がっている管理栄養士。

その求人情報の中で、よくある募集内容にはどのようなものがあるのでしょうか?

一般的に掲載されている管理栄養士求人の募集内容の中から、比較的よく見かける募集内容について、以下にまとめましたのでぜひ参考にしてください。

会社や工場などの産業給食施設での献立作成や調理

社員食堂や社員寮、大学の学生食堂などで給食の献立を作成したり調理をします。

社員食堂においては喫食者の年齢層が幅広く、それぞれの人が抱えている健康問題も様々です。

生活習慣病にかかっている人から痩せすぎが問題になっている人まであらゆる喫食者が施設を利用しますので、それぞれの人に合った健康や栄養に関する情報と食事を提供していかなければなりません。

病院などでの食事とは異なり、喫食者は自ら食事の内容を選択していきます。

そういった中でも、適切な食事を喫食者が正しく選択できるように導いていく技量が必要になりますので、なかなか奥の深い現場ではあります。

給食施設の経営にも関わりますので、マーケティングに関する知識や経営感覚も必要になってきます。

学校や保育園などでの給食の献立作成や調理

学校給食においては、「学校栄養職員」と「栄養教諭」が存在します。

学校栄養職員は栄養士または管理栄養士の資格のみで勤務することが可能ですが、栄養教諭は教職者として勤務することとなりますので、管理栄養士の資格の他に栄養教諭の資格を保有している必要があります。

保育園でも規模の大きな所になると、栄養士ではなく管理栄養士を設置しなければならない場合がありますので、管理栄養士の資格があると非常に有利です。

学校の栄養教諭となるためには、まず各都道府県に講師として登録をし、栄養教諭の空きが出るのを待つことになります。

なかなか空きが出ないことも少なくありませんので、その間には他の企業などでアルバイトなどをしたり、学校関連の他の職種(事務員など)に従事して、凌いでいくことになります。

保育園や幼稚園の管理栄養士は、委託給食会社から派遣されるパターンと園に直接雇用される直営の管理栄養士がいます。

仕事の内容としては学校も保育園も同じく給食の献立作成や調理が日々の主な業務となりますが、学校や保育園などで勤務する管理栄養士は大切な成長過程にある子どもたちに対して「食育」を行うという重要な役割を担っています。

病院や介護施設での献立作成や調理、栄養管理、栄養食事指導

病院や介護施設で働く管理栄養士は、委託給食会社に所属する管理栄養士と施設直属の管理栄養士の二者が存在します。

委託給食会社の管理栄養士は、患者や入所者に提供する食事の献立作成や調理を行います。

病院直属の管理栄養士は患者や入所者の栄養管理や栄養食事指導を行います。

より専門性が高く、高度な知識が必要になるのは施設直属の管理栄養士です。

こちらは栄養指導を行うことにより診療報酬を請求することになりますので管理栄養士の資格は絶対必須となります。

またNSTといった栄養サポートチームの一員として、医師や理学療法士などと連携して患者の栄養状態を高度に管理していきます。

そのため常に進歩し続ける医療の情報を日々学び続け、知識と技術をアップデートしていく必要があります。

非常に専門性が高く採用されるのには狭き門と言えますが、管理栄養士養成施設の卒業者が最も多く就職する現場でもあります。

管理栄養士の花形として活躍できる憧れの職種ですので、資格を取るからにはぜひ目指したいところですね。

保健センターなどでの保健指導

都道府県や市町村などの地方自治体、保健所や市町村保健センターなどに勤務し、都道府県や市町村の健康政策を企画・立案したり、その政策に基づいて地域住民の健康づくりのための調査やイベントを実施したりします。

乳幼児とその保護者に対しては乳幼児期の健診や指導を行ったり、成人に対しては特定保健指導を行ったりと、全ての年代の健康教育・栄養相談・食環境整備などの公衆栄養を管理する役割を担います。

こちらは行政に従事することとなりますので、公務員として勤務することになります。

募集に関しては各市町村・都道府県が出す求人情報を確認することになります。

かなり人気が高く、その働きやすさから退職者が少ないこともあって、競争率が非常に高くなっています。

行政から出される求人情報にはしっかり目を通し、募集がかかった際にはすぐに対応できるようにしておきたいところです。

研究・教育機関で専門的な業務に関わる

管理栄養士・栄養士の養成施設(大学、短期大学、専門学校)、研究機関、企業等に勤務する管理栄養士です。

養成施設では教員として管理栄養士や栄養士の育成を、研究機関では主に食と保健・医療・福祉・介護・スポーツ等に関する研究を、企業では商品開発などを行います。

また、関連機関(国・地域・学外施設等)との連携による地域への貢献活動も特徴です。

かなり高度な知識と経験が必要になりますが、学生時代に専門の研究分野があった方はこういった機関に就職して、研究を継続するという選択肢もおすすめですよ。

歯科医院での栄養・生活指導

口腔ケアと食事・栄養管理の関連性が非常に高いということから、最近では管理栄養士を設置している歯科医院も多くなってきています。

歯科医院において、患者に対して栄養・食生活指導を行うことにより最良のデンタルケアを目指すものです。

ただ、各クリニックの特色によって管理栄養士の設置の有無が決まりますので、確実に求人の情報が出ているというものではありません。

病院などでの経験や専門的な知識が必要になるケースが多いので、初めて管理栄養士として勤務する方には難しい選択肢であると言えるでしょう。

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管理栄養士の雇用形態にはどんなものがある?そのメリットとデメリットもお教えします

正社員

管理栄養士は資格の専門性の高さから、栄養士と比較すると正社員として雇用されることが多いようです。

正社員として働くと会社の福利厚生を充分に受けることができるので、安定して働き続けることが可能になります。

デメリットを挙げるとすれば、フルタイムで働き続ける必要があるという点でしょうか。

更に副業が禁止されている企業も多いですので、副業や別のキャリアプランをお持ちの方には不向きと言えるかもしれません。

契約社員

委託給食会社などで働く場合には、まず契約社員として雇用されるケースが多いようです。

もちろん正社員登用試験を受けるチャンスも、会社ごとに用意されていることが多くあります。

近年では契約社員の雇用環境改善が推し進められていますので、正社員と同等の福利厚生を受けられる会社も増えてきているようですが、雇用契約の更新がありますので、安定性で言うとやはり正社員よりは劣ってきます。

パート

給与面、社会保障などの福利厚生の面などからは最も不安定な形態ではありますが、育児や家事などの理由からフルタイムで勤務できないという方には外せない選択肢となってきます。

ワークライフバランスを考慮した時に、育児中の主婦の方が職場復帰したいという場合には、雇用条件などをよく吟味した上で応募してみるのも一つの手です。

しかし管理栄養士という専門性の高い資格が活かせる業務が用意されている可能性は非常に低く、キャリアアップを目指したいという場合には、その希望が叶いにくいかもしれません。

時間的に余裕のある方やキャリアアップを目指したいという方には、間違いなく他の雇用形態を選択されることをおすすめしたいと思います。

自分に合った求人を選ぶコツを紹介します!

自分が絶対に携わりたいという業務内容など、ココだけは譲れないという条件を明確にする

まずはあなたが管理栄養士として働くにあたり、医療、行政、学校、スポーツなど、どの栄養分野に携わりたいのかを考えておく必要があります。

そして、あなたが選んだ候補の会社・施設で、あなたが達成したいことに関わる仕事が本当にできるのかということもよく検証してください。

これが明確にならない状態で勤務先の待遇や勤務地などから就職先を決めてしまうと、働き始めた後で「こんなはずじゃなかったのに…」と後悔することになります。

もしかすると、給与面が第一優先だという方もあるかもしれません。

そんな方は、より専門性の高い病院や大企業、教育機関などにチャレンジされると良いのかもしれませんが、仕事というのは思い通りにならないこともありますし、辛く大変な思いをすることも沢山あります。

そのため、仕事を長く続けるためには、お金だけではなく仕事の「やりがい」を見出すことが非常に重要なことになってくるでしょう。

そして管理栄養士として働き経験を重ねるほど、栄養や食の知識や技術が身につき資格は生きてきます。

目先にとらわれず、将来を考えて職場を選びたいところです。

あなたが管理栄養士として成し得たいことは何か?これをまずクリアにしておきましょうね。

正社員、派遣、パートなど、どんな働き方をするのかを決める

あなたの生活様式によっては正社員を第一に目指すのではなく、パートで働くほうがメリットが多い場合もあります。

また、希望の会社が契約社員しか募集をしていないということもあるかもしれません。

あなたがどんな働き方をしていきたいのか、よく考えた上で応募先を検討していきましょう。

希望に合った求人を複数探して比較する

希望に合った求人情報はいくつか列挙して、比較検討をしていくと良いでしょう。

何社も求人情報を確認することで、あなたの希望条件に一層沿ったところに出会える可能性が高まるからです。

業務内容が似ている求人では、福利厚生や勤務時間、給与形態などをよく比較していきたいところです。

「一社しか求人情報を見ていない…」ということがないように、時間には充分に余裕を持って就職活動を進めていきましょう。

候補が決まったら情報を集め、実際に問い合わせをしたり、見学に行ったりする

応募したい求人情報がいくつか決まったら、面接を受けるための準備をしていきましょう。

「興味はあるけれど、初めて関わる会社・施設だ」という場合には、面接対策として予めその現場を訪問したり、可能であれば見学させてもらうと良いかもしれません。

入社前に働くイメージをしっかり持っておくためにも、事前調査は非常に大切なポイントとなります。

面接を受ける際には人事担当者からの質問にただ答えるだけではなく、こちらからも就職希望先の提示する雇用条件や勤務先などについてしっかり質問をしましょう。

入社してから「イメージと違った!聞いていた話と違う!」といったトラブルが発生しないようにするためです。

特に福利厚生の充実度というのは、長く働く上で意外と重要なポイントとなってきます。

事前の情報収集は充分に行っておきたいですね。

迷ったときは、エージェントを利用するのもひとつの手です

求人情報の中から精査するのに迷った場合には、就職支援エージェントを利用するのもおすすめです。

就職に関するプロですから、一般の媒体には掲載されていないようなレアな求人情報を紹介してくれることもあります。

そして各企業や機関の情報をしっかりと教えてもらえますし、広い範囲から候補の応募先を比較検討することができます。

エージェントではエントリーシートの作成から面接対策までしっかりとサポートしてくれます。

更に、応募先の企業や機関との面接や合否に関わる連絡などの細かなやり取りまで行ってくれますので、かなり心強い味方となってくれるでしょう。

ただ管理栄養士の求人は専門性の高い分野ということで、就職支援エージェントでも取り扱っている求人数が非常に少ない、もしくは全く取り扱っていないというような場合もあるようです。

エージェントサービスを利用する前の問い合わせは必須となってきます。

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管理栄養士が働きたいと思う人気の職場・やりたい仕事とその理由

病院直属の管理栄養士

管理栄養士養成施設の卒業者のおおよそ三割が就職先に選んでいるのが病院です。

特にNSTとしてチーム医療に関わることのできる直営の管理栄養士は、憧れの職種と言われています。

専門性の高いところでキャリアを積むことができるので、その後独立してフリーランスの管理栄養士として広く活動をされる方も多くいます。

医療現場で働くという責任と役割には非常に重いものがありますが、それだけやりがいのある就職先ですので、第一希望に挙げられることが多いようです。

就職するためには、医療栄養に関する充分な知識と学習意欲・体力・忍耐力が問われます。

病院で働く管理栄養士としてキャリアを積んでいくんだという強い意志を持って、目指したい職場です。

公務員の管理栄養士

管理栄養士の平均年収は約350万円~400万円と言われていますが、これは20歳~30歳代の場合。

長く勤務していくと約450万円~1000万円と推移幅がかなり広がってきます。

民間企業の場合は基本給がなかなか上がりづらいということがありますが、公務員は定期昇給が定められているため、年収が勤続年数と比例して上昇していくことになります。

公務員は給与面だけでなく福利厚生も充実していますので、育児や介護などのライフイベントにも安心して対応することができます。

そのため、管理栄養士の就職先として保健所や栄養教諭などの公務員に人気があるというわけですが、その待遇の良さ・働きやすさから退職者がかなり少ないため人員補充があまり行われず、競争率がかなり高くなっています。

公認スポーツ栄養士

近年のアスリートの活躍によりますます注目されているスポーツ界ですが、管理栄養士が活躍する場としても人気がどんどん高まっています。

公認スポーツ栄養士とは、世界で活躍するトップアスリートから健康増進を目的とした一般のスポーツ愛好家までスポーツをする様々な人たちへの食事に関する教育を行なったり食環境を整えたりするなど、栄養面からサポートをしていく仕事です。

公認スポーツ栄養士の資格は「公益社団法人日本栄養士会」と「公益財団法人日本体育協会」の二つの団体が認定している資格です。

公認スポーツ栄養士になるには管理栄養士の資格を保有している上で

  • 公認スポーツ栄養士養成講習会を受講しようとする年度の4月1日時点で満22歳以上であること
  • スポーツ栄養指導の経験があること、またはその予定があること
  • 日本体育協会と日本栄養士会が認めた者

の三条件をクリアしている必要があります。

資格取得までには労力を要しますが、競技者たちのパフォーマンス向上に関わることができる分野ですので、スポーツ業界に興味がある方はぜひ目指されてみてはいかがでしょうか?

こんな人なら、この職場をおすすめ

管理栄養士としての経験を積みたい

あなたの得意分野にもよりますが、やはり最新の医療に関わることができる病院での勤務がおすすめです。

病院で専門的な知識と技術を身につけた後には、その経験を活かして今人気のフリーランスの管理栄養士として活動するというような選択肢が広がっていきます。

管理栄養士としての経験を積みたい方は、迷わず病院が出している求人情報をチェックしましょう!

子育てが落ち着いて復帰したい主婦

現場復帰するためにはまず、管理栄養士としての知識をもう一度勉強しなおす必要があるでしょう。

その上で現場に復帰したいという場合には、まず以前就業していた職種での経験が活かせる所を探すと再就職しやすいでしょう。

医療機関や福祉関係施設で管理栄養士が一人しかいないというような職場であれば、即戦力になる人材が求められますので、現場の経験者が優遇されます。

厨房での業務経験があれば、委託給食会社は再就職しやすい職場です。

土日休みで、勤務時間も決まった職場で働きたい

勤務時間がある程度決まったところが良いという方には、公務員の管理栄養士をおすすめします。

公務員の管理栄養士はかなり安定した働き方ができるので、女性の方には非常に嬉しい職場でしょう。

ただ競争率が非常に高いのでなかなか募集がないという場合には、委託給食会社の中でも保育園や幼稚園の給食室、または土日が休みとなる会社の社員食堂の栄養士の求人を探すと良いでしょう。

また、食品会社の商品開発部や研究室などに就職するという道もおすすめです。

オフィス勤務となりますので、土日休みで勤務時間も大体一定になるでしょう。

ただし、このような待遇の職場は競争率が非常に高くなっていますので、求人情報を見逃さないよう求人媒体はこまめにチェックしましょう。

指導や管理だけではなく、調理業務にも携わりたい

管理栄養士として栄養指導や栄養管理を行うだけではなく、厨房に立って調理の業務にも携わっていきたいという方には、求人情報の多い委託の給食会社がおすすめです。

委託給食会社であれば全国各地にいつでも求人が出ている状況ですので情報収集するのはそう難しくないでしょう。

委託先との施設としては病院、福祉施設、産業給食施設、学校給食施設など様々です。

勤務先をあらゆる選択肢から選ぶことができるというところも、委託給食会社の強みです。

厨房での調理経験があれば、現場を一旦離れた後に復帰したいという状況になった時にも、再度職を探す時にかなり有利になってきます。

この仕事をやっていて良かったと思うとき

喫食者から「おいしかった」「ありがとう」と言ってもらえるとき

管理栄養士の仕事は「人」に関わる仕事です。

病院などで食事を提供していく中で、喫食者の健康状態が改善していくことはもちろん大切な要素ではありますが、喫食者本人がおいしく食事をしてくれていることを感じる瞬間に本来の食事の意味を痛感し、この仕事に対して大きなやりがいを感じます。

「一食の食事」が提供されるまでには、原材料の生産者、運送業者、調理員などの多くの人々が関わることになります。

その中の一員として管理栄養士は献立を作成し提供する食事の内容をコーディネートするわけですが、調理形態や味付け・メニューのバランス・調理工程などにより「おいしさ」は大きく左右されます。

管理栄養士の力量によって、安全でおいしい食事が提供できるかどうかが決まると言っても過言ではありません。

喫食者から「おいしかった。ありがとう」と言ってもらえるときは、「一食の食事」の最終管理者としての役割を果たすことができたことを実感できる最高の瞬間です。

また保育園や学校などの給食では、大切な成長過程にある子ども達に食事を提供していますが、この時期には様々な食体験をすることにより味覚を形成したり食文化を学んでいくことが大切であると言われています。

まだまだ発達途上にある子どもたちにとっては、食べ物の好き嫌いが出てくることも多々あります。

しかし、給食での食事体験を通して苦手な食べ物が食べられるようになったり、食に対する興味を持つ様子が見られると、乳幼児期や学童期における食育の重要性を強く実感します。

保護者の方から「給食で食べた○○がおいしかったので、家でも進んで食べるようになりました」などと報告を受けると、「よし!明日からもおいしい給食を提供するぞ!」と、やる気がみなぎるものです。

喫食者の食生活や健康状態が改善したとき

管理栄養士は対象者の健康状態を改善または増進するために、栄養面から指導やサポートをしていきます。

人の意識を変えるというのは非常に難しいことです。

対象者の食に対する意識を変え、行動を変えてもらえるようにありとあらゆるアプローチを試みます。

正しい知識が身につき、理想の食生活が送れるようにと工夫を凝らして指導を続けた結果、対象者の行動変容に結びつくというのは、管理栄養士として冥利に尽きるというものです。

また、喫食者の中には「食事をしたいけれど、できない」という方も多くいらっしゃいます。

そのような方であっても、食事ができる喜びを感じてもらいたいという思いから、様々な工夫やサポートを試みていきます。

食事の形を変えることによりスムーズに食事ができるように改善されたり、適切な栄養管理により身体の機能が改善し口から食べものを食べることができるようになった時には、管理栄養士としての仕事の重要性を実感し、やりがいを感じます。

「食べる」ということは人間が生きていく上で絶対に欠かすことのできない行為であり、日常生活の楽しみでもあり、充分に食事ができることは幸福なことでもあるのです。

その大切な生命活動に密接に関わることのできる管理栄養士としての仕事には、とても重要な役割があると感じますし、その重要な仕事に携わっているということに対して誇りと喜びを感じます。

まとめ

ここまで、管理栄養士求人でよくある募集内容と自分に合った求人を選ぶ時のコツなどについてご説明してきましたが、いかがでしたか?

管理栄養士という職業は、人間が生きていく上で絶対に欠かすことのできない「食」に密接にかかわる仕事であり、行政においても民間企業においても今後ますます活躍の場が広がっていく重要な仕事であるということがお分かりいただけたかと思います。

より良い就職先を選択するためにまず大切なことは「あなたが管理栄養士としてやりたい仕事は何か?」「あなたはどんな管理栄養士になりたいのか?」をしっかり考えイメージを明確にしておくことだということを、必ず覚えておいていただきたいと思います。

この記事で紹介できなかった分野においても活躍している管理栄養士の方は沢山いらっしゃいますし、今は関連性が低くても管理栄養士の力を必要としている業界がまだまだ存在するかもしれません。

あなたが興味を持った仕事に対して、管理栄養士として貢献できることが何かないか、あなたが開拓していくことによって管理栄養士の仕事の可能性をさらに広げるという素晴らしい結果に繋がるかもしれません。

ここで紹介した内容の中に、何か参考になることやヒントになることがあれば嬉しいです。

あなたの就職活動が上手くいき、素敵な管理栄養士としてこれから社会で活躍されることを心から応援しています!

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